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もやもや日記

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『アンタッチャブル』

2009年06月29日 | 映像

監督 :ブライアン・デ・パルマ
脚本 :デイヴィッド・マメット
出演者 :ケヴィン・コスナー/ショーン・コネリー/ロバート・デ・ニーロ
    アンディ・ガルシア/チャールズ・マーティン・スミス
音楽 :エンニオ・モリコーネ
1987年 119分 アメリカ

《あらすじ》
禁酒法時代のシカゴ。ギャングのボス アル・カポネを捕らえるため、アメリカ財務省捜査官ネス率いる「アンタッチャブル」は、命がけの戦いに乗り出す。





昨日は、スタートレックのヴォイジャーとDS9をそれぞれ1話ずつ観て、それでだいぶ疲れていたので、そのあとすぐにK氏が『アンタッチャブル』を観始めても、「ふーん。まあ好きにしてくれ。私は疲れたぜ」なんて言っていたのに、いつの間にか一緒にマジ観。なんてこったー! ついつい熱中してしまった! とんだ傑作じゃないか!

実は、これまでに幾度も観る機会がありながら、一度も観たことのなかった名作『アンタッチャブル』。実際に観てみると、その恐るべき完成度の前に、私はなすすべもなく引き込まれてしまいました。うーむ。男の世界だぜ。カッコいいぜ。

これは事実に基づいたフィクションで、実際のカポネをめぐる事件の全容は、映画で描かれたものとは違っているようですが、まあ、それはこの際どうでもいい。物語として観る場合、これはとても良く出来た映画と言えますね。何と言っても、対立構造がシンプルで分かりやすいし、スリルあり熱血あり友情ありのエンターテイメント満載でいちいち盛り上がります。画面が美しいのも良いですね。

画面が美しいと言えば、私が特に印象的だったのは、カポネの登場場面。横たわるカポネ、周囲には部下たち、理容師が白いタオルでカポネの顔を覆い、これから髭を剃ろうとしている。それを真上から撮っています。なんか、すげえな! もう目が釘付けです。

それからカポネがバットを持って、円卓に座る部下の後ろを演説しながら歩き回る場面。あの円い食堂もすごく素敵でした。あと、カポネがオペラ鑑賞に行く場面で、着飾った人々が階段を上がってくるところとかも。
なんかカポネが出ている場面ばかりがやたらと印象的でしたが、それは私がああいう豪華な背景を好むからかもしれないですね。カポネを演じるデ・ニーロの、あの愛想がいいようでいて同時に恐ろしく残虐、大物のようでいてチンピラにすぎないようにも見えるキャラクターが強烈だったせいもありますが。

もちろん、ストーリーも最高でした。それぞれの人物がとても効果的に役割を果たしていて、特にショーン・コネリー演じる老警官マローンなどは、最初から最後まで格好良過ぎなくらい格好良かったです。それと、経理マンのウォーレスが良かった。いかにも朗らかで真面目で地道な性格、なにげに大活躍です。人物の描き方が素晴らしいですね。
アンディ・ガルシアのハンサムっぷりにも驚きましたし、知ってたつもりでしたがケヴィン・コスナーが若くてほっそりしているこの頃は、本気で美男子だったんだなーと感心してしまいました。
終始、展開にスピード感があって、観ていてすっきりしますね。面白かった。

あと、うっかりしていたのですが、監督はデ・パルマだったんですね。違う人だと思い違いをしていました。ごめんなさい。『ミッション・トゥ・マーズ』で唖然とさせられて以来(好きだけど;)侮っていましたが、すごい監督だったんですねー。ほんとスミマセンでした。


これは事実に基づいたフィクションで、実際のカポネをめぐる事件の全容は、映画で描かれたものとは違っているようですが、まあ、それはこの際どうでもいい。と上にも書きましたが、事実を忠実に再現したドラマがあっても、きっとすごく面白いだろうと思います。この映画ではネスは家族思いの正義の男となっていますが、実際の彼はアル中で死んだらしい…なんという……; 事実もまた物語と同じように奇妙なものなのですね。

それにしても、やっぱり20世紀のはじめのほうって、すごい時代だったんだなぁ。