普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

自分の頭で物事を考える日本へ

2011-08-09 17:24:25 | 企業経営

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最近世界から称賛を浴びたこと
・大震災で見せた被災者の節度、忍耐、地域の絆など
・なでしこジャパンの謙虚さ、チームワークなど
藤原正彦さんの考え
 日曜日のフジテレビの「新報道2001」では石原都知事とともに出席したお茶の水女子大学名誉教授で数学者の藤原正彦さんの対談がありました。
 石原都知事の発言は良く知られていることなので、藤原さんの発言(青字)と私の意見(黒字)を纏めてみました。
・新自由主義経済や個人主義を押し付けられ、日本本来の人と人の繋がりが希薄になり、国内で過剰な競争が生じている
・国際化という名のアメリカ化に踊らされてきた日本人は、この誇るべき「国柄」を長らく忘れてきたし、かくも見事に壊してしまった。

全体的には私も同じ意見ですが、前記のように被災者の節度や地域の絆の強さ、なでしこジャパンは監督や裏方、選手との人の繋がり、そしてチームワークなど数々の日本の良い所が一部ですがまだ残っています。
・経済面で言えば米国を含む他国は基本的に敵国である。なぜなら、他国は自国の国益のために日本に言ってくる。友達はいないということを肝に命ずるべきである。その点日本はあまりにも甘すぎる。
 日本の小泉さんの米国一辺倒がその好例ですが、あまり米国の言う通りにし、その真似をして来ました。
 勿論米国はある程度日本のためを思っているかも知れませんが、米国は自国の利益優先で考えているのは間違いないことです。
 そのような米国、反日教育の韓国、中国と付き合うためには、他国から教えて貰うのでなく、自国の頭でものごとを考えるべきです。
 然しマスコミや識者の中には自分の主張を通すために、原発問題ではドイツ、イタリヤがそうだと言っています。その様な人に限って米国、英国、フランスの原発のことは決して口にだしませんが、また不思議なことにそれで彼らの意見が受け入れられるのが日本です。
・国対国の競争を乗り切るには、国内ではスクラムを組む必要がある
 私は狭い国土の日本では日本の特徴を活かして企業内ではチームワーク、日本全体としてはを政・官・学・民一体となった日本株式会社的な組織を作らねば、市場中心主義経済の世界の中で立って行けないと思います。
 藤原さんは番組内では言いませんでしたが、彼は企業内の成果主義に反対していると司会が紹介していました。
 なでしこジャパンもエースストライカーやゴールキーパーばかり優遇していては、伎倆があっても体力不足の日本では勝てないと思います。
 企業も同じで、地味な仕事をこつこつやる人にも相応の待遇を与えないと、そして非正規労働者も例えば改善提案をさせるなど人間としての能力を活かしそのモラルを上げないと、中国相手の厳しい競争に勝てないと思います。
・マスコミのネガティブ報道の姿勢を改め、活力を与える報道内容が必要
・教育が悪い。教育が変われば政治が変わる。

 この点に就いては同席の石原さんも同意見でした。
 今までは米国の言う通り民主主義、個人の権利の教育ばかりして来ました。
 それに加えて敗戦の反省と言う理由で戦時中までの日本の悪いところぱかり教えて来ました。
 それに戦時中押さえ付けられていた左翼的な教職員組合がその方向に推進してきました。
 そしてNHKと朝日を中心とする一部マスコミも過去の負の面の反省ばかりして来ました。
 それで国民の品性が向上するでしょうか。
 私たちは当方の被災者やなでしこジャパンのプラスの面からから多くのことを学びました。
 いまのままで、日本は市場中心主義経済で勝って行けるでしょうか。
[私の意見]
 事実は戦後以来の教育に首をひねりながらも、通産省を中心とする「日本株式会社」としい、日本人の上記のような特性のほか勤勉、正直、親切、企業への忠誠心など活かして何とかやって来て、一時は一億総中流意識を持つまでになりました。
 小泉さんは米国の言う通りに規制緩和、市場中心・自由主義経済、そして経営面では成果主義を導入して来ました。
 運の悪いことに丁度その頃超低賃金の膨大な人口を持つ中国の台頭→企業の競争力低下→低賃金の非正規社員の増加→国内平均賃金の低下という大きな経済環境の変化が起こりました。 (そして日本経済の低迷期に経済無策の民主党政権の誕生、大震災に思いつきの菅さんが首相。日本もついてないですね。)
 現在米国もEUも新興国の台頭で経済環境が悪化しています。
 そして戦後以来の教育のマイナスの効果が出始めている一方、今まで首を捻りながらなんとか企業を支えて来た戦前、戦中の人達の高齢化のその数の減少が起こっています。
 今こそ教育の見直しが必要だと思います。
 権利意識ばかり強くてそれに伴う義務責任感の乏しい人が増える程日本の衰退は加速して来ると思います。
 勿論戦後派の人にも心ある人達は今のままでいけないと思っている人が多いと思います。
 その証拠が前にも書きましたが、本屋で政治絡みの書籍の棚では平置きにされているのは文芸春秋、Will、正論で、左翼、リベラル系の本は数冊筒棚に立てられているだけです。
 何処の世論調査でも、共産党の支持率は2~2.5%、社民党0.9~1.2%前後しかありません。
 然し問題なのは私から見て心ある良識派は所謂サイレント・マジョリティーです。
 声を上げるのは全国で併せて3%前後の支持率の左翼政党、組織率30%にもならない日教組です。
 然しマスコミはこのような少数派のデモや彼らの声をそのまま報道し、多数の良識派の意見はスルーまたは刺身のつま程度しか放送しないために、少数派の意見が全体を覆っているように見えるのです。
 原発の説明会で余所者のプロの反原発の人々の長広舌とバランスを取るために、良識派の人の意見も聞けるようにとした試みがヤラセと報道され、反原発が有利になって仕舞います。 (勿論ヤラセが良いことではありません。)
そして少数派とマスコミで作り上げられたムードを保身に利用しようとする菅さん。
 新潟県知事が柏崎の再開にはストレステストより福島第一事故原因究明が先と言っているのに、政府の事故調査委員会は、事故原因の究明を9月以降に先のばししたことに何の批判もないマスコミ。
 そして難しい経済運営を迫られているのに電力不足、産業の空洞化の危機。
そしてまた日本のまた沈没の方向に走って行くのでしょうか。
 私たちは(個人責任の考えが浸透している)米国から個人の権利重視(義務・責任軽視)をそのまま学び、子ども達は自虐史観を持った教師から日本の悪いことを教えられ、狭い国土と言う大きなハンディのある市場中心主義をそのまま導入し、日本得意のチームワークを壊す成果主義を受け入れてきました。
 これからは日本特有の地域性、国民性を活かしたやり方を模索し、日本人の徳性を更に進め、日本の歴史からみた良い所も悪い所も正確に公平に学ぶ必要があると思います。
 そして、またはそのためには、日本は自国の頭で物事を考える習慣をつける必要があると思うのですが。

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1 コメント

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Unknown (松平半平太)
2011-08-09 21:18:48
はじめまして。

ブログ村のトラックバックから参りました。
私も「今の日本人は考えるという行動を放棄している」という考えを抱いており、それに対してため息をつく毎日です。
自分の考えを持たないということは、自己を持たないということにもつながりかねません。
考えない人が多いから、活発な議論が行われず「AかBか、是か非か」という幼稚な議論しかできない。
考えない人が多いから、簡単にマスコミの言うことを信用してしまう。
これは、日本人にとっての大きな課題であると思います。

記事の内容を読んでいて、私の考え方とは違う部分もございましたが、非常にバランス感覚のとれた冷静な文だという印象を受けました。
自分の思考とは違うものを見聞きするということは、やはり面白いものですね。

これからも読ませていただきます。
大変面白い文章、ありがとうございました。
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