普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

「日本は物作りの大切さを見直すべき」へのご批判について

2011-11-09 10:15:42 | 農村問題
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 私の7日の「日本は物作りの大切さを見直すべき」の投稿に対して、「本当の豊かさとは (反対です)」と次のような趣旨の貴重なコメントを頂きました。 (括弧内は私の意見です)
 本来なら同じコメント欄でお詫びや回答をすべきですが、長くなるのと他にも誤解された方もおられると思うので、本文に私の恥を曝すことにしました。 
a.世界恐慌の兆しの見える今は、逆に国を閉ざすべき(菅さんのTPP開国反対の意味でしょうか)
b.小泉改革で、優秀で鳴らした日本人サラリーマンも、今や、4割近くが非正規労働者です。TPPによって人材流動が起これば、簡単に置き換わってしまうような人も多い。(賛成、仮にTPPに入るとしても金融・投資とともにこれだけは反対です。)
c.GDPが伸びたとしても、貧富の差が広がるような社会を望まないし、日本には似合わない。(賛成、参照:法律が死んだ国・アメリカ?とTPP問題
d.経済規模が縮小するのなら、それに見合った、豊かな生活を模索すべき(後記)
e.農業の効率化、大規模化を図ったら、非効率な棚田は放棄地となる。(後記)
f.国土の荒廃の先駆けは林業だ。木材の自由化により、山は荒れた。(後記)
g.林業、農業、漁業は、国土の保全も担っている。(賛成)
e.非効率であっても、隅々まで目を配る必要がある。(賛成)
 最初にお詫びしなければならないのは、「問題のTPP参加の是非は別としても」と言う前置き書いた積りで忘れていたのです。
 私は以前にも書いたようにTPP参加の是非は判らないという立場です。(参照:日本のTPP参加と私の意見
 ところがその逆に、話の前置きとしてTPP反対の人の意見の批判を持ち出したので、私がTPP賛成かのように取られたようなコメントを頂いたのだと思います。
 そこが素人の情けなさでコメントを頂いた方に余計なお手間を取らせ、私の書いた趣旨を訴える効果も半減してしまいました。
 そして現実は今日・明日にも予定されている、野田さんが進むか退くかの決定をするを待つしかありませんが、どちらにしても前に書いたように、「どちらの方向に進んでも」と言う私の意見の前提で私の意見を書きました。
[私の意見]
・括弧内で賛成と書いた項目に就いては、ほぼ似たようなことを私のTPPに関するブログでも書いています。
d.経済規模が縮小するのなら、それに見合った、豊かな生活を模索すべき
 経済が縮小するのか、どの程度かどうかわかりませんが、1000兆に近い国債、財政収入の半分が国債収入、支出の25%は国債費、野田さんの言う増税、縮小する年金、企業競争力の低下、産業の空洞化とそれに伴う雇用の減少など悲観材料ばかり。
 一方、世界レベルの生活水準に慣れた国民はこれ以上の貧困化にどれだけ耐えられるでしょうか。
 私はそれを指をくわえて見るばかりでなくて、前向きに工業は勿論、農業、漁業のうち養殖業などを含む日本得意の物作りの技術を活かして少しでも貧困化を食いとめてはと提案したのですが。
e.農業の効率化、大規模化を図ったら、非効率な棚田は放棄地となる。
 私は本文では大規模化には触れていませんでしたが、農業の生産性向上のための大規模化は賛成です。
 然し農村は均一の対策で行かないのは当然で、棚田のような大規模化できないところや、老人対策も細かなことを考える必要があります。
 例えば、産直政策による消費者との交流受け入れ、都会からの満期者の導入、一村一品運動、「梅を植えてハワイへ行こう」で有名な大分県の大山町のように作付け変更や産直販売など、土地の環境に応じた対策はいろいろ考えねばなりませんし、またあるような気がします。なお大山町は名前の通り、耶馬渓の上の台地や谷の町です。
 いずれにしてもTPPに入っても入らなくても、平均年齢65歳、農業の就業人口が05年は335万人、15年には約160万人と言われている状況では何らかの大きい対策や細かい対策を打たねば、コメントされた方もよくお判りと思いますが、このままでは農村は崩壊してしまいます。
f.国土の荒廃の先駆けは林業だ。木材の自由化により、山は荒れた。
 私は最初に書いたように、コメントされた方はTPP反対の意味で国を閉ざすと書かれたと思いますが、言われるように都市近郊の山でさえ荒れています。
 しかしそう言っても、日本は得意の工業製品を輸出して、開発途上国からの木材の輸入禁止をするなど出来ないのは判っています。
 現在でも林業関係者は農業関係者以上に厳しい状況にあるそうです。
 だから製造業などとタイアップして間伐材の発電所用チップや合板材の製造などによる間伐材の有効利用による山林の保全と、林業関係者の収入のアップや若者のUターンなどを考えるべきと思うのですが。
 以上いろいろと書きましたが、多分こんなことはコメントされた方もとうにお判りのことと思います。
 改めて、私の立場を最初にはっきりさせなかったため、余計なお手数をおかけしたことをお詫び申し上げます。
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4 コメント

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恐縮です (本当の豊かさとは (反対です)です)
2011-11-09 19:36:17
ブログ主様、私の稚拙なコメントに、驚くほど丁寧なご回答、ありがとうございます。
私なりに無い知恵を絞ってみました。思いつくままつらつらと書き連ねましたので、頓珍漢な部分、極論もあるかもしれませんが、ご容赦下さい。

d.経済規模が縮小するのなら、それに見合った、豊かな生活を模索すべき

財政赤字削減は、地方分権なくしてはできないと思います。事業仕分けなどという小手先の方法ではなく、財源を地方に移し、中央の中抜きを止めさせるところから始めなくてはいけません。それぞれの地域が、個々に必要なことにお金を使う。政治が、雲の上から身近なところに降りてくれば、市民の監視の目が光りますから、軽々に無駄遣いはできなくなると思います。

年金は、1年限定の商品券で支給したらどうでしょうか。年金の元来の趣旨は相互扶助だと理解しています。ですから、それをため込むのはよろしくない。人によっては、1年間では使い切ることのできない金額をいただきます。期限付きの商品券にすれば、消費が大いに増えますし、使わなければ、次の世代への積立となります。

医療費については、自動車保険と同じように、一定期間保険を使わなければ、保険料を下げる、とすれば、無駄な受診も減ると思います。
お年寄りについては、各自治体が、定期的に予防イベントを開き、未然に防ぐ努力をするのがよいと思います。そのイベントに参加しなければ、保険が使えないとか、年金がもらえないとか、そのくらいの強制をかけてもよいかもしれません。そうすることで、高齢者の孤独死も防げると思います。

現状の物作り支援で言えば、円高を是正することが、何よりの支援だと思います。TPPはグローバル企業に大きな恩恵がありますが、外国に工場を作り、外国人を雇用している企業を日本が支援する必要があるのか、大いに疑問です。
あと、現在、東日本で最も需要のある放射性物質関連の事業を支援するのがよいと思います。思い切った予算を付ければ、開発も急速に進むのではないでしょうか。放射性物質を体内から一掃することができるような薬や技術、土壌を除洗する技術、放射線をブロックする繊維など、爆発的に売れると思います。世界中に原子力発電所が散らばっていますから、万が一他所で事故が起こったときには、日本がその処理を一手に引き受けることも可能となります。今までとは別の意味で、原子力立国となるのも一案かもしれません。

e.農業の効率化、大規模化を図ったら、非効率な棚田は放棄地となる。 
f.国土の荒廃の先駆けは林業だ。木材の自由化により、山は荒れた。 
極論かもしれませんが、若者に2年間の、農・林・漁業補助を義務づける、そのくらいのことをしてもいいのではないかと思っています。一次産業の人手不足解消にもなりますし、若者の体を鍛えることにもなりますし、マナー向上、協調性の育成、自然の恵みに感謝する心、国土を愛する心も育つのではないかと思います。
返信する
日本だったら隠蔽ですね (元発利権)
2011-11-09 22:01:26
米アイダホ州のアイダホ国立研究所は8日、同研究所内の原子力施設で作業員17人が低レベルのプルトニウムに被ばくする事故があったと発表した。外部への放射能漏れはなく、周辺環境への危険もないとしている。
 同研究所によると、被ばくした17人は廃炉となった原子炉内で作業に当たっていた。敷地内の医療施設に運ばれ、検査の結果、6人に放射能汚染の陽性反応が出た。作業員は除染の手当てを受けているという。 
返信する
Unknown ()
2011-11-10 11:54:00
 厚労省は9日、福島県の須賀川市、鏡石町、天栄村で生産された乾燥シイタケから、
食品衛生法の暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を超える570~1540ベクレルの
放射性セシウムが検出されたと発表した。喜多方市の乾燥ドクダミからも620ベクレルが検出された。 

ソース 時事通信 11月9日(水)22時28分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111109-00000154-jij-soci
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Unknown (Unknown)
2011-11-13 12:47:43
日本の今の状況を招いたのは地方の疲弊ではないですか?
TPPに参加すればさらに疲弊するし、TPP不参加でも今と同じようにますます疲弊し、国力が低下することに変わりはないと思います。
TPP論議以前に地方の疲弊をどうするかをまず考えるべきかと思います。
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