マッチポンプという言葉があるが、それはタイムラグがあり意図的な放火行為と消火作業の事を指す。しかし、現在政府の行っていることはこれを同時にやる、しかも意図的に放火を優先させるという愚策、早い話が失政である。
都道府県の知事が徒手空拳で取り組み、連休中の不要不急の外出をぜひとも控えるよう頭を下げ訴える。その一方、世界最大の債権国家の政府は、1兆7千億円もの金をばらまいで好きなとこ行ってこと国民を鼓舞する。その途端に、東京の住人は外すと方針変更をした。要するに無計画である。
前年に決めたGoToキャンペーンであるが、幸いなことにコロナ騒ぎが起きてくれたので、レッテルを貼り変えて、コロナ対策にした。つまりこの事業の本質は、街に出よう旅に出よう、国内需要を喚起するものである。コロナとは全く無縁の事業である。健康であれば命などいらないという発想である。
今日(22日)大阪府(121人)と愛知県(64人)と埼玉県(62人)は過去最高の人数を記録した。全国でも、797人と最高記録となった。東京は200人越えを気にしなくなったのか、100人を切ることもなくなった。現在日本は第二波の真っ直中にある。これからしばらくの間、この波は当分収まりそうにもない。知事が躍起になって外出を抑えるには、それだけ国民に近い位置にいるからであろう。
そうした中GoToキャンペーンをやる根拠を安倍晋三は、医療体制が整っているし、重傷者が少ないことを理由にひっ迫していないと、官僚文書をつらつら読み上げた。
これに対して現場の医療関係者者は強く反発した。医療現場は疲弊している。ボーナスも支払われないし病院経営も危うくなっている。ベッド数は重病患者が出ると一気にひっ迫する。東京に限れば、300床を確保する時間が一週間はかかる。入院調整も対応できていない。医療現場はひっ迫している。
安倍晋三のGoToキャンペーンを急遽やる理由など、一部の観光業者を除いてないのである。あるいは事業を仕切る正体不明の中抜く団体の利益のために行わるのであろうか。
青森のある若い市長が言っていたが、特別給付金のように、一兆円もあるなら直接業者に金で支援すればいいと言ったが、まさしく正解である。
感染拡大し進行の最中に国民に旅に出よという愚策。経済優先以前の問題である。事業推進の根拠も自作のものであるし、金のバラマキならもっといい方法があるはずである。すでに死に体の安倍晋三には精気もなく愚策を進めるしかないのである。