そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

一向に減らない自殺者

2010-06-13 | 政治と金

警察庁が自殺者数を発表した。昨年度比596人増の3万2845人である。12年連続で3万人を上回っている。社会問題となっている交通事故死が、年間5800人ほどであることを、これはいかにも異常な数字であるといえる。

毎日ほぼ100人自殺していることになる。1時間当たり4名である。しかものの数字は、自殺者として扱われた最少の数字であることを忘れてはならない。一つは、事故死扱いになっている自殺者の数は、この10倍程度あると言われている。更に、これは自殺を成功した人の数である。自殺に失敗した人や、自殺を試みた人もこの10倍あると言われているのである。

このように数字を検証してみると、最小自殺者数は3万2845名であるが、最大数はほぼ40万人程度、更に失敗した人を加えると80万人ほどになる。これも極めて異常な数字である。

自殺者は圧倒的に男性が多い。いつの時代も7割程度が男性である。自殺を個人的な理由の範疇だけに封じ込めてしまうと、この異常な数字を見逃すことになる、これは明らかに社会問題なのである。

自殺が増えた社会的な背景は、格差社会にあると言える。生活苦(34.3%)と失業(65.3%)が原因といわれるものが半数を占めている。男性に多いのも同じ理由であろう。

死んでお詫びをする、日本独特の文化というだけではない。人より企業業績を優先する社会から脱却し、労働対価が正当に評価される時代がいつ来るのであろうか。

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