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PKは右上が一番?

2022年11月19日 12時44分35秒 | 話題
  サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会が20日、開幕する。
  ゴールラインから12㍎(約10.97㍍)離れた位置からボールを蹴るPKはドラマの宝庫。
  その歴史やデータを探ってみた。

  キッカーとゴールキーパーが1対1で勝負するPK(ペナルティーキック)。 その発端は
   1891年に遡る。 イングランドの世界最古のカップ戦とされる「FAカップ」の
   試合で、ゴールラインに飛んだボールをディフェンダーが手で止める事態が起きた。
  当時はファウルされてもフリーキック(FK)しか与えられなかった。 FKの機会を得た
   ものの、ファウルしたチームはキッカーのすぐ前に「人間の壁」をつくった。 結果
   はもちろん、失敗に終わった。
   これでは不公平だし、スポーツとしての信頼も失われる。 加えてディフェンダーに
   よるゴール付近での悪質なファウルも目立っていた。 そこで同年のサッカーの国際
   会議でPK採用が決まった。 ではなぜ、PKの距離は12㍎に決められたのか。
   競技規則を定める国際サッカー評議会(IFAB)は「正式な理由は記録に残っていない」
   という。 ただ、ゴールエリアの6㍎とペナルティーエリアの18㍎の「中間地点と
   して12㍎に決まったと考えるのが一般的」との回答が返ってきた。 日本サッカー
   協会(JFA)は「単純に6㍎の2倍としたためと推察する」。
   サッカージャーナリストの“後藤さん”は「当時のシュートレンジが12㍎に入ってか
   らだったことが理由では」と分析している。 技術が大幅に進化した現代と違い、昔
   はシューズが重く、ボールも弾みにくい。 遠くからのシュートでゴールを狙うのは
   難しかった。

  国際サッカー連盟(FIFA)は1978年のW杯から延長戦の後にPK戦を導入した。
   
  2018年のロシア大会までの11大会のPK戦シュート数は計279本で、ゴールし
   たのは196本。 成功率は70%です。 キッカー有利は一目瞭然。 だが30%
   は失敗する事実も見逃せない。 130年以上もPKの距離が変わっていないのは、
   この微妙な成否の確率がハラハラドキドキの緊張感を生み、試合を面白くしているか
   らだという見方は多い‥‥。
  米ノースウエスタン大学の学生が調査した興味深いデータがある。 W杯のPK戦では
   キッカーから見てゴール右上に向けて放ったシュートが、成功率87.5%と最も高
   い。 同大学でサッカーのデータを分析する“バナソーン・パスパントンさん”は「ゴー
   ルキーパーの多くが右利きのため、右方向(キッカーから見ると左方向)にジャンプしや
   すいからだろう」と説明する。 しかし、ゴールの高いところに正確に蹴るのは技術
   が必要で「ハイリスク・ハイリターン」。 このため多くのキッカーは左下や右下を
   狙う傾向がある。 右利きのキッカーにとって左下は狙いやすいが、キーパーも読み
   やすく、成功率は60%台前半にとどまる。 PKの成否を決定づける要因として専
   門家が強調するのが「心理」面だという。
  ノルウェーでスポーツ心理学を研究する”ゲイル・ヨルデット博士”がW杯など主要大会
   のPK戦を調べたところ、「決められれば勝利する」局面の成功率は92%に達した
   半面、「外せば敗北する」局面では62%まで下がった。 PKは独特の雰囲気に包
   まれ、重圧がかかる。 自信を持って冷静に臨めるかが重要で、メンタルトレーナー
   帯同で選手の精神力を磨くチームも目立つ

  技術力や情報収集・分析力も欠かせない。 「PK職人」とも呼ばれる元日本代表の
   "遠藤選手"はゆっくりした助走で最後までGKの動きを見極め、逆方向に蹴るのを
   得意としていた。 ドイツ代表は相手のキッカーやGKの癖などを事前に徹底的に
   調べ、PKに強いことで知られる。

  W杯ではPKの名場面も多い。 1994年、米国大会の決勝戦。 当時のイタリア
   代表、"ロベルト・バッジョ"がPK戦で蹴ったボールはゴールバーの上を越えてい
   き、同国は敗れた。 バッジョが残した言葉は「PKを決めても誰も覚えていない
   が、外したら誰もが忘れない」。 日本代表は2018年ロシア大会初戦のコロン
   ビア戦で"香川選手"がPKを成功。 チームが勢いづいたことは記憶に新しい。
  FIFAは判定の精度を上げるためロシア大会からビデオ・アシスタント・レフリー
   (VAR)を導入。 FIFAによるとPK戦を除くPK数は29回と過去最多で、
   14年のブラジル大会の倍以上に増えた。 強豪国の実力が拮抗しており、今年の
   カタール大会はPKが一層増える可能性がある‥‥。

   我が日本の初戦は23日のドイツ戦。 頑張って一次リーグを突破してほしい!

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