普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

民主党チョンボの歴史

2007-10-10 07:09:34 | 民主党

 現在、小沢さんのアフガンの治安維持に活動しているISAFは国連公認だから、日本から兵力を派遣して、武力行使をしても合憲だと言う発言が問題になっている。

 今の国会でも、福田内閣の話し合い路線のためか、自民党が今の所ちくりちくりとこの問題に触れている。
 然し、総選挙になると自民党の態度は攻撃に一変するだろう。

 政権交代の時代が早く来ることを願う私にとって、民主党の命運にも及ぼす大チョンボで、その希望が遠のきはしないかと心配している。

 この際以前のブログでも触れたが、改めて民主党のチョンボの歴史を考えて見たい。

[学歴詐称問題]
 2003年かの福岡2区の選挙で自民党の大物の山崎拓さんを破って、小沢さんの支持を受けて出馬した新人の古賀潤一郎さんが当選した後、学歴詐称問題で問題になった。

 あの時、私たちの周辺では、民主党は何故彼を説得して、早く辞めさせないのか、そうすれば、皆、特に福岡県の人達は彼の潔さに感動して次の選挙では勝てるのに、このまま頑張っていても、次は山崎さんが捲土重来を期してくるので絶対に勝てる訳はないのにと皆で話し合っていた。

 そして結果は、四方八方から散々叩かれた挙げ句、彼の除名、辞職と言う民主としても有望な人材の政治生命を断つと言う最悪の形で終わった。
 その後のインターネットの意見を見たが、彼の学歴詐称は大した問題でないとか、経緯が理解できるとか同情的な意見が多かったことが判り、私たちの上のような見方も案外間違っていないことが判って。

 これで、一般国民と政治家の見方の違いがはっきりしていることに改めて気づき、一般国民も何らかの形で物を言う必要があると思い始めたのだ。

[前回の民主大敗]
 前回の衆議院選の時の自民、民主の戦いかたに疑問をもった私は地もとに民主党の議員に選挙のやり方を変えろと手紙を出した。
 小泉さんは民主党を改革の抵抗勢力に仕立てて、喧嘩をしかけているのに、岡田さんを明後日の方を向いて国民に向けて政策を並べ立てているだけだ。
 小泉さんは、大きなミスを冒した。
 郵政改革反対の人達を追い出して、然も刺客まで送り込んだ。
 これはまさに独裁政権のやることではないか。
 共産党ならともかく、政権与党がこのようなことをするのは昔の大政翼賛会を思い出させる。
 民主党がこのことを捕まえて、小泉さんを独裁者の復活とキャンペーンを張っていたら、彼の雄弁がそのままナチスのヒットラーと重なり、雄弁なほどマイナス・イメージを与える筈だ。

 勿論地方の議員にこの手紙を出しても、それ程気が回らなかったのも致し方ないことだ。
 然し、結果は私の心配した通り自民党の大勝に終わった。

 一方、私の予測を裏付けるように、小泉さんから追い出された綿貫さん達国民新党は、小泉反対一本槍の選挙戦術で大善戦し(事実上殆ど全員の)4人も当選した。

 私の予測がたまたま当たったが、多くの一般国民も予測していたと思う。

[自民党攻撃の失敗]
・菅さんの談合3兄弟問題の発言の責任を取って辞任

・ガセネタ問題の前原さんも発言の責任を取って辞任
 私は菅さん辞任のあと、代表となった前原さんに手紙を出したことがある。
 彼への提案の中で、菅さんの問題を取り上げて、千軍万馬の自民党に対しては、先代の楢崎さんのように喧嘩の上手い人を立て、決して揚げ足を取られないような、準備をして置くこと、そしてこの様なときには何が起こるか判らないので、下の人に任せて代表が出ないようにした方が良いと思うと書いた。
 そして、また私の心配が当たり、喧嘩慣れしていない永田寿康さんがガセネタに引っ掛かり、それに代表までが発言をして、大騒動になり、千載一偶の4つの自民党への攻撃材料も消えてしまった。
 そして何よりもの痛手は優秀な若手党員の政治生命が無くなったことだ。

[国会運営のミス]
小沢さん の代表就任以前だったが、彼の主張に従って審議拒否を行い、国民の総スカンを食って、みっともない審議復帰をしてマイナス点を稼いだ。

小沢さんに 変わってからも、教育基本法の審議でも前原さんの時と同じような審議拒否→参加など混乱させてマスコミの餌食になった。

・組織犯罪処罰法ので与党が民主党案を丸呑みする奇手にあい、民主党が自党の提案に反対した。
 
・独自の国民投票法案を国会に提出しているのに、国民投票法自身を反対している他の野党と組んだ。

・北朝鮮への対応について今まで、自民党と余り変わらなかったのに、今回の周辺事態への政府の対応に反対を表明。

・参院戦に際して主張の全く異なる社民党と組んだ
  選挙で社民党福島さんと同じ壇上に立って国民の顰蹙を買った。

[参院選の結果について]
 参院選では年金問題と言う民主にとっては神風と、一部マスコミの赤城さんの絆創膏まで取り上げて問題視するような露骨な応援もあって民主の大勝に終わった。

 然し、政党のチョンボの点から考えても、民主党のそれに比して安倍さんのチョンボが余りにも多すぎ、それをマスコミの攻撃材料にされたしまったのが安倍さん大敗の一番の原因だと言われている。
例えば、
・彼の性急かつ強引な国会運営
・選挙中に如何に多くの法案を通したかの演説で、国民に彼の問題のある国会運営を思い出させた。
・問題閣僚の庇い過ぎで、自民党のイメージを悪くし、安倍さんのリーダーシップが疑問視された。
・国会会期終了後の内閣改造の見送り、野党に内閣攻撃の材料を残した。
・新人材バンクのような小手先の思いつき政策。
・慰安婦問題についての不要な発言をして、結局米国に言って再度謝る結果となった。
・選挙戦の争点として憲法改正を取り上げると言った口の下で、集団的自衛権についてのパネルを造り、マスコミに彼が右翼だと言う攻撃材料を与えてしまった。

一方民主党の問題点は何故か選挙直前から全くと言って良い程報道されなかった。

[民主党へ]
 さて、解散、総選挙は間近だそうです。
 前回は安倍さんのチョンボのお蔭もあり、大勝しました。
 今回は福田さんに変わって、選挙迄の期間が短いことと、福田さんの慎重な性格から殆どチョンボが出ることはないでしょう。
 一方小沢さんのISAFでの戦闘に参加は合憲の発言は、その正当性は別として(私は完全な違憲と思いますが)政治的に見れば大勝に浮かれた大チョンボになりかねず、総選挙に大きな影響を及ぼす気がします。

 政治にはど素人の私の傍目八目がまた当たらない様に、
小沢さんの言うISAF参加は合憲か
に書いた提案をもう一度見て欲しいとおもいます。
 念のために概要を書いて置きます

[自民党の攻撃に備える]
 自民党は選挙戦略として、小沢さんが天下を取ったら、自民党のように国民の安全を考えた国際貢献でなく、国民の生命の危険を冒す戦争参加しかねないと宣伝するのはほぼ間違いないでしょう。
 今まで協力姿勢を取っていた社民党もその党是と言うべき護憲の立場から、民主党反対に廻るかも知れません。
 民主党は今のうちに党の基本的な考えを統一しないと、思わぬ大敗を喫して、その結果、千載一遇の政権奪回のチャンスを永遠に無くすかも知れません。
 民主党が小沢さんのように、大勝に浮かれずもっと足が地についた党であって欲しいと願っています。

 それともう一つの提案です。
[国民の方を向くこと]
 政府や自民党ばかり見らず、国民のほうにもいつも気を配ること
 自党の考えに囚われて国民から浮いてしまった社民党の二の舞になりかねぬように、その意見もいつも聞いて道を踏み外さぬこと。
 政治の素人の傍目八目もたまには当たることもあります。
 そして今は世論が世の中を動かす時代です。
  それで困ったことにその世論は移ろい易いのです。
  小沢さんの米国大使への思い切った発言に喝采して、給油延長反対が賛成を上回ったのに、現在は賛成の方が上回っています。
  今日の読売新聞の世論調査では、
   給油継続賛成 49% 反対 37%
 ねじれ国会で野党のとるべき姿勢は 
  妥協案の実現が51%、あくまで対決10%
 民主党の政権担当能力は、あると思う 35%,ないと思う 50%
  支持政党 自民 37.8%(29.3) 民主18.0%(20.9)括弧内9月の数字8)
で必ずしも世論は民主党のそほうに向いていないようです。
 民主党は小沢さんのように大勝の余韻で浮つくのはそろそろいい加減にして、もう少し腰を据えてかかる必要があると思います。
 そのためにも常時アンテナをはって、国民の意見を収集、分析し党内に周知するシステムを作っておいたらどうでしょうか。


参照:
 カテゴリー → 民主党


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