即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

羽生名人講演会・その3

2010年08月24日 15時05分03秒 | 将棋
羽生名人講演会その1その2をアップして、これでお終いにしようかなと思いきや、本来の真面目で勉強熱心で硬派で堅物な性格ゆえ、書ききれてないテーマもあり、その3を決行します。

理解力不足ゆえわかりにくい部分もあるので、たいがーさんこちらも合わせて読み解いてください。

赤字=nanapon ※黄色字=nanaponコメント
直感力について。

慣れるということが重要。
取捨選択するフィルター。
全体からの切り取り方。

補助線を描いていく。徐々にそぎ落としていって輪郭が見えてくる。引き算を上手につかうこと。

子供の頃はロジックはない。やみくもの直感。
年とともに位置づけが変わる。経験の中で培われる。鍛えられる。磨かれる。
そして精度は上がる。
カラダで覚えていた記憶を生かす。

漠然としたものを漠然とした形で捉えることができるようになる。
ロジックと感覚のバランスが重要。


可能な限りの選択肢の中から、合理性やロジックで一番いいものを選ぶ。
わからないときは主観。
迷って悩んだ末に、最後にパッと思いついたものは要注意。
(悪手のことが多い。)

たくさんの選択肢の中から選ぶのは、後悔しやすい。
例えばレストランで、10個のメニューの中から選んで注文すると、どうしても他の方がおいしそうに思えてしまう。

直感で有力なものを選ぶ、絞る。
その中から考えて最終的に選択する方がいい。

要は仮にうまくいかないにしても、自分で納得できるかどうかが重要。

※直感と言っても、まあピンキリなわけですよね。
経験も少ない若い頃の直感と、パッと見て、これとこれは要らない、とかなり捨て去った後にその中からカラダに染み付いたものを基準に取捨選択をするための直感。

レストランの例がわかりやすかったです。
こういう卑近な例を挙げて説明してくれるので助かります。


※そういえば直観力に関しては、この本がありましたね。

人間力ー自分でツキを呼び、直感を磨く方法ー
船井 幸雄,羽生 善治
ビジネス社

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この話を頭に置きながら再度読み返してみようと思います。

現代将棋の話。

過去の破壊。新たな創造。

これをやってはダメ、あるまじき一手、過去では破門されてしまうような手、が存在していた。

そんな時代が続いていたが、ある時、昔と違って、可能性があれば何をやってもいい、という空気ができてきた。
そんな時代の風潮。

将棋には著作権はなし。
いい手はすぐに真似されるのが常。
究極的市場原理の世界。

現代将棋というのは、2000年くらいから、ここ10年のこと。
唖然とするばかりに様変わりした。

昔勉強したことがまるで役に立たない。
膨大なデータから取捨選択すること。むしろ捨てることの方が大切。

どのような基準で取捨選択したかの価値基準を明確にしておくことが大切。

破壊と創造のプロセス。
壊さなくてもその上に作ればいい。
別の構造にしないと機能しない。

※どの世界でもそうだけど、旧態然とした頃が長かったんですね。
変な手を指すと、棋界に波紋を投げかけ、破門されてしまうような。

それが、ちょっとしたことで一皮剥けたと思ったら、どんどんすごい勢いで皮が剥けていく。
そして今までは考えもしなかった新たな皮が生まれてくる。

当然情報化ということ、PCの発達ということがその背景にはあるのだろうけど、ここではイノベーション系の開発理念、新手一生に通じるような意識や過去を否定するような思考形態が脚光を浴びることになってきているのだと思う。

そして、自分というものがどんどん問われていく。
こういう時代の中で、自分は何をするのか。何をしたいのか。

羽生名人も同じようなことを言ってますが、今日の締めの言葉はこれにします。


最も重要なことは、自分の心と直感に従う勇気を持つことだ 
~ スティーブ・ジョブス
コメント
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