即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

名人戦第四局に向けて

2010年05月17日 11時17分48秒 | 将棋
GW明けの名人戦第三局、現地野田に行き、すっかり楽しんできました。
その記事→名人戦第三局、野田へ名人戦第三局、野田へ・その2

3連敗を喫した三浦八段がその後どうしたのか、ここに出てましたのでご紹介します。

団鬼六先生「名人戦」という記事で、写真も交えて三浦八段との小旅行について書かれています。
(一部引用させていただきます。)
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
三浦八段の応援に千葉県野田市関宿に行ってきた。

<中略>

だが、残念なことにこの日三浦八段惜敗。

しかし、深浦九段の例もあるし、
(三敗から連続四勝をあげ、逆転優勝)
簡単なことです。
三敗したのだから、あと四勝すればいいのです。

がっくりと肩を落とした三浦君に、
こんな時は気分転換も必要だから、
明日、俺たちは潮来で舟遊びをするつもりだが、良かったら来なさいよ、
と言っておいた。

それでも将棋関係のスタッフはじめ、
マスコミ取材陣、取り巻きが大勢いるわけで
無理な話だよな、
と内心思っていたのだ。

ところが三浦君は翌日我々と一緒に来てくれた。
取り巻き連中達は三浦が失踪したとさぞ慌てたのではあるまいか。

俺が連れ出していたのだから、ご容赦いただきたい。

こんなところが彼の愛すべきところなのである。

夜、三浦君は私の部屋までやってきてくれて、将棋まで指してくれた。
名人戦を戦う棋士がである!
いい気になって、
「勝負はこれからだ、踏ん張れ、三浦君。勝負魂見せつけたれ」
などと偉そうに元気付けるつもりだったが、
二枚落ちの将棋で
これまた、俺、勝っちゃった。

流石に私に負けたってがっくりする様子はなかったが、
益々愛すべき棋士なのである。 

勝負はこれからだ、
そんなことは私が言わなくったって
彼のこの晴れがましい笑顔を見れば
彼自身がそれを知っていることは一目瞭然。

三浦君がこれから巻き返し、
七局目の大決戦を迎えるのは
将棋の聖地、山形県天童だ。

三浦君、天童に行くぞ!
俺は天童で君を待っている。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
いやあ、微笑ましいいい話です。

いい流れの時は、日常を変わらなく過ごす。いつもと違う事はしない。
しかし、流れが悪い時は、変化する。いつもと違うことをする。その一手。

三浦八段のいい表情の写真、見てください。

団先生とくつろぎながら浴衣で将棋を指してるところ。
潮来で照れくさそうに微笑んでいるところ。

シビアな勝負のことも忘れ、すっかりリラックスしてるし、さわやかな気分で休日を楽しんでいるようです。

三浦八段らしさが全開で、根っからの三浦ファンではないのだけど、そんな僕でも、いい奴だなあ、がんばってほしいなあ、と思ってしまう。

悩んだ末の一手だったのだとは思うけど、決めたからには、気分を切り替えて楽しんでしまう。
泥沼流ではなく、純正さわやか流です。

愛すべき棋士のたまらない自然な魅力。

そして将棋や棋士を愛する人たちのひたむきに応援する情熱。

その両方がうまく絡み合って、将棋という素晴らしい文化がさらに昇華していく。

『三浦君、天童に行くぞ!
俺は天童で君を待っている。』

あー、この力強い言葉。
痺れてしまいます。
思わず反応してしまいます。
何がどうなっても、絶対に行ってやるぞ!と、固く心に誓ってしまいます。

終盤に、逆転か、というところまで必死に追い上げ、本来の粘り強さを見せた第三局の将棋。
そして3連敗の流れを変えた潮来でのひととき。

前夜祭の挨拶では、どんな風に会場を沸かすのでしょうか。
そして、第四局の将棋では、どんな風に我々を興奮させてくれるのでしょうか。

さあ、いよいよ明日から始まる福岡での第四局がますます楽しみです。
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呆然

2010年05月16日 18時05分42秒 | 日記とニュース
nikkei BPnet田原総一朗の政財界「ここだけの話」ごますり幹部に毒された孤独な鳩山首相という記事。

普天間問題、小沢幹事長の事情聴取、鳩山政権全体の体たらく、そしてヤワラちゃんなどで話題の参院選などなど、最近の政治問題については話題が尽きる事はありません。
田原さんについてもいろいろ見方はあるでしょうけど、いやあ、たぶんそうなのかなあ、と思えるコラムなので紹介します。
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2010年5月13日
 率直に言って、鳩山由紀夫首相がかわいそうだ、という気が私はしている。
 民主党政権の今の最大の課題は、米軍普天間基地移設問題だ。ところが、これは非常に難しい問題なので、民主党の主要閣僚をはじめとする幹部たちは普天間問題から逃げようとしている。この問題にかかわろうとしていない。

小沢幹事長が漏らしたルース大使との極秘会談

 11日の朝刊各紙は柔道選手の「ヤワラちゃん」こと谷亮子さんが民主党から立候補することを、小沢一郎幹事長と並んだ写真入りで報じていた。私はこのスポーツ選手頼みの参院選報道を見て、「何をやっているのだ、今」と言いたくなった。大切なのはそんな問題ではないだろう。
 毎日新聞は10日の朝刊一面トップで「小沢氏と極秘会談」と見出しを掲げ、4月上旬、ルース駐日米大使と小沢幹事長が東京都内で会談していたことを伝えた。私はなぜこんな情報が漏れるのかと思ったが、記事を読んでみるとわかった。
 「『鳩山首相は信用できない。岡田克也外相じゃ話がまとまらない。北沢俊美防衛相じゃ話にならない』と大使は言っていた」。こうした内容を小沢さんが4月18日、盛岡市内で会食した関係者に明かしたのだそうだ。
 この会談はルース大使からの申し入れだったという。毎日新聞の記事によると、ルース大使は普天間問題の解決について小沢さんに期待を寄せていたようだが、小沢さんは「いまさら遅い」と考え、「(鳩山)首相はまったく相談に来ない」と動かなかったらしい。
 ところが、記事の最後には、孤立感を深めた鳩山さんが小沢さんに「(5月)4日の沖縄訪問前にお会いできないか」と会談を持ちかけたのに、「小沢さんは難色を示した」と書かれている。民主党内はいったいどうなっているのか

民主党の議員たちに政権与党という意識がない

 私は普天間問題について、何人もの民主党議員に直接話を聞いた。答えは、全員が「あれは官邸の問題です。私たちはタッチしていません」というものだった。
 民主党の大臣にも議員たちにも、小沢さんを含め、政権与党だという意識がないのではないか、と私は強く思う。意識としては、まだ野党なのだ。普天間問題はもともと鳩山さんが言い出した問題だが、ケリをつけ、まとめ上げるのが政権与党ではないのか。
 自民党時代に普天間問題をまとめ上げたのは梶山静六さんや野中広務さんたちで、彼らが官房長官としてけん引役となり、その下で岡本行夫さんが動いた。かつてはこの問題を解決するために懸命に打ち込む人がいた。
 だが民主党にはこういう人がいない。ある問題をまとめようとする、あるいは皆で解決に向かって懸命に取り組むという姿勢が根本的に欠けているのではないか。まだ意識は野党で、「私は知らないよ」としらを切る。野党ならそれでもいい。だが政権与党ではそうはいかない。
 私は5月8日土曜日に公邸で鳩山首相と会った。そして普天間問題は今、非常に困難な事態にあるということが、とてもよくわかった。
 鳩山さんの周りにいる主要閣僚たちがいろいろなアイデアを持ってくる。名護市辺野古沿岸部の「くい打ち桟橋方式」とか、徳之島への分散とか。それが善意であることは疑わないが、しかしどれも確たる提案ではないのだ。

民主党は情報の掴み方や選び方に問題がある

 それだけではない。鳩山さんはああいう人だから「ええ、ええ」とうなずいて彼らの話を聞いているのだろう。鳩山さんにアイデアを話した後、点数を稼いでいることをアピールするため、彼らは「総理が話に乗った」と記者会見をする。
 皆、ほとんど例外なくそうする。「総理がこの案に乗った」とある人が言う。すると別の人が別の案を持ってきて、「総理が乗った」と言う。あるいは、同じ人が違う案を持ってきて「乗った」と言う。だから「ぶれている」という話になってしまう。
 民主党の人たちは、どうも情報の掴み方や選び方に問題があるのではないか。徳之島分散案にしたって、実は鳩山さんには、「徳之島から、やりたいと言ってきている」と伝えられている。そう言った人は極めて利権に絡んでいる人であって、肝心の徳之島の住民への根回しなどまったく行われていない。
 あるいは、普天間基地周辺の住民との対話集会の場所となった小学校。その小学校はどういう場所か。普天間基地に面しており、危険極まりない状態にある。実は、自民党時代にその小学校の移転が検討され、移転先まで決まっていた。だが、反対派がこの小学校がなくなれば普天間基地の危険性を象徴するものがなくなってしまうという思惑で移転を拒んだ。そこで学ぶ小学生たちが犠牲にされたのである。
 なんで、そんな場所で対話集会をやるのか。よりによって反対派の拠点とも言えるような場所で対話集会を開くとは……。いったい誰が沖縄のスケジュールを作ったのか。

点数稼ぎのため何の根拠もないアイデアが出てくる

 とにかくもう、考えられないことが次々と行われているのが実態なのだ。マスコミは「ぶれている」「対応が遅い」「考えが甘い」、あるいは「何をやっているのかわからない」といろいろ批判している。しかし、批判しているマスコミ自身もよくわかっていない。
 今はもう批判している時期ではない。どうするか、という時期なのだ。新聞・テレビが批判して、鳩山さんを叩きに叩いているが、どうすべきかについては誰も言っていない。はっきりと提案するのが怖いのだろう。マスコミも批判することで、逃げているのである。
 大事な問題から、民主党内の誰もが逃げている。下手にかかわると傷を負う。誰も傷を負いたくないのだ。かかわらなければならない人は、次々に鳩山さんに点数稼ぎのためのアイデアを出す。いまだに、根拠もない新しいアイデアが出でくる。たとえば、九州や全国に訓練を分散する案が新たに検討されている、と報道される。こんなのは白紙に戻ったというのにも等しいだけだ。
 私は鳩山さんと会談した際、こう言った。
 「普天間問題は現在、最悪の状況にある。だが、ここからスタートする以外にない。奇策もなければ、妙案もない」。さらにこう続けた。
 「沖縄の人々の理解を本当に得るために、今まで何をしてきたか。まったく何もしていない。沖縄の理解を得るために、今こそ全力を尽くすべきだ」

「普天間問題と抱合い心中する、その覚悟をすべきだ」

 私は鳩山さんに一つだけ質問した。「5月末に決着をつけるのなら、なぜ遅くとも3月、あるいは2月に沖縄へ行かなかったのか」
 鳩山さんは、こう答えた。「誰もが『総理が行く必要はない。私が、きちんと話をつけます』と言うんです」。4日の沖縄訪問のときも、周りが皆、反対したようだ。「総理が行く必要はありません。私たちが決着をつけます」、と。
 これはごますりと言ってもいい。点数稼ぎと言ってもいい。そんなことばかりが繰り返されているわけだ。そのうえ、根拠もないアイデアを総理に持って行っては、「これで行くと総理が言った」と記者会見を重ねている。
 こうした事情を知り、私は「鳩山さんがかわいそうだ」と思うようになったのである。
 私は鳩山さんに、とてもきつい調子で次のように言った。
 「普天間問題がうまくいかなくなったら総理を辞めればいいと思っているかもしれない。だが、そんな生やさしいものではない。あなたが辞めても誰かが普天間問題にケリをつけなければならない。あなたに責任があるのだから、辞めればいいなんていう考え方は捨ててほしい。普天間問題と抱合い心中する、その覚悟をすべきだ」
 私は鳩山さんが不退転の決意を固めてくれることに期待したい。
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なんかもう見てられない。情けない。
政治家なんてみんなこんなもんなのか。
気概のある奴はいないのか。
普通にちゃんと仕切れる奴はいないのか。

凡人さんも書かずにおれないと言って県外移設という記事がアップされました。

政権交代になり、僕だけでなく結構期待は大きかったのに、こうなってはもう昨年秋の頃には戻れるべくも無い。

権力者に阿ってる場合かどうか、子供だってわかる状況なはず。
挨拶に来ない、とか、メンツに拘ってる場合じゃない。
結局みんな次の選挙しか頭にないんだなあ。
自分だけがアピールしたい、点数稼ぎしたい。

取り巻きが悪すぎる。
以前JR西日本の不祥事の時にもの申さぬ企業文化という記事を書いたけど、力もないイエスマンばかりに取り囲まれた裸の王様は国民から、そして海外からもバカにされるだけになってる。

先日もあのおぞましい皮膚感覚という記事を書いたけど、5月末というスケジュールを決めたのなら、当初からそれに沿ってものごとを進めていかないといけないのは、新入社員だってわかるし、普通のビジネス感覚では信じられないです。

今さら初めてのこのこ出かけていって、理解を得たいとか、お願いをしたい、とか言っても誰も聞く耳を持つわけは無い。
福島さんが言ってたけど、まずアメリカと交渉して、何年後であれば海外移設が可能なのか、という議論をすべき。
その目処がついていれば、県内県外のどこに移設するにせよ、○年までのことなのでなんとかお願いしたいと言えるし、住民の意識だってまるで違うはず。
どちらにしても、どこに移すかの前に、アメリカと真剣に向き合うことをしないと、根本的には何も進まない。

それからテレビでタケシが言ってたのは、いっそのこと基地の周りの住民が皆引っ越してしまえばいいじゃないか、と言う意見。
心情的なことはあるにせよ、ちゃんと税金で面倒見て、他の場所で快適に暮らせるようにするのも手じゃないか、と言っていた。

それにしても、党内でこんな低レベルの意識のままいつまでたってもごちゃごちゃやってる組織というのはろくなもんじゃない。
今まで仕事でいろんなダメな会社や組織を見てきたけど、最近のこの民主党の状況はどこにも負けないくらい上を行ってます。

『5月末の期限を作ったので、国民との約束の中でできる限りのことはするが、すべて果たされるかどうかもあり、6月以降も詰める必要があるところがあれば努力する。』

ひぇぇー!
なにこれ。

これって、不祥事を起こしたいろんな企業のように、幹部全員が頭を下げて、原因、対応策など説明する会見は必要ないのかな?

いや、責任問題は置いといたとしても、どうするつもりなの?
本当に6月になっても今の調子でやっていて、解決できるとでも思ってるの?

なにがなんだかもうわかんないよ。
どうするつもりなの?
僕たちだけでなく、アメリカも、連立与党も、いや民主党内ですら、言葉が通じない状況だと思います。

結構応援したいと思っていたのになあ。
残念だなあ。

も、いいや。
そんなことよりも、
来週は名人戦第四局、そして女流王位戦第2局もあるし、楽しみにしよっと。
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注目の話題

2010年05月15日 18時37分37秒 | 将棋
yahooのトップページのニュースに、
林葉直子さん、15年ぶり将棋界復帰へ

将棋関係者も話題騒然だと思うのですが、どちらにしろ将棋の話題がこんな風に大きく扱われるというのは、歓迎すべき話でしょう。

しかし、記事の中には、【写真で見る】数々の“お騒がせ”で知られる林葉直子さんという部分もあり、賛否両論、いろいろ複雑なところだとは思いますが、15年ぶりの登場ということで、多分ワイドショ-を始めかなりの注目を集めることになるのでしょう。
しかし、ブランクは大きいだろうから、将棋ファンとしてはどれだけ指せるのかというところも興味の的です。
(あっけなく一回戦負け?あるいはいきなりポンポン勝ち進んじゃったりして?)
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第4回目となる「日レスインビテーションカップ」は17人が参加するトーナメント戦で、6月13日に開幕。林葉さんは今回、主催者特別推薦で参加し、7月の初戦で中倉彰子女流初段(33)と対局する。

 LPSA代表理事の中井広恵女流六段(40)は、「林葉さんが今後、女流棋界に復帰するかどうかは未定。もし将棋をもう1度やりたいのであれば、できるだけの応援をする」と語った。
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この話題の背景には、またもや将棋連盟との協力、連携が進まないこともあったのでしょう。

日レスインビテーションカップ・第4回女流棋士トーナメントのお知らせ

このLPSAのお知らせの中で、
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なお、上記主催者招待女流プロ棋士枠として、日本将棋連盟所属女流棋士の
鈴木環那女流初段・中村桃子女流1級・渡辺弥生女流2級の3名にご出場招待状を送らせていただきました。
このことは将棋連盟の西村専務理事と青野常務理事にも所属女流棋士出場依頼という形で書面を4月16日配達証明付きにて郵送させていただきました。
4月末日までには出場ご快諾のお返事をいただけるものと思っております。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
という部分。

水面下でどのような交渉ごと、決め事、があったのかわからないけど、

「ご招待します。この3人に招待状を送りました。出てもらえないことはないですよね?」

と、3人の具体名を挙げて一方的にも見えるこのやり方は傍目にもちょっと行き過ぎの感があります。(内諾されていたのでしょうかね?)
ここまで発表したら当然のように快諾、となるのであればいいのだけど、

結局は、
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日本将棋連盟所属女流棋士の3名(鈴木環那初段・中村桃子1級・渡辺弥生2級)の女流棋士の皆様には、弊社(日レス)の主催者意向により本棋戦出場依頼をさせていただいておりましたが、過日、将棋連盟理事会より事実上、出場見合わせのご回答をいただきましたので、皆様にご報告申しあげます。
今回の決定につきましては、誠に残念に思う次第でございますが、次回以降、晴れてご出場いただける時を日レス・LPSA一同心より願っております。
--------------------------------------------------------
という結果。

こうなってしまうと、初めから喧嘩売ってるようにも取れる。
この辺はどっちがどうなのかわからないし、またいつもの揉め事、双方ともなんだか子供っぽいなあ、ファンにとってはいい気持ちしないよなあ、との印象が残るのだけど、結局、決裂→瓢箪から駒、ということで林葉さんの登場となったわけですね。

どうみても奇手に見えるこの指し手は、
果たして苦し紛れの悪手となるのか、
あるいは、先の先まで読み切った妙手なのか、
静かに見守っていきたいです。
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ふぞろいの老後たち

2010年05月15日 15時05分04秒 | 日記とニュース
子供手当その他政府がどんな手を打とうが、少子化はどんどん進んでいます。
反面、老人の数はますます増え、日本の7割の金融資産を持っている元気な老人たちが今日もアグレッシブに闊歩しているという日本の現状です。

僕の周りにも元気な人たちがいっぱいいます。

仕事の面でもそうだけど、マラソン、登山、スポーツクラブ、カメラ、旅、音楽、グルメ、ワイン、習い事、などなど挙げたら切りがない。

どこに行っても、シニアの人たちの方が、幅を利かしているし、生き生きと、笑顔で、積極的に行動している。

一生懸命。やる気満々。真剣に取り組んでいる。

草食系の若い人は逆立ちしたっってかなわないようなパワーが漲っている。

結構この年代の方々にも可愛がられていて(おっ、自慢か?)お声かかったりも含め時々交流させていただいてるのだけど、いやあ、皆元気だし、学ぶこと、刺激になること多いです。

ということで今日は僕の周りの具体例をいくつかご紹介します。

Oさん。
前の会社の大先輩。60代後半。
リタイアしてから軽い脳梗塞に。一時はすっかり元気を無くしていたのだけど、ここにきて復活しすっかり元気に。
そのきっかけは囲碁。
前から好きだったのだけど、リハビリも兼ねて、近所の碁会所に日参。
やっているうちにどんどん夢中になる。
そしてまじめに勉強し、少しでも上達すべく努力する。
碁会所に行かない日は、近所の図書館に通い、碁の本を日がな一日読みふける。
そして、いろんな相手と打つ中で、碁会所の規定で5連勝すれば昇段というところ4連勝の後負けてしまった。
その悔しがりようと言ったら尋常じゃない。
それがOさんの今の生活の張りでもあり、モチベーションの元になっている。
何時でも何かに挑戦していること。取り付かれるくらいに、夢中になること。
大切なことです。

Tさん。前の会社の先輩。70代半ば。
以前からワインが好き。
いろんな教室やセミナーなどに行き、勉強を重ね、さらに詳しくなる。
そこで知り合ったワイン通の仲間たちと一緒にいろんな店に飲みに行く。
そしてフランスやイタリーなどのワインの故郷を訪ねてのような旅行にもどんどん行く。
前にお勧めのフレンチに連れていってもらったことがあったのだけど、いかにも得意そうに、
ここの店はな、いいワイン置いてるんだよ、と、子供のような純粋無垢な笑顔で自慢する。
店の人を呼んで、おー、あれ、入ったか?なんて会話。
またいい店見つけたなんて言ってるので、連れて行ってくださいね。(笑)

Mさん。これも会社の大先輩。僕が新入社員の頃の上司。70代。
数年前に奥さんに先立たれて一時は落ち込んでいたのだけど、去年、娘さん一家が奥沢(自由ヶ丘のそばの高級住宅街)に家を建てたとのことで、そこにMさんも出資して二世帯住宅にしたとのこと。
家建てたので見に来いよ、と誘われて、先日行ってきたのだけど、ほんとおしゃれな家。
屋上からは富士山もよく見えるし、快適な暮らしをしている。
自由ヶ丘のいろんな店を開拓中とのことで、最近見つけたというおしゃれなイタリアンに二人で飲みに行きました。(似合わねえ!)
健康だし、いろんな仲間との、ゴルフ、酒、旅行などの計画が目白押し。
またなあ、あいつがゴルフに誘ってきてさあ、なんて満面の笑みで。

Tさん。スポーツクラブで知りあった先輩。70代半ば。
夫婦でスポーツクラブに週3回通う。
水泳もするし、racquetballもやる。
(スポーツクラブで知り合った人は他にもたくさんいて、もう80くらいなのに、月に1回フルマラソン、2回ハーフマラソン参加をもう20年以上続けている人もいる。風呂で会ってもカラダを見比べたくないほどの筋肉。)

旅行、飲み会、ゴルフ、地域のボランティアでかなり忙しい。どれも幹事役のような立場で周りから頼りにされている。
数年前のイタリア旅行で知り合った方々(夫婦何組か)とすっかり意気投合し、年に何度かは、国内、海外も含め、いろんなところにグループ旅行を続けているとのこと。
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まだまだいます。こういう人たち。

こんなある意味恵まれた人たちばかりではないのでしょうけど、大先輩たちは青春を謳歌してるような風情がある。

経済力ということもあるけれど、上記の人たちに共通することは、

夢中になることがある。
それを子供のように楽しむ。
好きだから自然と努力をする。
気の合う仲間がいる。

そして、笑顔が素敵。

いいなあ、早くそうなりたいなあ。
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棺に入れたいもの

2010年05月14日 00時43分53秒 | 雑感
あたりまえだけどなかなかできない 51歳からのルール
古川 裕倫
明日香出版社

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何度かご紹介しましたが、昔からの知り合いの古川ひろのりさんが新刊本を送ってくれました。
ほんとすごいペースで本を書かれてます。

下記、古川さん関連の記事です。
お薦めの新刊
Baby Concert
余計な心
シンプルにきっぱりと
アレソレ病についての考察

古川さんはずっとバリバリのビジネスマンだったわけだけど、数年前、あるお客様の葬儀に参列した時に考えたそうです。
もしも自分が死んだら、棺に何を入れるのだろうか、と。
そして、その時の自分と照らし合わせると、麻雀牌しか入れられないのはちょっと寂しいな、と思ったとのこと。
せめて自分が書いた本の1冊でもあればいいのにと思ったところから新たな人生が始まった。

そして、印刷でなくてもいいから、
出力、手作り製本でもいいから本を作りたい、との目標を持ったとのことです。

それからというもの、会社勤めをしながら約1年かけて書き上げたのが、最初の著作となった『他社から引き抜かれる社員になれ』

その本が売れ、その後は次から次とヒットを飛ばし、ついには会社も辞めて作家の道に。
今では、作家の傍ら、講演や研修まで手がけることになり、ますますやりたいことが増えてきているようです。

運命というか、ほんと偶然の悪戯で人生どっちに転がるかわからない。
ずっと作家になりたいと思ってきたわけでもないのに、ひょんなことから本を書くことになった。
そんな古川さん、素敵です。

どういう時に何を感じるか。
そして、感じたことを感じただけにせず、どうするのか。

さて、もし自分が死んだら、棺に何を入れてほしいと言うんだろうか?

うーん。。。

みんな、答えられますか?

また悩み、課題がひとつ増えた。
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効率とゆるさ

2010年05月12日 22時50分24秒 | 雑感
レバレッジ○○術で有名な本田直之さんの下記2冊の出版記念セミナーに行ってきました。

たった3つのクセを直せば人生がうまくいく
本田 直之
中経出版

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カラダマネジメント術!
本田 直之
マガジンハウス

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気取らず、自然体で、わかりやすい話。
何よりも偉そうな感じがない。
さすがハワイの人らしく、さわやかで好感が持てる話でした。

1つ目は、パーソナルインフラを鍛えようという話。

どんなにオシャレでかっこいい家を建てようとしても、肝心のその家を建てる地盤がしっかりしていないといつか家は傾いてしまうのと同じように、我々も自分自身の地盤を固めるべく「パーソナルインフラ」を整えるべきである。

そのためには、1.思考負債、2.カラダ負債から逃れることが大切。
負債をなくして資産を作ることがインフラを整備することになる。

1.思考負債から逃れる。
いい思考の癖をつけること。

1-1 外部要因思考。
景気が悪い。会社が悪い。上司が悪い。民主党が悪い。
などなど、自分以外に原因を求めていくと、どんどん負債が溜まっていく。
自分以外のものは変えられないから。
そうしていると自分が一切成長できなくなるので、
その中で自分が変われることは何か、それを探そう、と考えるべき。
外部要因思考を続けていくと、年齢とともに圧倒的な差がついてしまう。

1-2 言い訳思考。
時間がない。権限がない。才能がない。
言い訳はやめて、じゃあ、どうすればできるのかを考える。
言い訳思考から工夫行動思考へ変えていく。

1-3 思考閾値。
忙しい、とか、いっぱいいっぱいだ、と言っているけど、世の中もっと忙しい人はいくらでもいるはず。
あくまでも主観的な判断でしかない。
このレベルで忙しい、と決めることはいかがなものか。
その閾値を上げていくようにしないと、損な人生を過ごし続けることになる。
それには、客観視して、毎日の筋トレのように思考発展をしていく。

2.カラダ負債
カラダもインフラだし、健康でないと何もできない。
自分のカラダをコントロールできなければ、自分の人生もコントロールできない。

2-1.持久力
インナーマッスルなど使えるカラダを作る。年取ってからのための投資。
2-2.メンタル力
逃げないこと。どうすれば鍛えられるかと言えば、矢面に立つ、逃げられない状況に追い込む、ちょっとした負荷をかける、など、大変なことが起こっても自分のためのトレーニングだと思うこと。

2-3.健康維持力
人間ドックとか、健康診断などをこまめに行うこと。

二つ目は、ライフスタイルクリエイションというの話。
仕事と私生活における考え方の話です。

マトリックスで、
上がビジネス、下がプライベート。
そして、右が効率、左がゆるさ。
とすると、

右上=効率・負荷・ロジック・正しいか否か・白黒
左下=非効率・ストレスなし・非ロジック・楽しいか否か・グレー(曖昧)
右下・左上=UNHAPPY

仕事を効率化するのはいいけど、それを私生活にまで持ち込むと、いつもカリカリして追われているような感じになる。
仕事を効率化するのは、あくまでも人生を充実させることが目的であって、間違ってもその手法を私生活に持ち込んではいけない。
私生活を仕事のように、ロジカルに、効率的に・・・とやると、失敗する。
あくまでも私生活は曖昧に、ゆるゆると、というお話。
明川さんの『ゆるゆる教の教え』そのものですね。

ということで、本田直之著「ゆるい生き方」が今月18日に発売とのことです。
ゆるい生き方 ~縛られず、ストレスフリーな毎日のヒント~
本田 直之
大和書房

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はい、皆様、すっかり暖かくなってきたことだし、ストレスフリーでゆるゆるとやりましょうね
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名人戦第三局、野田へ・その2

2010年05月09日 23時21分10秒 | 将棋
昨日の記事の続編です。

本当は今日の記事のタイトルを
「名人戦第三局・野田へ行った野田。」
と書いたのだけど、内容まで人をおちょくってるんか、と思われるのもなんなのでやむなく中止しました。(結局そうかも?)

今回すごく感じたのは、壇上の大盤解説だけでなく、ステージの左右に対局場(者)の様子と上から見た盤面のモニターがあることが、今までの連盟の大盤解説会と違ってどれだけ生の迫力を演出してくれたことか。

席が左側だった事もあり、そういう意味では、壇上の解説以上に、目の前のモニターを注視していました。

おー、指したよおお!!
えっ、角、切っちゃったのお?!

見て見て、悩んじゃってるねえ。
あー、頭抱え込んでる。

あらまた席はずしたんだ。休んでるのかなあ?
いい変化がないので、疲れちゃったんだよなあ、きっと。

と、こんな風に楽しめる。

そして終盤、一分将棋にでもなれば、一手一手、手に汗握る攻防が楽しめると言うわけ。
わっ、秒読まれてる。
手が震えてるんじゃない?
もうトイレ行けないな、これじゃ。
ここで一分は辛いなあ。
読みきれてるんだろうか?うーん。

かぶりつきで格闘技の試合を見てるような迫力です。

今日は、ずっと見ていたそのモニターの写真を中心にお伝えします。

またしても横歩取りになったこの第三局。
途中までは、ほぼ後手羽生名人の横綱相撲というか、完封ペースだった。
すべて効かされ、言い分を通され、こちらは我慢の連続。
やることなすこと三浦八段の陣形は窮屈になり、閉塞状態になり、先の楽しみがなくなっていく。
何よりもどうしようもないのが、右の金銀の形。
木村八段「ひどい悪形。特にこの銀は邪魔してるだけでなく、無い方がいい。」
青野九段「初心者に教える時にも、こんなことやってたら絶対にうまくならないと教えるような形。」
木村八段「ただでさえ言葉数が少ないのに、ますます少なくなっちゃうね、これじゃあ。」

皆で先手良しの変化を考えるけど見つからない。
なんとか手を作れないと、何も出来ないまま終わってしまう。

木村八段「すみっこの方に行く手は良くない手が多いですね。
オセロじゃないんだから。」

どうにもならないですねえ。
終局、早いかもしれません。

深浦王位「三浦さんになんとか勝って欲しいですね。
これがもし第四局で終わってしまうようなことがあると、ただでさえ強い羽生さんが余力を持って棋聖戦に出てくることになっちゃいますから。
ここだけの話ですけど、ぶっちゃけ長引いて欲しいです。(笑)」

これ↓、ピンボケですみません。

あそこまで脇息にもたれかかるとは、と皆があきれるほどの没頭ぶり。
「ここまで横向いちゃってるのって、あんまり見ないですよねえ。」

そしてすぐに席をはずす。今日は特に多いのでは。
いつ見てもいないイメージ。

渡辺竜王「羽生名人も動きは激しいけど、三浦さんもすごいですね。」
山田女流三段「湯飲みを持ったまま出て行くとか、よくわからない動きもしますしねえ。」
渡辺竜王「こう指すしかないというところでも結構いなくなりますから。
あれだけ二日制は疲れると言ってたので、控え室で休んで体力を温存しているんじゃないですかね。」

渡辺竜王「封じ手の練習をしたというのもびっくりしましたね。誰もやらないですよ。
あれは将棋界では新手でした。あっという間に業界内に広まりました。
そして、二日制の練習をしたいという話も驚きました。
さすがに二日制だと、誰もつきあってくれないんじゃないでしょうか。」

▲9五金がいいのでは、という検討陣の話。
打ちにくいけど、それをやれば打開できそうという解説が続く。
しかし、渡辺竜王は、「うーんそうなんですけど、筋が悪いんです、この手は。」とトーンダウンしている。

悩みがつきない三浦八段が考えている前で平然とおやつを食べる羽生名人。

三浦八段のあの対局姿勢がたまらないと言う人、かなりいるのではと思います。
今回の名人戦で一気にその魅力は開花した感が。

誰よりも真剣に、どこまでも深く読む。

飄々として自分のペースを貫く羽生名人が指す。

どこかで手を作らないと・・・。
食らいついていかないと・・・。

鈴木八段「三浦八段の口癖は、「将棋は難しい、そんなもんじゃない。」」

真田七段「羽生名人は、相手が気にするところには行かずにジワっと落ち着いた手がうまいんですね。」

夕方、羽生名人が角を切ったところから急に激しい将棋になり、差が詰まった、逆転か、というモードになる。

会場も一気にヒートアップ。
「もうお終いかと思って帰っちゃった人いないですかね。可愛そうです。」

8時50分の衛星放送が始まる。
これじゃ9回裏のいいところで時間切れだよ。あんまりだな。
俺たちよかったよねえ、ここにいて。

さあ、一分将棋に。果たして読み切れているのか。

ギリギリの戦い。合い駒を間違えるも、わずかに足らず。

やっとのことで3連勝。
でもすっきりとはいかなかった。完封勝ち、大差勝ちのペースで投げていたけど、終盤にきて危ない場面を作ってしまった。

無念。。。

秒を読まれて、手が出なかった。

地元の人たちの熱気がそうさせたのか。
一気に手に汗握る終盤になりました。
対局者でもないのに、終わってすぐには立ち上がれないほどの興奮、熱中。

これで三浦八段は3連敗。
対羽生戦はなんと13連敗という泥沼。
後が無い。
ここでこの悔しさを福岡でどうぶつけることができるか。
いい意味で開き直れるのか。
はたまた1日12時間の研究でもだめだから、14時間に修正して準備をするのか。
このまま一方的に大きな壁に打ちのめされるのか、はたまた本来の粘り強さを発揮して結果を残せるのか。

どちらにしてもこの名人戦は三浦八段を中心に回っているかのように思える。
戦いの主役だ。

そういえば、この対局室の様子の映像。
ずっと見ていたけど、三浦のアップがあまりにも多い。
羽生のアップの映像と比べると、8対2とか、9対1くらい。
それほど三浦のひたむきで愚直な将棋と向き合う姿勢が、
人間的であり、魅力に溢れているということだ。

知らず知らずのうちに僕たちはそんな三浦の虜になってしまっている。

山田姉(御)弟子「次は絶対にがんばってほしいです。これからは優しくします。」

鈴木環那女流初段「前夜祭の時の三浦八段の挨拶を聞いて、すごく応援したい気持ちになりました。」

酔いしれた一日。大いに満喫した野田。(まだ言ってる。)

終了後、たいがーさんたちとアフターも楽しんで、家に着いたのはもう日付が変わっていました。
もう現地行きは病みつきです。
連盟大盤解説会も行かないわけではないので、(昨日書いたように)ファンの気持ちを考えてくださいね。

では、関係者の方々、お疲れ様でした。ありがとうございました。
コメント (4)
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名人戦第三局、野田へ

2010年05月08日 17時40分18秒 | 将棋
たいがーさんオジサンに誘っていただいて、いよいよ初参戦。
お二人は何度も経験あるけれど、僕にとっては初めての現地観戦です。
すっかり仕事も無しにしてしまい、朝からの現地行き、胸が高鳴ります。
事故もあり、予想外に時間かかってしまったけど、たいがーさんの車に乗せてもらって11時過ぎに野田到着。
一日目に行かれたGOLGO56513さんから教えていただいた欅のホール(大盤解説会会場)のすぐ前の駐車場はすでに一杯。
500mほど離れたこんな駐車場に車を停める。
ちゃんと係りのおじさんがいて、こんちわあ、と挨拶。
地元の一生懸命さがすでに伝わってくる。

ここが欅のホール。図書館、商工会議所、カフェなどがあり、きれいです。

無料で入れます。
こんな立派なパンフレット、そして、朝日、毎日の朝刊、野田の観光ガイドマップも参加者に渡されます。

午前中なのにすでに6割方入ってますね。

解説は真田七段、聞き手は三浦八段と同門の山田久美女流三段。

両サイドにモニターがあり、左は対局場、両対局者の様子がずっと映っている。(下記写真)
右サイドのモニターは盤面。

昼食休憩になり、近くの蕎麦屋へ。
解説会に来てた人(全員おじさん)で狭い店はいっぱいに。
NHKのラジオがかかっていたけど、なんと偶然に出雲放送局からで、里見香奈女流二冠の出演。皆で聞きながら蕎麦を食べる。
蕎麦屋のおじさん(店主)も、昨日解説会行ってきたよ、だって。
将棋パワー、すごいです。

食後の散歩。
対局場の旧茂木佐邸、関根金次郎展をやっている郷土博物館へ。
これはキッコーマンの本社。

この塀の中は巨大な敷地の駐車場。

京都、奈良ではないです。
雨上がりのさわやかな昼下がり。

これが茂木さんちの本家。13代目とのこと。

格式が感じられます。

歩いて10分ほどで、対局場の市民会館(旧茂木佐平治邸)と郷土博物館に。

郷土博物館では、関根金次郎13世名人とその弟子の渡辺東一の企画展をやってます。

この中に衛星放送の中継ブースが。
へー。ここでやってるんだ。

ここが第三局の対局場。

対局観戦の権利をGETした人たちが入っていきます。
いいなあ。。。

広い庭。その先が対局室。
こちらが先ほどの家(上記)の分家だそうです。
こんなに広いとどんだけメンテナンスが大変だろうかと、貧乏性は考えてしまう。

この吉永小百合のアクオスのCM。この庭でロケが行われたのだそうです。


コンビニでドリンクとお菓子などを買って、欅ホールに戻る。
すると、BS放送の空き時間を使って、来てくれましたよ。
渡辺竜王の切れ味の良い解説が聞けるとは、至福のとき。

当然、さらに話術が進化している環那ちゃんも。
この笑顔に会場のおじさんたちは癒されます。

両副立会い人。鈴木八段と木村八段の掛け合い。
木村八段の爆笑自虐トークはますます冴え渡っています。
この人の才能、どこに出しても通用しますね。世界レベル。
羽生名人の3連勝4連敗の話題になり、木村八段もその経験を語ります。

『私を負かした憎いアイツが今日も来てますね。
棋聖戦の偵察にでも来たんですかね。
ここだけの話ですよ。
アイツだなんて、本人の前では決して言えませんけど。』

ふと後ろを見ると、なんと超満員。立ち見です。

棋聖戦の偵察に来たと噂される深浦王位とスーパーあつし君(宮田五段)。
温かい人柄の深浦王位が真面目で不器用な宮田五段をサポートしつつ、教育的指導もしつつの解説。

『さっき袖で聞いてたら、木村さん、なんか言ってましたね。』(なんだ、聞いてたんじゃん。)
『ああいうウカツなところが彼の良さでもあり、・・・でもあるんですけど、皆さんどうぞ可愛がってあげてくださいね。(笑)』

次の一手の抽選。見事ハズレました。(抽選でじゃなく。)

青野九段の挨拶。理事として地元関係者に挨拶、御礼などがメイン。
真面目な人柄が伺えます。

解説は一休み。BS生中継が始まったので、大画面で観ます。

勝又教授が解説兼PC操作。
画面上にわかりやすい工夫を施してくれます。
(終了後、初めてお話することができました。ブログ見てますよ、だって。
 うれしかったです。

対局の内容は次回にまわして、今日はここまで。

現地に来て、現地解説会を体感したけど、ほんと違いますね。

【まとめ】連盟や新聞社の大盤解説会との違い。(現地解説会ならではの良さ)

1.対局場、両対局者の様子が逐一わかる。もちろんリアルタイムでの指し手がわかる。

表情、仕草、指し方、おやつの食べ方までずっと生で観ていられる。
これはすごい情報量です。マニアにはたまらないです。
ここで扇子の振りが激しくなる、とか、手番なのに席をはずしたまま、とか。

2.解説陣が、やたら豪華絢爛。予め決まった二人だけでなく、対局場に来られたいろいろな棋士その他のゲストが次々に登場する。
ちなみにこの日も、真田七段、山田久美女流三段、渡辺竜王、鈴木環那女流初段、木村八段、鈴木大介八段、深浦王位、宮田五段、勝又六段、青野九段(理事)、野田市長etc.
棋戦によっては、対局者が終了後に顔を出してくれることもあるそうな。すげー!

3.プチ旅行気分が味わえる。
上記の写真などでおわかりのように、楽しいです。
非日常感覚が味わえて、思い切りリフレッシュできます。

こう考えると2千円も取る連盟解説会はまるでかなわないです。
再度、魅力、価値の再確認、再設定をした方がいいのではと思います。
今は誰でもネットでリアルタイムに指し手や、写真、動画も楽しむことが出来る世の中です。
それに比べて、陸の孤島のような連盟の大盤解説会。
対局者の表情も、対局場の雰囲気も何もわからない。
指し手だけが、かなり遅ればせに伝書鳩のように運んできて、大盤の駒を動かして解説する(だけ)。
完全に電波も何も圏外の場所で無理やりやってる状況設定は、いかがなものか?
せめて対局場の様子のモニターがあるだけで、ずいぶん違うと思うけどなあ。
時代錯誤、というか、前時代的というか、ガラパゴス化というか、
完全に時代から取り残されてますね。

三丁目の夕日の如く、
古き良き、あの頃の「縁台将棋」のイメージに将棋をブランディングしていこうというのか。

こんなに酔いしれた一日を過ごすと、今までの当たり前と思っていた日常についての疑問が吹き出てきます。

野田の関係者の方々も含め、皆がんばっているわけだし、将棋の素晴らしさは徐々に浸透しているとは思うけど、まだまだやること、やるべきこと、簡単にできること、いろいろあると思います。

では夕刻から突然大熱戦と化した第三局の内容についてはまた明日。
コメント (3)
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名人戦第三局

2010年05月06日 21時19分54秒 | 将棋
羽生名人2連勝で始まった名人戦第三局

三浦八段はもう正念場、ここで負けると、ああ、いいところなく4連敗かあ、というのも頭をよぎるし、羽生名人に対しては、今後どこからどうかかっていっても絶対にかなうはずはない、という事実を突きつけられることになります。

そして、またしても横歩取り。
どちらが先手だろうが関係なく同じ形。
後手羽生名人はゴキゲンに、という予想もあったようだけど、ここでまたもや横歩取りにして、三浦八段の1日12時間の研究に対して決着をつける、という強い姿勢(強情?)がうかがえます。

三浦八段は、しっかり事前に練習もした念願の封じ手の権利も相手に渡し、明日に持ち時間を残す事を優先させました。

さあ、開戦は明日昼頃からという見通し。
野田は今日から既に盛り上がっているようです。

ということで明日は、たいがーさんオジサンとともに、生まれて初めての現地解説会参戦です。

連盟や新聞社の大盤解説会は度々行ってるのだけど、現地の雰囲気を味わえるのは、違います。
今から遠足前夜の小学生状態です。

なんと朝11時から始まるんですね。すげー。
参加費無料。すげー。
11時から終局までやる。すげー。

さあ、果たして今夜は眠れるのか。

将棋世界、週刊将棋を枕元に、
明日の戦いに思いを馳せて、皆様、おやすみなさい。
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「アート」と「サイエンス」

2010年05月06日 02時39分44秒 | 
混沌のときという記事の中で、羽生名人の下記の言葉のことを書きました。

常識や定跡からはずれたところからどうするのかが問われる。
“混沌”となった時が本当の勝負。

星野リゾートの教科書 サービスと利益 両立の法則
中沢 康彦
日経BP出版センター

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星野さんのことは以前、共感の重要性という記事でも書いたけど、とてもスマートでクールでロジカルなイメージです。

この本の中の下記の部分、上記の羽生名人の話にリンクします。
--------------------------------------------
囲碁や将棋の世界に定石があるのと同じように、教科書に書かれている理論は、「経営の定石」である。
何も知らないで経営するのと、定石を知っていて経営するのでは、おのずと正しい判断の確率に差が出る。それは会社の長期的な業績に直結するはずだ。

企業経営は、経営者個人の「アート」の部分と、論理に基づく「サイエンス」の部分がある。
私は経営職に就いた当初から、自分にアーティスティックな経営判断を行う資質があるとは思っていない。
どんな時にも自分の直感を信じることができず、それはあまりにもリスクが大きいと感じてしまう。私は自分の経営手法の中でサイエンスを取り入れる必要性を感じ、教科書を根拠とする経営を始めた。

教科書にある定石を理解していることの利点は、思い切った経営判断に勇気を持って踏み切るきっかけを与えてくれる点だ。
何も変えられないことが実は最も大きなリスクであることが多い。
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経営にもいろんな局面がある。
それぞれの局面に合わせて、それに合った教科書の理論を用いることが、経営のリスクを減らしてくれるし、自信や勇気を与えてくれる。

教科書として紹介されているのは、
マイケル・E・ポーターの古典『競争の戦略』をはじめ、『コトラーのマーケティング・マネジメント基本編』、デービッド・A・アーカーの『ブランド・エクイティ戦略』などの古典ばかり。
最近流行のビジネス書はありません。
理論をつまみ食いしないで、100%教科書通りにやってみること。

ここに出てくる「1分間顧客サービス」という教科書にある言葉が印象的でした。

「顧客をつかむには、満足させるのでは不十分で、
熱狂的なファンを作る必要がある。」

業種やサービス、商品によって違うのでしょうけど、
このポイント、とても重要だと思います。
できるだけ多くの人に支持されることも大切だけど、
熱狂的なファンを持つ企業、商品は強いです。

戦略も大切だけど、それに沿って一貫性を持って愚直にやりきることが、
この変化の大きい社会においていかに難しいことか。

「アート」と「サイエンス」をいかにバランス良く組み合わせて融合させることができるか。
経営だけにとどまらず、このこと、とても大事だと思います。
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