即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

名人戦第三局、野田へ

2010年05月08日 17時40分18秒 | 将棋
たいがーさんオジサンに誘っていただいて、いよいよ初参戦。
お二人は何度も経験あるけれど、僕にとっては初めての現地観戦です。
すっかり仕事も無しにしてしまい、朝からの現地行き、胸が高鳴ります。
事故もあり、予想外に時間かかってしまったけど、たいがーさんの車に乗せてもらって11時過ぎに野田到着。
一日目に行かれたGOLGO56513さんから教えていただいた欅のホール(大盤解説会会場)のすぐ前の駐車場はすでに一杯。
500mほど離れたこんな駐車場に車を停める。
ちゃんと係りのおじさんがいて、こんちわあ、と挨拶。
地元の一生懸命さがすでに伝わってくる。

ここが欅のホール。図書館、商工会議所、カフェなどがあり、きれいです。

無料で入れます。
こんな立派なパンフレット、そして、朝日、毎日の朝刊、野田の観光ガイドマップも参加者に渡されます。

午前中なのにすでに6割方入ってますね。

解説は真田七段、聞き手は三浦八段と同門の山田久美女流三段。

両サイドにモニターがあり、左は対局場、両対局者の様子がずっと映っている。(下記写真)
右サイドのモニターは盤面。

昼食休憩になり、近くの蕎麦屋へ。
解説会に来てた人(全員おじさん)で狭い店はいっぱいに。
NHKのラジオがかかっていたけど、なんと偶然に出雲放送局からで、里見香奈女流二冠の出演。皆で聞きながら蕎麦を食べる。
蕎麦屋のおじさん(店主)も、昨日解説会行ってきたよ、だって。
将棋パワー、すごいです。

食後の散歩。
対局場の旧茂木佐邸、関根金次郎展をやっている郷土博物館へ。
これはキッコーマンの本社。

この塀の中は巨大な敷地の駐車場。

京都、奈良ではないです。
雨上がりのさわやかな昼下がり。

これが茂木さんちの本家。13代目とのこと。

格式が感じられます。

歩いて10分ほどで、対局場の市民会館(旧茂木佐平治邸)と郷土博物館に。

郷土博物館では、関根金次郎13世名人とその弟子の渡辺東一の企画展をやってます。

この中に衛星放送の中継ブースが。
へー。ここでやってるんだ。

ここが第三局の対局場。

対局観戦の権利をGETした人たちが入っていきます。
いいなあ。。。

広い庭。その先が対局室。
こちらが先ほどの家(上記)の分家だそうです。
こんなに広いとどんだけメンテナンスが大変だろうかと、貧乏性は考えてしまう。

この吉永小百合のアクオスのCM。この庭でロケが行われたのだそうです。


コンビニでドリンクとお菓子などを買って、欅ホールに戻る。
すると、BS放送の空き時間を使って、来てくれましたよ。
渡辺竜王の切れ味の良い解説が聞けるとは、至福のとき。

当然、さらに話術が進化している環那ちゃんも。
この笑顔に会場のおじさんたちは癒されます。

両副立会い人。鈴木八段と木村八段の掛け合い。
木村八段の爆笑自虐トークはますます冴え渡っています。
この人の才能、どこに出しても通用しますね。世界レベル。
羽生名人の3連勝4連敗の話題になり、木村八段もその経験を語ります。

『私を負かした憎いアイツが今日も来てますね。
棋聖戦の偵察にでも来たんですかね。
ここだけの話ですよ。
アイツだなんて、本人の前では決して言えませんけど。』

ふと後ろを見ると、なんと超満員。立ち見です。

棋聖戦の偵察に来たと噂される深浦王位とスーパーあつし君(宮田五段)。
温かい人柄の深浦王位が真面目で不器用な宮田五段をサポートしつつ、教育的指導もしつつの解説。

『さっき袖で聞いてたら、木村さん、なんか言ってましたね。』(なんだ、聞いてたんじゃん。)
『ああいうウカツなところが彼の良さでもあり、・・・でもあるんですけど、皆さんどうぞ可愛がってあげてくださいね。(笑)』

次の一手の抽選。見事ハズレました。(抽選でじゃなく。)

青野九段の挨拶。理事として地元関係者に挨拶、御礼などがメイン。
真面目な人柄が伺えます。

解説は一休み。BS生中継が始まったので、大画面で観ます。

勝又教授が解説兼PC操作。
画面上にわかりやすい工夫を施してくれます。
(終了後、初めてお話することができました。ブログ見てますよ、だって。
 うれしかったです。

対局の内容は次回にまわして、今日はここまで。

現地に来て、現地解説会を体感したけど、ほんと違いますね。

【まとめ】連盟や新聞社の大盤解説会との違い。(現地解説会ならではの良さ)

1.対局場、両対局者の様子が逐一わかる。もちろんリアルタイムでの指し手がわかる。

表情、仕草、指し方、おやつの食べ方までずっと生で観ていられる。
これはすごい情報量です。マニアにはたまらないです。
ここで扇子の振りが激しくなる、とか、手番なのに席をはずしたまま、とか。

2.解説陣が、やたら豪華絢爛。予め決まった二人だけでなく、対局場に来られたいろいろな棋士その他のゲストが次々に登場する。
ちなみにこの日も、真田七段、山田久美女流三段、渡辺竜王、鈴木環那女流初段、木村八段、鈴木大介八段、深浦王位、宮田五段、勝又六段、青野九段(理事)、野田市長etc.
棋戦によっては、対局者が終了後に顔を出してくれることもあるそうな。すげー!

3.プチ旅行気分が味わえる。
上記の写真などでおわかりのように、楽しいです。
非日常感覚が味わえて、思い切りリフレッシュできます。

こう考えると2千円も取る連盟解説会はまるでかなわないです。
再度、魅力、価値の再確認、再設定をした方がいいのではと思います。
今は誰でもネットでリアルタイムに指し手や、写真、動画も楽しむことが出来る世の中です。
それに比べて、陸の孤島のような連盟の大盤解説会。
対局者の表情も、対局場の雰囲気も何もわからない。
指し手だけが、かなり遅ればせに伝書鳩のように運んできて、大盤の駒を動かして解説する(だけ)。
完全に電波も何も圏外の場所で無理やりやってる状況設定は、いかがなものか?
せめて対局場の様子のモニターがあるだけで、ずいぶん違うと思うけどなあ。
時代錯誤、というか、前時代的というか、ガラパゴス化というか、
完全に時代から取り残されてますね。

三丁目の夕日の如く、
古き良き、あの頃の「縁台将棋」のイメージに将棋をブランディングしていこうというのか。

こんなに酔いしれた一日を過ごすと、今までの当たり前と思っていた日常についての疑問が吹き出てきます。

野田の関係者の方々も含め、皆がんばっているわけだし、将棋の素晴らしさは徐々に浸透しているとは思うけど、まだまだやること、やるべきこと、簡単にできること、いろいろあると思います。

では夕刻から突然大熱戦と化した第三局の内容についてはまた明日。
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3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お疲れ様でした (たいがー)
2010-05-09 00:14:06
さすがnanaponさんのレポ、写真満載で充実ですね。そして現地解説会ならではの良さまとめ3ポイント、いや、これです。
閑話休題。
吉永小百合さんのアクオスCMを引き合いに出されるところは、自分には想定外の切り口でした。
返信する
お疲れ~! (オジサン)
2010-05-09 19:28:00
後姿が無様だ・・・(涙)
返信する
お世話になりました! (nanapon)
2010-05-14 15:10:27
たいがーさん、オジサン、こんにちは。
お二人のお陰で本当に感動的な一日になりました。ありがとうございました。

>さすがnanaponさんのレポ、写真満載で充実ですね。そして現地解説会ならではの良さまとめ3ポイント、いや、これです。

お褒めいただき、うれしいです。
3ポイントは、たいがーさんのご意見のパクリ→整理です。

>吉永小百合さんのアクオスCMを引き合いに出されるところは、自分には想定外の切り口でした。

意表をつく妙手でしたか。(笑)
いつもこういう手が指せると棋力が上がるのだけど・・・。

>後姿が無様だ・・・(涙)
そうですかあ?
無様ではないと思うけど、自分で持ってるイメージと違うんでしょうかね。
自分の声をテープ(古!)で聞いた時のように。

また次回もよろしくお願いします。
返信する

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