そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

相手国にも同じ論理が存在し、戦争は相互の自衛のためのものである

2017-09-07 | 戦争

近代の戦争は全て、例外なく『自衛のため』に開戦する。自衛の理由がなければ、自作するのである。近いところでは、「イラクのフセインは大量破壊兵器を持っていて、スカッドミサイルはロンドンを狙っている」と、ブッシュは主張した。ウソである。国連決議にも違反するし、国際法にも抵触するアメリカの仕掛けた不法戦争である。日本も協力している。日本以外の国は、違法であったことを検証している。今日の中東の混迷と、世界に広がったテロ行為はその結果でしかない。
ベトナムが共産化する、朝鮮半島が赤色化するというのがアメリカの理由で、これも自衛のための戦争である。北爆をするためにジョンソンはトンキン湾で攻撃されたと、事件をでっち上げ空爆の理由とした。自衛の理由がなくなれば自作自演する。
世界の国家間の紛争は、勧善懲悪の世界ではない。悪代官をしとめる水戸黄門の手法は、国家間の紛争に不向きである。不向きではあるが、時の権力者は相手国を悪代官に仕立て上げるのである。金正恩がアメリカを極悪人に仕立て上げ(ほとんど事実ではあるが)、国民に明日攻めてくるぞ、明後日空爆されるぞと危機感を煽るのである。
安倍晋三も同じ手法を用いている。北朝鮮を極悪人の代官に仕立て上げるのである。北朝鮮は横暴な国家で暴走国家ではあるが、戦前の日本のような侵略国家ではない。交渉を放棄した日米韓が作った、哀れな国家である。
少なくともこの100年ほど行われている戦争、紛争それにテロは、相手国や組織を悪に仕立てての戦いである。自衛のための戦いである。戦争は人殺しであり、侵略であり人権の否定である。それらを越えた論理を兵士やテロリストは叩き込まれるのである。
簡単に言えば、「あいつが先に手を出した」という、子供の喧嘩と同じ理屈である。戦争をするためにはあまりにも軽いのである。
プーチンがいみじくも、「北朝鮮問題は制裁だけでは解決できない。冷静に彼らと交渉すべき時期である」と述べている。安倍の目論んだ、制裁の包囲網は破たんした。制裁は一カ所でも崩れると意味がないからである。あいつが悪い論は封印する時である。
コメント (2)
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