普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

民主党のアフガン支援策

2007-10-03 06:50:19 | 民主党

 ネット上でテロ特措法関連の記事を探していたら10月3日付けの毎日新聞で小沢民主党代表:アフガン部隊参加に意欲…海自給油代替案と言う記事を見た。

 民主党の小沢一郎代表が5日付の党機関誌で、インド洋での海上自衛隊の給油活動に代わる国際貢献をめぐり、民生支援の重要性を強調する一方で、「政権を担う立場になれば、アフガニスタンでの国際治安支援部隊(ISAF)への参加を実現したい」 と語っていることが2日分かった。ISAFは治安維持活動を行っており、参加すれば憲法が禁ずる海外での武力行使にあたる可能性が出てくる。
 ISAFは01年12月、国連安保理決議で設置が承認され、北大西洋条約機構(NATO)が主導。今年7月現在、計37カ国が参加し、約3万9000人を派遣している。
 小沢氏は国連決議に基づく国連の活動であれば、海外での武力行使でも憲法に違反しないという立場。2日の記者会見でも「ISAFは国連の活動で、参加は憲法に抵触しない。派遣するかしないかは時の政府の判断だ」と語っていた。党幹部は「小沢代表の持論から言えば、武力行使を含むISAFへの参加は当然だ」と指摘した。
 しかし、民主党内には後方支援を検討する声はあったものの、本体参加には慎重意見が大勢。党内から異論が出ることも予想される。

 これを読むと数々の疑念が出てくる。
{民生支援]
 国際貢献の為の民生支援と言っているが具体的な対策はあるか?
 今までの報道では、復興支援などアフガン現地に乗り込まないと事実上出来ないような物ばかりだった。
 私はその法案を今の国会で提出するものとばかり思っていたら、
9月28日の朝日新聞によると、 

 鳩山幹事長は「早い段階でアフガニスタンを訪れ、情報収集を図りたい」と述べ、インド洋での自衛隊の給油活動継続の「対案」づくりに向け、10月初旬に現地に議員調査団を派遣する考えを示した。
 対案を示す時期については早くとも10月中旬になるとの見通しを示した。

そうだ。 

 国の安全まで影響を及ぼす可能性のある給油活動反対について、今まで思いつきの対案で反対していたのか?
 国会が再会した今頃、のこのこと現地調査するなど、少し次期政権を担う党としてはいい加減過ぎはしないか?

 首は捻るけけれど、いずれにしても国益の為にも、自衛隊に危険性が殆どない、給油活動に変わって現地で日本国民の生命の危険を冒さずに出来る民生支援できる提案を是非期待したいものだ。

[小沢さんの憲法解釈}
 小沢さんは「ISAF(国際治安支援部隊)は国連の活動で、参加は憲法に抵触しない。派遣するかしないかは時の政府の判断だ」と語り、党幹部は「小沢代表の持論から言えば、武力行使を含むISAFへの参加は当然だ」と指摘している。

 小沢さんは給油活動は米国の戦争に加担しているので、憲法違反だと言い、ISAFの活動への武力行使を含む参加は合憲だと言う。

 Wikipediaによると現在のISAFは欧州連合(EU)を中心に計37カ国約35,000名が参加してるそうだが、その主力は米国の約17,000名で、次は英国の約6,700名の倍以上の軍隊を派遣している。

 現地の米軍で17,000名の他に独自で活動をしている兵力がいるのか、また全てがISAFの元で活動しているのか、アフガンに行った時に十分に調査して貰いたいものだ。

 何故なら小沢さんの主張によれば、米軍独自のときの協力は違憲ISAFの下で米軍が活動しているときの協力は合憲になるのだから。

 彼の意見に従えば、前者の場合、給油がISAF活動以外に米国独自の活動にも使われていたら、一部合憲、一部違憲となり、もし後者の場合は自衛隊の給油が、報道のように他のアフガン以外に使われない限り合憲になるのだから。

[小沢さんの国会戦略]
 小沢さんと民主党は、その信念が正しいのなら、今の国会に給油反対の対案として、何故アフガンの治安維持活動に、(彼の言う憲法違反の可能性のある米軍の指揮下でなく)ISAFの直接の指揮下で武力行使を含む参加を提案しないのだろう?

 その理由は明らかだ。
 それが例え小沢さんの言うように合憲であれ、国民の猛反対が起こるのは間違いないからだ。
 そして何よりも頼りにしている国民新党、社民党や共産党が反対に廻るのは眼に見えているからだ。

 もし小沢さんが本気でそんなことを考えていることを国民が知ったら、次期政権を委託するなど考えられないからだ。

 我々素人がブログが小沢さんの考えを書いても、何の影響はない。
 然し次期政権を狙う人が今頃社民党や共産党の反対明白な信念を発言するなど、軽率過ぎはしないか?
 政権奪回のチャンスがきたと思って舞い上がっているのではないか?

[ISAFの直接の指揮下での武力行使が合憲か?]
 それよりも先ず、ISAFの直接の指揮下での武力行使が何故合憲になるかを、次期政権を担う党の党首として、国民ははっきり説明すべきだ。

[党員の動き]
  民主党内には後方支援を検討する声はあったものの、本体参加には慎重意見が大勢とあるが、何故党員達が自分の信念を曲げても、何故党首に従うのか?
 この問題は日本の安全と国防にも関する最重要な問題なのに。

[自民党の反撃]
 自民党は今こそ話し合いなどの低姿勢を見せているが、こと自党の政権脱落の危機に達した時の、猛反撃に耐え得る理論的根拠を持っているのだろうか?

 問題はいずれ来る解散、総選挙だ。
 もし民主党がその主張の根拠を論破され、次期政権の担当能力がないことが明らかになれば、同党が待ち望んでいた、次の総選挙で大敗の可能性だって出てくるかもしれない。
 いやその前に、世論の動向を見て参議院でさえ国民新党や無党派の人達が給油賛成に廻る可能性も大いにあることも考えて置く必要があると思う。

 小沢さんが余りにもごり押しすれば、民主党を脱党する人が出てくるかもしれない。
 小沢さんは有名なベテランの壊し屋だ。

 民主党が大人の政党であり、政権担当能力のある党として、何でも反対、国会を混乱、停滞させるばかりの数多くの法案の提出などの小手先の国会対策より、まず如何にして国民の信頼を勝ち取るかを考えて貰いたいものだ。

参照:
 カテゴリー → 民主党


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