The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

皆は白い馬を求めている・・・

2008-05-16 00:37:44 | ワイン
興奮の112回から数日たちまして、あのワインの余韻がまだそこかしこに漂っています・・・・・

とは言い過ぎでしょうか?

まあずいぶん前の事ですが、熟成のきわみの『ル・モンラッシェ』に遭遇した時には、本当にそう思いました♪
例えば、74年物のDRCのそれなどはまさにそんな感じでした♪

112回のあのワインとは『白い馬』すなわちシュヴァル・ブランの事・・・
今回は97’と76’を開けたわけです。

ところで、この両者では余韻と言えども、その余韻の体感が違います。
ル・モンラッシェは想像を超えた複雑な芳香や濃密なエキスから来るもの・・・
一方、シュヴァル・ブランは総体的な調和の果実によるものなんですね!

このニ本のシュヴァル・ブラン!
とくに、熟成の高原を登りつめて、後一歩で下る直前の76’は、
古酒右岸ではめったにお目にかかることのできない・・・
まさに一歩先は暗闇の緊迫状態で、これより先でもダメで後でもダメ!
今まさに最高潮の、主宰者としてはまったくドキドキ物でした!

皆は白い馬を求めている・・・
これだから分かりますよね、若くて飲めるし、
熟成してもこの状態ですから・・・

ポーイヤックの白の熟成感をどう思うのか?

2008-05-14 20:48:16 | ライフ
ブラインドの白三連発の最後を飾ったのは、何とも懐かしいあのワインでした!
それはシャトー・ムートン・ロートシルトの白ワイン・・・

96年物の『エール・ダルジャン』なんですね・・・

これは確か1991年がファースト・ヴィンテージでしたが、
管理人氏も言っておりましたが、そのころ我々も珍し物見たさに、
こぞってそれを開けて飲みましたが・・・
ムートンも何ともコンセプトが理解しがたい、凡庸な白ワインを造ったものだ!
との評判が大勢を占めておりました。

さて今回、12年の歳月を経過しました『エール・ダルジャン』
美味しいじゃん♪

まあ、最高級のぺサック・レオニャンの迫力と奥行きはありませんが、
そこそこの底味と余韻を感じつつ、心地よい熟成感を見せてくれました。

ボルドー系のソーヴィニオンとしてはクビレも色気もありでしょうか?
ヨーグルト・ソースのアミューズとのマリアージュは申し分なし!

いい感じでしたよね・・・

PS:それにしてもコス・デストゥルネルの白!(PP90点)
   とんでもない値段ですよね(三万円後半)・・・どうなっているのでしょう   か?これも便乗値上げ??

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96’エール・ダルジャンはここ↓



ラ・フィオリータは何の花束?

2008-05-14 20:28:08 | ワイン
サンテミリオンの流れに何を挟めるべきか?
さんざん迷いました・・・

流れを塞き止めてはダメ!
なおかつ、意外性も加味しつつ、できればフランス以外でいきたい所・・・

てなことで、ブルネロなんかはどうでしょう?
しかもスケール感や凝縮性のみの勝負ではなく、
ある程度の調和とバランスがフレンチを思わせる物・・・

そんなこんなで、97年物のブルネロ・ディ・モンタルチーノ ラ・フィオリータを赤ワインの最初のブラインドで出しました。

これは1997年にイタリアの最優秀エノロゴに選ばれた、
ロベルト・チプレッソが造り出したブ最高のブルネロなんですね・・・

皆さん、へへ・・・
ボルドーだと思ったようです!(唯一、T氏が御名答♪)

突出した奇抜さのない、何ともいえない調和をもったフルーツです。
そして、高貴なバラの花束、さらに熟したカラントのアローマ!
確かに酸味の支えはボルドーよりはブルピノ寄り?
でもフィニッシュは微かなタンニンの重みを感じます。

バルサミコと濃厚なワインを煮込んだブリリアントなソースで絡めた、
リブロースのグリルとベストマッチ!

皆さんいかがでしたかな?

サンテミリオンの古典派と新興派とは?

2008-05-12 22:35:14 | ワイン
ボルドーでも最大の作付け面積を誇るアペラシオン!
その中に古典派と新興派・・・
更には、テロワールの大きく変わるコート地区とグラーブ地区・・・

さまざまな特徴あるシャトーが群雄割拠する地域がサンテミリオンであります。

全てのボルドーシャトーの中で、保守本流、王道を行く物を選びなさい・・・
この問いに答えうるシャトーが二つあります。

それはコート地区のシャトー・オーゾンヌ!
そして、グラーブ地区のシュヴァル・ブランでしょう・・・

オーゾンヌは若ければ味わいに厳しさがあり、相対的には引き締まった印象!
しかしながら年を経るにしたがって、その香気はアジアのスパイス市場、
はたまた妖しの複雑性と深遠な奥行きを感じてしまうわけであります。
今回は80年代の成功年83’をメインに据えました。

それに比べ、シュヴァル・ブランは若くても優しい調和があり、
熟成によって、本来の瑞々しい果実に加え、シリアスでエキゾティックな香りで他を凌駕しはじめます。
今回は熟成途中の97’、高原部のスロープにさしかかった76’を用意いたしました。

これらのワインを中心に古典と新興・・・
そして二つの地域を交差させ、ブラインドを交えてのラインナップ!
まずはごらん下さい↓

1.2004 Bourgogne Blanc Chitry Alice et Olivier de Moor-Blind-

2.2005 Touraine Thesee Fin de Mise Thiery Puzelat-Blind-

3.1996 Aile d'Argent Bordeaux Blanc AOC Ch. Mouton Rothchild-Blind-

4.1996 Ch. La Dominique 古典派 グラーブ

5.1996 Ch. La Gomerie 新興派 コート

6.1997 Brunello di Montalcino La Fiorita-Blind-

7.1997 Ch. Gracia 新興派 中間地区

8.1997 Ch. Cheval Blanc-Blind-

9.1976 Ch. Cheval Blanc 古典派 グラーブ

10.1983 Ch. Ausone 古典派 コート

どうでしょう?
こんな並びでいきました!

濃厚なワイン&バルサミコのソースで絡めたスペアリブを頂きながら、
薫り高いサンテミリオンの珠玉のワインとのマリアージュ・・・

五月の沈滞ムードを吹き飛ばすことが出来ましたでしょうか?

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97’のシュヴァル・ブランはここが最安値でしょうか?



不審者には気をつけろ!

2008-05-10 22:25:11 | ライフ
週末も徒歩で帰ります。
軽いステップで、上の橋を過ぎまして富士見橋に差し掛かったところ、
前方にS中の女子生徒三人と、その誰かの父母と思しき人、そして
自転車に乗った地域の世話好きのおじいさんらしき人が立ち話をしておりました。

なにやら、打ち合わせって感じでしょうか?
そこを過ぎて、川止め稲荷の裏手に差し掛かった瞬間!
ワタクシ・・・「オオ~~!」と吐き出すように声を上げてしまいました。

と言うのも、稲荷の路地から上下黒のジャージ姿のS中の先生らしき人が、
急にビョコンと出てきたんですが・・・
その首には大きなプラカードが下がっており、
そこには「容疑者」と書いているではありませんか!

どうゆう状況か、即座には飲み込めませんでしたが、
そういえば、ここ何日か前からの関西方面での事件を思い出し、
「それか?」と理解した次第!
つまり、何か事件が起こり、ロールプレイングでそれを再現していたんですね!

ワタクシがひるんでいますと、先ほどのS中の女子生徒さんが追いつき、
このご時勢なのでどう反応するか?ドキドキものでしたが、
意を決して「何か事件でもあったのかな?」とその娘さんに聞いて見たわけです。

そうすると、まったく無防備な笑顔で「不審者が出たらしいんです~!」だと・・・やっぱり!!

ここで思ったのは、即座に答えが返ってきて、その地域のタイムリーな情報を獲得できた嬉しさと、ワタクシは彼女たちには不審者に見えないという事実・・・

それにしても、中学校の帰り道にそんな事件が盛岡でも現実に起きつつあるわけでして、本当に厭なご時勢になりました・・・

毎日、徒歩で帰ってパトロールでもしよかな?
と考えております・・・マジに!
でも二度目は不審者と間違えられるかも?

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明日5.11は第112回目のオテル・ド・ヤマダを開催いたします。
ご報告のとおりサンテミリオン特集ですが、古典と新興のシャトーの違い・・・
どのように飲めますでしょうか?乞うご期待!
とにかく、皆さんご油断なきように・・・

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さて、写真はピカピカのイチゴをバックにその日の〆のドライ・マティーニ!
これは最近オープンした「The Bar S藤」での一こま・・・
広くて居心地のよい、素敵なお店です。
奥の間にはゆったりとしたソファーのある、くつろぎのスペースも・・・

盛岡大通り魔のトライアングルにまた一つグッド・バーができました。