今週の法話

法華宗北海寺住職-二王院観成による仏教用語と法話集です。毎週水曜日に更新いたします。

北海道産サケ、2099年に壊滅

2007-05-03 09:46:54 | 環境
 温暖化による海水温の上昇が進めば、北海道生まれの
サケが2099年にほぼ壊滅状態になる恐れがあると、
北大大学院水産科学研究所(函館)の帰山雅秀教授(魚
類生態学)の推計で分かった。(北海道新聞、5、2)
 北海道生まれのサケは、ふ化後1年目の7~10月に
かけて知床半島とサハリン、カムチャッカ半島にはさま
れたオホーツク海の三角形の海域で過ごし、ここでの「
生存率」が、その後の回帰率を左右するという。生き残
りには、生育に適した8~12度が重要という。教授は
米海洋大気局の人工衛星の観測データと、政府間パネル
の予想シナリオに基づき推計した。
 その結果、三角形の海域の海域が50年時点で18%、
99年では74%も減ってしまう。すなわち、適水温域
が遠のいてしまうからだという。
 ただ、ここで問題となるのは、教授が参考とした政府
間パネルの数値は各国の政治的な思惑が加味されたもの
であり、信頼できないものである。
 中国の温室効果ガスが米国を抜くといわれる2007
年末の一事を見れば分かるように、海水温の上昇はもっ
と早くなることが予想される。やはりヨーロッパの海洋
学者が予測したように、48年漁業破壊というほうが説
得力があるのではなかろうか。