監督:ピーター・ハント
出演者:ジョージ・レーゼンビー/ダイアナ・リグ
1969年 イギリス
007シリーズのなかでは異色の作品らしいという噂をきいていた『女王陛下の007』を観てみました。ふーむ。なるほどたしかに他の作品と比べると、少し違った感触です。しかし、こちらの方は原作に忠実なんだそうですよ。へー。
この映画で何が一番面白かったかと言えば、それは衣装とセット! 1969年の製作ですが、やっぱり60年代っていいですねー。お洒落です。
最初のほうのシーンで、どこかのホテルのカジノが出てくるのですが、ここの内装がとっても素敵。鮮やかな紫色の壁に沿って弧を描いて下りてくる白い階段。紫の壁紙に白い階段って……素敵過ぎ!
また、ホテルの客室のドアが、これまた白くて厚みのあるドアで、上部は円くなっている素敵なもの。こんなホテルに泊まりたいものです。
途中でボンドが書類を盗み見にいく法律事務所もかなり格好良い建物でした。床とかエレベータのデザインがいいですね。この建物は実際に存在するホテルだという話ですが。いいなあ。
そしてスイスの山のてっぺんにある研究所がまた凄い。ガラス張りの書斎の向こうに研究室が丸見えになっていたりして、やたらとハイセンス。
それから、綺麗な女性がたくさん登場する本作品ですが、どの女性も着ているものがカラフルでとても可愛らしい。ヒロインのテレサもいちいちお洒落ですが、テレサの父親ドラコと一緒に居る若い女の子(名前は聞き取れなかった)が最初に着ていた紫(またしても紫)のミニ丈フレアーのドレスが異常に素敵でした。それから法律事務所の場面で、ロビーを歩いていく女性が、その日は雨なので雨の日らしい服装をしているのですが、これがまたお洒落。膝上丈のコートにロングブーツ。はあ~~。目の保養ですね。
私はついついこんなところにばかり注目してしまいましたが、本編もかなり良く出来た、手に汗握るエンターテイメント性抜群のアクションあり、ドラマチックに盛り上がるロマンスもありの見所の多い良作でした。