そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

核拡散防止を訴えながら核兵器禁止条約に参加せず、核保有国でNTP不参加国のインドに原発を輸出する

2017-09-15 | 

安倍晋三がいまだ起訴もされない昭恵夫人を伴って、インドを訪問している。かつてない大歓迎を受けている。そりゃそうだろ、日本の新幹線技術が導入されるインド西部の高速鉄道計画などインフラ整備などにおよそ、1900億円もの円借款給与してもらうのである。モディ首相以下大喜びである。
何処に1000兆円もの赤字国家のどこにそんな金がるのだろうと思うのであるが、日印原子力協定に基づき原子力発電を輸出することも決めてしまった。インドでは22基の原発が稼働しているが、現在5基建設中であり、2050年には電力需要の4分の1を原子力で賄う計画であり、建設ラッシュが見込める原発の有望な市場であるといえる。
インドでは、様々な規模な化学工場の事故が頻繁に起きていて、その事後処理もその後の対策も不十分である。原発周辺の事故も絶え間なく起きているようである。ようであるというのは、事故の多くが公表されていないからである。
更にはインドの原発を輸出するというのである。一年前に書いたが、インドはNTP(核拡散防止条約)にもCTBT(包括的核実験禁止条約)にも加入していない核保有国である。原発の稼働で生み出される、大量のプルトニュウムはいつでも兵器転用が可能である。
安倍晋三は核兵器の拡散を理由に北朝鮮の核実験・保有に反対している。それでいながら核兵器禁止条約からは抜けて、唯一の被爆国としての面目もあったものではない。北朝鮮の核の脅威は彼らの所有だけにとどまらない。拡散こそが最も恐れることなのである。その日本が、核兵器所有国家のインドに原発を輸出する、しかも彼らには国際的な縛りが何もないのである。ダブルスタンダードもいいところである。
安倍晋三の視点はただ一つ金儲けである。原発の輸出は、武器輸出を容認し支援する死の商人と化した日本に相応しいともいえるが、北朝鮮をはじめとする核保有国への説得力も放棄することになる。インド国民のことも考えない無節操な国家に、安倍晋三は仕立て上げてしまったのである。
今日(15日)また北朝鮮がミサイルを発射した。日本国民への恐怖ばかりを宣伝する説得力を持たない政権にとって、北朝鮮脅威論は改憲への必須アイテムだからである。
コメント (1)
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