そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

世界中どこにでも派兵できるようになった

2015-04-28 | 平和憲法
これまで日本が、戦後70年間も守ってきた平和国家としての国づくりが、安倍政権によって否定され根底から覆されることになった。専守防衛という自衛隊の御旗を下したのである。
自衛隊が世切れ目なく、界中どこにでも派兵できるようになった。他国(今のところアメリカであるが)の要請によって、日本は全く関わっていない地域であっても、同盟国の判断に基づいて派兵出来ることになったのである。
日米のガイドライン(防衛協力指針)が18年ぶりの見直され、安倍首相の訪米の手土産になった。日本と無関係の地域や紛争や事件であっても、自衛隊を派兵することができるというのである。これまでは、日本が直接攻撃されたり近隣の周辺事態、そして紛争のない時にに限られていた。安倍首相も否定していない、自衛隊の専守防衛は放棄したのである。これまでの説明とやっていることとは全く異なる。

そもそも、集団的自衛権行使容認は10か月前に閣議決定しただけである。国家の論戦もなければ、関連の戦争法案は何一つ国家に提出されていない。国会無視も甚だしい。
僅かに与党間の協議が、密室で行われているに過ぎない。しかし、公明党に約束した例外ない国会の事前承認は、新たなガイドラインの設定でどうなるかわからなくなった。公明党の密室の約束など、カラ手形に過ぎない。

中国の海洋進出を念頭に置いているとしていると日本のメディアに報道させているが、安倍首相自らが靖国や歴史認識等で挑発して全く中韓には訪れることもない、巧みな既成事実の積み上げを繰り返す。軍事国家へと歩み出すために、安倍首相は世論が反中や嫌韓の高まりが欲しかったのである。
中国と経済的つながりが大きくなったアメリカにとって、中国への抑止になる日本の存在が欲しかったのである。今回の日米ガイドラインは、外交に何一つ成果のない末期のオバマにとって渡りに船である。

歯止めが外されれば、国家は何をするかはこれまでの歴史が語っている。そうした行動を縛るための憲法なのであるが、それすら無視する横暴極まりない政権である。

国会の論戦を期待し、関連の戦争法案を成立させなければ問題はないのであるが、最大野党の民主党が今頃になって、やっと集団的自衛権行使容認は反対すると表明した。それも「安倍政権による」というカッコつきである。この政党には、自民党よりも右寄りの人物が半数以上いる。国会での歯止めは何とも心もとない。
世論調査では60%を超す人たちが、自衛隊の派兵の範囲の拡大に反対している。国会は民意を反映していない。
コメント (1)
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