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ゼロ残業とか その2

2014年05月29日 | 昭和の風景
そんなブラック時代。過労で死ぬんじゃないかと思った事が2回ある。
10数年前と20数年前。まず10数年前の話。

当時、あるコンピューターシステムの開発プロジェクトのPM(プロジェクトマネージャー)をやっていた。

新しいシステムに切り替えるときは、土日を使って旧システムから新システムへの切り替えをする。
通常のメンバーは各自の担当作業に合わせて、シフト制で出勤してくるが、PMは金曜日の朝に普通に出勤し、そのまま会社やセンターに泊まり込んで仕事をして、家に帰るのは火曜日の朝、つまり会社に4泊するわけだ。
当時そんな事が当たり前に行われていた。(今も否めないが)

で、あるプロジェクトのときに途中で具合が悪くなってしまったことがある。

金曜日から徹夜で作業のチェックをしていたら、土曜日はどうもだるくて調子が悪い。
徹夜のせいかと思っていたけど、夕方には寒気がしてきて、熱が38度以上あることが判った。
そこで考えたのが、熱を下げるのと元気になる注射を病院に行って打ってもらえばいいじゃん!そしたら火曜日まで乗り切れるんじゃないかと。

さすが大都会、土曜の夜に診察している区の病院が会社の近くにあった。

行って、注射をお願いしたら怒られてしまった。
そんな都合の良い注射なんか無い。仮にあったとしても注射で騙して徹夜なんか続けていたら、今度は救急車を呼ぶはめになると。
死にたくなかったら今日は家に帰って休みなさいと言われ、薬を出してもらった。

会社に戻り、メンバーには一旦帰宅して日曜日の昼にはまた出社するというような話をした。
念のため、上司に電話をしたら、帰宅は許さんと言われてしまった。

帰宅はダメだが、会社に一番近いビジネスホテルに泊まってもよいと。ただし携帯はいつでも出れる状態にしておけ、明日は朝8時には出社せよと。
もう鬼かと。

ビジネスホテルでふらつく体でシャワーを浴びて、寝たらすぐ朝だった。
前日のだるさが嘘のようにすっきりしている。

それから出社し、徹夜もこなしたが、月曜の午後から再び体の具合が悪くなってしまった。

ここまで作業は順調で、大きな問題は起きていない。
リーダー達に、作業完了のメドが立った時点で帰らせてもらおうと相談した。
そしたらリーダーの一人から、それはダメだ。あなたはPMなので最後まで責任者として現場にいるべきだと。

その通りの正論なんだけど、そのときは具合が悪くて思考がまともじゃなかったみたい。
さっき出社してきたばかりのやつに言われたくない。こっちは先週金曜日からずっと家に帰ってないんだぞ!と思ったなあ。

結局21時頃に予定の作業が終わり、後片付けだけになった時点で、念のため一部の人間を残して帰る事になった。

しばらくの間は自分に「帰るな」と言った上司とリーダーが嫌いでしょうがなかった。