即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

戦わない経営

2007年02月25日 23時44分50秒 | 
前にも紹介した松山真之助さんのメルマガ、Webook of the Dayで知りました。

売ってるわけじゃないので、申し込んで、この本、送ってもらいました。
あんまり言っちゃいけないのかもしれないけど、ここで、申し込めます。

極端にシンプルで、面白いです。
そして、暖かく響く言葉が詰まっています。


ビジネスバンク社長の浜口隆則さんの創業10周年記念のメッセージブック、
【戦わない経営】White Flag management

以下、松山さんのメルマガより抜粋。
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 「何をやってる会社ですか?」
という問いがある。はい、車を作っています。はい、旅行サービスを売ってい
ます。はい、人材派遣をしています。・・・いろいろ仕事の内容や商品を説明
したくなる。でも著者の浜口さんはこう言いたいという。

 「幸せを作っている会社です」

浜口さんの会社だけではない。八百屋さんは野菜に幸せを乗ってける。お菓子屋さんはお菓子に幸せを乗っけている。そういうことだ。
そして、お客さんがハッピーになれば、社員もハッピー、社員がハッピーなら
家族や友達もハッピー・・・こうしてハッピーは繋がっていく。

 だから会社は幸福を作っている

というのは正解なのだ。なるほど。

 幸福追求型の経営は、戦わない。

競争したり、出し抜いたり・・・そういうことを追及しないやり方だ。どうす
ればいいか。それは、ポジショニング。自分(事業)のいる場所を徹底的に考
えることだ。誰もいない白いキャンバスを見つけることだ。
白いキャンバスなら、自分が一番になれる。そこでは戦わなくてすむ。

どうすればいいのか? そんな問いに浜口さんはこう答えている。

 1.ポジショニングを限りなく小さくすること
 2.自分が一番だと宣言すること
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白い小さな本の中に、シンプルで心に残る言葉がたくさん詰まっている。

人生と仕事と経営と幸せはつながっている。

経営は、関するすべての人を幸せにする仕組み。

お客さんは大切な親友。

関わる人はすべてパートナー。

誰だって、(できるだけ)戦いたくない。

優秀な会社でもなく、強い会社でもなく、愛される会社。

ビジネスは不戦勝でいいんだ、って言い切る。

戦わなくてすむのなら、喜んで戦わないで生きたい。

ほんと、そう思います。

でもNO.1になることは大事。

そのための市場の中の自分の存在位置をどう決めるか。

誰もいない真っ白な場所に自分を置く。

探すのは大変だけど、戦いのない真っ白な場所。

誰もいないから、お客さんにとっては一番。

自分が一番(あるいは一番になりたい)と宣言することも大事。

一番だと喜ばれる。

お客さんも自分も皆ハッピー。

だから幸せを作る会社。

と、こういうメッセージです。


田坂さんの言葉にこうあります。

「戦略」と書いて、
「戦」(たたかい)を
「略」(はぶく)と、読む。

「戦略思考」とは、
「いかに戦うか」の思考ではなく、
「いかに戦わないか」の思考。

戦いをいかにはぶく、か、で言えば、
できるだけ戦いが少ない方が、優れた戦略。

そうなれば、浜口さんが言う《全く戦わない》、というのが最高の戦略。

わかりやすいし、潔いですね。


よくビジネスを、戦争になぞらえて言う人いますよね?

敵(戦略ターゲット)はあそこだから集中的に攻めろ。

部長は中隊長の役割で、各部隊の精鋭を選んで、前線で的確な指示を出せ。

そこに兵隊も物資も集中させ、その戦いを制することが第一。

後続部隊(支援セクション)は前線に次々と玉を送り込め。

敵に効果的な武器を作れ。

などなど。

戦争なんて、止めましょう。


個人でも企業でも、出し抜いたり、競争したり、姑息に真似したり、とか、しなければ、モラルのある住みやすい健全な社会になるはず。

自分だけ利益を得よう。
相手を倒そう。
他はどうあれ、自分だけよければ、という意識がある限り、社会はよくならない。
倒れた相手の社員、家族はどうなる?
路頭に迷ったら、社会全体がよくならない。
じゃあ、がんばってるやつ、がんばってないやつ、どちらも仲良く共存できる社会がいいのか、ってことになる。

その答えは難しいけど、トータルバランスですね。


時々見させてもらってるんですが、宮坂会計事務所のHP
共感できるコメント、言葉があります。
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話の面白い方で、
その方、曰く、

戦うと、
勝っても、負けても、痛いだろ。
痛いこと好きな人いないでしょ。

だから、戦わないほうが良いでしょ。

その戦わない方法を探すのが、
戦略の、本当の意味だったんじゃないかな。
 
まあ、戦わないのがベストだけど、
どうしても戦いを避けきれないこともあって、
その時、どうやって痛みを最小限に抑えるように考えることが必要で、
その考えることが戦略って意味になって、

時間が経って、
オリジナルの意味合いが忘れ去られて、
戦略 = 戦う方法
に変わっちゃったんじゃないかな。

と言うことです。

ということで、
私は、痛いのが嫌いなので、
戦わ無い方法を探す方が好きです。

それでは、また。

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「和略」

本の中で出会った言葉です。
びびびっときました。

ビジネス書で多く使われる“戦略”という単語に、私は「何か違う」と感じていました。

私がファミレスの駐車場に自分の車を停めていた時、隣に車を停めた友人がドアを開け、そのドアが私の車に小さな、とても小さな傷をつけたとします。

その時の私の気持ちは「おいおい」と一瞬思うだけです。もしかしたら、当日の食事代は友人もちかもしれませんが。

しかし、隣に停めたのが面識の無い人だったらどうでしょう。多分、全く違う感情を持つのではないでしょうか。

つまり“和”という気持ちで、何事にも対処すれば、不必要な争いは起こらないと思います。

小さな戦いが大きくなればそれは戦争です。戦争が何を生み出すのでしょうか。私は、私の戦争感を皆さんに披露しようと思っているのではありません。伝えたいことは2つあります。

ビジネスにおける“戦略”という言葉の意味を、皆さんに、改めて考えていただきたいのです。

“戦略” 誰と戦うのですか?

お客様と戦うのですか?お客様と戦おうと思っている方は居ないと思います。お客様とは共存共栄するものです。

ライバルと戦うのですか?市場の規模は決まっています。あなたが多く取れば、相手は少なくなり、あなたが少なくなれば、相手が多くなるのです。時代劇の敵討ちではないのですから。同業他社との関係も改めて考えてみませんか。

第3者と戦うのですか?私の場合、仕事柄この第3者は税務署になりますが、私は税務署と戦うのでしょうか?

“戦略”つまり戦い/争いで生み出すものは無いのです。

不必要な戦いを無くす為には、その戦いの土俵に上がらないことが一番の近道です。“あなただけの何か”を見つけてください。
Something New/Something Differenceを見つけることは難しい。と考える人も多いと思います。

Something New/Something Differenceを見つける前に、あなたが、当たり前のことを、当たり前に実行しているか確認してください。

世のビジネス書で成功者としてクローズアップされている方は、同業者が実行していない、当たり前のことを、当たり前に実行している方です。奇抜な事をしている方は、ホンの僅かです。当たり前のことを当たり前に実行することが、“あなただけの何か”になり得るのです。

戦略ではなく、“和略”。
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ということで、戦わないでうまく行く、戦わないで皆幸せになる、ってこと真剣に考えましょう。
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2 コメント

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なるほど… (Dancho)
2007-03-01 21:22:09
nanaponさんのこの記事…興味深く拝読させて頂きました。

田坂氏の『戦略』とは「戦いを略する」つまり、戦わないこと…奥が深いですね~。

簡単に使っている日常生活の中の単語を、少し違った方向から眺めると、実はすごく大切な意味が隠されている…。

戦い/争いから産み出されるものは何もない…このnanaponさんのお言葉、とても共感できます。

昔からあまり読書もせず、国語が苦手だったから余計に感じるのかもしれませんが、日本語って、本当に難しい…。

けど、nanaponさんからヒントみたいなものをいただいたような気がします。

逆転の発想ですが、こうして眺め方を変えると、その単語(言葉)に隠されている、たくさんのメッセージがあるからこそ、実は、日本語は面白いのではないかと。

肩の力が抜けたような爽快感を、今、感じています。

戦わないことの意味…考えてみようと思います。
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戦略論 (nanapon)
2007-03-03 18:32:59
Danchoさん、こんばんは。

>田坂氏の『戦略』とは「戦いを略する」つまり、戦わないこと…奥が深いですね~。

どこの会社でも、戦略戦略ってすごく使ってるけど、
どうしたら、戦いをはぶくことができるか、って意味合いで考えてなんかいないですよね?
むしろ、どうもっと戦いをしかけようか、もっともっと戦わないと戦果は得られないってことで、戦略会議なんかしてますよね?

>肩の力が抜けたような爽快感を、今、感じています。

こう考えると、全く違う視点が芽生えてきますよね。
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