即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

昨今外食事情雑感

2011年06月12日 13時52分44秒 | 外食
311以来、外食業界はかなり苦戦しています。
ファーストフードや牛丼チェーン、ファミレスはまだいいようだけど、特に居酒屋業界はちょっと・・・。
自粛ムード、節電体制の夏へ、サマータイムというご時世の中、「さあ、飲みに行こうか!」という、元気というか、気力というか、ムードが薄まってきたのは確かでしょうね。

それと、そんなに飲みに行かなくてもいいのでは、家に帰ってもすることいろいろあるし、とか、そんな生活の見直しも各自浸透してきたということもあるのでしょう。
以前みたいにとことん酔っ払うほどはしごして何杯も飲まなくてもいい。

仕事の打ち合わせでも、たまの友人との再会でも、コンサートやスポーツ観戦の帰りでも、美味しいものを食べながら、少し飲みながら、ゆったり楽しくおしゃべりできればいい。

皆で大騒ぎして飲み放題の宴会コースなんかは、ちょっとTOO MUCH。重過ぎです。
カロリー過多でのメタボもそうだし、飲み過ぎでの肝臓もそうだし、厳しい家計への影響もそうだし。
あの頃ほどガンガン飲んだり食べたりしなくても全然いい。

親しい人、大事な人などと一緒に、カジュアルな感じで、お酒と美味しいつまみを楽しみながら過ごす芳醇な時間。
そんな場を提供してくれるところがほどほどにあればそれ以上は何も望まない。

そう考えると、繁華街の居酒屋、飲み屋は明らかにオーバーストアではないでしょうか。

商品、サービスでは特にこれといった特徴もなく、どんどん低価格にして、呼び込みやって、キャンペーンやって、割引券配って、あれこれ目先を変え、趣向を凝らして今日の集客に奔走する。
必死になってそこまでやらなくても、いいんじゃない?と思ってしまう。

価格競争まっしぐらに行かないで、皆で知恵を絞って“価値比べ”にしましょうよ。

安売りしない会社はどこで努力をしているか?
クリエーター情報なし
大和書房


そんな意味ではこの本、かなり面白いですし、本質を突いてます。

美味しくて、サービスもよくて、そこそこの値段で楽しませてくれるお客思いの店だけがあればいい。

今のように価格や安売りを基準にした過当競争、勝ち抜き、生き残り、淘汰ということでなく、ちゃんとそれぞれが企業努力して、僕らがそこそこ満足できるお店がそこそこあってくれればそれでいい。

外食だけでなく、ずっと続いてきた成長神話とはおさらばして、自分の身の丈に合った暮らしを作ること。
社会全体のことも考えた上で、自分の幸せ、豊かさを追求していく。
政府やお上に頼ることなく、自分で自分の生活を守り自衛していくこと。
それが結局は社会や国を救うことにつながるはず。

一度今までのことはリセットし、自分にとっての価値探しをする。
そして価値あると思うものにはどんどんお金を使う。

外食産業も、居酒屋も、それぞれの独自の価値を作っていくべき時だと思っています。

まあ、そんな流れの中で、必死で新しいことにチャレンジしている事例を少し。

大阪名物?「流したこ焼き」 ビアガーデンに登場  :日本経済新聞
おー、大阪、恐るべし。この発想がすごい!
ノーパンシャブシャブとか、東京人では絶対に思いつかない奇抜というか異文化発想。
発想だけでなく、実際やってしまう行動力もすごい。

五反田に「原価バー」-入場料1,500円以外は全て原価で提供 - 品川経済新聞

『入場料1,500円を支払うと、メニューは全て原価で提供する同店。料金は前払いで、生ビールを90円~から提供する。』

これも「原価BAR」という発想が面白いです。
他の業種でも原価を明らかにした上で、これだけはうちの利益です、という商売もありますよね。
しかし、店名にまでしちゃうところがすごい。
話題だけでなくちゃんと流行ってるんでしょうか?
(結局最後は、商品やサービスの力に行きついてしまうと思うけど。)
とりあえず一度は行ってみたいです。

“男子禁制”の リンガーハット!? 新業態「リンガール東京」
野菜にこだわっておしゃれにした女性向け新業態。
働く女性が1人で気軽に入れる麺類専門店ということですね。
「Soup Stock Tokyo」のようなイメージですか。

そう考えれば、女性が1人で気軽に入れる牛丼専門店とか、蕎麦屋、カレー専門店、立ち飲み屋、などいろいろ水平展開可能ですね。

東北の被災地を「食べて」応援!
このお店に行ってみてはいかが?


これは上記のようなネタではないけれど、応援消費の場です。
行ったことのある店もあるし、これを読んで行きたいと思った店もいくつか。
さ、皆で行きましょう!

自分の価値基準に合ったお店、応援したいお店。
安さだけを売り物にするのでなく、いろんな意味で共感できるお店。
なくなったら嫌だなあ、と思わせるようなお店。

増えていってほしいです。
コメント
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