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高齢歩行者事故 後絶たず

2022年11月18日 12時43分35秒 | 話題
  高齢の歩行者の交通事故が後を絶たない。 19 日には交差点を横断中に車にはねられた
   「ザ・ドリフターズ」の"仲本工事さん"が死亡した。 65歳以上が歩行中の死者の7割
   を占め、道路を斜め横断するといった例も目立つ。 年齢に伴う体力や判断力の低下にい
   かに対応して事故を防ぐか。 歩行者・ドライバー双方の注意に加え、高齢者目線に立っ
   た横断歩道の設置などハード面の見直しも欠かせない。

  仲本さんは18日、横浜市内の交差点を横断中にはねられ、頭を強く打つなどして19日
   に亡くなった。 現場には信号機はなかったという。
 交通事故全体での死者数は近年、減少傾向にあり、警
 視庁によると、2021年は2636人統計史上の最
 少を更新した。こうしたなかで目立つのが65歳以上
 の高齢者が歩行中に犠牲となるケースだ。同年の歩行
 中の死者は全年齢で941人。このうち高齢者は72
 2人
と76.7%に上り、11年(66.5%)より
 10.2㌽増え、過去10年で最高となった。
 高齢者の交通事情に詳しい立正大学の“所教授(産業・
  組織心理学)
”は「基礎体力が衰えると横断歩道まで歩
 くのがつらくなる。判断機能も低下しがちで、危険に
 直面しているとの自覚の薄れが事故への油断にもつな
                   がる」と警鐘を鳴らしている。
  損害保険各社でつくる損害保険料率算出機構は、19年に発生した歩行者の死亡事故にお
   ける歩行者側の発生要因の割合をまとめている。 同機構の報告書によると、法令違反
   の有無や種別では、横断歩道以外を横断したり、道路を斜めに横断したりする「横断不
   適」が、高齢者では14.3%とその他の世代の8.2%を大幅に上回っている。 
  車の接近前後に横断した高齢者も17.6%とその他の世代(8.2%)の2倍以上で、
   酩酊(めいてい)や徘徊(はいかい)などの事例もある。
  また、事故原因を歩行者側の要因でみると、車の速度や距離感を誤ったり、相手が譲って
   くれると考えたりする「判断の誤りなど」は、その他世代が12.2%だったのに対し
   高齢者は25.8%だった。 

  事故の防止に向けては同機構や公益財団法人「交通事故総合分析センター」(東京)が高齢
   歩行者とドライバーの双方に注意を呼び掛けている。
 高齢歩行者は▽身体機能の衰えを自覚して無理な
 横断はしない▽道路を渡り切るのに時間がかかる
 斜め横断はしない▽夜間は反射材がついた衣服を
 着用する‥‥こと。
 ドライバーには、歩道に立っている高齢者がいた
 ら横断の可能性に備え、病院やコンビニエンスス
 トアの周辺などでは急な横断に注意するよう求め
 ている。
 「高齢ドライバーについては運転免許証の自主返
 納などで対策が進んでいるが、高齢歩行者の事故
 も深刻」と強調するのは秋田大学の“水戸部教授
 (人間情報工学)”。 「警察などが開く交通安全教室
 への参加を促すことが必要」という。 その上で
 「高齢者が多く利用する病院などの周辺は横断歩
    道をできるだけ近くに設置し直したり、スムーズな交通に支障の少ない押しボタン式の
    信号を作ったりするのも解決策の一つになる」と行政などによる対応の重要性も指摘し
    ている。 社会が一体になって対応する必要が大いにありそうです。

  
 

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