普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

自民党谷垣さんの誤算?

2012-06-24 15:31:10 | 政策、社会情勢
・みすみす負ける国会解散をしない野田さん?・野田さんの「不退転の決意」の言葉を信用した谷垣さん?・民主党のマニフェストをコテンパンに修正した裏目が出た自民党・谷垣さんは国民の自民党アレルギーを治すべき
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「ダイヤモンド・オンライン」に元経済企画庁長官の田中秀征さんの「消費税増税法案成立でも焦りが募る谷垣総裁」と言う概略次のような意見が載っていました。 (括弧内は私の意見です。)
国会の会期末を控え、消費税増税法案についての民・自・公3党の修正合意が成立。一気に展望が開けたように見えるが、谷垣禎一自民党総裁の顔に歓びはない。むしろ、日増しに焦りの色が濃くなっているように見受けられる。
 谷垣総裁は、愚直なほど一貫して消費税増税の必要性を強調してきた人。ようやく念願がかなうところまで辿り着いたのだから、もっと元気になっても当然であろう。
 推察するに、谷垣総裁は、法案賛成にまわる代価として「話し合い解散」を見込んでいたのに、それが不首尾に終わりそうだと感じて焦っているのだろう。 (賛成) 
 今回の勝者は、財務省と民主党の財務省OB、それに自民党の財務省OBの“鉄のトライアングル”が勝者であった。(もちろん、それは現時点のことである) (レッテル貼りが嫌いな私は、財務省も問題があるとは思いますが、総て悪たどする考え方は嫌いです。今朝の「報道ステーション・SUNDAY」でキャスターの長野智子さんが「野田さんが閣僚や首相になって実務に当たって現実が見えて来たのだろう」と言っていましたし、読売も鳩山→野田政権の政権を取って不具合のマニフェストを修正するのは当然だと書いていました。私は田中さんの考え方より読売や長野さんの考え方のほうがより近いと思います。) 
 野田首相はそれに乗って走ったことによって生じた民主党内の亀裂など今後の政治的困難を思えば、それほど歓んではいられない。  
 谷垣総裁には解散要求に関して2つの大きな誤算があった。
 1つは、そもそも「話し合い解散」を、法案賛成の交換条件とすることは、公然とした大義名分には成り得ないことだ。 政治的密約としてはあり得ても、世論に訴えるにはかなりの無理がある。単なる党利党略、政党エゴとみられることが避けられない。 (賛成)
 当初の谷垣氏の主張は、法案を作成したら審議採決をする前に総選挙で民意を問うべきだということであった。それなら筋が通り、世論の圧倒的な支持を受けただろう。それを徹底できなかったことが失敗であった。 (次に書くように谷垣さんがそれを幾ら言っても民主党が賛成しないと思います。)
 もう1つは、衆議院の解散・総選挙を最も避けたいのは、前述の“鉄のトライアングル”と野田首相だということを察知できなかったこと。 (一番選挙をしたくないのは野田さんです。何故なら民意に訴えても民主党が負けると判っているからです。)
 法案を成立させても、直後に総選挙があれば凍結派が圧勝して「単なる消費増税」では葬られることは目に見えている。 (これは厳しい戦いになるけれど、少なくとも凍結派が圧勝は出来ないと思います。)
 それに、解散・総選挙までそれなりの期間がなければ、実務上の準備を進めて既成事実を積み重ねることができない。また、「駆け込み需要」と「復興特需」によって「経済状況の好転」を実現させる時間もない。この認識はそのまま野田首相にも吹き込まれているだろう。
 ただ、今回の勝者はあくまでも一次予選の勝者に過ぎない。このまま最後の増税実施まで行くかというと、そうならない可能性の方が高いと私は考えている。 (小泉さんの郵政選挙のように一点志向の選挙にはならず、原発問題、民主党政府や民主党の評価など論点が複雑に絡んで来ると思います。)
 まずは、採決後の民主党の行方と、その後の3党の協力連携に注目したい。特に民主党中間派と言われる人たちの政治家としての覚悟を測る絶好の機会だと思っている。
  (賛成)
[私の意見]
・みすみす負ける国会解散をしない野田さん?

 民主党の党内野党は輿石さんの反乱者に対する甘い処分を見越してその数を殖やしているそうです。
先の「報道ステーション・SUNDAY」では解説者が小沢さんは意地でも離党せざるを得ないだろうと言っていましたが、この儘で行くと一体改革案の採決で党内野党の反対→法案が採決の結果に関わらず党内野党残留→自民党などの内閣不信任案には党内野党反対→国会解散回避の方向になるのかも知れません。然し永田町、特に民主党内は一寸先の闇の世界ですから今後どうなるか全く判りません。
そして9月の代表選挙で党内野党の巻き返し→小沢さんの主導権獲得のチャンス。正に小沢さんの思う壺です。
・野田さんの「不退転の決意」の言葉を信用した谷垣さん?
 外野から見ますと谷垣自民党は余りにも野田さんの「不退転の決意」の言葉を自党に都合良く信頼して来たようです。
 野田さんの言葉と裏腹の閣僚人事を自民党も指摘していたのに、民主党としてみすみす負けると判っている国会解散をするかも知れないなど、都合の良い時は信じ込むなんて。
 自民党が小沢切りを言うなら輿石切りも言うべきでした。 (輿石さんを切れば、民主党は殆ど解体→党内はスッキリ→国民の多くはそれに喝采すると思いますが。)
・さきに引用した長野さんが「野田さんは社会福祉と税の一体改革で国民に訴えたら良いのに」と言って居ましたが、私も電話などの離脱阻止の他に、テレビや記者会見をを通じてこれに関する熱い思いを国民に訴えたら、党内形勢の変化に大きな影響があると思うのですが。
・民主党のマニフェストをコテンパンに修正した裏目が出た自民党
 野田さんの国会解散期待外れとともに、谷垣さんと言うか自民党の作戦の誤りは、小沢さんの抵抗に辟易しての協力依頼を良い事にして、外野からみても気の毒と思うほど、民主党のマニフェストをコテンパンに修正させた所です。
それが鳩山・小沢Gだけでなく中間派までの反発を招き、折角自民党に近づいて来た野田内閣の党内の立場を危うくしています。
・谷垣さんは国民の自民党アレルギーを治すべき
 いつも書く事ですが、それと谷垣自民党に言いたいのは、超低支持率に象徴される国民の自民党アレルギーの対策を立て、これを国民に示すことです。
 次の選挙で第一党にはなるかも知れませんが、民主・自民両党の敗北とマスコミ書かれる結果になれば、仮に政権を奪回しても運営は今の民主党政権と同じような難しさになるような気がします。

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