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そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

備蓄米を無限に放出に歓喜するメディア、安くすることが減産に繋がることを想起せよ

2025-06-04 | 農業と食

備蓄米は、『大凶作の時お米を供給できるよう、1995年からは、法律により、国によるお米の備蓄を制度化しました 』と、農水省ホームページにある。 備蓄米は100トンあり、何もなければ毎年20トンずつつ放出することになる。
今回無限に放出するのは異例である。そもそも無限にはないが、大臣の判断だからそれは可能であろうが、当然責任は伴う。目先のパフォーマンスばかりは、小泉親子は似たようなものである。
随意契約はやればできるであろうが、本来は競争入札が原則である。随意契約とは、発注者が契約先を任意に決めることができる仕組みであり、価格設定も発注者がすることになっている。不正が生じやすいのであまりやられない。透明性が求められる。随意契約に踏み切った理由と透明性が開示されなければならない。
前農水大臣が行った備蓄米の競争入札であるが、小泉の行った随意契約より5割も高い(3,000円→2,000円)。この人たちは備蓄米を売れずに困っている。思い付き政策の犠牲者ともいえる。
減反政策を止めると安倍晋三は言ってはみたが、現実には姿かたちを変え、人口減を理由に形を変え延長されている。コメ以外の作物などでも、生産調整は頻繁に行われている。金(奨励金や補助金)で農家ををぶら下げて、増やせ・減らせとまったく芸のない農業政策である。
コメの生産量が需要に追い付いていけない現状や、流通業者がため込んでいるはずだという理由も、結局は農水省が現状を把握していなかったことが解ってきた。
今回の小泉進次郎の備蓄米放出の随意契約のドンちゃん騒ぎは、こうしたこれまでの政府の失政を覆い隠すものである。しかも殆どカネがかからない。
小売価格を安くすることが、コメ不足即ち減産に結び付くことを小泉はしているのか。コメ作り農民は自給10円で消滅寸前である。コメは輸入しないと豪語した自民党農政のなれの果てである。それは見せかけだけの自由競争ということで、実際は生産者価格を抑制するものであった。
今回コメの生産量そのものが足りていないことが判明した。しかも国は生産量すら知らなかったのである。主食の実態も知らずに店頭価格だけを、下げようというのである。
今こそ増産が求められるが、価格を下げて増産が起きるとは思えない。小泉にように、市場価格を下げるなら生産者の意欲が損なわれるばかりである。兎に角やることがチグハグである。これは今までそうであったように、NO政と言われるように同じことの繰り返しである。とくに今は酷い。財政出動せずに、あるものを小手先でちょいと動かすだけでは、農家は干上がるばかりである。
国内の食料自給率を高めるためには、農家に所得補償をする以外に方法がない。
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