農業じゆう人

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アニサキス食中毒 患者は年間2万人

2023年03月16日 12時38分35秒 | 
 海の幸を生で食べる日本人にとって、アニサキス食中毒は悩ましい問題です。
  魚介類に寄生するアニサキスの幼虫が起こす食中毒で、生で魚介類を食べた数時間後に
  激しい腹痛や吐き気に襲われます。

  厚生労働省の統計でこの4年、原因別発生件数の最多が続き、2021年は344件、
   患者数は354人。 しかし実際は患者数がもっと多いとする研究結果が出ました。
 国立感染症研究所の“杉山客員研究員”
 らは18、19年の診療報酬明細書
 (レセプト)のデータを分析し、全国レ
 ベルの患者数を推計しました。18
 年は2万1511人、19年が1万
 7962人で、年平均約2万人とい
 う結果だったそうだ。杉山客員研究
 員らは05~11年にもレセプトで
                 同様の分析を行い、その際は年間で約7千人でした。 
  増えている理由について、杉山さんは「流通の発達により、新鮮な状態で多種の魚が
   消費地に運ばれ、生食の機会が増加、事例数が増えている。 また芸能人が感染体
   験を公表する影響などで、症状が出たら医療機関を受診する人が増えたことも関係
   しているだろう」とみているそうだ。

  さらに杉山さんらは、18年から19年に患者から見つかったアニサキス189匹を
   入手し、詳しく調べた。 食中毒の原因となるアニサキスの種類は、シンプレック
   ス(S型)、ペグレフィ(P型)、シュードテラノバなどがあるそうだ。 調査の結
   果、患者から見つかったのは88.9%がS型で、P型は5.3%、シュードテラノバは
   5.8%に過ぎなかったそうです。
  これはS型が日本のアニサキス症の主原因であることを示している。 S型はP型より
   も高い割合で魚の身の部分(筋肉)に寄生しているそうだ。.

  従来、主に太平洋の魚にはS型が寄生する一方、日本海や東シナ海の魚には主にP型が
   寄生するとされ、比較的安全とされてきた。 しかし、昨年公表された食品安全委
   員会のアニサキス実態調査では、日本海のマサバで、筋肉部分から見つかったアニ
   サキスはほぼS型、内臓でも8割がS型でした。 通説と異なる結果で、継続的な調
   査・監視が求められる。

  なお流通品を調べると、生きたアニサキスはサバの切り身からは多数検出されたもの
   の、シメサバ、刺し身からはほぼ検出されませんでした。 市販のシメサバなどは
   冷凍処理されており、食中毒のリスクはごく低いとみられているそうです。

   我が家では、魚は食べる機会が多いので注意しながら食べようにしたいと思います。