そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

「テロリストは爆弾を取り出し代わりにカップラーメンをバックに詰め込んだ」

2020-09-23 | テロ

今から四半世紀前1996年12月17日夜、パーティー最中のペルーの日本大使館の壁を爆破して、14人のテロリストが侵入し約600人を人質とした。翌日女性と老人を解放した。ほぼ4か月(127日)後の4月22日に地下トンネル作戦の強行突入で、テロリスト14人は射殺された。72人の人質の1人と突入隊の2人が犠牲になった。
日本は平和解決を希望したが、刑務所内の仲間の解放と自分たちの海外逃亡国の保障要求をフジモリは時間を稼ぎながら拒否した。武力解決への時間稼ぎでもあった。先日NHKのアナザーストリーという番組で、四半世紀も過ぎたのだからもういいだろうと、様々な裏話などが話されていた。
その中で4か月間ともにテロリストと過ごした人質日本人の話が心に留まった。テロリスト14人のうち2名が女性で、中には先住民族の人が何人かいてアルバイトで応募に応じたとのことである。組織だっテロリストは僅か5名である。
その人質になった日本人が驚いたのは、応募したテロリストは日本食を大変喜んで食べたというのである。あるテロリストは、カップラーメンが美味しいといって、『、バックから爆弾を出して、カップラーメンを詰め込んだ』というのである。家族に食べさせたかったのであろうか、外には数千の軍隊がいるのにすんなりと帰宅することを考えていたのであろうか。家族思いの彼には、爆弾よりカップラーメンの方が価値があったのである。
そこには凶暴な反社会人、犯罪者の面影などはなく、単なる貧者の素顔、家族思いの一介の市井の人物の顔が垣間見えるに過ぎない。
テロリストは殺人鬼ではない。社会の矛盾が生んだ暗黒、はみだしである。為政者とテロリストは紙一重である。

コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 経済とコロナ対策を対比して... | トップ | 安倍の禅譲は自己保全のためか »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
トゥパク・アマル革命運動 (雑草Z)
2020-09-25 00:04:11
私は、在ペルー日本大使公邸占拠事件の時ずっと、占拠したトゥパク・アマル革命軍の人々を応援していました。フジモリたち搾取者に弾圧されていた彼らをテロリストと呼ぶのには非常に違和感があります。
フジモリ大統領が彼らの運動を弾圧し、不当に逮捕拘束していました。首謀者のセルパの妻もその一人です。
>組織だっテロリストは5名
と言う言い方にも抵抗があります。14名の命全部助かって欲しかったし、逮捕拘束者も全員解放になるように願いましたが結果は最悪で、世の無情を痛感いたしました。
 この事件は、インカ帝国に対するスペインの征服とスペイン人の残虐な行為を彷彿とさせる事件でした。スペイン人の征服者ピサロの代わりに日系のフジモリが恥ずべき許されぬ虐殺を行なったのです。
返信する
雑草Z様 (そりゃないよ獣医さん)
2020-09-25 08:28:37
アマルの妻シェルパの解放とキューバの受け入れは決まっていました。フジモリはそれを反故にした。彼は強硬策の時間稼ぎをしたに過ぎない。

先住民族と思われる下っ端の兵士が、銃や爆弾を出してカップラーメンをザックに入れたのはこの事件を早朝していると思います。
貧困はどの国も経験していますが、それが原因でなく一部が裕福になること、今の言葉で言えば格差こそが問題なのです。
コメントありがとう。
返信する
テロリストか? (雑草Z)
2020-09-27 13:57:28
 欧米からテロ組織と認定されている組織の多くは、かつて欧米諸国に侵略・征服され、略奪・搾取・強制労働させられた人々の抵抗組織です。言うなればレジスタンスでしょう。
 自ら、解放戦線とか革命軍・防衛軍と名乗っている通り、組織の目的はあくまでも侵略・略奪者からの民族の解放でしょう。
 それに対し欧米の権力者たちは「テロリスト」と言うレッテルを貼っている訳ですが、「テロリズム」の本来の意味は「恐怖政治」ですから、寧ろ欧米からやって来て乗っ取った征服者たちこそテロリストでしょう。
返信する
雑草Z様 (そりゃないよ獣医さん)
2020-09-27 14:50:17
赤穂浪士もテロリストです。
https://blog.goo.ne.jp/okai1179/e/9d713ea2c6a4e55b98323b64e205c3f8
体制に暴力的に抗し主義主張をすることは、テロと呼ばれます。
テロにはその原因があり、おっしゃる通り根源的な理由があります。が、テロは賛同しかねます。新たなな暴力を生むからです。
私は若いころゲバラ日記を何度も読み返しました。本がなくなると(誰かが持って行った)文庫本を購入しましたが、ボロボロになりました。

レジスタンスも多くの解放戦線、民族独立運動も、理由は理解しますが、暴力は新たな暴力を生みます。ゲバラの時代とは異なります。
私はこのブログで、特に権力者の不条理を訴えてきています。非暴力が必ず優位になると確信しているには、被搾取者の方が必ず多いからです。そうしたことを知らしめて、広く問いかけることによって、多数者が気が付けばと思っています。
暴力的解決で権力を誇示するフジモリ、これに対して爆弾を出しカップラーメンを詰め込む貧者をテロリストとして切り捨てる報道が容認できません。
彼らはやはりテロリストです。テロが恐怖という意味ならフジモリこそが、真のテロリストというべきでしょう
返信する
実力行使 (雑草Z)
2020-09-27 18:41:50
 私も勿論テロリズムには反対です。オウム真理教とか爆弾魔のような無差別テロは論外です。今の日本人で、テロリズムに賛成な人は殆どいないでしょう。

>体制に暴力的に抗し主義主張をすることは、テロと呼ばれます。

との事ですが、大航海時代のキリスト教徒のやり方は、勝手に先住民のいる土地に入り込んで、先住民を蔑ろにした政府を勝手に作って、抵抗する者を反逆者・テロリストとのレッテルを貼って弾圧して来ました。そのキリスト教徒達の残忍な暴力的行為こそが本来のテロリズムだと考えています。
 それがなければ今日、世界中にこれ程、解放戦線  義勇軍 人民解放軍 を名乗る抵抗の為の戦闘組織は現れなかったでしょう。
 ゲバラやカストロの成し遂げて来たことには非常に敬意を払っていますが、現代はその精神だけを受け継いで、戦略はネット情報など別の方向に行くべきでしょう。
しかし残念なことに、既に既得権を握った搾取者が、情報分野も取り込んで握っています。

 日本大使公邸占拠のトゥパク・アマル革命運動は当初、ガンジーの様な非暴力デモを行っていたのですが、それが全く無力だったので、実力行使に移っていったようです。しかし、あくまで人質を殺害する事は考えていなかったでしょう。フジモリはそれを知ってて悪用したのでしょう。酷くずるい大統領でした。そのような騙しの手口が、インカ帝国を乗っ取ったスペイン人を彷彿とします。 
返信する
雑草Z様 (そりゃないよ獣医さん)
2020-09-27 22:51:16
もっとっ身近にテロはあります。
松前藩は和睦の席でシャクシャインを殺害しました。ご存じでしょうか?北海道は和人が、アイヌを侵略搾取して今日があります。北前船が何故あれほど儲けたのか?関西の昆布だしにはアイヌの血が混ざっているのですよ。
特に19世紀に起きた、クナシリ・メナシの戦いはその後の日本が朝鮮半島や台湾支配のモデルにもなっています。
強者の論理は、強者にとっては痛快なのでしょう。21世紀はそうしたことを克服する世紀と考えますが、どうも現状はそうはならないようです。
しかし、支配される側は必ず多数です。逆に言うと支配者は必ず少数です。其処に未来がrと思っています。
重くしかしとても大事なことを提言してくださり感謝しています。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

テロ」カテゴリの最新記事