そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

中東の”核”と紛争

2008-07-20 | 政治と金

イスラエルは核兵器を所有しているか? この問いは、ほとんど愚問と言ってよい。イスラエルは、建国直後にソビエトが核実験に成功したことを、衝撃を持って受けとめた。

以来、イスラエルの核所有は国家的な願望となり、最高機密とされ今日に至っている。アメリカが、大きな後ろ盾になっていたことが、所有を認めないことで隠蔽されているだけである。

現在イスラエルは、核弾頭を20発ほど所有しているとされている。彼らが最も恐れたのは、フセインが湾岸戦争のとばっちりで、スカッドを撃ち込まれた時である。弾道距離ほど精度がなかったことが幸いしたのだろう。

昨年、イスラエル空軍機がシリアの砂漠の中の四角い施設を破壊した。空爆したイスラエルもされたシリアも、事実を認めていない。北朝鮮の技術提供による、核施設であったことは今年公表された。

イランの核開発を強力に後押ししたのは、フランスである。パーレビー国王が、要請したものである。その後、フランスの裏切りはヒズボラによる、中東各地でのフランス人テロ事件として数多く発生している。イランの報復である。

イラン・イラク戦争では、アメリカは双方に武器援助を行っていた。サウジアラビアのように、手なづけられなかった、中東の大国を疲弊させるためである。アメリカは、イランに加担すると見せて、イラクに生物兵器の給与を行ったことはよく知られていることである。

イランは狡猾に動いている。フセインのように、単独で示威行為はやらない。イランには、ロシアと中国それにカスピ海沿岸諸国が付いている。

ロシアも、イランをアメリカ対策に大いに活用している。核兵器の所有までロシアは認めるかどうかはわからないが、「持つぞ持つぞ」言ってくれているだけで十分アメリカは反応してくれる。

アフガニスタンに、次期アメリカ大統領候補の二人が入った。アフガニスタンの情勢は、9.11以降最悪である。タリバンが復活してきた。ソビエトの侵略時には、西側は大いにタリバンを利用したことも忘れてはならない。

タリバンが隠れ蓑に使っているパキスタンは、政情不安を抱えながらも核保有を公表している国である。

要するに中東諸国は、核にしろ石油にしろ欧米に翻弄されてきたのである。日本はあまりにも忘れ易く、地理的に遠いためにほとんどこうした簡単な事実さえ知らずに、石油を買い続けているのである。

彼らに何が必要か冷静に考えるべきでないか。洋上でアメリカ艦船に給油すると解決することなど何もない。

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