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普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

第2次補正予算案の提出

2008-11-22 16:30:52 | 麻生内閣

[自民党若手議員の申し入れ]
 昨日のテレビで安倍さんを含む松村派など麻生さん擁護で団結しようと言う動きの一方、塩崎恭久さん、茂木敏充さん、渡辺喜美さんなどが2次補正提出の早期提出で麻生さんに反旗を翻したと報道が流れた。
 その動きは読売新聞の、自民・若手24人が2次補正提出要請…反麻生の震源地に?
によると概略次のようなことだそうだ。
 
自民党の塩崎恭久・元官房長官、茂木敏充・前行政改革相、渡辺喜美・元行革相ら中堅・若手議員24人が21日、「速やかな政策実現を求める有志議員の会」を結成した。
 同会の代表者が、河村官房長官に対し、2008年度第2次補正予算案を今国会に提出するよう申し入れたが、麻生首相は通常国会に提出を先送りする方針だ。同会のメンバーには麻生首相と距離を置く議員が多く、「反麻生」の震源地となる可能性も指摘されている。
 首相や党執行部が2次補正案への今国会提出は見送り、来年1月召集の通常国会で処理する方針をとるのは、今国会に提出しても、民主党の攻勢で立ち往生しかねないとの判断からだ。
 この点について同会は、「年内成立の担保を民主党から得るよう、自民党執行部が努力をすべきだ」と主張するなど、執行部とは見解を異にしている。官房長官への申し入れ後、渡辺氏は「首相自身が『政局よりも政策』と言った。解散もせず、政策も先送りするのか」と執行部の方針を強く批判した。

[自民党の消極的な対応と支持率の低下?]
 私は政治の裏話など判らないが、自民党若手の主張は正論だと思う。
 然し読売の指摘したように執行部が2次補正案を今国会提出しても、民主党の攻勢で立ち往生するかも知れないことも良く判る。
 しかも08年度の新規国債の発行額
が05年度以来、3年ぶりに30兆円を超えることが確実視されているなど、補正案に対する予算の裏付けも大変だ。

 然し、麻生さんは、「今日本には100年に1度の暴風雨が荒れている」、「今回の経済対策は、国民の生活の安全保障のための、国民の経済対策でポイントはスピードだ」と言った。
 これは何時もの失言でも迷言でもなくて正論だ。
 麻生さんの言うように、経済環境とくに金融関係は気分によって大きく左右されるものらしい。
・20日の平均株価は約3週間ぶりに7500円を割り込んだ。
・今米国発の金融危機の影響がじわりとそして確実に日本経済に大きな影響をあたえている。
・今朝の新聞は全国で地価上昇なし、大都市圏は急激に下落を報じている。
・非正規従業員の契約解除はますます進み、ますます日本社会に悪い影響を与えるだろう。

 麻生政権にとっても、補正予算案をこのまま握り込んでいる間に、その支持率の上昇の見込みは全く無いどころか、下がる可能性のほが大きいような気がする。
 そして肝心なのは、いま自民党への支持ががなんとか民主党を上回っているのは、小沢さんへの支持率が麻生さんのそれより遥かに下回っていることだ。
 そして麻生さんの一連の失言や発言の振れでその支持率が落ち、小沢さんとの差が縮まる可能性が大きい

 唯一の希望は最近良く行われている、対外的な会議で麻生さんの存在感を示すことだろうが、焼け石に水くらいの効果くらいしか期待出来ないような気がする。
 一方の民主党の主張する2次予算案の提出を早くしろと言うのは、その内心はとにかく表向きは正論だからその主張をごり押しして来るだろう。
 これでは麻生さんや自民党が考えるように、1月の通常国会に予算案を提出する前に、選挙戦を戦えない程、支持率が落ちてしまう可能性もあることだ。
 そして通常国会でどれほど民主党の攻撃に耐えられるほどの予算案ができるかの保証は全くない。
 当然予想される攻撃の的となる悪評高い定額給付金は今更取り下げる訳には行かない。
 もう一つ厳しいのは補正予算案に含まれる、中小企業が年を越すための金融機能強化法法案の審議が遅れたらまた自民党政権に大きな禍根を残すことになることだ。

[戦う自民党へ]
 私は麻生さんが2次補正予算案を来年送りにしてもだめ、年内の審議も多難を予想されるとなれば、万難を排して年末までに間に合うように、国会にかけるべきだと思う。
 当然同案に対しての攻撃をされ、返答に窮することもあるかもしれない。
 ここで思い出して貰いたいのは、麻生内閣発足時の民主党と戦う姿勢だ。
 民主党からの攻撃には、政府案の対案としての民主党のマニフェストの関係部分の不備を徹底的に追求する一方、民主党の提案の良い所はそのフランクに受け入れことだ。
 それは予算案そのものの改善だけでなく、予想される衆院選での有権者の判断材料になるだろう。
 そして自民党には申し訳ないが、その論議により民主党がそのマニフェストを見直すことは、万一民主党が勝ったときに麻生内閣のように、中途半端な政策のまま、今の世界的な金融危機に伴う日本経済の諸問題にいきなり対処する弊害を除くことになるのは日本の為には良い事だ。
 そして補正予算案がもし不成立になって諸問題が起これば、その責任は政府だけでなくその提出をよちうきゅうしてきた民主党も負わねばならない。

 この様に考えると自民党の若手議員の提案も前向きにそして充分に検討の余地があると思う。
 麻生さんの決断に期待したいものだ

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麻生さんの失言?

2008-11-20 11:57:08 | 麻生内閣

 昨日の報道では麻生さんがまた失言?の二連発をやった。
一発目
 麻生首相は19日午後、首相官邸で開かれた全国知事会議で、地方の医師確保策に関連し、「病院を経営しているから言うわけではないが、医師の確保は大変だ。もっとも社会的常識が、かなり欠落している人が多い。とにかくものすごく価値観が違う。そういう方をどうするか、という話を真剣にやらないと……」と述べた。

二発目
 麻生首相は19日、都内で開かれた私立幼稚園PTAの全国大会であいさつし、「幼稚園はお子さんを預かっているが、そのお子さんの後ろについている親で苦労しているでしょ。子供でなく親で苦労していると私は思っている」と述べた。
 保護者らが集まった同大会を幼稚園の先生らの会合と勘違いし、日ごろの「保護者対応」の苦労をねぎらおうとしたものと見られるが、“的はずれ”のあいさつとなったようだ。
(以上いずれも読売新聞
から)

[マスコミの餌食になる麻生発言]
 前の発言については、夜の記者会見で早速釈明とお詫びをした。
 これについて早速同夜と今朝のテレビで取り上げられて批判されていた。
 麻生さんは胸に一物も二物もあるマスコミが網を拡げて待っているのに、何故自分から飛び込んでいって、わざわざ人気を落とすのだろう。
 (今日は私にしては珍しく短いエントリーなので、少し脱線して麻生さんの経営する病院について書きますので、よろしかったら注記の欄も覗いてみてください。)

 またPTAの大会の挨拶で何故、多数を占める父兄の神経を逆撫でにするようなこと言って人気を落とすのだろう。
 同じ席上で「桜の咲くころには、我々も失業する訳だが、再雇用して頂ける様に頑張るので、ぜひ再雇用に皆さんのお力をかして下さい」と言った自民党総務会長の笹川さんのようなそ挨拶が何故出来ぬのだろう。

 そのほかにも踏襲(とうしゅう)を(ふしゅう)と言ったり、未曽有(みぞう)を(みぞゆう)と原稿を読み間違えて、「麻生さんの漫画の読み過ぎだ」などまたマスコミを喜ばせている。
 前に書いた笹川さんは麻生さんに渡す原稿には「ふりがな」を付けなくてはいけないなと嘆いていた。

[どうする麻生さん、そして自民党]
 私も麻生さんが首相になったときから、彼の失言癖が問題になるだろうと書いていたが、とうとう彼の失言?、言い間違い、勘違い発言などが彼の足を引っ張り始めたようだ。
 その原因の一つは彼の定額給付金の自信たっぷりの発表とその後の発言の揺れに見るように、政策への自信過剰なこと、その発言が問題となればあっさり訂正する人の良さだ。(小沢さんや小泉さんなど普通の政治家なら余程のことが無い限り訂正はしない。)
 しかも彼はその弁舌の切れの良さで人心を掴んできたし、彼自身もそれに自信を持っているようなので困ったものだ。
 そして取り巻きや官僚がが原稿を作ってやっても、読み間違えるし、第一、原稿を棒読みすれば彼の売り物の発言の切れの良さが全く無くなってしまう。

 これではなんともお手上げ状態だ。
 そして麻生さんへの支持率が落ちるばかりで、(民主党支持率が上がらない最大原因の)人気のあまり良くない小沢さんとの差が縮まる一方になるかもしれない。

 さあどうする麻生さん、そして自民党。

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注記:従兄弟の死
 私は子育てより自分の生活優先と考えている若い人達へ
の<私の従兄弟の死>で
 私の従兄弟も不治の病気で床に就いたのだが、本人の希望と、大家族と知った病院の先生の行き届いた計らいで、自宅療養をすることになった。
 彼は兄弟姉妹も多く、また子だくさんだったので、彼の病床にはいつも多くの人がいて、病人本人の冗談で笑い声がたえなかった。
 彼は頑固にも、家族になるべく世話をかけぬよう、入浴、排便など全て一人ですませていた。
 最後の夜も自分でトイレに行き、寝床で眠りについたまま家族皆から見取られながら一生を終えたそうだ。
 我々年寄りには叔母の孤独死と、従兄弟の羨ましい程の死に方が余りにも際立っていたので、考えさせられることが多かった。
と書いたが、この中の病院は麻生さんの経営する飯塚病院で、飯塚市だけでなく筑豊地方の中核病院だ。
 私の家内が同病院の親切なことを自分も経験し、その時の知り合った患者たちの評判も聞いていたので、末期状態の癌と知って病院に行くのを拒否していた従兄弟に悩む家族に教えたのだ。
 彼の死後、家族の人達から「良い先生を紹介して貰った」と、わざわざ我々二人を料理店まで招待してくれた程だ。
 麻生さんが自分の病院の医師のことを例に挙げて言ったが、少なくとも良い医師もいることは間違いないと思う。

 


オバマさんと麻生さん

2008-11-18 17:18:47 | 麻生内閣

[オバマさんの抱える問題]
 昨夜の英字新聞輪読会の資料でオバマさんの演説の一部が載っていた。
 そこで何時もの雑談。
 会の圧倒的な多数を占める女性たちは皆オバマさん贔屓だ。
 彼の感動的な演説、始めての黒人大統領、堅実・沈着・冷静さ、若さなどなど、中にはオバマさん夫人のミシェルさんの活躍に期待すると言う人も。

 然し、彼には大きな困難が待ち受けている。
 彼の公約のビッグスリーの支援、医療保険の拡充や雇用対策の充実などの資金調達の問題。
 その他に、現政権の金融機関への約15兆円公的資金の注入を容認。
 一方ではビッグスリーを始めとするリストラの波、米金融大手シティグループでさえ、今日の報道によれば、今年、2万3000人の人員削減を行ったに続いて5万人削減を打ち出したが、その失業者の対策も必要だ。
 それに加えて大量の失業者の発生や経済の低迷で、今まで米国経済を支えてきた国内消費の低下によるGDPの縮小による財政収入の減少。
 以上のことを考えると今でも膨大な財政赤字に加えてさらなる借金をするしかない。
 それはまたドル価格の低下→経済の低迷をもたらす。
 それはオバマさんに取っては超えねばならない試練だが、廻り廻って輸出に頼る日本経済に大きな影響をもたらすので他人事ではない。

[麻生さんの抱える問題]
 麻生さんの定額給付金に関するの発言の揺れと、与党内から不規則発言に対する批判、それに対するマスコミの批判で、今や麻生内閣支持率は低下の一途を辿っている。
 自民党員はこの案を定額減税の形で気息奄々の福田さんに押しつけた公明党を疫病神のように思っているに違いないが、縁をきる訳にはいかない。
 追加歳出1兆8081億円を柱とする平成20年度補正予算案は成立した後、世界的 金融悪化のために、定額給付金、金融安定化策、地方活性策を中心とする第2次補正予算案を考えているが、定額給付金は勿論、道路特定財源の一般財源化したものから1兆円を地方に回すことでも、国土交通大臣や道路族などから解釈の違いや反対意見が出る。
 それで今や野党の民主党から同法案を早く提出しろと言うのを自民党が渋ると言う珍現象が出ている。
 第2次補正予算案の提出問題では、自民・民主の駆け引きの面もあるが、国民から見れば、定額給付金や金融安定化策を始めとする政府の経済対策で世の中が麻生さんの言う様に、三年後に消費税が上げるられるほど経済が回復できかと言う不安のが大きいことが、支持率低下の一因となっているのは間違いないようだ。

[日本のこれから]
 昨夜のテレビ東京のビジネス・サテライトで、三菱UFJ証券チーフエコノミストの水野 和夫さんが現在の経済状況の変化とその対策について解説していた。
なお水野さんの持論の詳細については三菱UFJ証券・チーフエコノミスト 水野和夫氏に聞く
をご覧ください。)

水野さんの意見
・経済回復のための財政出動の効果は一時的なものだ。
・特に金融機関の支援のための潤沢な資金の供給は、金融のグローバル化のために中小企業への貸し渋り対策など本来の目的から離れて、投機・投資資金の方に流れてしまうので、いつまでも続けることは却って弊害がある。
 詰まり世界の経済環境がグローバル化のため変わってしまったのだ。
・今のままでの内需拡大政策は少子化や非正規労働者の増加に伴う国民所得の減少で役に立たない。
・これからはアジアの新興国と手を結び進出すべきだ。
 何故なら同地域では日本や日本的ライフスタイスルへの憧れがある
・そのチャンスを活かして同地域への輸出や、生産工場の移転は勿論、小売業などのサーピス産業の進出すべきだ。
・その為にアジア基金の創設やアジア共同体の設立をすべきだ。
・そして日本の産業を活性化させることで内需を拡大すべきだ。

 水野さんが言う様な説が必ずしも薔薇色のように展開するとは思えないが、その前向きの考え方には賛成だ。
 マスコミやネット上で言われているように、2兆円もの定額給付金の財源があるなら、国民の生活防衛に使うより、医療崩壊、社会福祉問題、少子化対策の解決のためや、将来の子供の育成のめの教育関係への投資に使った方が良いと思う。
 また千年一日のように行っている金融機関救済のための公的資金供給や、その無条件の供給の功罪も改めに見直す必要があると思う。
 また今の世界全体の金融不況の中で、相対的に優位にある金融機関や強い円の立場を利用しての世界への積極的展開を図るべきだと思う。
 今世界的に経済状況が激変し、中には経済環境が180度変わったと言う人もいる中で、素人目から見ても麻生さん(それと日銀)は昔のやり方をしているような気がしてならない。
 それが国民の不安を煽っているのかも知れない。

[オバマさんと麻生さん]
  米国のオバマさんには前述のように将来大きな困難が待ってはいるが、確実に問題を捉え的確な対策を講じている( or ように見える)ことが彼の人気を得ている理由のようだ。
  ただ麻生さんの立場に立って言えば、麻生さんは組閣直ぐから国政に取り組まねばならぬこと、そして首相就任直後に世界的な金融危機が発生したこと、オバマさんに取ってはその金融危機が選挙に有利に働いた事、当選後は来年の1月終わりまでゆっくりと現在の情勢を見ながら、シカゴで身の廻りを固めじっくりと対策を考えられることだ。

 麻生さんの発言が揺れ動くのは勿論彼自身の責任だが、米国発の金融危機が無ければ、そしてオバマさんの様にじっくりと考える余裕があればもっと違った展開になると思う。
 然し麻生さんは自らの意志で首相の地位を獲得したのだからそのような事で泣き言を言わずに頑張って貰うしかない。
  それともう一つ、前にも書いたが、将来の政治生活を影響を及ぼさないような引き際をどうするかも考えていた方が良いのかも知れない。

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揺れる定額給付金と公明党

2008-11-13 11:53:09 | 麻生内閣

[大揺れの定額給付金]
 定額給付金が大揺れに揺れている。
・麻生さんの定額給付金の一律支給表明
・「高額所得者を含めるのは筋が違う」、「所得制限は必要」など閣僚を含む自民党内からの批判→-所得制限しその処理を地方自治体に任せる案の浮上
・同案に対する地方自治体からの反対
・給付金の名前が悪いとの党内からの批判
・再び所得制限は行わないことで合意、高額所得者には自発的な受け取り辞退を促す方式・同案に対する野党の反対で当初の目標の年内実施不可能
・これを取り上げて囃し立てるテレビ
・また「金で票を買うのか」と政府攻撃の材料が出来たと勢いづく野党

 この案は、気息奄々の福田閣時に公明党から申し込まれた、緊急経済対策の一つとしての定額減税から始まっている。
 総選挙時に協力を必要とする公明党の顔を立てたものだったが、定額減税案に対しては経済の専門家から経済の振興に効果がない批判され、自民党でも反対の意見が多かった。
 それが福田さんの突然の辞任、麻生内閣誕生、世界的な金融危機に対する、追加経済対策は「生活対策」と銘打たれているように、景気後退で苦しくなっている家計へのテコ入れに話が変わった。
 揺れる麻生さんや、混乱状態の自民党は、緊急経済対策→家計の補助と目的が変わった事と自党の意志に反した提案の処理の具体的な処理を怠った結果によるものだ。
 そして野党、マスコミの批判は自民党に集まり、肝心の提案者の公明党は蚊帳の外の状態だ。

[どんな党でも組む自民党]
 何故この様な事態になったかの基本的な問題は、自民党が政権維持のために、創価学会の支配下にある公明党と組んだことだ。
 自民党は政権維持のためには、どの党とも組んで来た。
 その最たるものが理念の全く違う社会党のとり込みの結果の村山内閣の誕生だ。
 そして村山さんは田母神論文でまた蒸し返されている村山談話で「侵略と植民地化」について謝罪した。
 然し村山内閣と言っても、事実は村山さんを担ぎ上げた自民党内閣だ。
 だから今の自民党党員の大半は村山談話に批判的だと思うが、諸外国には勿論、国内でも面と言って批判出来ないのために村山談話をベースとする所謂自虐史観がまかり通り、それをなるほどと思う人達が生れた。

 それで経済問題について常に政府批判の立場を取っている「神州の泉さんさえ、
「戦争が起きたら国のために闘うか」という世論調査の結果で、日本は「はい」と答えた人が僅か15%、ベトナムが94%、中国が89%、韓国74.4%、などのグラフを紹介され、
 確かに、もう戦争などこりごりという気持ちは分かる。二度とあのような戦争に巻き込まれたくないという強い日本人の気持ちがあって、反戦教育となったのだろう。しかし、やりすぎたというのは、このデータからも明らかだ。愛国心が育っていない。日本は悪い国だと教えてばかりいたら、日本は守らなくても良い。中国や韓国に将来占領されても仕方がないではないか、あるいは米国の一つの州になっても仕方がないという気分になるのではないか。本当に愛国心を教えなくてもよいのだろうか。
と嘆いておられた。

 そうさせた責任の大半は戦後殆ど政権を握ってきた自民党にある。
 あの時にもし自民党が下野し社会党が政権を取り、社会党政権が村山談話など発表すれば、野党第一党の自民党はその問題点を堂々と攻撃できた筈だし、政権奪回後も。戦争責任問題について外国の関係もありおおっぴらには議論できないにして、今のように黄門様の印籠のように、村山談話が正当化されていない筈だし、戦争が起きたとき戦うと言う人が僅か15%の数字など出ぬはずだ。

[政権交代可能な時代]
 ただ一つ自民党の立場から言えば、村山さん当時の最大野党は自民党と価値観のまったく違う社会党だった。
 社会党が天下を取っていたらどうなるか、慄然とするのは私だけではないだろう。
 日本の立場からも価値観の全く違う政党間で政権交代が起これば大混乱をきたすだけだ。
 自民党が村山さんを担いで、実質的に自民党政権を作ろうとしたのも日本の立場から言えば止むを得なかったかもしれない。

 然し現在は情勢は変わった。
 日教組や乱脈を極めた社保庁の役人が組織する官公労の支持を得、またその出身の国会議員を抱えているとは言え、自民党と似た価値観を持つ民主党の出現だ。
 マスコミは良く自民・民主両党とも代り映えをしないと良く言うし、民主党も自民党と違う案を出す事に腐心しているが、米国の共和党や民主党のように価値観が似ているので当然だ。
 私の考えだが、違いは米国と同じようにどちらかと言えば、企業側に立ち小さな政府を目指す自民党、どちらかと言えば労働者側に立ちやや大きな政府をめざす民主党だ。

 自民党はもう国のために何がなんでも、日本の宗教団体のうちで一番訴訟問題を抱えている創価学会の支配下にある公明党と無理に組む必要はない。
 自民党は今こそ自党の主張に忠実に筋を通すべきだ。
 問題を起こして政権から落ちれば民主党に政権を明け渡し、仮に日教組の影響で日本のために成らぬ政策を実施したときは、次の選挙で倒せば良い。

 この点については民主党も全く同じだ。
 小沢さんは勝つためにどの党とも協力する姿勢し、何でも反対など手段を選ばない手法をとっているようだ。
 然し最低限の筋だけを通さねば、また日本の道を誤ることになりかねない。
 
[問題含みの公明党の提案]
 公明党提案で次に問題になりそうなのは、裁判員制度だ。
 この制度は今でも燻り続けているが、いざ実施になるとまた後期高齢者医療制度のように大問題になる様な気がする。
 私は裁判員制度反対
も書いたが、その裁判員制度の骨子の
・対象事件は、死刑又は無期の懲役・禁錮に当たる罪に関する事件
・裁判員は量刑(被告人に下すべき宣告刑を決定する作業)にも参加する

を見れば素人の裁判員が人の生死を決定すると言う、その裁判員が死ぬまでまで大きなストレスを与えかねない制度であることが判る。
 公明党提案は、死刑廃止を唱える創価学会の意志を受けて、素人に大きなストレスを与える死刑の判決を躊躇させることで、実質的に死刑を廃止しようとするものだ。

 野党やマスコミは裁判員制度実施直前になって騒ぎ立てるだろう。
 何故、死刑や無期とは無関係な軽い事件でないのか、何故、今まで多くの問題があり、しかも素人でも判断出来、しかも民間人の常識を必要とする民事事件でないのか、何故、米国のように裁判員の参加を有罪、無罪の決定だけに絞らなかったのか、などなどの問題が実施近くになって、また蒸し返されるのは間違いないような気がする。
 そしてこの時も、問題の定額給付金と同じく実際の処理に当たる自民党だけ批判され公明党は蚊帳の外になることは間違いないと思う。

 それでも自民党は公明党と組むのだろうか。

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田母神さんの参考人招致と自衛隊員の士気

2008-11-12 12:08:04 | 麻生内閣

 田母神さんの参考人招致について各社が社説を発表した。
 読売
朝日は言論の自由を履き違えたと田母神さん批判、産経は村山談話、集団的自衛権の見直しの必要性と、民主党の自衛隊の統合幕僚長や陸海空幕僚長の4人を国会同意人事の対象とする考えの批判を書いている。

  私は読売、朝日の言うように田母神さんの自分の立場をわきまえない論文の発表も少し軽率だったと思うし、産経の社説の言う事も尤もだと思う。
  そして国会で内容の討議が封印された田母神さんの論文も、彼が主張するように全てが正しいとは思わない。
  読売テレビの辛坊治郎さんが「田母神さんが参考人招致の後なら「たかじんのそこまで言って委員会」に出席の予定」だと言っていたので、前回と元自衛隊員と同じく彼の論文の内容についてかなり批判されるだろう。

[自衛隊員の士気の問題]
 ただ私が言いたいのは、田母神さんの主張から伺える「今のままでは自衛隊員の士気が落ちてしまう、そんなことでは自衛隊は戦えないので何とかすべきだ」と言う心からの叫びを産経の社説以外は、参考人招致で質問をした人達も、それに答えた浜田さんも、マスコミも捉えようとしていないことだ。

 自分の職を賭して自衛隊の抱える問題点を主張する自衛隊の幹部を馘にして、民主党の言う様に、国会が幹部の思想検査までして選んだ、ひょっとして自己保身の官僚的な考えを持っているかも知れない幹部を据えたときの自衛隊の存在価値はあるのだろうか。
 どこかの敵が日本に侵入したとき、文民の顔ばかり見て自己保身ばかり考えている幹部や、お役人的な自衛隊員で戦えるだろうか。
 私は田母神さんの言う様に「自衛隊員の士気の維持、向上」が如何に大切か、そして政治家はその士気の向上のためにどうすれば良いかを考えるべきだと思う。

 今日は自衛隊員の士気の問題に焦点を当てて、戦前派の私の見聞きした昔のことを考えて見たい。
 ただお断りして置きますが、下記の昔と現在、他国との比較など正確には多くの議論のあるとこと思いますが、ここではごく大雑把かつ定性的に比べてみただけですのでその積もりで見て頂きたいと思います。

[昔の軍人の士気の維持策]
国民の精神教育
・学校では国の祭日毎に教育勅語が読まれたが、その中に「我が臣民克く忠によく孝に」、一旦緩急あれば義勇公に奉じ天壤無窮の皇運を扶翼すべし」とあり天皇に忠義であり、ことあれば国のために働くのは当然視されていた。
・正規教科以外に日本が如何に優れた国かと話す教員もいた
現在:日本(忠義の教育がないのは当然だが、一般の道徳教育さえない)、韓国・中国(反日教育)、北朝鮮(チェチェ思想の洗脳)

宗教の利用
・天皇陛下は現人神(あらひとかみ)と呼ばれていた。
現在:日本(天皇陛下を神と信じる人はいない)、北朝鮮(金正日一族の神格化)
・戦死した人は神として靖国神社に祀られる
・日本は神の国だから神風など神の加護があると宣伝されていた。
現在:日本(これを信じる人ははいない)、中東(イスラム原理主義信者の自爆テロ)

指導者の神格化
・多くの家で天皇・皇后両陛下の写真が飾られていた。
現在:日本(一部の家庭で残っているかも知れない)、中国や多くの独裁国(指導者の写真が街や家庭内で飾られたり銅像が建っている)

国の大義それを名目にした自国の勢力拡大
・第二次大戦が始まると大東亜共栄圏、八紘一宇(はっこういちう)などのスローガンがだされた。
 詰まり日本を中心とする東アジアの勢力圏形成、天皇陛下を親とする一つの家作りだ。
現在:日本(武力による勢力拡大など論外、平和国家、ひたすら米国追随)、米国(世界の警察、アラブ諸国の民主化、イラクの圧政からの名の開放の勢力圏拡大)、ロシヤ(ロシヤ人を護る名目の隣国侵攻による勢力圏維持)

自国への誇り
・神の国、天皇陛下を中心とする一体感、維新以来不敗の国など誇りを持っていた
現在:日本(平和国家村山談話のタブー化自虐史観を信じる人、国家・国旗に違和感を持つ人がいる)、世界(国に誇りを持つような教育、国旗・国歌に対する敬意)

伝統的な国民の考え方
・忠臣蔵に代表されるように君主に忠義をつくすのが美徳、武士道 
現在:日本(いくらかその傾向は残っているが肝心の君主がいない)、欧米(騎士道、フェアプレイなどなど)

 その善悪はともかく士気に溢れた、悪く言えばマインド・コントロールされた日本の軍人たちは遥かに劣る軍事力で、欧米の列強と数年の間戦った。
 米国のベトナムでの苦戦、イラク、アフガンでの頑強なテロ組織の抵抗もベトナム人民や過激派の士気の高さが彼らを支えている。

 逆に日本国民の意識をコントロールした積もりの日本軍の幹部たちは自分自身がマインド・コントロール状態になり、米国の軍事力を支える強大な工業生産力を無視した無謀な戦争を始め、狂気沙汰としか思えない補給など無視した前線を拡大し大敗した。

[自衛隊員の士気の維持・向上]
 然し今のままでは下記のように不利な条件ばかりで、如何に自衛隊員の士気を保つかは非常に難しい。
 プラス材料:平和国家志向
 
マイナス材料:精神的支柱がない、タブー化された村山談話、一部の人達の自虐史観を信じる人、国家・国旗への違和感

 今の自衛隊幹部は平和国家の他、何をとり挙げて自衛隊の士気を鼓舞しているのだろう、金を貰って雇われていることの責任だろうか?
 それで隊員達は生命を賭けて戦うつもりになるのだろうか
 多分、形勢が少しでも不利になれば退却するか降参するだけだ。
 今の時代だから、ぎりぎりまで戦ってそれで駄目なら退却も降参も仕方がないとは思うが。

[政治家の責任]
 
田母神さんは自衛隊の士気を上げるために、日本を愛する足りる良い国であることを知って貰うこと、そのためには自虐的な歴史史観の見直しを訴えている。
 それは読売の社説が言っているように、歴史家の仕事であるかもしれないが、歴史の見直しがおろそかになって自衛隊の士気まで影響しているのなら、それを歴史家に依頼して見直しして貰うのは政治家の責任だ。(*注記)
 私は何度も書くが、日本の過去から現在の良い所、悪い所を公平に振り返って見ても、総合的に見れば日本は良い所、愛すべき国だと思うし、見直しの結果自衛隊の人達も納得できる歴史の本が出来ると思う。
(長くなりますが下記の政治家への提言もよろしかったら、是非覗いて下さい。)

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*注記:政治家への提言
 田母神さんの参考人招致やそれまでの議論を見ていて、田母神さんの言いたいことの一つは、「今の儘では自衛隊の士気が保てない」ことのようですが、これには誰も触れていないようです。
 「今まで金を払って自衛隊員を雇っているのだから、いざとなったとき文民の言う通りに文句を言わず黙って戦え」と言っても、生命まで賭けて戦う気になるでしょうか。
 生命を賭けるつもりで戦わねば負けるに決まっています
 私は戦前派ですが、多くの兵士達の話を聞いた経験から、自分の国を愛していなければ戦えないと思います。
 私たち同年配の間の話では「今のままではバレーボールや野球の国際試合と同じように、仮に某国が日本に侵入して戦争になっても負けるだろう」と言う話が良く出ます。。
  如何にして自衛隊員に国のために生命を賭けて戦って貰えるか、そしてそのため、いかにして隊員の士気を向上すれば良いかを考えるのが、文民である政治家の責任と思います。
  歴史にしても未だに定番となるようなものはないようです。
  今、国民が一番参考になる歴史の資料は「Wikipediaの記述」だけというのは日本としてお粗末過ぎると思います。
  本格的な歴史の編纂は対外的な問題もあるようなので難しいと思いますが、政治的配慮で出された村山談話に基づく歴史観が必ずしも正しいとは言えないというのが定説のようです。
  政治家の責任でどうか自衛隊の人たちも納得できるような、出来るだけ完璧な日本の近代史(どの範囲公開するかの問題も有るかも知れませんが)を左翼的な考えの人も含む専門家に依頼してまとめて貰ったらどうでしょうか。

 


麻生内閣の支持率低下

2008-11-06 10:47:41 | 麻生内閣

 読売新聞が行った全国世論調査の結果について4日に次のように報道している。
 
麻生内閣の支持率は40・5%(前月比5・4ポイント減)に低下し、不支持率は41・9%(同3・3ポイント増)に増えた。
 麻生首相が米国発の金融危機への対応を優先し、衆院解散・総選挙を当面先送りする考えを示したことについては、「評価する」56%が、「評価しない」33%を上回った。ただ、麻生内閣の金融危機への対応を聞くと、「評価する」は42%にとどまり、「評価しない」の46%が多かった。
 追加景気対策のうち、総額2兆円に上る定額給付金支給を「評価する」は38%にとどまり、「評価しない」56%が多かった。一方、高速道路料金の大幅な引き下げは「評価する」56%が「評価しない」37%を上回った。
 首相が、行政改革実現と景気回復を条件に、3年後に消費税率を引き上げる考えを表明したことについては、「評価する」42%、「評価しない」51%となった。
 政党支持率は自民が32・4%(前月比6・3ポイント減)と大幅に減らした。民主は23・4%(同0・9ポイント減)だった。次の衆院選の比例選で投票しようと思う政党は自民32%、民主31%となった。自民は7ポイントの大幅減で、民主は1ポイント減だった。

 この結果から見ると国民は
・今は衆院解散・総選挙より金融危機やそれに伴う日本経済の打撃への対応を優先すべきだが、然し麻生さんの打ち出した対応で生温過ぎる、定額給付金支給はその見本だ、今頃3年後の消費税増税など言っておられるか。
・然しそれにしても自民党は頼り無いが、民主党も頼り無い、仕方ないので、次の選挙では民主党にでも入れれば、何とかなるかもしれないなと思っているようだ。

[麻生内閣の抱えている問題]
今までの懸案事項
・小泉さん、竹中さんによる今までの日本の規制撤廃主体の自由主義経済政策は今回の金融破綻で少なくともその見直しを余儀なくされている。
・大幅な公共投資による景気対策は今も抱えてる膨大な借金でそれ以上増やせない。
・今の国民生活を脅かしている医療や社会福祉に対する予算増額にも赤字財政の中で限度がある。
・問題になっている社会格差の増大を防ぐため非正規従業員政策を見直しや最低賃金のアップは今まで日本を支えてきた、企業の輸出の競争力の低下に繋がる。
・そうかと言って、国内消費を増大しようにも、少子化、景気の低迷とそれに伴うリストラによる失業者の増加でその限度は知れたものだ。

米国発の世界的金融危機とそれに伴う世界経済の停滞
・世界経済の激変について、多くの専門家や学者が色々な意見を述べているが、その対策はまちまちでこれと言った対策が見えてこない。
・麻生さんその打ち出した投資減税、法人税減税など旧来の景気対策も今の金融危機の大きさを見ると何だかすっきりしない。
 一口に言えば今回の米国発の金融危機は今までの、経済システムの破綻を示すもので、学者も、専門家も政治家もひたすらに何時来るかも判らない景気の回復をひたすらに待つほか、どうして良いか判らないのが現状だろう。
(*注記)

[自民党の責任]
 上記の国内問題は小泉さんが大鉈を振るった後の後始末の問題だ。
 私は安倍内閣の時小泉政策の継承ではなくて、修正または脱却を唱えるべきだと書き、投書した。
 安倍さんは小泉さんの改革で生じた傷跡の補修を議会の多数を占めているときにやって置くべきだったし、小泉さんが先送りした消費税増税も少なくても筋道をつけて置くべきだった。
 然し安倍さんは教育基本法改正など小泉さんの改革の抜けたところを推進しして小泉改革の傷口を拡げてしまった。
   参照:平沼赳夫さんのメール 
 麻生さんも小泉、安倍内閣の閣僚としての責任はあるが、全体的に言えば麻生さん独りの責任でなく自民党としての責任をうべきだろう。

[麻生さんへ]
 最近の麻生さんの発言はぶれが多過ぎるようだ、例の国会冒頭解散の問題、定額給付金支給の範囲、消費税実施時期などなど。
 私がもう一つ安倍内閣に提唱したことは、情報をしっかり収集して安倍さんが裸の王様にならぬことだ。
 折角与謝野さん中川さんなどの人材が閣僚にいるのにコミュニケーションはどうなっているのか、麻生さんも安倍さんのように裸の王様になっていはしないか。
 今の所世論調査で見る様に麻生さんの形勢は不利だ。
 自民党の危機と言うのに、党内の不規則発言がはびこっているのは、党の末期症状のようにも見える。
 世論調査よれば、投票しようと思う政党は自民、民主とも拮抗しているが、他の野党の票や、マスコミの民主党応援も予想され、それにも増して時の勢いも全ても民主党の方に向いているようだ。
 テレ朝の「スーパーモーニング」では麻生さんもまた安倍さん、福田さんのように野垂れ死にるのではないかと言っている。
 麻生さんが今後どうするか自分で決めるしかない。
 私は彼の決断の結果はどうであれ、その決定が彼の政治生命の終わりにならぬように身を処して貰いたいと思う。
 何故なら麻生さんは安倍さんと共に日本の政治にとってかけがえのない人だと思うからだ。

[民主党へ]
経済政策

 麻生さんの経済政策に対する批判が上記の世論調査の結果となっているが、民主党の経済政策も国民の批判に耐えるものであって欲しいと思うが、マニフェストには当面の対策しか書かれていないのが、民主党も頼り無いと言う評価に繋がっていると思う。
 政権奪回のチャンスが大きくなった今、難しいかも知れないが、改めてその経済政策を国民に新たに示すべきだ。
 勿論その他のマニフェストもその実効性や、予算の裏付けなどももう一度見直すべきだ。
 何故なら政権を取ったら直ぐに実行しなければならないからだ
 野党時代のように、その政策が進まぬのは自民党政府の責任だなど言えば一度に国民の信頼を失うだけだ。

アフガン支援
 日本や米国の識者の話によると、今回大勝したオバマさんはイラク撤兵後、アフガン紛争に力を入れるが、日本にも人または金の面で、今一層の協力を求めてくるそうだ。
 日本の民主党としても、問題の海上給油、その反対のための実現不能の対案について米国から協力要請がきたときにどうするのか、日本に対する信頼を失わせないような具体策を練って置くべきだと思う。
 私は政治的判断で海上給油の審議を早くして、自民党に3分の2条項を適用で通させた方が、仮に政権を取った後も楽で良いと思うのだが。

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*注記:福永卓郎さんのブロクの例
 テレビに良く顔を出す福永卓郎さんの米国より株価下落率が大きい日本経済への処方せん
の例を上げると、今の経済状況の解説は読み応えあるが、その対策としての「国民1人あたり子どもから老人まで10万円の減税を実施」の彼の提案に付いて読者欄のコメントでコテンパンに批判されていた。(然し、そのような福永さんに不利なコメントを削除しないのは立派だと思う。)


普通の小母さん達の政治批評

2008-10-25 16:53:39 | 麻生内閣

 私の住んでいる北九州市とその周辺地域は公民館活動が盛んで、私も三つのグループに参加している。
 その一つの英語新聞輪読会は時事問題のテーマを扱うことと、問題意識の有り過ぎる人達(そう言う私もその傾向があるが)の集まりのため良く政治、社会情勢についての雑談があり何回か私のブログで紹介したことがあった。
 ところが、先日私の属している音楽関係のグループで、男性のリーダーが休んでいた関係もあって、休憩の時間に珍しく政治や社会情勢のことが話題になった。
 なおメンバーは何処の公民館グループとも同じような50代後半から60代のまでの数人の小母さんとその日は黒一点の私だけだった。

[普通の小母さん達の政治談義]
 Aさん:今頃、家庭内の殺人事件や「誰でもいい」殺人事件ばかり起こるし、今の子供の言うことやすることを見ていればこの先日本はどうなるの?
 Bさん:それに最近は家庭内殺人でも年寄りの犯人が増えてきているし、モンスター・ペアレントは出るし、世の中は可笑しくなって居るんじゃない?
 Cさん:小泉さんが出てきて何もかも引っかきまわしてしまったからねえ。
 Aさん:私は昔は小泉さんのフアンで、小泉さんが来たときは見にいったのよ。
 Dさん:安倍さんや福田さんが出てきて直そうとしただけど、直ぐに辞めてしまって。
 Bさん:それにしても麻生さんは頼り無いねえ。口は軽いし、失言はするし、人を小馬鹿にしたような物言いだし。あれでは人気は落ちるばかりよ。
 Fさん:そう言えば総理大臣になった人たちは、何故人相が悪くなるのかしら。
 Dさん:そうかしら。
 Fさん:今の橋本さんや小泉さんの顔をみてごらん。あの人達の若かったころの人相は良かったのに。
 その点、安倍さんは早く辞めたので人相は前と変わってないようよ。
 僅か15分そこそこの雑談だったので、話題は上のようなことをさらりと撫でただけで終わった。
 私は素人の癖にブログで色々判ったような顔をして大きなことを書いているが、口出しをしてことを場を深刻にするような集まりではないので、黙って小母さんたちの話を聞いていただけだった。

[小母さんたちの話題と私の意見]
社会の劣化
 私は何度も書いて来たし、多くのブログでも議論されているように、問題の根源は米国の占領政策の負の部分と国民の敗戦のショック、それと核家族化などの社会環境の変化な対応出来ないまま、半世紀過ぎた今でも何も軌道修正されぬまま今に引きずってきたのが最大の原因だと思う。
詳細は長くなりすぎるので、もしご興味がおありの方は下記の資料をご参照下さい。

家庭内犯罪の高齢化
 女性たちが言う様に60代前後の人達の犯罪が増えているが、私たちの年代の人達はまだ敗戦のショックで自信を無くしていたが、戦前の価値観や日本古来の考え方がまだ残っていたこと、15~20年前の60代に差しかかったて時は「一億総中流意識」をもっていた良い時代だったので高齢者の犯罪は殆どなかった。
 今の60代の人達の犯罪は、個々には同情すべき難しい事情があったと思うが、全体的に言えば、その10代に敗戦のショックを受けた親たちから日本古来の美風の伝達を受けなかった「一部の人達のうち」、戦争直後の個人本位、権利重視、義務・責任の軽視の教育を受けた「そのまた一部人達のうち」、中国の台頭→日本経済の低迷時代と言う厳しい社会環境の影響をもろに受けた「そのまたごく一部の人達」の犯罪のような気がする。
 しかも前に書いた様に日本は精神的に敗戦の呪縛からまだ抜けられないまま、道徳教育など導入出来ないまま、その一方で社会環境の悪化、劣化も止まらないようだ。
 この先どうなるか小母さんたちの心配も良く判る。

小泉さん、安倍さんについて
 小泉さんは全体的に言って日本としてやらなければならないことをやった功績は大きいと思う。
 但し余りにも急ぎ過ぎたと思う。
 小泉さんとしては、自分がやらねば後やる人がいないと思ったかも知れないが、日本の国情や国民性に合わせて、ゆっくりとかつ確実に進める方法もあったかも知れない。
 安倍さんは「美しい国」と言うビジョンを出し、教育改革、憲法の見直し、主張する外交など言うことは良かったが、政治手法など数々の問題で早々と辞めたのは残念だった。
 私は突然の辞任と言う教訓を活かして何時の日かの彼の再起を願っている。

麻生さん批判
 麻生さんの選挙区の区民としては、麻生さんにもっと頑張って貰いたい気持ちもあるが、小母さんたちの批判は当たっていると思う。
 麻生さんの側近は麻生さんの発言にもっとブレーキを掛けねば、失言の機会を待ち構えているマスコミの餌食になりかねない。
 麻生さんの政策が頼り無いのは、今の経済情勢ではこれと言った特効薬がないからで、小沢さんでもその他の政治家の誰がなっても同じだ。
 昨夜の中国の国際会議での水を得たような麻生さんの顔をみると、日本が一番金融が安定している強みもあったろうが、何だが頼もしいような気もするのだが。

首相の人相
 Fさんの話でネットで調べたところ、彼女のあげた橋本さん、小泉さんとも、首相在任期間はそれぞれ、通算で932日、1,980日と最近の歴代総理の中で特に長いのが特徴だった。
 感性の鋭いFさんの観察が正しいとすれば、これから権力闘争の長さと人相が影響するのか?
 ちなみにFさんの言った安倍さんの在任期間は366日だそうだ。
 珍しい話が出たので紹介をしただけで、それ以外の意味は何も無い。
 第一、鈍感な私には二人の人相が悪いのか否かも判らない。

普通の小母さんの批評から
 普段政治の話など殆どしない国民も、それなり的確に今の政治情勢を見ているようだ。 そしてその人達が所謂浮動票として政治を動かすことを考えると政党や政治家たちも、政治闘争ばかりに明け暮れず、普通のおっさん、小母さん達の動向に何時も心配りをする必要があると思う。 

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*参照資料
  
社会の劣化が止まらない 
   社会劣化と教育予算最低の日本 
   教育環境の劣化と企業と官庁の責任


北朝鮮テロ指定解除と日本と麻生さん

2008-10-14 15:25:44 | 麻生内閣

北朝鮮テロ指定解除、首相への通告は発表30分前
    麻生首相は12日、米国が北朝鮮に対するテロ支援国指定を解除したことについて、一定の理解を示すと同時に、拉致問題解決のための日本の取り組みに変化はないとの立場を強調した。
 しかし、解除に至る米側の対応に政府・与党は衝撃を隠せず、野党からは日本政府のこれまでの対応を批判する声が上がっている。
 ブッシュ大統領から首相への直接の指定解除通告は、米国務省の正式発表の30分前。ライス国務長官が解除の書面に署名してから3時間後だった。
 10日夜、中曽根外相はライス長官との電話会談後、「この週末に解除が決まることはない」と言明した。
 政府関係者は「指定解除は時間の問題」と覚悟していたが、日米外相会談の直後、異例とも言える土曜日の発表に不信感を募らせている。
 消息筋は「日本は説明を受けても明確に拒否せず、米側は条件付き容認と受け取った」と、「行き違い」の可能性を指摘する。


手詰まり状態の日本
 これに対して麻生さんは「核問題が動かない状況のまま置いておくより、きちんとやった方がいいと指定解除に踏み切ったと理解している。一つの方法だ」と述べ、拉致問題への影響は「全然ない。テコを失うことはない」と強調している。
 然し、現実は拉致家族の方達が心配されるように、今までの政府の「対話と圧力」路線の内、北朝鮮への圧力の効果が米国のテロ国家指定解除のため殆どなくなるのは間違い無いことだ。
 後残る手段は「対話」と重油支援の拒否だが、「対話」だけて北朝鮮が動くかどうかは過去の歴史が示している。
 また日本の重油支援拒否も、北朝鮮から核廃棄の実施拒否の口実にされて、米国、韓国、中国、ロシアから批判を浴び日本が孤立化してしまう可能性がないとは言えない。

[私の意見]
米国に振り回される日本

 今回の米国の日本に対する対応は如何に日本が米国政府によって軽視されているかを示すものだ。
   拉致問題についての日本と米国の関係については6月の拉致問題の今までとこれから 
書いたが改めて要点だけ記す。
・2002年9月17日:小泉首相と金正日国防委員長が「日朝平壌宣言」に署名し、国交正常化交渉を再開することで合意
・2002年10月4日:北朝鮮を訪問した米大統領特使に対し、「核爆弾の保有を行うためのウラン濃縮計画を持っている」との発言
 米国並びにKEDOはこれに反発、代替炉の建設並びに重油の提供をストップ
・2002年10月15日:5人の拉致被害生存者が一時帰国を条件に帰国が実現。

 小泉さんと金正日さんとの会談は、色々な批判もあるが、日本にしては珍しく田中均さんを中心とする、日本独自かつ官邸主導型の外交で、「日朝平壌宣言」の署名、国交正常化交渉を再開など一定の成果を上げた
 然し会談とほぼ同じ時期に北朝鮮の核問題が現実となった。
 この問題で北朝鮮との強い対決姿勢を取っている米国にとって、日本と北朝鮮の間で融和ムードが出る事は米国にとってマイナスだった。
 勿論、日本に取っても北朝鮮の核問題は国の安全保証に関わる問題なので、米国の姿勢に協調するしかなかった。
 米国一辺倒の小泉さんは米国に追随し、その後、拉致問題で名を挙げた安倍さんも米国の強硬姿勢に併せて強い経済制裁を実施した。
 その間、拉致問題への北朝鮮の不誠実な対応もあり安倍さんの政策は国民の大きな支持を得た一方、影の立役者だった田中均さんは強い批判を浴びて日朝交渉の場から去ることになった。
 北朝鮮との繋がりが途切れた日本が、拉致問題に対して出来ることは、北朝鮮への経済制裁と米国や中国それに国連に対する協力要請などしか残らず、実質的な問題解決への進展は殆どなかった

日本のこれから
 詰まり日本独自外交である程度の進展があったのに、米国の都合と北朝鮮の策略のために私が6月に書いた時点から福田さんの突然の辞任で、折角設けた拉致問題の調査委員会の活動中止のほか動きも進展もして居ないのだ。

 米国が自国の利益のため、またブッシュさんが自己の名誉のために何をしたとしても、批判をしても仕方がない。
 要するに日本は独立国としてそれに適切に対応するしかない。
 私は何度も米国との関係の見直し、独自外交への路線転換の必要性を書いてきた。
 そして、今回の日本に対する米国のやり方を見ても、これらの必要性を痛感する。
 それにしても麻生さんの発言は日米関係を大切にしたいための物だろうが、国民をまた失望させたのは間違いないことだ。
 私は麻生さんの選挙区の区民として心情的には麻生さんに頑張って貰いと思っているのだが、テロ国家指定解除をした米国のお蔭で拉致問題がまた遠のき、そしてまた内閣支持率がまた下がるのだろう。
  何度も繰り返すが麻生さんには、また日本としても日本は独立国として、独自の外交路線への見直しをするしか、拉致問題の解決策はないような気がする。

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麻生内閣の支持率の低下

2008-10-07 15:21:57 | 麻生内閣

 朝日新聞社が4、5の両日実施した第1回の連続世論調査の結果
・麻生内閣の支持率:41%(発足直後48%)
・衆院比例区で投票する政党:自民33%(前回36%)、民主34%(同32%)
・望ましい政権の形では、「自民党中心」が34%(同39%)、「民主党中心」は40%(同40%)
・政党支持率:自民32%(同34%)、民主23%(同23%)
・特に目立つのは男女別の無党派層の内閣支持率が男性の支持は43%(同46%)でわずかに減っただけだったが、女性は39%(同50%)と大きく減らし、支持率低下の要因になった。

[新内閣の組閣時の低支持率]
・内閣の支持率は組閣当時から日にちがたつほど減少するそうだが、先ず第一に組閣当時の支持率の48%が低過ぎた。
 その原因は麻生内閣の低支持率と小泉さん引退 
[麻生内閣の低支持率]でも書いたように、あまりにも旧態依然とした閣僚名簿やおざなりのように指名した小渕優子さんなどが影響していると思う。
 自民党には実力、経験を兼ね備えた人材もいる筈だし、同じ女性を起用するなら、小池百合子さんや、佐藤ゆかりさんのような実力も華もある人を登用して、麻生さんの強い決意を示しマスコミの注意を引きそうなサプライズもして見せるべきだった。
これに対して支持率を上げるには、与謝野さんや中川昭一さんなど実力者を要所に配置し麻生内閣の実力を示して見せるしかなく、その為には任期一杯頑張るしかないが、その可能性が殆ど見えない

[民主党に押しまくられ通しの麻生内閣]
 結局は麻生さんも言う様な国会で民主党との対決により、その政策の優位を競うしか道がないし、私もそう思っていた。
 然し事実は、麻生さんの所信表明演説で民主党との対決姿勢を明らかにした事と、自民幹事長の代表質問で異例の民主党攻撃のほかは、後の国会審議は今まで通り野党の政府攻撃、政府側の言い訳のような回答の繰り返しだ。
 それに中山さんの失言?問題で内閣の足を引っ張るおまけまでついては、今までのように内閣の支持率は落ちるのは当然だ。

攻撃には弱い民主党
  昨日のテレビ朝日の「たけしのTVタックル」でも民主党の長妻昭さん、長島昭久さんと言う攻撃では鋭い舌鋒を持つ人達も、東国原さんや三宅さんなどからの攻撃ではたじたじの答弁をするか沈黙するしかなかった。(これは彼らの正直さを示すもので褒められてよいことだ。)
 民主党は攻撃には強いが守勢にまわるとガタが出ることが多いのは過去の実例の示すとおりだ。

[内閣と自民党は戦闘態勢の建て直しを]
 私は国会でも麻生さんの言うように、閣僚も自民党員ももっと戦う姿勢を見せるべきだと思う。
 年金問題や汚染米問題で野党から追求されても、今までの内閣の問題はあっさり認め、民主党の攻撃に同調して、その根本的な原因の(民主党の支持母体である)政府職員の怠業問題を攻撃し、政府として強い態度で臨むことを述べ(民主党の攻撃にブレーキを掛け)、その根本的解決策として、かねてから進めている官僚制度の見直しについて民主党の協力を求めるべきだ。
勿論このようなことを素人に言われなくても自民党では判っていることだ。
 問題はそれを実行するか否かだ。
 実際に今日の読売新聞の社説でも概略以下のように取り上げていた。、
 衆院予算委員会で自民党の園田博之・政調会長代理は、民主党の政権公約と財源確保策を俎上(そじょう)に載せ、そのあいまいさを追及した。
 民主党の小沢代表は、農家への戸別所得補償や最低保障年金の創設などの公約を掲げ、財源として、国の一般・特別会計の年間純支出計212兆円を抜本的に組み替え、20・5兆円を捻出(ねんしゅつ)する、と主張している。
 これに対し、園田氏は、支出の8割以上は、国債償還や社会保障給付、地方への貸付金などに充てているため、「削減は難しい」と指摘した。
 結局、公共事業や文教などに使っている30兆円の政策経費を削って20・5兆円を確保しなければならない計算となり、「大きな矛盾がある」と疑問を投げかけた。
 特別会計の積立金など「埋蔵金」の活用についても、「1回使えば終わりで、恒常的財源にならない」と批判した。
 
民主党の公約にはこれ以外にも農家への戸別所得補償そのものの問題、後記高齢者医療制度の廃止に伴う問題や、麻生さんから指摘されている海上給油反対の対案がないなど攻撃材料は一杯ある。
 自民党は民主党のマニフェストの弱点をもっと突いて自党の政策の有利さをアピールするべきだ。
 そして国会の審議を活気づかせ面白くさせ、マスコミの注目を引きつけることになる。
 そうすれば、男性の支持は43%(同46%)に比して大きく変化する女性は39%(同50%)の支持率の低下を防ぐことも出来る筈だ。
 そのため何よりも麻生自民党は民主党に対して、戦闘態勢を立て直すことだ。
 この結果が自民、民主に取って凶とでるか吉とでるかは、両党の頑張り次第だ。

[国会審議の活性化の効用]
 然し、はっきりしていることもある。
 ・ マスコミの報道により国民の両党の政策の是非を判断出来る。
 ・それは私のような政権交代論者にとって、私の地もとの麻生さんが頑張って衆院選後に本格的な活動を開始できるか、もし出来なくても自民党の攻撃により政権を取るかも知れない民主党の公約の精度や実行性が上がってくることだ。

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舛添さん大丈夫?

2008-10-04 10:07:52 | 麻生内閣

[舛添さんの周辺の動き]
 近頃の舛添さんの周辺が少し可笑しくなっているようだ
・厚生年金の記録改ざん問題で社保庁の幹部は問題のあるのは、6万9000件だけと言わんばかりの発言をしたが、舛添さんは総数が100万件以上の改ざんの可能性もあると言う。
 社保庁幹部と舛添さんの立場の違いは判るが、両者のコミュニケーションはどうなっているのだろうか?
・舛添さんは麻生さんが総裁選中に後記高齢者医療制度についての改革案を提言して、マスコミから猟官運動だと叩かれた。
 私は舛添さんは麻生さんの所信表明演説の参考にと思ってやったことだと思いたいのだが、それにしては当面の上司である福田さんにも言わずに、舛添さん自身でマスコミにその改革案を発表して、後になって麻生さんがその案について釈明をするはめになった。
・週刊誌からは(その広告のタイトルを見ただけだが)「副大臣からも逃げられた舛添さん」と言われている。
 彼は副大臣さえ使いこなせないのだろうか?

[舛添さんを取り巻く問題]
 これらは明らかに舛添さん自身が考えねばならぬことだが、彼自身でどうにもならない大きな問題も抱えている。
・余りに膨大かつ深刻な問題
 消えた年金問題、年金制度の見直し、年金に関する官僚の怠業と不正、社保庁の解体、厚生労働省の体質改善、後記高齢者医療制度の見直し、高齢者や幼児に関する福利・福祉の強化、医療制度崩壊、年金・健康・介護保険の個人と政府負担の問題、派遣労働者法の改正などなど

札付きの職員も馘に出来ない現実
 年金問題解決には内情を知った膨大な人員と長い時間を要すること。
 彼らが自分のやった後始末で士気が上がらない、また自分たちがしでかして問題を自分出したがらないので問題の発覚とその対応が遅れる。

 そのほか、心配性の私が福田内閣への提言で書いたように、
・舛添さんが孤軍奮闘しているように見えるが、厚生労働省や社保庁の協力姿勢が全く見えない。
・彼は何でも自分でしたがり、目立ちたがる傾向があるようだ。
・彼の言動に対して党の内外から反感を買うことも多いようだ。
など彼を取り巻く環境は悪化する一方、彼の言動は
今でも殆ど変わっていないようだ。

[麻生さんへ]
・強力な副大臣をそれも複数付けるほか、それ以外に必要なだけの部下を問題の現場に貼り付けること。
・舛添さんが、上司としてのリーダー・シップを取れるか、或いは単なる批評家で終わるかの次第によっては、麻生さんが彼にたいする直接の指導や協力をすること。

 麻生さんは今の状態ではそれどころではないかも知れないが、厚生労働省や社保庁の問題は内閣の命運に関わる事なので、麻生さんのリーダーシップを期待したいものだ。

参照:社保庁の改革は骨抜きか

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麻生さんのビジョン

2008-10-01 15:56:00 | 麻生内閣

[麻生さんのビジョン]
 麻生さんの所信表明演説でマスコミの批判の的になった一つに麻生さんが日本をどのように導こうとしているのかのビジョンがないと言うことだ。
 民主党の鳩山さんも、国のビジョンのかけらもない野党批判ばかりの所信表明演説だと批判している。
 首相のビジョンで印象に残っているのは安倍さんの「美しい国」、そしてどうしてそのような国に持って行くための諸施策だ。
 これに比べれば麻生さんの演説には安倍さんの言う様な壮大なビジョンは示されなかった。
 ビジョンなどでっち上げようと言えばいくらでも作れるし、演説にも取り入れられる。
 だから麻生さんが壮大なビジョンを繰り広げれば、マスコミは選挙対策だと言って批判するに決まっている。

 一方の民主党の小沢さんは「国民の生活第一」と言うばかりでその裏付けがなくて、与党やマスコミの追求で今になって財源をどうしようかと検討している始末だ。
 今日の代表質問で小沢さんが所信表明演説をするそうだが、是非聞いて見たいものだ。
 麻生さんの演説のなかでも、緊急課題として「日本経済の立て直し」を挙げたがその具体的な処方箋も財源も示さなかった。
 麻生さん、小沢さんとも大きなことが言えないのは、今の厳しい経済環境と膨大な国債費の圧力の中で、政府として如何に経済を活性化し、政府収入の増加するからの道が殆ど閉ざされており、どのような大きなことを言っても批判されるに決まっているからだ。
 せいぜい出来るし、やらねばならないことは、財政の見直しと官庁の合理化で金をひねり出して当面の年金、介護保険、医療崩壊の防止など国民の生活の安全保証で、それ以上の前向きの事はやろうと思ってもできないのが実情で、麻生さんとしては景気回復くらいしか言えない。

 今の日本の現状から考えて、壮大なビジョンを言うなら、官庁の合理化、無駄の排除は当然として、如何に経済を拡大し、政府収入を確保することで日本国民に明るい展望を示さねば、絵に描いた餅といわれるだけだ。

[激変する経済情勢]
 今までは小泉さんの言う、構造改革、自由主義経済、市場経済中心主義、規制緩和、「民間でできることは民間」のやり方も少なくとも修正、調整の必要があるようだ。
 米国中心主義の日本の経済も現在のような米国発の金融不安で大きく揺らいでいるし、中国、ロシヤ、インドの台頭で、その経済のリーダーの地位もおかしくなっている。
 さらに日本を含む世界各国の意のままにならない、利益を独占しようとする寡占化した巨大な資本、膨大な資金の流れの影響も避けられない状態だ。
 さらには地球の温暖化、限られた資源を浪費してまでして経済活動を無制限に拡大してして良いかなどの基本的な問題と、環境問題を理由に経済活動にある程度の実質上のブレーキを掛けようとする先進国と開発の遅れた国との調整と言う難しい問題もある。
 それらの経済的な大きな変化に対して政治家は勿論、経済の専門家からも具体的な解決策は出てきていないようだ。
 竹中さんの構造改革も少し色あせたようだし、積極財政論者の言う様な公共投資で今でも膨大なの国債を更に増やして、それで元を取り戻せるか、増え過ぎた国債の償還をどうするかも今の情勢では殆ど保証できないような気がする。
 中には日銀が紙幣をどんどん刷って積極投資をしろと言う人も居る様だが、素人が考えるとこれでインフレになって今の国債が実質的にただ同様になったのを利用して一挙に国債を処理できるメリット迄は考えられても、円にたいする信用失墜、開発途上国のただ同然になった紙幣→デノミまたはデフォルト(債務不履行)のリスクをどう回避するのか首を捻るだけだ。
 経済の識者や学者は輸出から内需拡大への転換と言うが、少子化の進行や契約労働者の増加にともない平均収入の低下で、どれだけ国内消費が増えるかもあやふやだし、輸出も日本得意の環境技術を活かして輸出増加すべきだと言うが、今までの自動車、電機製品などの輸出額に比べると、環境機器やその技術の輸出額は前者の何十分の一にしかなず、その効果は知れたものだと思う。

[政治家、経済学者の限界とマスコミの役割]
 経済情勢の大きな変化の対応で一番の障害になるのは、政治家、経済学者や経済の知識を売り物にしてきた所謂識者が、私のような素人と違って自分の意見が間違いや、現状に合わなくなったと知っても、あっさり意見を変えることが出来ないことだ。
 持論を変えることは政治家や経済学者に取って命取りになりかねないからだ。
 それが今の様に経済問題については当面の彌縫策は論じられても、基本的な経済問題については、あたかもタブーのようにこれと言った意見が出てきてないような気がする。

 マスコミは政治家、学者と違って(自社の主張にこだわる朝日新聞は別として)皆一応フリーの立場で報道、解説、主張できる立場だ。
 マスコミが、麻生さんの演説にビジョンがないと言うなら、自分たちが主張するビジョン、中でもその中心となる経済活動の活性化は如何にあるべきかを提言すべきだと思う。 私のような素人のならとにかく、天下の大新聞が自社のしっかりした考えもなしに、麻生さんの演説にビジョンが無いなど言える資格はないと思う。(*注記)

 かって、読売新聞は憲法改正の案を出して議論を巻き起こしたことがあるが、それと同じように心あるマスコミなら、日本のために難しい経済問題の対応についての提案や解説をして貰いたいものだ。

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*注記
 私事になるが、08年6月のその場凌ぎの政治から抜け出すために
で、石油資源の問題、地球温暖化、永久に米国に依存してゆくのか、丸呑みのアメリカ型市場経済で良いのか、800兆の負債、少子化などの問題について、日本の立場から見た長期的視野で基本的、総合的に研究するシンクタンクの設立の必要性を書いた。
 勿論素人考えで問題点を思いつきで並べただけだが、強大な情報力を持つマスコミなら、そのつもりになればもっと具体的な提案が出来るはずだと思う。

 


勇気ある麻生さんの所信表明演説

2008-09-30 14:38:57 | 麻生内閣

 昨日の麻生さんの演説は今風に言うとサプライズだった。
 麻生さんはその重点政策は簡潔に述べるだけにとどめ、後は民主党への質問や要請に主眼を置いた。
・民主党に対し、自分の質問の答えを代表質問のときするよう求めた。
・衆参ねじれ状況下の国会で、民主党に合意形成のルールを打ち立てる用意はあるのか?
・補正予算案とその関連法案に対する賛否?もし反対ならその財源を含む対案をしめすこと。
・後期高齢者医療制度反対なら対案をだすこと。
・消費者庁創設への対応を?
・日米同盟と国連のどちらを「優先劣後」させようとしているのか?
・海上自衛隊によるインド洋での給油活動を継続する新テロ対策特別措置法改正案の扱いだ。国際社会で果たすべき活動から逃れて民主党はそれでもいいと考えているのか?

 ただ問題なのは、
・後期高齢者医療制度の見直しについては、1年をめどに必要な見直しを検討するとだけしか言ってないこと
・麻生さんが民主党のマニフェストの財源を批判しているのに、麻生さんの政策に対する財源については何も触れていないことだ。

 この演説に対する新聞の反応は予想通り読売産経は支持、朝日毎日は批判的な社説を書いている。

 それに対して麻生さんの攻撃の標的になった、当の民主党は報道によれば、小沢さんは代表質問では次期衆院選のマニフェストを述べるだけにして、麻生さんの質問を交わす予定だそうだ。

[私の意見]
 麻生さんの一見旧態依然の内閣閣僚名簿を見てがっくりしたたが、案の定、発足早々中山さんの辞任と言うことになった。(然し、麻生さんがあっさり辞表を受理し、自分の任命責任を認めたことは良いことだ。)
 参照:小池百合子さんの役割
[首を捻る新閣僚のメンバー]

 然し今度の彼の勇気ある演説は次の点で評価したい。
・今までマスコミは福田さんの突然の辞任の批判ばかりして、その相手の小沢民主党のことには何も触れなかったのが、麻生さんの思い切った演説で、その問題が改めて明らかになったこと
 反自民の態度を明らかにしている、政府、与党のことはいっても、民主党の問題点には全く触れなかった、テレビ朝日の「報道ステーション」でさえ、麻生さんの民主党批判の演説を部分的ながらも報道せざるを得なかった。
・麻生さんの演説を批判する朝日の社説でも、「これで国会が面白くなった」と書いている。
 今までの民主党の攻撃、福田内閣の言い訳の低調な審議、民主党のやりたい放題の参議院運営など、見ている人のストレスが溜まるばかりの国会から、自民・民主が真っ向からの勝負で活気溢れた国会になるだろう。
 それで、マスコミも
国会の状況を報道せざるを得なくなり、与党だけでなく民主の政策の問題点が国民の前に明らかになるのは良いことだ。(尤もマスコミは自民批判の部分ばかり報道し、民主の政策の問題点をカットすることが予想されるが、今までより良くなると思う。)
・国会の論議が面白くなることは今まであまり政治に関心が無かった人達にも関心を持つことになるだろう。
・民主党は代表質問で麻生さんの攻撃に体をを交わしても、委員会での審議の時 の政府攻撃で、予想される政府、与党の反撃に、今までのように「政府案反対が対案」など言っておられなくなり、批判に耐え得るような対案を示さざるを得なくなることは、民主が政権を取る可能性が大きくなった日本にとっては良いことだ。(然し民主党は今までのように、厚かましく強引な国会運営をするかも知れないが、それは即、衆院選の結果に影響するだろう。)

 但し私の意見は麻生さんが国会の会期を伸ばしてでも、国会審議を続行する前提に立っている。
 報道されるように、代表質問が済んで即解散になれば、麻生さんの挑発に小沢さんが体を交わしてのマニフェストだけの代表質問だけに終わる。
 その場合は自民党は数々の野党からの攻撃を受けなくて済むが、政府の政策が浸透ないままの選挙になり、麻生さんの補正予算を通してからの解散の意見と違うことに対する批判を受け、安倍さんの選挙の時のように(小泉さんのようなよほどのサプライズが無い限り)、選挙中のマスコミの報道がどうしても政府批判に偏ることを考える必要がある。

 私は政権交代論の立場だが、自民党側から見て考えてみると、私は国会である程度十分に審議をし、自民党の政策が民主党の政策より優れていることを明らかになった時点での解散が望ましいと思う。
 政治は全くの素人の考えだが、野党からの攻撃にたいして
・政府政策のうち財源、後期高齢者医療制度などはっきりしてないことを明らかにしておくこと
・中山さんの任命責任追求にたいしては、麻生さんが自分で言ったようにあっさりその責任を認め、更なる追求には例えば「中山さんを直ぐ切って、金子さんと入れ換え」てその責任を果たした」と(麻生さん自身が失言をしないように)繰り返すだけで余分なことは言わない。(小泉さんが攻撃されたときの態度を真似る)
・汚染米に関しては、野党と一緒に国土交通省の役人を攻撃し、麻生さんが言ったように、問題の職員を厳しく処理すると言う、辞任した太田さんの攻撃はあっさり認める、野党が提示した対策の良いことはあっさり受け入れる。
・年金問題の追求に対しては、その問題の根源の民主党を支持している官公労の職員の怠業問題を取り上げる。
・後記高齢者の問題については麻生さんも言ったが、民主党に対案を要求すること。
麻生さんだけでなく閣僚、自民党の質問者が全て民主党への攻撃、反撃態勢を取る
などの対策である程度国会は乗り切れると思うし、自民党が有利と思う時点で解散すれば良いと思う。
 これに対して攻撃にてこずった野党は選挙直前になって、しかも麻生さんから事前に指摘されて、今更審議拒否や引き延ばしも出来ないし、唯一出来ることは参議院での首相問責決議だけだろう。

 そしてこれからは責任のない一般人としての意見だが、自民党が衆院選で負けて、民主党が天下を取っても、今までの自民党のやり方が拙かったと諦め反省すること。
 そして民主党が政権を取って上手くいっても、行かなくても日本国民や自民党、民主党にとって良い勉強になると思う。

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麻生内閣の低支持率と小泉さん引退

2008-09-26 15:20:58 | 麻生内閣

 昨日から今朝にかけて(少なくとも自民党には)大きなニュースが流れてきた。
 一つは麻生内閣の支持率が福田内閣成立時の支持率を下回っていたこと、一つは小泉さんの突然の辞任だ。

[麻生内閣の低支持率]
・麻生内閣の支持率は49・5%で内閣発足時の支持率としては、福田内閣の57・5%を下回った。
・首相にふさわしいか人は麻生さんが54%、小沢さんが26%。
・衆院比例選で投票しようと思う政党は自民37%、民主30%で、党首の人気度ほどその差は大きくはなかった。
読売新聞の世論調査
より)

 私は一昨日と昨日のブログで予想される/確定した閣僚のメンバーを見て、これで民主党と戦える?、これでどれだけマスコミにアピール出来る?、麻生さんの政治力はこれで限界?と書いたが、私の心配がまた当たってしまった。
 前回の総裁選で、福田さんを担ぎ上げた派閥の画策や黒幕の暗躍など良くない噂があっても、57・5%の支持率があったことを考えれば、麻生内閣の支持率の49・5%の意味は大きいと思う。
 その理由はマスコミが自民党総裁選の意図を見透かしたような報道をしたこと、総裁選中の候補者の名前が出てきて名簿発表時のインパクトが無かったこともあるが、もう一つの理由はやはり変わり映えしない、旧態依然としか見えない閣僚名簿にあると思う。
 政治に関心の余りない人達でもあっと思わせる様な、自民党の総力を上げた実力者をずらりと並べ、やる気満々の民間人を入れ、女性でも野田聖子さんに加えて、小池百合子さんや、佐藤ゆかりさんのような実力も華もある人達を並べれば結果は違ったと思ったのだが。
 済んだことは言っても仕方がないが、結果は自民党が唯一の選挙戦略のよりどころにしていた内閣支持率も上がらずに、戦略の大きな見直しを迫られることになった。

[小泉さんの引退]
・小泉さんが横須賀市の党支部役員会に出席し、次期衆院選に出馬しない意向を伝えた。
・後継については、二男で秘書の進次郎さんを当てる。
・小泉氏は森さんに電話で「まだ政治活動はやめない。国会活動をしないだけだ」と述べたという。(
読売新聞
より)
 小泉さんのことは、たまたま昨日、一昨日のブログでも触れたので、なるべく重複をさけてなるべく別の観点から考えて見たい。

小泉の政策遂行のやり方のよい点と問題点
 小泉さんの良い所(その裏の弱点も含めて)強い意志、単純明快さ、政局に対する鋭い感、潔さまたはカッコ良さだ。
 小泉さんその強い意志で郵政民営化を進め、竹中平蔵さんと言う学者ではあるが政治の素人の金融、経済面の構造改革のほか、地方分権の仕上げなどの活躍の強力なバックアップをして大きな成果を上げた。
 小泉さんはその一方で緊縮財政政策を取り消費税値上げは次期の総理に任せるとした。
 然し、その改革の痛みを和らげる処置をすべき、他の大臣たちは竹中さんの活躍に比べれば、緊縮財政の煽りを受けて、殆ど何も出来なかったか、もしくはしなかった。

小泉さんが仕残したまたは申し送りした問題
 小泉改革の現状は、中国の台頭、米国経済の停滞など大きな経済情勢の変化もあるが、改革の理想と現実に大きな矛盾や背離がでている。
・小泉さんが申し送った消費税増税に手を着けられないまま
・市場経済主義、経済のグローバル化、規制の廃止→石油などの自然資源の枯渇→各国の規制の届かぬ巨大資本の寡占化、有り余る資金による投機→石油、食糧などの価格の急騰
・規制緩和、官から民への移行→三笠フーズにど悪徳業者の発生、タクシー業界などの競争激化によるワーキングプアの発生
 そのほか、中小企業いじめ、ワーキングプア、社会格差の発生、地方の疲弊医療崩壊、後期高齢者医療制度、社保庁と年金の問題、官僚の不祥事や怠慢など、小泉改革の負の遺産の殆ど全てが今日の自民党内閣の危機の原因となっている。
 参照:小池百合子さんの役割
[小泉改革の負の遺産]
 
  勿論これは全てが小泉さんの責任ではない。
 安倍・福田内閣(特に安倍内閣)が小泉改革の負の部分の手当てを行うべきだった。(上記のブログの[安倍さんの失敗]参照)
 そして経済情勢の大きな変化で、紋切り型の市場経済中心主義、グローバル化ではどうにもならなくなっている。
 竹中さんは依然として改革を唱え、法人税減税を進め、輸出中心から内需中心に切り換えるべきだと言うが、それで日本の沈滞状況から抜け出すことはとても考えられない。

 小泉さんはその退任後の動きについて、(恐らく彼流の美学で)何も言わず言い訳も余りしなかったようだ。
 小泉さんの今回の決定は、彼独特の政局に対する鋭い勘で何かを読み切ったのかもしれない。
 そして彼が総裁選で推した構造改革の推進を主張する小池百合子さんが僅か46票しか取れなかったのも、引退発表の引き金になったかもしれない。
 いずれにしても彼らしくカッコ良くいさぎよく引退した。

[麻生内閣のこれから]
麻生内閣に立ちはだかる問題

・麻生内閣の支持率が思ったより上がらなかったので、自民党は戦略の見損ないのまま選挙選に突入しなければならない。
・マスコミは小泉さんの引退が、自民党に大きな打撃になるだろうと報じている。
・麻生さんは米国での記者会見で内閣の支持率はその仕事を見て貰ってからだと言っていたが、仕事を見て貰う前に選挙戦を戦わねばならない。
・選挙選中のマスコミの報道は、自民、民主の政策比較などはまず全くせずに、小泉さんの次男への応援と、日本が今抱えている問題(その殆どが自民党不利になるものばかり)を放送するのは容易に想像できることだ。
 
頑張るしかない麻生内閣
 ・上記のような数々の不利な点に対して自民党は総力戦で戦うしかない。
・後は自民、民主とも同じ意見の衆院、参院僅か各二日の補正予算審議でその政策を訴え、麻生さんの言う民主党との戦う姿勢を国民に見せるしかない。
 それとも補正予算案以外の審議とうで会期を伸ばして、麻生さんの言う様にその仕事ぶりをアピールするかどうかだ。
 ・小泉さんは「まだ政治活動はやめない。国会活動をしないだけだ」と言っているそうだ。
 選挙に際しては、麻生さんは三顧の礼をつくして、今なお人気のある小泉さんや小池さんに登場をして貰うなどベストを尽くすべきだ。

 それで何時も言う言葉だが、麻生さんが粘りに粘って仮に選挙に負けても、私のような政権交代論者の立場から言えば、もし小沢内閣が成立しうまく行っても、行かなくても後々の日本国民と自民党と民主党にとって良い勉強になると思う。

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参照:
   
麻生さんに期待すること
    麻生内閣誕生


麻生内閣誕生

2008-09-25 16:26:12 | 麻生内閣

 麻生内閣が発足し、麻生さんは異例の首相自身で閣僚名簿を発表し、それに対して野党もコメントを発表した。

[麻生内閣成立後の内閣支持率]
 報道によれば、経済財政の与謝野さん、財務・金融の中川さん、経済産業の二階さんなど、当面の重要閣僚には定評のある人達をあて、攻撃の的になっている、農水には石破さん、厚生労働に舛添さん、国土交通に中山さんを当てるなど、良く考えた閣僚を当てている。
 然し、その他は 鳩山邦夫さん、甘利さん、野田聖子さん、小渕優子さんを除いては、殆ど知らないか、どこかで聞いたことがある人達ばかりだ。

 新内閣について、マスコミは論功行賞内閣とか、お友達内閣と揶揄している。
  新官房長官の河村さんが「地味な私を選んだのは麻生さんが自分自身を際正せるため立ったろう」と言っていたように、弱い閣僚のところは麻生さんが自分でやるつもりだろうと言う批評家もいるようだ。
 昨日も内閣の予想されるメンバーについて、
 これで民主党と戦える?
 これでどれだけマスコミにアピール出来る?
 麻生さんの政治力はこれで限界?
 と書いたが、自民党にはもう人に知られた強力なメンバーが居ないのか、マスコミにアピールするのが小渕優子さんしか居なかったのだろうか。

政治に無関心な人にでもアピールする内閣を
 ある程度政治に関心のある人達は麻生さんが重要なまたは問題のポストに適切な人を配置しているのを知るだろうが、あまり政治に関心の無い人達は新内閣のメンバーの名をざっと見ただけで、マスコミの報道や批評に影響されて、新内閣に余り良い評価を与えないかもしれない。
 そして、自民党の選挙戦略の唯一のよりどころである、内閣の支持率の上昇は麻生さんの人気をもってしても、思ったほど伸びない恐れもあるかも知れない。
 内閣の支持率の点から考えても、衆院選のことを考えても、新内閣は考え得る限りのベストメンバーにするべきだったと思う。
 
  少なくとも選挙戦には小泉さん、小池百合子さんなど人気のある人の活用を図るべきと思う。
   特に小沢さんが岩手以外で出たらその選挙区に重点的に投入する。

[閣僚名簿発表のときのコメント]
 麻生さんは閣僚の任命にあたり
・「国民本位の政策を進める」
・「官僚は使いこなす」
・「省益ではなく国益に専念する」
ように指示したそうだ。
 これは今までの自民党や、今までの閣僚の問題点を良く掴んでいる指摘だと思う。
 特に後の二つは今までとかく批判があった、例えば種々の政府の方針に対して、肝心の閣僚が官僚の意を帯してゼロ回答するなどの問題点を指摘したものだ。
 逆に官僚には色々批判もあるが、質量とも大きな潜在能力を持っているのは確かだ、そんな官僚を締めつけるだけでなく、その意欲を向上させ、その能力を100%発揮させる方針にも賛成だ。
 衆院選で麻生さんが勝った暁には、是非この点について強いリーダーシップを発揮して貰いたいものだ。

[国会戦術について](*注記)
 然し、麻生さんが多年の望みを果たして、その力を発揮するには次の選挙で勝つしからないが、その点に就いては前にも何回か書いたので、簡単に私の意見を纏めてみた。
最強の内閣を作ること。(前述)
・麻生さん自身も言っていたが、国会論議で今までの防御や言い訳一本槍から攻めの姿勢に転じること。
解散時期の決定に就いては、マスコミの影響力、特に選挙中のテレビがどのような放送をするかも充分に考慮に入れること。
 少なくとも政府、与党にプラスになるような放送はしないと思うので、選挙直前の内閣の支持率は割り引いて考えること。

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*注記:下記参照
    麻生さんに期待すること 
   
小池百合子さんの役割


小池百合子さんの役割

2008-09-24 12:00:03 | 麻生内閣

 自民党総裁選は有効投票総数は525票のうち、麻生さんは351票を獲得、与謝野さんな66票は予想された通りだが、小泉さんの支持を受け善戦を期待された小池さんの得票の僅か46票の意味は大きい。
 46票の殆どは所謂小泉チルドレンと中川秀直さんのグループの投票に限られているのだろう。
 特に小池さんには地方票が一票も入らなかったことは、小泉政治の負の部分の影響が地方にどれだけ、大きかったかを示しているようだ。(追記:この点について多くの批判のコメントがありましたのでコメント欄も見て下さい
9月25日)

[小泉改革の負の遺産]
 小泉さんは三位一体と称して、地方分権を図ったが事実は地方への交付金削減に止まり、生産力の低い地域の疲弊を招いた。
 要するに小泉さんの理想と実行力は優れていたが、荒っぽい大鉈を振るっただけに終わってそのままになっているのだ。
小泉手法の成功例
 小泉さんの立場を擁護して言えば、基本方針を示して、後は部下に任せて何かあったときはサポートする大将の立場を貫いた。
 上手く行った例としては、
・小泉さんの方針を忠実に守った、竹中平蔵さんはバブル崩壊後の金融機関の再生、各種の経済面の改革に大きな業績をのこし郵政民営化でとその最後の仕上げをした。
 今民営化された郵政グループは色々問題があるが、いずれは次第に良くなるだろう。
・道路公団民営化では猪瀬さんが孤軍奮闘してなんとか道をつけた。

小泉手法の失敗例
 ・道路公団は折角民営化したものの、道路建設の絡み合いで、政府との関係が切れないこと、天下り問題など民間の猪瀬さんでは処理しきれなかった問題が多く残っているが、これは明らかに小泉さんの部下の大臣だった扇千景さん、石原伸晃さん、北側一雄さんがその責任を問われるべぎだ。
・当時から問題になり始めた社保庁に、民間から損保ジャパンの副社長であった村瀬清司さんを社会保険庁長官に任命した(これも歴代の首相としては珍しいことだが)が、僅か一人で何も出来ずに退任し、今日の内閣の生命を揺るがす年金問題と言う大問題になっている。
・改革の始まったころは、児童保育設備、高齢者保護施設の充実、中小企業の援助なども言わせて言われていた。
 然し、竹中さんを除く殆どの大臣たちは、おそらく部下の官僚達の抵抗に会って、実質的に何もできず(または何もせず)、しかも一方では財政再建路線に押しまくられて、財源を削減され、その活動の収縮を余儀なくされ、地方の疲弊、年金、保険問題、医療崩壊の危機に繋がってきた。

経済情勢の変化と構造改革路線
 経済問題で言えば、大企業優遇による経済成長の成果を中小企業に波及させ、日本全体の景気を良くする政策が、中国の台頭などもあり、実質的には大企業の中小企業いじめ、競争力強化のための派遣労働者の導入の自由化が、国民の平均賃金の減少(一方では欧米流の考え方の浸透による経営者の収入増大)、社会格差の発生など、小泉改革の大きな歪みとなって今の状態となっているのだ。

安倍さんの失敗
 私は安倍さん時代に何度も、小泉改革の継承でなくて、その見直しまたは脱却をその路線にすべきだと書き、裸の大将にならぬように地方からの情報収集とその分析の強化を図るべきだと投書した。
 然し、安倍さんは小泉さん大勝の勢いをかって改革の続行を続け、見落としていた小泉内閣の負の遺産の地方の疲弊を小沢さんに突かれ、テレビの絆創膏報道などもあり大敗を喫してしまった。

小泉改革の負の遺産の影響拡大
 福田さんに変わっても小泉改革の負の影響が小さくなるどころか道路特定財源問題、後期高齢者医療制度、医療制度崩壊、年金問題等々拡大するばかりだ。
 それに加えて米国のサブプライムローンのバブル崩壊に伴う米国の地位の低下、巨大な投機資金や資源関係の企業の寡占化など経済情勢が大きく悪化し、小泉、竹中路線の市場経済中心、経済のグローバル化への対応ではどうにもならなくなって来ている。

[小池さんの強みとその役割]
小池さんの総裁選得票46票の意味
 詰まり自民党内での小泉路線への反省が、依然として残っていると言われる小泉さんの影響力が小さくなっていること、そしてそのために小池さんの総裁選の得票が与謝野さんの得票より20票少ない46票に終わったのだ。
 小池さんはそれに対して、「総裁選を共にする間に、他の候補がいつの間にか私に抱きついてきて、私と同じような主張をしている。これからは(麻生さんと一線を引いて)自民党としての政策集団を作りたい」と言っているそうだ。
 小池さんも政治家だから、自説を今更曲げる訳にも行かないのだろうが、小泉改革は全体としては良いと主張しても、その負の部分を認める謙虚さがあっても良いと思う。

首を捻る新閣僚のメンバー
 小池さんはその出身からマスコミでの経験と強い発信力と女性らしい鋭い感性を持っている。
 報道される内閣の予想されるメンバーは、今までの福田内閣と余り変わり映えしない人ばかりのようだ。
 これで民主党と戦える?
 これでどれだけマスコミにアピール出来る?
 麻生さんの政治力はこれで限界?
 自民党が期待していた新内閣の支持率は麻生さんの人気で上がるだろうが、その支持率の足を引っ張るのは新閣僚のメンバーの名前のような気がする。 
 このメンバーを見て喜ぶのは民主党と反自民のマスコミだ。
 今自民党は政権陥落の危機に立たされている。
 今こそ小池さんのマスコミの経験と感性を活かして麻生さんに協力し、進言すべきだと思う。
 組閣後に幾ら彼女の言う政策集団を立ち上げても、もし麻生さんが衆院選で負けたら、もうお終いだから。
 そして麻生さんは小池さんをなんとしてでも、内閣または自民党の主要メンバーに加え彼女の強みを活かし、総力戦で事に当たるべきだと思う。

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