半透明記録

もやもや日記

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夢の話

2005年06月17日 | もやもや日記
私は夢の中でまで現実に縛られているので、愉快な夢を見たことはあまりありません。いつもがっかりしています。その私が、先日数年ぶりに美しい夢を見ました。それはお寺にお参りに行くと、塀に囲まれた境内の真ん中で枝を長くのばす一本の大きな松の木に、とんびのように茶色い大きな鳥が、翼を扇形にひろげて止まろうとしているところでした。その翼は内側が夜のように暗い藍色で緑色に光る模様が星をつくっていました。少し離れたところから見上げていた私は、その羽根がとてもふわふわして柔らかく、しかも白檀のような良い香りがするのがわかりました。
と、美しかったのはここまでで、この後の私はお参りする前に用を足そうと思ったのに、すのこの上で待つ私のもとには便所用の履物は次々と返ってくるが、しかし永遠に順番は回って来ない。という極めて詰まらない展開のまま覚めてしまいました。

私は素敵な夢を見たことを話してくれる人や、夢のように素敵な話をしてくれる人に憧れます。鰯の切り身(冷凍)がマッハ3で飛んでいくとか、火星人(蛸に似ていると思っていたが、実は烏賊のようだった)は月の途中のインターチェンジで温泉饅頭を売っているとか、そんな素敵な夢を私も見たい。仕事中、窓の向こうに降ってくる落下傘部隊を数えたとか、アップル社の式典で齧った七色の林檎はバナナのような味がしたとか、美しい月を眺めて、しかし月は今も次第に遠ざかっているのだーーとか、そんな素敵なことを私も言ってみたい。

いつか収集した素敵な物語をその頂では月の表面にだって触れられる山のように高く積み上げるのが、起きている私の夢なのでした。