スマートフォンを契約するとき、料金プランを選ぶにあたってデータ通信量「ギガバイト(GB)」の
上限は大きな判断材料となる。 データ通信量との賢い付き合い方を探ってみた。
訪問先の場所を調べるためアプリを開き、移動中の電車内で動画投稿サイト「ユーチューブ」鑑賞
やニュースチェックにいそしむ。 日々の生活でスマートフォンを使う機会はますます増えている。
MM総研(東京・港)が2022年に7月に調査した「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態」
によると、1カ月あたりの平均データ通信量は9.34GB。 5年半ほどの17年2月時点の約2.2
倍に膨れ上がった。 「今月ギガを使いすぎていないか」と不安になった経験もあるだる。
いつからギガが気になるようになったのか。 「スマートフォンの普及とともに、データ通信量の
単位として使われるようになった」。 NTTドコモ後方の“吉原さん”はそう話す。
もともと携帯電話のデータ通信量は「パケット」という単位で表していた。 かつては1パケット
あたりの従量課金制。 同社は1999年に「ⅰモード」を開始。 携帯電話でインターネット
にアクセスする人が増えると、徐々に使われるデータ通信量が増えていった。 データを使いす
ぎて高額な通信料を請求される状態を指す「パケ死」という言葉も生まれた。
同社は04年に定額プラン「パケ・ホーダイ」を導入した。 ただ、2000年代後半にスマホが
登場すると、LINEのやりとりや写真付きメールの送信などにより通信量は大幅に増加。 ソ
フトバンクでは07年に上限7GBのプランが登場した。
今はデータ無制限のプランも当たり前。 1GBは約840万パケットに相当するというから、通
信料がいかに急激に増えていったかは一目瞭然だ。
この1GBはどれくらい使いがいがあるデータ量なのだろうか。 総務省によると、通信環境など
によって左右されるため「各社共通の基準は設けられていない」。 大きな数値差はないという
が、調べる際は自分の契約先の算出データを参考にする必要がある。
例えばソフトバンクの場合、1GBあたりの消費量の目安はLINEなどの音声通信では56時間
300文字程度のメールなら20万通。 一方、「ユーチューブ」視聴は標準画質で2.3時間、
動画配信サービス「Netflix」ではHD画質で0.8時間(48分)の再生に相当する。 動画視聴の
場合にはギガの消費は一気に大きくなる。
各社はこうしたデータや各ユーザーのニーズをもとに料金プランを設定している。 ドコモの高速
通信回線「5G]契約は、小容量では7GBまで4段階を用意。 「LINEのやりとりや外で
地図アプリを使うぐらいなら、1~3GBで十分。Wi-fi環境を駆使しつつ、外でユーチュー
ブなどの動画視聴を楽しみたい人は7GBぐらいあるといい」(吉原さん)。
スマホ利用者の使用量の内訳をみると、10GB以下の「低・中容量」が大半を占めている。
MM総研の調査で月間データ通信量が最も多かった層は「1GB以下」で、全体の31.7%。
「10GB以下」までの累計が約8割を占めた。
一方、高速な5Gの拡大によりメタバースなど仮想空間を使ったコンテンツが拡大。 MM総
研によると、5Gプラン契約者のデータ通信量は平均12.31GBと、一世代前の4Gプラン契
約者の約1.5倍に達する。 ドコモでもまだ1GB以下の契約者は残るが、「今では中・大容
量プランを契約する人が約4割を占める」(同)。
新型コロナウイルス禍で自宅でWi-fiを活用するユーザーも増えたが、その影響は限定的だと
いう。 ITジャーナリストの“石川さん”は「5G普及により今後は大容量プランがより増えて
いくだろう」と見通す。
加入プランの上限まで使い切れない人が多いのも課題。 総務省の20年6月末時点の調査では
月ごとの上限が20GB以上の大容量プラン利用者は42.8%を占めたが、実際に20GB以上
使ったのは11.3%にとどまる。
最近では余ったデータ枠を翌月に繰り越せたり、家族間で分け合えたりとサービスも多様化して
いる。 格安スマホの中には1GBごとに細かくデータ通信量を選べるプランを設けるなど、
選択肢の多さを売り物にする事業者もある。 利用者にもライフスタイルに合わせて適正なプ
ランを選び取る力が必要のようです。 今、あなた自身が利用している料金プラン、もう一度
確認をしてみてはいかがでしょうか。
上限は大きな判断材料となる。 データ通信量との賢い付き合い方を探ってみた。
訪問先の場所を調べるためアプリを開き、移動中の電車内で動画投稿サイト「ユーチューブ」鑑賞
やニュースチェックにいそしむ。 日々の生活でスマートフォンを使う機会はますます増えている。
MM総研(東京・港)が2022年に7月に調査した「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態」
によると、1カ月あたりの平均データ通信量は9.34GB。 5年半ほどの17年2月時点の約2.2
倍に膨れ上がった。 「今月ギガを使いすぎていないか」と不安になった経験もあるだる。
いつからギガが気になるようになったのか。 「スマートフォンの普及とともに、データ通信量の
単位として使われるようになった」。 NTTドコモ後方の“吉原さん”はそう話す。
もともと携帯電話のデータ通信量は「パケット」という単位で表していた。 かつては1パケット
あたりの従量課金制。 同社は1999年に「ⅰモード」を開始。 携帯電話でインターネット
にアクセスする人が増えると、徐々に使われるデータ通信量が増えていった。 データを使いす
ぎて高額な通信料を請求される状態を指す「パケ死」という言葉も生まれた。
同社は04年に定額プラン「パケ・ホーダイ」を導入した。 ただ、2000年代後半にスマホが
登場すると、LINEのやりとりや写真付きメールの送信などにより通信量は大幅に増加。 ソ
フトバンクでは07年に上限7GBのプランが登場した。
今はデータ無制限のプランも当たり前。 1GBは約840万パケットに相当するというから、通
信料がいかに急激に増えていったかは一目瞭然だ。
この1GBはどれくらい使いがいがあるデータ量なのだろうか。 総務省によると、通信環境など
によって左右されるため「各社共通の基準は設けられていない」。 大きな数値差はないという
が、調べる際は自分の契約先の算出データを参考にする必要がある。
例えばソフトバンクの場合、1GBあたりの消費量の目安はLINEなどの音声通信では56時間
300文字程度のメールなら20万通。 一方、「ユーチューブ」視聴は標準画質で2.3時間、
動画配信サービス「Netflix」ではHD画質で0.8時間(48分)の再生に相当する。 動画視聴の
場合にはギガの消費は一気に大きくなる。
各社はこうしたデータや各ユーザーのニーズをもとに料金プランを設定している。 ドコモの高速
通信回線「5G]契約は、小容量では7GBまで4段階を用意。 「LINEのやりとりや外で
地図アプリを使うぐらいなら、1~3GBで十分。Wi-fi環境を駆使しつつ、外でユーチュー
ブなどの動画視聴を楽しみたい人は7GBぐらいあるといい」(吉原さん)。
スマホ利用者の使用量の内訳をみると、10GB以下の「低・中容量」が大半を占めている。
MM総研の調査で月間データ通信量が最も多かった層は「1GB以下」で、全体の31.7%。
「10GB以下」までの累計が約8割を占めた。
一方、高速な5Gの拡大によりメタバースなど仮想空間を使ったコンテンツが拡大。 MM総
研によると、5Gプラン契約者のデータ通信量は平均12.31GBと、一世代前の4Gプラン契
約者の約1.5倍に達する。 ドコモでもまだ1GB以下の契約者は残るが、「今では中・大容
量プランを契約する人が約4割を占める」(同)。
新型コロナウイルス禍で自宅でWi-fiを活用するユーザーも増えたが、その影響は限定的だと
いう。 ITジャーナリストの“石川さん”は「5G普及により今後は大容量プランがより増えて
いくだろう」と見通す。
加入プランの上限まで使い切れない人が多いのも課題。 総務省の20年6月末時点の調査では
月ごとの上限が20GB以上の大容量プラン利用者は42.8%を占めたが、実際に20GB以上
使ったのは11.3%にとどまる。
最近では余ったデータ枠を翌月に繰り越せたり、家族間で分け合えたりとサービスも多様化して
いる。 格安スマホの中には1GBごとに細かくデータ通信量を選べるプランを設けるなど、
選択肢の多さを売り物にする事業者もある。 利用者にもライフスタイルに合わせて適正なプ
ランを選び取る力が必要のようです。 今、あなた自身が利用している料金プラン、もう一度
確認をしてみてはいかがでしょうか。