即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

真実に迫る

2011年10月04日 22時35分35秒 | メディア

松本元大臣の暴言事件を発端に、マスメディアのあり方、ジャーナリズムについていろいろ考えさせられました。

マウンティング体質
ジャーナリズムの本質
マスメディアの役割
報道姿勢

今度は鉢呂元大臣の失言事件です。

毎回必ずと言っていいほど、新閣僚の誰かがあっという間に失言放言その他の問題を引き起こし辞任する。
何でなんでしょう。
浮かれていい気分になって普段はやらないことをやって自爆するのか。
あまりにその確率の高さに唖然。
自爆の失言は仕方ないけど、金の問題やつまんないスキャンダルなんて、野党や反対勢力が足を引っ張ってるとかリークするとかそういうこともあるんじゃないですかね?

そして、辞任を迫り、首相の任命責任を追及する。
問責決議案を取りざたする。
そんなゴタゴタや内輪もめしてるうちに、やらなければならない大事なことに使う時間がどんどん減っていく。

もう政治不信なんて言葉も言い古されて死語になりつつあります。
感じなくなってる。
不感症で不干渉。

でも、何度裏切られても、痛い目にあっても、それでもまだ、どじょう内閣なら今度は多少は何とかなるか、ってほんの少しの期待をしちゃうところが人が良過ぎるというか甘すぎる。
政治家に文句言ってる場合じゃなく、自分で考えて動けよ、ってのはわかるけど、そうは言ってもねえ。
自分たちでできることとそうじゃないこともいっぱいあるし。

国会とか、我々の期待に応えてくれる人ってそんなにはいないのかなあ?
期待する方が酷かい

政界には我々の気持ちをわかってくれる人っていないのかなあ?
誰も正解はわからないのか。

今回の件も、経産相なんだから、こんなこと言ったらどうなるのか、
ちゃんと、けいさんしよう、よ。

このことについてはssayさんが、下記2つの記事で特に伝える側の嘆かわしい現状を憂いています。

経済産業大臣が辞任した件について・その1
経済産業大臣が辞任した件について・その2

さらに、何度も取り上げている小田嶋隆さんの「ア・ピース・オブ警句」の中の大臣の失言と裏を読みたがる人々

「死の街」という描写よりもむしろ大きな問題だったのは「放射能」発言の方だったと小田嶋さんは言ってます。

そして、田中龍作さんの鉢呂経産相辞任 記者クラブに言葉狩りされてと言う記事。一部引用させてもらいます。
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大臣を辞任に追い込んだ記者クラブの面々は鼻高々だ。記者会見室には哄笑が響く。得意絶頂のあまりヤクザ言葉で鉢呂氏に答を迫る記者もいた。社名も名乗らずに無礼千万な態度で質問するのである。同業者として恥ずかしい。
 筆者はその記者をドヤシ付けてやった。後で名刺交換し社名を聞こうと思っていたが、輩は記者会見が終わるとソソクサと記者室に逃げ帰った。大手メディアの記者であることだけは確かなようだ。
 社会人としてもお粗末な連中だが、「藪の中のオフレコ懇」と「言葉狩り」で国務大臣の進退をも左右することが可能なのである。記者クラブが国を滅ぼすことを確信した会見だった。
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こういう世界ついていけないですね。
完全に上から目線の特権階級の仕事振り。
この国の報道とかジャーナリズムというのはなんでこんなんなっちゃったのでしょうか。

もちろんこの大臣もいかがなものかではあるけど、意図的に誰かの言葉のある部分だけ取り出したりするのはメディアの暴挙だと思う。
松本大臣の時もそうだけど、経緯や文脈も含めて伝えてもらわないと、放射能つけちゃうぞ、で辞任と捉えてしまうことが不安です。
説明責任って言い方は偉そうでいやなんだけど、こういう僕らの心持ちに応えてくれるメディアやジャーナリストいないのでしょうか。
現状ではマイノリティ、もしくは絶滅危惧種なんでしょうか。

放射能つけちゃうという発言が、オフレコとか、バラした方がルール違反とか、結局は闇の中です。
そこをきちんと追求してくれているのがこの人。
東京新聞・中日新聞論説副主幹の長谷川幸洋さんです。

長谷川幸洋「ニュースの深層」
当事者が初めて語った「放射能失言」の裏側!鉢呂経産大臣は原発村を揺るがす 「原発エネルギー政策見直し人事」 の発表寸前だった
当事者が初めて語った「放射能失言」の裏側!VOL.2「鉢呂大臣の懇談に記者は出席していなかったが取材現場にいた」というフジテレビの言い分(17日に追記あり)

現場にはいたけど輪の中にはいなかったというフジテレビの報道。
離れて見ていてのかなり主観的で推測的な記事の中での“放射能つけてやる”なわけですね、多分。
よくは聞き取れなかったけど、ああいう動作をしてこう言ったのだったら、これは行ける、面白いネタだ。受けそう。

問い詰められたフジテレビの曖昧模糊としたこの回答↓。見てください。
わけわかんないです。

「『懇談』という言葉は、読者にクローズドスペースの印象を与えかねないため、より正確に伝える必要があると判断し、言葉をより厳密に選びました。今回、オープンスペースでの囲み取材であったため、取材現場にいたという表記の方がより正確に伝わると判断し、そのように表記するよう依頼しました。取材は現場で当社記者が直接行っており、記事にあるような推測は事実ではありません。」

この長谷川記者の真実への迫り方、応援したくなります。
さらにしつこく突っ込んでいってほしいです。
こういう記者がいたんですね。

長谷川さんの本まで買ってしまいました。

日本国の正体 政治家・官僚・メディア――本当の権力者は誰か (現代プレミアブック)
クリエーター情報なし
講談社


この本の内容紹介です。
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日本を本当に動かしているのは誰か、真の権力者は誰なのか――

「三権分立」「国会 は国権の最高機関」などのタテマエとはおさらば。本当のリアルな姿を知りたい人のために、官僚組織と政権の裏側、そしてそこにビルトインされているマスメディアの実態を、実際に体験した具体例を元に描き出す。
二言目には「財政再建」を唱える財務官僚が不況を大歓迎し、一歩裏に回ると赤字ばらまきのために奔走する理由、経産省の役人らが天下り先を作り出す「専務理事政策」、大手マスコミの「できる記者」ほど役所の「ポチ」に陥りやすい構造などなど、新聞やテレビでは絶対にわからない、教科書には絶対に書かれない「権力の実体」が浮かび上がる。
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大方の記者たちは役所のポチと成り下がっている。
新聞社の人間でありながら、権力の手先となっているジャーナリストを告発しているこの潔さや迫力、結構痺れました。

この事実をさらに究明すると共に、日本のジャーナリズムのあり方についてしっかりと正していってほしいと願っています。

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