SPシステムを色々組んで「音質改善」を続けて思う事は「メーカー製SPでは情報量不足」の結論に至りました。1個のSPユニットからは「すべての情報」が取り出せないと思っています。
「CDの中の情報をすべて引き出して再生する」を目指して、SPユニットやアンプ、ケーブルの組み合わせをして来ましたが、最重要なのは「SPシステム」と「ケーブル」ですね。アンプやCDPは中級や上級程度で良いです。
メーカー製で情報量の多い機種としては2インチコンプレッションドライバーを使ったシステムでしょう。この2インチドライバーでも「すべての情報」を出し切れていない。
自分のSPシステムはJBLのオリンパスを3ウェイマルチアンプ駆動しています。低域はLE15A 1発です。中域は#375+HL88ですが来月にはハイルドライバーとパラレル駆動の予定です。高域は既に4個のユニットで武装しています。(175DLH+#2405+デッカ・ビクターリボン)
先日、中音にハイルドライバーを組み合わせたサウンドを体験しています。#375とパラレルにしますと「音数」が数段増えてでてきます。目前で演奏している雰囲気です。更にケーブルを良くしようとして1個を壊してしまったので「中断」していますが「サウンドは耳にこびりついて」離れません。早速次のハイルドライバーを2セット発注しています。
低音も同じようにパラレル駆動の実験を済ませています。使うウーハーは20cmクラスで十分です。定位を安定させるために置き場所が重要です。低域の補完する帯域は100Hzから500Hzですので20cmでも十分です。ロクハンのフルレンジユニットでも大丈夫と思います。
通常メーカー製のSP達は2ウェイや3ウェイになっています。低音・中高音や低音・中音・高音とわかれていますね。この帯域を1個のユニットで受け持っているのが大半です。ここに「落とし穴」が有ります。違う方式のユニットをパラレルに鳴らすと「体験」出来るでしょう。
サウンドを追及して来ると「オンの音」(前に出てくる音や芯になる音)と「オフの音」(間接音・倍音等)が有る事に気付きます。
1個のユニットではこの「オンの音」か「オフの音」のどちらかを重点的に再生しているのです。大半は「オンの音」です。(例えばJBLやアルテックはオンの音、クォードESLはオフの音だと思っています)
メーカーがさも誇らしげに数百万、数千万円のSPを出してきますが「不完全極まりない」SP達なのです。
ケーブルにも同じ事が云えます。この「オンの音」を得意とするケーブルと「オフの音」を得意とするケーブルを1本のケーブルに組み合わせて使う事が重要です。情報伝送の段階で「欠落」させてはどうしようも有りません。