そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

巨悪は残り微悪は摘まれる

2018-07-10 | 森友・加計問題

森友学園・加計学園問題はすでに決着がついている。誰の目にも明らかな、森友学園への国有財産のほぼ無料の譲渡。安倍晋三夫婦が持ち上げられて、官僚を使って地方の木っ端役人を蹴散らし国有地を払い下げさせたのである。口封じを学園長に指示したり、日本会議の影に怯える官僚は思いのまま動いた。事実が明らかになると、微罪で10カ月も前学園長夫妻を収監し、公文書の隠蔽や廃棄を繰り返し首相と関係者を守り通した。
この筋書きに反証できるような事実は全くない。
加計学園はもっと単純で、古典的な疑獄事件である。腹心の友の長年の念願、獣医資格をとれなかった御曹司のための獣医学科開設に手を貸したのである。そのためい特区で大学設置には御門違いの事業を持ち込み、誰もがその意図を承知してこの利権に群がった。加計学園だけを特別扱いの限りを尽くし、情報を与え、接見し、今治に土地を提供させ、可能な限りの補助金を湯水のように与えた。出来上がる学園は、懇意の業者に通常の建築費用の2倍以上で請け負わせた。
これはまだ日本に民主主義の影が残っている頃なら、疑獄事件と報じたはずである。しかしこの政権下では、その首謀者はのうのうと生きてい政権を手放さない。報道各社のトップに食事をおごり懐柔する。やがて誰も口を出さなくなる。
この筋書きに反証するような事実は全くない。

元文科省局長の佐野太が受託収賄の疑いで逮捕された。東京医科大に便宜を図り息子を入学させてもらったのである。報道は懸命に悪役を作る喜びで、さかんに情報を垂れ流す。許せない悪ではあるが、大学を不正に作ったやつから見ると、大したことない。巨悪は残り、セコイ微悪は摘み取られる。
加計孝太郎が初めて行った記者会見。誰が見ても人を馬鹿にしたとしか思えない。自分は安全地帯にいることを自慢げに語る会見であった。国民の80%が信用していない。

数日前に、オウム真理教の教祖と幹部の7名が処刑された。あの時代、なぜあれほどの若者を、あの宗教は集めることが出来たのか、なぜ若者たちがあらゆるものを投げ出して集まったのであるか。正解は闇の中ではあるが、多くの信者は「汚れた社会」の背景を訴えていた。
現在はその当時に比べてそうした動きはほとんどないが、それだけ社会は良くなったかといえば、否定せざるを得ない。権力者は汚れた手を近親者のみにポストを与え、富裕層を裕にする一方で、戦前回帰の軍国化を目指し、虚言と隠蔽に汚れた官僚の世の中でも、若者たちは不平を口にしない。むしろ支持する。
黙して支持する現代の若者より、オウム真理教に活路を求めようとした若者の方が、正常に見えてくる。為政者が不条理の頂点に居座る社会は異常である。
コメント (4)
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