[消費税値上げ]
麻生首相は24日午前、首相官邸で記者会見し、社会保障費の安定財源を確保するため、2011年度から消費税率を引き上げる考えを改めて表明した。
その上で、税財政改革への筋道を示した「中期プログラム」に、消費税率の11年度からの引き上げを明記したことに関連し、「責任ある政治というもので、国民にお願いするということだ」と述べ、次期衆院選の自民党の公約に反映させる考えを示した。
民主党が08年度第2次補正予算案から定額給付金の切り離しを求めていることについては、「今その考えはない。ベストの案だと思って作り上げた」と拒否した。民主党は、定額給付金を切り離さない場合は、来年1月5日召集の通常国会の代表質問(6、7日を予定)に応じない方針を明らかにしている。 (読売新聞より)
麻生さんは2011年度から消費税率引上げの持論を飽くまでも通しました。
これには読売は党内で麻生さんの顔を立てたのだろうとか、党内の反発があり問題含みだと批評しています。
公平に言って麻生さんが前言をいつもの翻さないで、その支持率を下げず済んだと言うのが麻生さんを支持している人達の実感でしょう。
然し前にも書きましたが、「たかじんのそこまで言って委員会」では何人の人達から、麻生さんがこれを持ち出した勇気を評価しています。
そして私も麻生さんが消費税引上げを次期衆院選の自民党の公約に反映させる考えにも賛成です。
民主党はこれを避けた、また色々の前提条件をつけた公約にすると思いますが、これで仮に自民党が負けても、これからは消費税論議は避けられないことになるのは、この問題を先送りしてきた日本のために良い事だと思います。
消費税値上げには与党から景気が回復してからの条件がつき、麻生さんもそれに加えて、構造改革を行った後と言う条件を付けていました。
これからもなお消費税問題は紆余曲折があると思いますが、この問題では麻生さんが粘るだけ粘って欲しいと思っています。
[構造改革]
消費税値上げの条件として麻生さんは構造改革を約束しました。
これも是非消費税問題と同様に発言が振れないことを期待しています。
雇用・能力開発機構」の統廃合
所がこれに関して問題になっているのは、麻生さんが構造改革に消極的だとの党内若手やマスコミからの批判があることです。
その実例として、自民党行政改革推進本部が独立行政法人「雇用・能力開発機構」を統廃合するとした政府案を了承したことに対して、同会議に出席した元行政改革相の渡辺喜美さんが、「役所の権限を温存するものだ」、「税金の無駄遣い」、「今までやって来た行革はなんだったのか」と怒っている様子がテレビに流れました。
然し行政改革推進本部の責任者や、政府案を内定したと言う舛添さんや甘利さんの話が全く表に出てきません。
これでは麻生さんも自民党も改革に意欲がないことを証明したようなもので、また自民党や麻生さんの支持率が下がるでしょう。
雇用・能力開発機構の業務の内容を覗いてみますと
雇用開発に関する業務
雇用管理に関する相談等
中小企業の雇用創出、人材確保等のための助成金の支給、相談等
建設労働者の雇用の改善のための助成金の支給、雇用管理研修の実施等
職業能力開発に関する業務
公共職業訓練の実施、事業主等の行う職業訓練の援助等
労働者の職業生活設計に即した自発的な職業能力の開発及び向上についての労働者等に対する相談等(キャリア・コンサルティング)
があり施設としては廃止が決まっている「私のしごと館」の他には、職業能力開発総合大学校、同短期大学校、職業能力開発促進センター、職業能力開発促進センター(ポリテクセンター)、生涯職業能力開発促進センター、都道府県センターなどがあります。
政府の離職者の職業訓練の強化の方針によれば、正に今これらの施設のフル活用が期待されるものばかりで、渡辺さんの言う様に行革案のまったくの骨抜きとばかりは言えない状況のようです。
政府も自民党も渡辺さんの一個人の発言だと無視せずに、同特殊法人の合理化についての考え方を国民に判りやすく説明をしなければ、また構造改革に不熱心な印象を与え、渡辺さんが発言がまた麻生さんや自民党の支持率低下に貢献するでしょう。
省の地方局の廃止・統廃合
次の構造改革の問題は国土交通省の地方整備局や農林水産省の地方農政局を廃止・統廃合の問題です。
麻生さんは地方分権改革推進委員会に対しその方向で作業を加速するよう指示し関係閣僚にも協力を求めたそうです。
これに対して、読売はその社説で
国交省は、国直轄国道の整備・管理事務の18%、一級河川は総延長の7%の地方移譲案を提示しているにすぎない。農水省は、より消極的で、ほぼゼロ回答だ。
「地方重視」を掲げる麻生首相は9月の所信表明演説で、出先機関見直しについて「私が決断する」と明言した。今回の指示を単なる決意表明にとどめてはならない。見直しが中途半端にならぬよう第2、第3の指示を出すべきだ。
と書いてます。
幸か不幸か麻生さんは、解散などせずに職にとどまる積もりのようです。
それで地方分権改革推進委員会の回答を受けとることになるでしょう。
麻生さんは官僚は「敵ではなくそれを上手く使うことだ」と言い、官僚には「省益より国益を優先」するように言いました。
私は麻生さんが官僚を上手く使う一方で、地方移譲案に対してゼロ回答するような省庁の幹部を更迭する位の強い決断をして見せれば、内閣の支持率が一気に上がると思うのですが、また官僚や族議員の反対にあうかも知れません。
その時は是非とも、消費税値上げのように強い決意でことに当たって貰いたいものです。
言い方は大変失礼ですが、麻生さんはもうこれ以上落ちる事は無いのですから。
それよりも同じ負けるのなら、麻生さんの後々の政治生命に障らないような負け方をして欲しいものです。
古い諺ですが「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」で、麻生さんの強い決断が一気にその支持率を上げる可能性もあると思います。
何故なら今の日本は強いリーダーシップを持った政治家の出現を待っているのですから。
このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
政治ブログランキングへ
政治ブログへ