公園やキャンプ場などのレジャー施設で、樹木が倒れる事故が相次いでいる。
一般に高度経済成長期に整備された施設や公園で樹木の高齢化が進んでいる
との指摘がある。 倒木を未然に防ごうと、市民から異変がある木の情報を
収集するアプリを活用する自治体も増えている。
4月16日未明、相模原市緑区の「新戸キャンプ場」。 テントで就寝して
いた夫婦の上に、高さ約18㍍の木が倒れた。 妻は死亡し、夫もあばら
骨を折るなどの大けがを負った。 5月には広島県福山市の公園で、高さ
約16㍍の杉の木が倒れた。 けが人は出なかったが、直撃したブランコ
が壊れた。
福山市のケースでは大雨による影響が専門家に指摘された。 倒木は一般的
に強風や大雪といった気象条件のほか、キノコが生えるなどして内部が腐
ることなどが原因になることが多い。
全国で倒木が相次ぐ背景として戦後に植えた木が成長し、手入れが行き届い
ていないことも一因といわれている。 千葉大学大学院園芸学研究院の
“小林教授”は「街路樹が増加する中、人手不足で樹木を点検する人が足り
ていない」と指摘している。
木の寿命は種類によって異なるが、例えばソメイヨシノは50~60年程度
とされる。 寿命が近くなると弱って倒木の遠因になるという。 公園や
レジャー施設などだけでなく、高度経済成長期に植樹された街路樹も高齢
化が進んでいる。
異変を察知するため自治体も動き出している。 東京大や千葉市などが民間
会社と共同で開発したシステム「マイシティレポート」では、市民が倒木
や折れた枝などの写真や位置情報をスマートフォンのアプリで自治体に報
告できるというもの。 2023年5月時点で千葉市、兵庫県尼崎市など
全国28自治体で活用されている。 道路の損傷などを報告する目的で開
発され、関東地方のある自治体ではアプリ導入後、倒木関する情報も寄せ
られているという。
伐採を促がし、事前に危険の芽を摘もうとする自治体もある。
18年の台風被害を受け京都市は私有地での伐採費を20年度から補助し
ている。 道路や民家などに隣接し、倒れて市民生活に影響を与える恐れ
のある木について、木の所有者や町内会などに30万円を上限として経費
の75%を補助する。 4月からは空洞や亀裂など、危険な木を見分ける
基準を明確に示すようになった。 小林教授はレジャー施設や道路での倒
木を防ぐため、「自治体や施設の管理者は平時や台風の前に加え、去った
後にも危険な木を集中的に検査する必要がある」と対策の重要性を強調。
ではどのような状態の木に気をつけ
ればいいのか。樹木の専門家による
と、大きな木が傾いている場合や本
来、土の中にある根が見える状態に
なっている木には注意が必要です。
木が倒れかかっているサインだとい
う。また根本やその付近に木を腐ら
せる種類のキノコが生えている場合木の根が腐っている可能性がある。
葉が生えている時期にもかかわらず葉がない、もしくは少ない枝は、木が枯れ
ている場合もある。 枝や幹に微生物が付着し、変色している場合も木や枝
に元気がない証拠だといわれている。 直径が3㌢㍍以上の枝は、落下する
と数㌔以上の重さがあり危険です。
天候や地形にも気をつける必要がある。 たとえば傾斜地に立っている大きな
木は、元気であっても雨が降っているときに倒れる恐れがある。
台風が通過するなど、暴風が吹く間も、木の状態にかかわらず警戒が必要です。
台風が去った後で倒れることもあるため数週間は注意が必要だそうです。
ご自宅の周りやご近所に樹木がある場合は日頃から注意しておきましょう。
一般に高度経済成長期に整備された施設や公園で樹木の高齢化が進んでいる
との指摘がある。 倒木を未然に防ごうと、市民から異変がある木の情報を
収集するアプリを活用する自治体も増えている。
4月16日未明、相模原市緑区の「新戸キャンプ場」。 テントで就寝して
いた夫婦の上に、高さ約18㍍の木が倒れた。 妻は死亡し、夫もあばら
骨を折るなどの大けがを負った。 5月には広島県福山市の公園で、高さ
約16㍍の杉の木が倒れた。 けが人は出なかったが、直撃したブランコ
が壊れた。
福山市のケースでは大雨による影響が専門家に指摘された。 倒木は一般的
に強風や大雪といった気象条件のほか、キノコが生えるなどして内部が腐
ることなどが原因になることが多い。
全国で倒木が相次ぐ背景として戦後に植えた木が成長し、手入れが行き届い
ていないことも一因といわれている。 千葉大学大学院園芸学研究院の
“小林教授”は「街路樹が増加する中、人手不足で樹木を点検する人が足り
ていない」と指摘している。
木の寿命は種類によって異なるが、例えばソメイヨシノは50~60年程度
とされる。 寿命が近くなると弱って倒木の遠因になるという。 公園や
レジャー施設などだけでなく、高度経済成長期に植樹された街路樹も高齢
化が進んでいる。
異変を察知するため自治体も動き出している。 東京大や千葉市などが民間
会社と共同で開発したシステム「マイシティレポート」では、市民が倒木
や折れた枝などの写真や位置情報をスマートフォンのアプリで自治体に報
告できるというもの。 2023年5月時点で千葉市、兵庫県尼崎市など
全国28自治体で活用されている。 道路の損傷などを報告する目的で開
発され、関東地方のある自治体ではアプリ導入後、倒木関する情報も寄せ
られているという。
伐採を促がし、事前に危険の芽を摘もうとする自治体もある。
18年の台風被害を受け京都市は私有地での伐採費を20年度から補助し
ている。 道路や民家などに隣接し、倒れて市民生活に影響を与える恐れ
のある木について、木の所有者や町内会などに30万円を上限として経費
の75%を補助する。 4月からは空洞や亀裂など、危険な木を見分ける
基準を明確に示すようになった。 小林教授はレジャー施設や道路での倒
木を防ぐため、「自治体や施設の管理者は平時や台風の前に加え、去った
後にも危険な木を集中的に検査する必要がある」と対策の重要性を強調。
ではどのような状態の木に気をつけ
ればいいのか。樹木の専門家による
と、大きな木が傾いている場合や本
来、土の中にある根が見える状態に
なっている木には注意が必要です。
木が倒れかかっているサインだとい
う。また根本やその付近に木を腐ら
せる種類のキノコが生えている場合木の根が腐っている可能性がある。
葉が生えている時期にもかかわらず葉がない、もしくは少ない枝は、木が枯れ
ている場合もある。 枝や幹に微生物が付着し、変色している場合も木や枝
に元気がない証拠だといわれている。 直径が3㌢㍍以上の枝は、落下する
と数㌔以上の重さがあり危険です。
天候や地形にも気をつける必要がある。 たとえば傾斜地に立っている大きな
木は、元気であっても雨が降っているときに倒れる恐れがある。
台風が通過するなど、暴風が吹く間も、木の状態にかかわらず警戒が必要です。
台風が去った後で倒れることもあるため数週間は注意が必要だそうです。
ご自宅の周りやご近所に樹木がある場合は日頃から注意しておきましょう。