そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

安保法制が戦争法案で何が悪い

2015-04-20 | 平和憲法
社民党の福島瑞穂副党首が参院予算委員会で、政府が法案化作業を進めている安全保障法制を「戦争法案」と述べたことに対し、自民党が発言の修正を求めている。しかし、事実関係の誤認や人権侵害などにあたらない発言の修正は異例である。自民党は余程気に入らなかったのだろう。もしくは本質を突かれて苛立っているのであるかもしれない。
安倍晋三首相は同じ予算委で「レッテルを貼って議論を矮小化するのは断じて甘受できない」と述べた。
よろしい。
それでは、人間を殺すための道具「武器」あるいは「兵器」を、「防衛整備品」と呼び換えたのは安倍政権でなかったか。更にその武器を「輸出」することを、「移転」などと主語も目的語も曖昧な言葉に置き換えたのはだれだ。結果、殺人兵器の輸出し拡散させることを、「防衛整備品移転」とレッテルを貼って、武器輸出三原則のタガを外して内容を矮小化したのは、安倍政権ではないか。
古くから政府・自民党はこうしたことがお得意のようで、「戦争」を「有事」などを呼び換えたり、「戦車」を「特車」と呼んだりしている。
積極的な平和主義が、兵器もって他国に出かける姿は、どう見ても積極的軍事主義である。言葉遊びも甚だしい。ましてやこの武器持って出かける法案に、「国際平和支援法」と名前を付けることこそ、問題の転化であり矮小化と言える。

そんなことはどうでもいい。憲法九条の「・・・国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 」をどう読んだら、集団的自衛権の行使が可能だと読めるのか、安倍政権こそ議論を矮小化しているのである。最も大きな問題を横に置いて、微小な問題をことさら取り上げるのは、議論を拡散させ本質を隠ぺいするものである。
これから、安倍政権の提出する集団的自衛権行使のための安全保障法案を、本ブログでは「戦争法案」と呼ぶことにします。
コメント (1)
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