そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

企業内留保の増加はアベノミクスの破たんの証明である

2017-09-03 | アベノミクス
">日本の企業の金の貯め込みが止まらない。ついに400兆円を超え403兆円に及んでいる。。上の表はしんぶん赤旗のものである。
安倍晋三は“企業の税負担を減らせば、設備投資や賃金は増える”と、法人実効税率を引き下げた。2012年には37.0%であったが2016年度には29.97%と7.03%も引き下げたのである。更には、アベノミクスの第一の矢の金融政策も金利を下げるだけでは効果がないとわかると、今ではマイナスという封じ手の世界にある。金融政策のもう一つのお題目の、物価上昇2%の目標はいまだ達成されていない。クロトン(黒田総裁)はもうすぐ辞任する。
第二の矢の公共投資は、特定企業にジャボジャボ金を出す仕組みと言える。農業政策で言えば、大規模化一辺倒で、農業周辺企業は大儲かりである。建築屋さん、機械屋さん、飼料屋さん、土建屋さんそれに獣医さんと、周辺企業にはたっぷり金を落とす仕組みにはなってはいるが、肝心の農業は質の低下と経営効率の低下それに環境の悪化が生じている。公共投資は国の財政悪化を促進させている。小泉政権の時に一時止まった累計赤字は、三倍近い1080兆円に及んでいる。アベノミクスは税収の増加を理由に、大企業やお友達に気前良く金を払うが、財政再建に逆行する結果になっている。夫妻は天文学的数字と言えるが、全く財政再建の興味を国民から奪ってしまった。
国の財政再建には程遠い一方で、企業はたんまり貯め込んでいるという事になる。国の財政再建は絶望的なのは、消費増税も加担している。企業を減税する一方で、国民に負担を強いる結果になっているからである。GDPの60%以上を支える個人消費を、消費税と非正規雇用などの賃金の抑制で、アベノミクスは抑制しているのである。その象徴が、企業減税による企業内部留保の増額である。
企業内留保の増加は、アベノミクスの第三の矢も不発に終わっているといことにもなる。設備投資をしないことを意味し、生産性の向上にはならないからである。企業の収益を生産性の向上ではなく、賃金の抑制つまり労働者への負担を強制することで、見せかけの効率を上げているに過ぎないからである。何よりも経済成長を企業はしたくないのである。その一方で、マネーゲームには熱心である。金融で儲ける企業は、雇用者の賃金にも興味がなく、設備投資も抑え内部留保をすることになるのである。預金の抑制を促すつもりだったマイナス金利は、さらなるマネーゲームへと走らす。
アベノミクスは道半ばというが、すでに道の終盤にかかっている。つまり破たんしているという現実を国民は確認するべきである。お友達スキャンダルを連発する安倍晋三であるが、またぞろ選挙で、破たんしているアベノミクスの「経済政策を」前面に掲げるのであろうが、国民は騙されてはならない。
コメント (2)
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