オーディオを始めるにあたりまず基本として「スピーカーの選定」である。電気信号を物理的振動に変換するのはSPしかないのである。このSPの性能で「聴く音楽の表現力」が決まるといっても差し支えないだろう。
オーディオをやる方はその大部分が「音楽を聴く」事が主目的と思います。「どんな音楽か?」、「どの様な音色を好むのか?」、「どの様な音場表現を狙うのか?」等々色々な要求がある。
良いスピーカーは小編成から大編成、ボーカルやストリングス、JAZZやクラシックを問わずかなりな所まで添うことが出きる。「生の音」に近い再現性を持っているものであればそれが可能となります。
スピーカーはそれこそ毎年100種類以上の新製品が出てきます。これが40年以上続いている訳だから世の中にはSPがあふれています。この中から「自分に合ったスピーカー」を選定する事が大切です。
私の場合、スピーカーセットとしてより、ユニットを組み上げてスピーカーを組み上げます。その中で「生演奏の雰囲気」を出せるユニットを志向します。普遍性があるからです。
エンクロージャーは過去のSPの中でデザインや方式の気に入った物を選択します。昔はSPも「家具」の一部としての機能・デザイン性を重要視されていました。手の込んだ作りのしっかりした物を基本としてデザインが気に入った物を選んでいます。
次はユニットです。今までの経験から古いユニットに可能性を感じます。オリンパスシステムや707Jシステムで同じ型番のユニットでも古いモノほど「品位が高く、音色が豊富」なように感じています。オリンパスに使われているJBLのLE15Aの38cmウーハーは「粘るような低音」と評されて久しいですが、SN、Noの50000番台より30000番台、20000番台より8000番台と交換していくにつれどんどん「音の品位」が上がっていきました。今では「粘るような低音」とはまったく違う質感になっています。
これがメーカーオリジナルのSPセットではなかなか交換するユニットがないし、サイズやネットワークが邪魔をして交換すること自体が「性能を下げる」ことになりかねません。
昔「コンポーネントSP」として「ばら売り」をしていたメーカー(老舗)でないとこれは出来ません。JBL、アルテック、ジェンセン、バイタボックス、パイオニア等が有ります。
これらから2ウェイにするか3ウェイにするか・・・と自分の好きな組合せをしていきます。一つ一つのユニットを選択して一つのスピーカーを作り上げていくのも楽しいものです。