Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

JBLのサウンドの変遷

2008年12月21日 | ピュアオーディオ

現在の「DD66000(エヴェレスト)」や「S9800SE」等のJBLのサウンドと、1970年代のプロ用ユニットの「スタジオモニターシリーズ」(#4320~4343~4350等)、それ以前の「コンシュマーユニット」時代(パラゴン・オリンパスやランサーシリーズ等)のサウンドとは随分とイメージの違うサウンドがしている様に思う。まったくの「別物」と呼んでもいいのかも知れない。

私は長い間#4343を使ってきたが、オリンパスやSP-707Jを購入するにおよんで4343を手放しました。

音には「オンの音」と「オフの音」が有ると思っていますが、コンシュマーユニットから「オフの音」を削り取ったのが「プロ用ユニット」と判断しています。ものの見事に「雰囲気音」が消えています。「音数」が全く違うんですね。

現在のJBLのサウンドは更に「プロ用ユニット」から「エネルギー感」を絞り取ったようなサウンドで、「聴き易く」はなったが「JBLのオリジナリティ」が相当薄くなった様に感じます。

一言で「JBLサウンド」と云ってもその時代で大きく変わっていますので、各人の認識をしっかり持っていないと、混同しますと話が通じません。

私はJBLの古い時代のユニットが素晴らしいと思っています。ウーハーもドライバーもシリアルNoの若いもの(古いもの)に、試聴する度交換しています。

JBLも企業で有る以上「コストダウン」等の企業努力をしなければならない訳で、HL88やHL90等は鋳型で手作業で作っていたものが、プラスチック成形に変わり・・・と時代に合わせて変わっているんだと思います。当然そこにはユーザーの嗜好やニーズの変化も有ります。

ただ「音質追及」をして行きますとその時代の「SPの鳴らしのテクニック」等が未熟の為「鳴らし切れていなかった」と思っています。

個人的にはJBLの古いユニットに固執している訳ではなくて「良い音楽を良い音で聴きたい」と願うだけです。ただ普通の方と違うのは「SPを作り上げるスキル」を持っている事です。自分の目指すサウンドイメージも有りますが、やって見てはじめて知る世界も有ります。その経験をたくさんする事によってさらにサウンドイメージが正確に拡大していきます。


SP-LE8Tのサウンド

2008年12月21日 | ピュアオーディオ

Le8t2_2  昨日、一昨日と自宅でJBLの大型システムをお使いのお客様が見えられ、当方のSP-LE8T(ルシファー仕様)のサウンドを聴いていただきました。

「このサウンドがこのLE8Tから出ているとは信じられない!!!」と同じお言葉を頂戴しました。

Le8t3 「38cmクラスのSPのサウンドだ!!」とお二人ともおっしゃっていました。先述した松尾明トリオの「Elinbari Express」をお聞かせすると、非常にバランスの良い音で、低音の量感は38cmクラス、シンバルの音色や響きはコンプレッションドライバーと聴き間違うほど。音のつながりは「ふくいく」としています。

この低域の量感の秘密は「サウンドトレール STM-22」に有ります。写真の様なセッティングで「深々とした低音」が出てきます。このSTM-22を購入されたお客様は皆さんこの「響きのよさと量感」にまず驚かれています。

次に、SP内配線もSPケーブルもSCS-34(ルシファー)を使っています。38cmクラスのSPはどうしても大きな箱が必要になりますが、このSP-LE8Tは中型ブックシェルフ型ですので一般家庭でも十分使えるサイズです。

Le8t1_2 もう一つこだわりが有ります。LE8Tは初期型16Ω仕様です。後期のLE8THよりはるかに「音数」が多いのです。

もう一つこの音の秘密は「Trail仕様管球アンプ」の実力です。音のキレ・音数・SN感と応答性の速さ等一般の50万円クラスのアンプでは太刀打ちできない「音質」です。

自分でも納得のSP-LE8Tのサウンドです。


おすすめCD 松尾明トリオ「Besame Mucho」

2008年12月21日 | ピュアオーディオ

51v2unetkfl_sl500_aa240_1 寺島Jazzは録音が良くて演奏が良くてお気に入りのCDが増えています。

今日は松尾明トリオの新譜「ベサメ・ムーチョ」を紹介します。

このCDの中で一番気に入っているのは4曲目の「Besame Mucho」と5曲目の「Elinbari Express」。

特に、「Elinbari Express」のシンバルワークは目の前でシンバルが打ち鳴らされているようでしかもリズミックで「試聴用」に使いたくなります。

このシンバルの「音」のキレ・ヌケ、響きが「実在感」を出して鳴るかがシステムの出来具合を測る物差しになると思います。一切の濁りが無く「見通し」が良く、シンバルの大きさや「ブレている」処まで見えるような領域までRCA箱システムやオリンパスシステムは来ています。