キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる (ちくま新書) | |
佐々木 俊尚 | |
筑摩書房 |
この本、鋭い視点で、またわかりやすい具体例を挙げて語ってくれているので、とってもたくさんの刺激をもらっています。
その中で紹介されていた、《応援消費》という言葉。概念。
こんな風に説明されています。
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応援消費の例。
「ひとりでコツコツ作っている職人の革製品が好きで、今後もそのブランドに残ってほしいから定期的にそこの商品を買い続ける。」
「自分が好きな映画だから、再生機を持ってないのにブルーレイディスクを買う。」
商品を買いたいという欲求だけでなく、作り手が持っているポリシーや、購入することでそれが作り手の側に「良いこと」として伝わるというようなことが加味されて、お金を払う行動につながっている。
現代では、『私のライフスタイルをより豊かにしてくれるのか』『作り手の哲学が私に合っているか』といったように、『共感したモノにお金を使う』傾向にシフトしつつある。
消費の向こう側に人の存在を見るということ。
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自分の消費行動を振り返ってみても、
以前から比べるとこういう形の消費がどんどん増えているような気がする。
つながり消費。共感消費。態度表明消費。
いいね!消費。がんばってね!消費。
機能消費とか、経済適正消費とか、なんとなく消費とか、しかたない消費、でなく、
心から応援したいと思うからこその消費。あるいは投資。
世の中にあった方がいい。
あってほしい。
商品に、サービスに、コンセプトに、そこに込めた思いに、共感する。
ずっとこの先もあり続けて欲しい。
もっと元気に伸びていってほしい。
存在自体に価値がある。
存在していること自体、社会に貢献している。
それほど大げさなもんではないけど、何かを買うのであれば、そんな気持ちで買いたい。
そんな趣旨のことを過去こんな記事の中で書いてます。
住みたい町とは・・・
金沢という町
夢の扉を開くこと
例えば、
飲みに行くのなら、がんばってる知り合いがやってる飲み屋。
先日取り上げた「みやざき中央新聞」。
大資本に押しつぶされそうな町の豆腐屋。銭湯。電気屋。本屋。肉屋。煎餅屋。
そして昔からある店主がきまぐれでやっている雰囲気のある喫茶店。
個人的なことで言えば、
どんどんコートが減って存続が危ぶまれているracquetball。
プレイしてこんなに面白いスポーツはなかなかない。
もちろん将棋もそう。
個人的に好きなこともそうだけど、こんなに素晴らしい日本の伝統文化を絶やして欲しくない。子供たちも含め、もっと普及、発展していってほしい。
消費ではないけど、株も同じ。
僕がいくつか持ってる株は、皆、応援したいと思う企業のもの。
株価が上がったら売って儲けようというよりも、ずっと持っていて着実に伸びていって欲しいと思う会社。
自分の気持ちにフィットする、企業を、商品を、店を、文化を、スポーツを、応援したい。
何かにつけて、お金を使う場合は、これらを応援する気持ちを優先させる。
「消費の向こう側に人の存在を見る」という言葉。
とても大事なことだと思います。
さて、応援ということに関しては一家言あるDanchoさん、いかがでしょうか?
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