疑似餌釣り師の酒蔵だより

酒好きルアーフィッシャーが蔵出しするボヤキ

夏は終わったけれど季節はずれの、、

2007年10月17日 | 雑記
又聞きなんだけど、最近こんな体験談を聞いた。
体験したのはAさん、検針員をしている(電気とかガスのね)。
ある家ではメーターが門中の敷地内にあるため、一応呼鈴鳴らしてから入るようにしている。
やり方は家によってさまざまで、黙って入っていい家もあれば、少ないけど必ず家人の立会いが必要な家とかもある。
うるさい家だと、事前に検針予定日時を通知しておいて、時間が遅れたりすると、クレームするような人もいるらしい。

話を元に戻して
で、件の家は呼鈴鳴らして検針に入る仕組みで、検針してるといつも初老の奥さんが出てきてご苦労様と労いのあいさつをしてくるという。

ところがあるときから奥さん不在の月が3カ月続いた。
メーターはわずかに回っていて、解約の通知は出ていない。
心配がつのる4カ月目、ピンポン鳴らして敷地に入ると、いつもの奥さんが外に出て待っていた。
実は、、、癌の手術を受けてしばらく入院してたんですよ。心配かけて申し訳ありませんでした。
退院したばかりというが、それがうれしいらしく、元気な様子で癌の種類や部位、どんな手術かを詳しく話してくれた。

検針は数こなさなきゃいけないので、めったにそんな世間話に時間を割かないが、Aさんつい聞いてしまったそうだ。

その翌月、というかついこの間だが、その家の検針に行くと、奥さんは不在だった。
せっかく退院したのに、もしかしたらまた入院したのではないかと心配になった。

次の家の検針で、ちょうど外におばあさんが出ていたので隣の奥さんの様子を聞いてみたそうだ。
「お隣の奥さんいらっしゃらないみたいですね。」
『病気で入院してたんですけど、手術の甲斐なくお亡くなりになったんですよ。』
「あらー、そうだったんですか、癌だったって聞いていたんですけど。」
『そうなんですよ、もう入院したときには手遅れで、手術のあとすぐに亡くなってしまったんですよ。』
「そうですか、先月お会いしたときは元気そうだったんですけど急ですねぇ。」
『………』
おばあさんは凍りついた。
隣の奥さんが亡くなったのは何カ月も前の話で、手術後すぐに亡くなったため、退院などしていないという。先月の検針で話をしたという日にはもうとっくに亡くなっていたのだ。
癌の種類や部位は聞いた話と一致していた。

Aさんは絶対おばあさんの勘違いだと言い張る。
奥さんとはごくごく普通に世間話したし、着ている物もはっきりと覚えている。あんな幽霊があるかと。
これから毎月行く家だから、そう思いたいやね。