【大好きな皆さんと上映に関わることができて嬉しかったです。】
【大阪から参加の在日朝鮮人2.5世の李信恵さんとのトーク。李さんも映画のなかの主人公に感じられました。】
午後、映画『かば 〜 西成を生きた教師と生徒ら 〜 』上映会&トーク。
山本真也さん企画に応援という主催者サイドでの参加でした。
✳︎ 「私には長い長い橋やねん」。
出自を知られないがために、隣の駅で下車。そして、橋を渡って家に帰る卒業生と出会い、その気持ちを打ち明けられた「かば」先生。
「差別」と真正面から向き合う映画です。
「かば」先生がその卒業生と自転車で2人乗りしながら、ポツポツと語り合う場面。私には返す言葉があるだろうかと思いながら、ステキな場面でした。
その街と街の間に流れる川に、美しい朝陽や夕陽が輝くシーンが何度も登場します。
監督の願いが込められているのかなぁと勝手に思っています。
✳︎「生徒に何かを言うことは難しいかもしれないけど、『向き合う』ことはできる」(というような)。
新米教員に地域の親御さんが語った言葉です。
先生が生徒たちの部屋や家庭で『向き合う』場面が何度も何度も登場して、固唾を呑んで見入りました。
この映画は、1985年。実在した「かば」先生を柱にほんとうにあった話を紡いだものです。
37年の時空を越えて、教員と生徒はもちろん、
人と人が『向き合う』ことがどんなに大切なことか。『向き合う』ことに大切なことは何かが、伝わってきます。
シンドイ家庭が登場するけど、包み込む地域の温かさも伝わってきます。
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初めの写真の右から2人目が、川本貴弘監督。映画をありがとうございます。
映画では、「かば」先生が主役だけど、出演者の皆さん一人ひとりが主人公に感じられました。
映画を作られる過程で、多くの方々と真摯に「向き合う」ことを重ねられてきたんだなぁと思います。
監督は、差別が一人歩きしないよう、DVD化やネット配信などはせずに、ご自身も出かけて、見られた人と直接話をするという方法で上映をしていらっしゃいます。
上映をする器具や物販のグッズを運ぶ大きな車を見て、その車で監督自身も寝泊まりもして全国を回っているという話を聞き、その覚悟に一瞬身じろぐことができませんでした。
上映会開催をと声をかけてくださった真也さんにも感謝です。見る機会があれば、ぜひにと。
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『かば』。背中を優しく前におしてくださったように思います。
長くなって、ごめんなさい。
【映画のパンフレット。手元にずっと残しておきたいパンフです。パンフだけでも読んでほしいなぁと。】
◎ 映画「かば」公式サイト