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普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

麻生さんと消費税値上げと構造改革

2008-12-24 17:36:08 | 麻生内閣

[消費税値上げ]
 麻生首相は24日午前、首相官邸で記者会見し、社会保障費の安定財源を確保するため、2011年度から消費税率を引き上げる考えを改めて表明した。
 その上で、税財政改革への筋道を示した「中期プログラム」に、消費税率の11年度からの引き上げを明記したことに関連し、「責任ある政治というもので、国民にお願いするということだ」と述べ、次期衆院選の自民党の公約に反映させる考えを示した。
 民主党が08年度第2次補正予算案から定額給付金の切り離しを求めていることについては、「今その考えはない。ベストの案だと思って作り上げた」と拒否した。民主党は、定額給付金を切り離さない場合は、来年1月5日召集の通常国会の代表質問(6、7日を予定)に応じない方針を明らかにしている。
読売新聞
より)

 麻生さんは2011年度から消費税率引上げの持論を飽くまでも通しました。
 これには読売は党内で麻生さんの顔を立てたのだろうとか、党内の反発があり問題含みだと批評しています。
 公平に言って麻生さんが前言をいつもの翻さないで、その支持率を下げず済んだと言うのが麻生さんを支持している人達の実感でしょう。
 然し前にも書きましたが、「たかじんのそこまで言って委員会」では何人の人達から、麻生さんがこれを持ち出した勇気を評価しています。
 そして私も麻生さんが消費税引上げを次期衆院選の自民党の公約に反映させる考えにも賛成です。
 民主党はこれを避けた、また色々の前提条件をつけた公約にすると思いますが、これで仮に自民党が負けても、これからは消費税論議は避けられないことになるのは、この問題を先送りしてきた日本のために良い事だと思います。
 消費税値上げには与党から景気が回復してからの条件がつき、麻生さんもそれに加えて、構造改革を行った後と言う条件を付けていました。
 これからもなお消費税問題は紆余曲折があると思いますが、この問題では麻生さんが粘るだけ粘って欲しいと思っています。

[構造改革]
 消費税値上げの条件として麻生さんは構造改革を約束しました。
 これも是非消費税問題と同様に発言が振れないことを期待しています。
雇用・能力開発機構」の統廃合
 所がこれに関して問題になっているのは、麻生さんが構造改革に消極的だとの党内若手やマスコミからの批判があることです。
 その実例として、自民党行政改革推進本部が独立行政法人「雇用・能力開発機構」を統廃合するとした政府案を了承したことに対して、同会議に出席した元行政改革相の渡辺喜美さんが、「役所の権限を温存するものだ」、「税金の無駄遣い」、「今までやって来た行革はなんだったのか」と怒っている様子がテレビに流れました。
 然し行政改革推進本部の責任者や、政府案を内定したと言う舛添さんや甘利さんの話が全く表に出てきません。
 これでは麻生さんも自民党も改革に意欲がないことを証明したようなもので、また自民党や麻生さんの支持率が下がるでしょう。

 雇用・能力開発機構の業務の内容を覗いてみますと
 雇用開発に関する業務
 雇用管理に関する相談等
 中小企業の雇用創出、人材確保等のための助成金の支給、相談等
 建設労働者の雇用の改善のための助成金の支給、雇用管理研修の実施等
職業能力開発に関する業務
 公共職業訓練の実施、事業主等の行う職業訓練の援助等
 労働者の職業生活設計に即した自発的な職業能力の開発及び向上についての労働者等に対する相談等(キャリア・コンサルティング)
があり施設としては廃止が決まっている「私のしごと館」の他には、職業能力開発総合大学校、同短期大学校、職業能力開発促進センター、職業能力開発促進センター(ポリテクセンター)、生涯職業能力開発促進センター、都道府県センターなどがあります。
 政府の離職者の職業訓練の強化の方針によれば、正に今これらの施設のフル活用が期待されるものばかりで、渡辺さんの言う様に行革案のまったくの骨抜きとばかりは言えない状況のようです。

 政府も自民党も渡辺さんの一個人の発言だと無視せずに、同特殊法人の合理化についての考え方を国民に判りやすく説明をしなければ、また構造改革に不熱心な印象を与え、渡辺さんが発言がまた麻生さんや自民党の支持率低下に貢献するでしょう。

省の地方局の廃止・統廃合
 次の構造改革の問題は国土交通省の地方整備局や農林水産省の地方農政局を廃止・統廃合の問題です。
 麻生さんは地方分権改革推進委員会に対しその方向で作業を加速するよう指示し関係閣僚にも協力を求めたそうです。
 これに対して、読売はその社説で
 国交省は、国直轄国道の整備・管理事務の18%、一級河川は総延長の7%の地方移譲案を提示しているにすぎない。農水省は、より消極的で、ほぼゼロ回答だ。
 「地方重視」を掲げる麻生首相は9月の所信表明演説で、出先機関見直しについて「私が決断する」と明言した。今回の指示を単なる決意表明にとどめてはならない。見直しが中途半端にならぬよう第2、第3の指示を出すべきだ。
と書いてます。

 幸か不幸か麻生さんは、解散などせずに職にとどまる積もりのようです。
 それで地方分権改革推進委員会の回答を受けとることになるでしょう。
 麻生さんは官僚は「敵ではなくそれを上手く使うことだ」と言い、官僚には「省益より国益を優先」するように言いました。
 私は麻生さんが官僚を上手く使う一方で、地方移譲案に対してゼロ回答するような省庁の幹部を更迭する位の強い決断をして見せれば、内閣の支持率が一気に上がると思うのですが、また官僚や族議員の反対にあうかも知れません。
 その時は是非とも、消費税値上げのように強い決意でことに当たって貰いたいものです。
 言い方は大変失礼ですが、麻生さんはもうこれ以上落ちる事は無いのですから。
 それよりも同じ負けるのなら、麻生さんの後々の政治生命に障らないような負け方をして欲しいものです。
 古い諺ですが「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」で、麻生さんの強い決断が一気にその支持率を上げる可能性もあると思います。
 何故なら今の日本は強いリーダーシップを持った政治家の出現を待っているのですから。

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次の総理は誰に

2008-12-22 16:43:41 | 麻生内閣

[次の総理は誰が良いか]
 昨日の読売テレビの「たかじんのそこまで言って委員会」で次の総理は誰が良いと思うかと言う質問があり出席者から次のような名前が出ました。
 それに対するパネルやゲストの国会議員のコメントの内、印象に残ったものを纏めてみました。(括弧内は推薦した人のコメント)
 ただし既に亡くなっている人については省略します。
安倍晋三さん
 金 美齢さん(10年後に)
 自民党の世耕弘成さん(自民党が野党になったとき)
  確かに安倍さんはしっかりしたビジョンを持っている。
  彼が選挙に負けたのは年金と政治と金の問題で彼の所為ではない。
小沢一郎さん
 民主党の原口一博さんと福山哲郎さん
  民主党は選挙後も小沢さんを本気で担ぐのか、小沢さんしかいないのか。
  選挙後も小沢さんの言いなりでやって行くのか。
  民主党は小沢さんの他にいないのか。
  原口さんと福山さん:小沢さんは変わった、小沢さんは私たちのないものを持っている。
  岡田さんや前原さんなど首相候補者も多く居る。
塩川正十郎さん
 桂ざこばさん(大阪から総理大臣が出ていないから)
  安倍・福田・麻生の各内閣で何故塩川さんのような重鎮を置かなかったのだろう。
後藤田正純さん
 高田万由子さん:(本人も良いが奥さんの水野真紀さんがファースト・レディに相応しい人だから)
  三宅さん:自民党の総裁選のとき賑やかにするために後藤田さんも候補に立つ様に言ったのだが。
  麻生さんの支持率が落ちた最大の原因となった第2次補正予算案の翌年廻し麻生さんの言ったのは誰だ。
  「自民党3役です」と渋々世耕さん。
  自民党を飛び出して第3極を作ると言うが、自民党の若手達が立ち上がって自民党の世代交代を図るべきではないか。
小泉純一郎さん?(私の記憶が確かでない)。
 森本 敏さん
渡辺喜美さん
 宮崎哲弥さん(少し軽いけど)
前鳥取県知事の片山善博さん
 田嶋陽子さん(自治省と県知事と言う裏までしっている人に地方分権をして貰いたいから)
与謝野馨さん
 後藤田正純さん(祖母の晶子さん譲りの強い信念と幅広い識見を持っているから)

 小泉さん以下については特に記憶に残るコメントはありませんでした。

[少ない首相に相応しい人?]
 この番組の参加者の傾向から言えばある程度この様な傾向が出るのは、予測出来る事だが、皆が推薦した人の中で、誰にでも納得できるのは安倍さんと小沢さんしかいないようです。
 しかも民主党の二人への質問のように、またその回答に見る様に小沢さんには多くの問題点が内在しているようです。
 どう考えても小沢さんは策士として、野人的な麻生さんは自民党の要職で、与謝野さんはその政策で、首相を支えるのが適任のような気がします。
 残る所は安倍さんだけです。
 民主党の二人が上げた、岡田さん、前原さん、自民党で私も先日のブログでも書いた後藤田さんなどが居るがまだ若くてこれからの人達です。
 政界再編の軸?としてテレビに顔を出し出したYKKKの山崎・加藤・菅・亀井の4氏はどう見ても首相の器どころか、もう過去の人になりかかり、中には次の選挙さえ危ないと思われる人達もいるようです。
 昨日のテレ朝の「サンデー・プロゼクト」中川秀直さんが田原総一朗さんからで政界再編のキーマンとして第3極作りをけしかけられていましたが、自分たちが支援した小泉改革の負の部分のお蔭で、自民党が瀕死の状態にある反省も総括もなく小泉さんを担ぎだしたり、反麻生と思われる言動をして、麻生さんや自民党のの支持率するなど、とても首相の器とは思えません。
ない。
 その他考えられるのは、ビジョンを持ち、誠実、筋をとおす平沼赳夫さんが居ますが、何しろ無所属で、私が何時も書く様に今の所は、政治の停滞を防止する第三極つくりの中心人物として大いに期待されている様です。

[安倍さんしか居ないのか?]
 私は金美齢さんと似た意見を持って、安倍さんがまだ元気なころから、安倍さんは一度首相の地位を退き、首相時代の反省をしその経験を活かして、再度首相になるべきだと書いて来ました。
  その安倍さんがあのような形で辞任するとは思いもよりませんでしたが。
  然し安倍さんのしっかりしたビジョンと動かなし方針は首相としての資格を充分に持っているとまだ思っています。
 私は日本のこれといった首相に値する人が見つからない限り、安倍さんの再起を待っています。

[何故大物の政治家が出ないのか]
 それにしてはどうして大物の政治家が出ないのでしょう。
 その一つの原因は、日本では
・小選挙区でいつも党のトップの顔を伺わねば政治家として生きて行けない仕組みや、
・今や日本もの一大権力組織ななったマスコミが、政治家の失言などを過大に取り上げるため、所謂そつのない小物の政治家
ばかり育ててきたことにもある(勿論政治家自身の責任ですが)ような気がします。
参照:政治を矮小化させるマスコミ

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泥沼の雇用問題

2008-12-19 17:25:41 | 麻生内閣

 皆さん、日本中で問題となっている雇用問題の動きは可笑しいと思いませんか?

政府・地方自治体
・麻生さんは経済・雇用対策として総額40兆円支出を表明
・地方自治体でも離職者対策を独自に始めた私の周辺で言えば、福岡県では離職者に対して3~40人の臨時雇用を発表、職業訓練対象人員を今までの3倍の2400人に拡げる、北九州市では雇用促進住宅を手配し安い家賃で離職者がホームレスにならない様に手配

自民党
 労働者派遣法制定や労働基準法の緩和などを推進した小泉グループはその責任に対して口を噤んだままで、反麻生とも取られる動きをしているなど何を考えているのだろうか。

野党
 雇用問題に関する法案を提出して、即日の採決を行い国会を混乱させている
 これに対して与党は採決を棄権したこと当然だが、共産党も採決を棄権してかっこよさを見せた。
 この野党の動きは反自民の旗印を揚げているテレビ朝日でも、麻生さんを追い込むためと批判するくらいだから論外だと思う。

大企業
・法違反かも知れない所謂「派遣切り」や内定取り消し
・契約した請負会社、人材派遣会社との契約を取り止めただけて、解雇しろと言ってはいないと言う
・離職者へ貸与したアパートの即時退去要求
・今解雇しなければ企業倒産によりさらに大量の解雇が出ると居直り発言?
・政府や地方自治体の雇用継続要請に対して、日本の景気回復が先決だと逆に要請
労働者派遣法制定や労働基準法の緩和を政府に要請した責任については口を噤んだまま
  政府や地方自治体の離職者の雇用や援助の動きに対して、他人事のような顔をした大企業は首を切る以外に社会や今まで使っていた非正規従業員に何もすることは無いのだろうか

請負会社
 従業員のクレームに対して受注した大企業に対して弱い立場にあるので、大企業に直接言ってくれというが、大企業はそれは請負会社の問題だからと受け付けない
 幾ら中小企業と言ってこんなことで済まされるのだろうか?
 これでいざ景気が回復したとき、そのような従業員を粗末に扱う会社に今までと同じように人材が集まるだろうか

人材派遣会社
 登録した人達にはただ仕事が切れただけだと済まされる。
 これで済むならこんな気楽な商売はない。
 これでは一昔厳重に取り締まられていた労働者のピンハネだ。
 
このような自分たちのしたことに責任が取れないか、何もない会社に存在価値は或るのだろうか

フリーター・パートタイマー
 ひと頃はパートは女性中心で、いざなれば家庭に戻れましたし、自分の理想の実現まではフリーターを続けるというカッコ良いと思っていた人もいたようだが、現在は自分で生計を立ている人、家族を養っている人、又将来は結婚して家族を持ちたい人達ががその主流、一旦正規従業員のラインから外れて、再び這い上がれない人達が主流になっているようだ。
 
 政府の動きは離職者の増加、ホームレスの増加の可能性、非正規従業員のと正規従業員の格差の拡大などに伴う社会不安の危険性を防止するにためだと思うが、大企業の動きはまるで日本の社会と隔絶した世界にいるようだ。

 一昔の企業の倫理観とか、企業活動を通じての社会貢献などの考え方はどこに言ったのだろう。
 大量解雇するときは、配当はゼロ、企業幹部は自主的な減給くらいの処置をしなければ、社会から受け入れられないと思う。

 グローバル化(正確には米国化)の声に煽られて企業の理念まで変えしまった行先は、米国のビッグスリーの後を追うことになりはしないか考え直すときにきていると思う。

 労働者派遣法制定などの規制緩和は経済が成長時期には上手く作用していも(私はそれでも反対だが)、経済の停滞期や下降期には上手く行かないことが、今回の事例が示していると思う。
 そして、日本経済は成長より停滞や下降が続く可能性が高いかも知れないを考えて置くべきだ。

[企業のあり方]
 企業の姿勢について全体的に言えば、
・成果主義重点よりチームワーク重点
・ドラスティックな経営より人を大切に扱う家族主義的な経営
・モチベーションを給与、昇進で高めるより、それに加えて企業への忠誠心で高める
・短期的な利益追求より長期的な発展
・企業は株主のものより、株主・経営者・従業員のものの考え
・固定した格差社会より(企業成長時期だから出来た)誰でも乗り越えられる格差社会
などが日本企業の得意なところで、これで今まで伸びてきた、しかも日本人の感性にあったやり方と思う。

 今回の雇用危機は企業の経営方針、労働者派遣法や労働基準法を再度見直す絶好の機会だと思う。

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公明党との関係の見直し(自民党と麻生さんの政策課題(5))

2008-12-18 16:01:39 | 麻生内閣

14日から書いている自民党の抱える問題点のシリーズの続きです。

[古賀さんの公明党との「選挙協力見直し」発言]
 最近のマスコミで公明党に関する報道が二つあった。
 その一つは古賀さんの公明党との「選挙協力見直し」発言だ。
 その内容は既知の事なので省略するが読売新聞
はその裏側の事情を次のように報じている。
・03年の衆院選から07年の参院選4回の選挙で小泉さんの郵政選挙を除いて全て比例区では民主党が勝っていること
・古賀さんが「自民党の政策で戦わなければ党組織が弱体化する」と指摘
公明党が定額給付金の支給や自動車重量税の軽減など、政策要求を強めていることに自民党の不満が高まっている
・選対委員の会食では、委員から「定額給付金をやめたらどうか」「支持者から『公明党と手を切って出直せ』と言われた」などの声が出た

[公明党提案の裁判員制度実施延期への動き]
 もう一つの動きは社民党と国民新党が裁判員制度実施延期への動きだ。
 それに付いて朝日新聞
は概略次の様に報じている。
 
社民党と国民新党が来年5月に始まる裁判員制度について、「制度そのものには反対しないが、国民の理解は深まっておらず、不安も解消されていない」などとして、問題点が解決されなければ実施を延期するよう求めていくことで合意した。今後、民主党や共産党にも働きかけていくという。
 両党の説明によると、市民が短期間でいきなり死刑判決を迫られる▽短期間で裁判を終わらせることが優先されると、被告の権利が守られない可能性がある▽守秘義務など市民の負担が重すぎる――といった点を問題視している。
 最高裁が今年4月に公表した意識調査では、積極的に参加意欲を示した市民の割合は15.5%にとどまっていた。

良くやった社民党と福島さん
 私は社民党の言動については余り評価しないことが多いが、裁判員制度に批判的に私としては今回の動きは称賛に値すると思う。
 褒めついでに言うと、
 社民党の福島党首は17日の記者会見で、自民党議員から麻生首相批判の声が上がっていることに対し、「総理も問題だが、自分の所属政党が危急存亡の時に、トップの足を引っ張る自民党の国会議員は麻生さん以下ではないか。自民党は政権末期だ。党が大変な時こそ党を支えるべきだ」と批判した朝日新聞
より)そうだ。
 確かに福島さんの言う事は筋が通っている。
 然し自民党の立場で言うと福島さんからこんなことを言われる様では、自民党も墜ちるだけ落ちたと言われても仕方がない。
 民主党の安住さんも似たようなことを言っていたが、自民党員は猛反省をすべきだ
 特に小泉改革を支え、外国人労働者100万人の導入を唱えてきた中川秀直さんのグループは改革の負の部分の如何に修正するか具体案を提案すべきで反麻生どころではないと思う。

[腐れ縁の自民党と公明党]
 近頃の公明党は自民党にとっては疫病神的な存在だ。
 自民党の比例区の国会議員の数が減っても公明党を推薦しなければならない事、国民に人気が悪い定額給付金、麻生さんの三年後の消費税増税反対、そして先々問題になるかも知れない公明党提案の裁判員制度
 然し同党(正確に言えば創価学会)の集票力に頼らなければならない、自民党に取っては俗に言えば「腐れ縁」で切ろうにも切れない。
 公明党提案の定額給付金への野党の追求を恐れて、最大の金融・経済危機に第2次補正予算案を来年廻しにしたことが、麻生内閣支持率急落の最大原因だと言われている、それが党内からの猛反発を招きまたそれがまたさらに支持率を低下させた。

[本音を隠した裁判員制度]
 死刑制度廃止を主張して来た公明党とそれと組んだ弁護士会の提案の目的ははっきりしている。
・公明党は死刑制度廃止を考えているが、国民の70~80%は同制度を支持している。
・素人が判決に参加すれば、たとえ極悪人でも死刑宣告に二の足を踏むだろう、それが死刑賛成の国民の世論に関わらず実質的の死刑廃止に繋がる
だろうと言う事だ。
   参照:これで良いのか裁判員制度

 その理由が裁判員制度の対象が、それが批判が多い民事裁判でなくて、殆ど批判のない刑事事件それも死刑か無期に相当する凶悪事件となっている理由だ。
 私は裁判員制度の実施間近になれば、後期高齢者医療制度の二の舞になり、それが政権与党の自民党の足元を揺るがすかもしれないと書いてきたが、今回の国民新党と社民党の動きはその前兆かも知れない。

[自民党が今やらねばならぬこと]
 私は自民党はその抱える当面の問題の定額給付金ついて真っ正面から取り組むべきだと思う。
 いまやマスコミで出る経済の専門家によれば、各家庭に金を配ってもその効果は知れている、むしろその資金があればそれを一纏めにして、雇用問題の解決に当てるか、学校の耐震度を上げることかの公共工事に当てるべきだと言うのが定説のようだ。
 麻生さんも自民党もここで、いざとなれは公明党の間がぎくしゃくしても良いくらいに、腹を決めて定額給付金に要する資金を他に回すことを協議したらどうだろうか。
 そうなれば民主党も第2次補正案に反対する理由が薄れ、自民党にとっても勿論日本にとっても当面の課題の一部でもクリアすることになると思う。

 ただでさえ自民党員がかなりの幅のある政策を持っているので、国民に取ってその方向が判り難いこと、その為に基盤の弱い麻生さんの発言の振れがその支持率の低下に繋がっている。
 ここで政策の違う公明党との関係を整理し、国民に判りやすい政治を目指すべきではないだろうか。

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避けて通れぬ消費税増税論議(自民党と麻生さんの政策課題(4))

2008-12-17 17:27:04 | 麻生内閣

14日から書いている自民党の抱える問題点のシリーズの続きです。 (*注記)

[後藤田正純さんの意見]
 昨日の朝、テレビのスイッチを入れると、テレ朝の「スーパーモーニング」で自民党の後藤田正純さん
が、民主党が雇用問題に関する法案を政府より先に提出されたことを鳥越さんなどからつつかれていたところだった。
 然し、話が政局に及ぶと後は後藤田さんの筋の通った話に皆が聞き入りだけでまるで彼のワンマンショーだった。
・渡辺喜美さんへ「今は吠え捲くるより、黙って麻生さんを支えて行くべき」と助言した
・今のように政治が流動化し、結果として何も進まないのは、自民党も民主党も派閥の持つ基本政策の幅が広過ぎことだ
・その為にはしっかりした信念を持った人達(渡辺さんを含む)を集めた第三の政党が必要
消費税増税は避けられない(他の人達の質問に答えて)挙の際はその政策を打ち出して戦うべき

 自民党に批判的な人達を集めた「スーパーモーニング」のコメンテーターや当日出演していた朝日新聞の三反園記者も彼の意見を聞き入るほかないほどに筋の通った意見だった。
 後藤田さんのホームページを見ると彼は与謝野さんの影響を受けての発言のようだし、その政治経歴も必ずしもすっきりしていないが、彼が日本の政治の将来を担う政治家の一人として成長して欲しいものだ。

[消費税増税]
 麻生さんの持論の3年後の消費税増税は、マスコミからは定額給付金というばら蒔きの後そんなことを言えば、国民の消費意欲を無くすだけだ、自民党からは消費税増税など言えば次の衆院選を戦えないとの批判が根強いが、麻生さんは依然として3年後の消費税増税に固執しているようだ。

 私は基本的には麻生さんの考え方に賛成だが、素人の私が色々書くより読売新聞の社説 の一部を引用させて頂く。
・社会保障費の「削減路線」はすでに破綻している。
・高齢化の進行に伴い、社会保障費は、毎年約8000億円のペースで自然に膨らんでいく。
・「削減路線」を維持する新たな財源としてたばこ税を引き上げ、1000億円規模の財源を確保して社会保障費にあてようとしたが、選挙への影響などを懸念する自民党内の圧力に押され、土壇場で見送った。 (たばこ農家の自民党への支持率低下を恐れた)
・雇用保険に拠出してきた1600億円規模の国庫負担を廃止する案、政府管掌健康保険への国庫負担1000億円を企業の健保に肩代わりさせる法案の成立はすでに断念した。
・後期高齢者医療制度の保険料引き下げなどに伴い、第1次補正予算でも、大幅な追加支出をしている。
・基礎年金の国庫負担割合を2分の1まで引き上げることについても政府の腰は定まっていない。
・法律で「安定財源を確保した上で2009年度までに実施する」と4年前から決まっていたにもかかわらず、 「安定財源の確保」を怠ってきた
必要な約2・5兆円を安定的に確保するには、消費税率を引き上げるしかない。分かっていながら、議論すら避けてきたツケだ。
・政府・与党は、来年度については特別会計の積立金、いわゆる埋蔵金を取り崩して帳尻を合わせる方針だが、安定財源とは言えない。
 読売の社説は社会保障費に限っての議論だ。
 それに加えて、麻生さんは経済・雇用対策として総額40兆円の支出を発表したが、少なくともそれに対する大きな反対意見は政界やマスコミからは出ていない。
 然しその財源についての議論は殆どされていないが、誰が考えても、この状況は単年度だけで済ませられる問題でなく、仮に埋蔵金で当面凌げても、麻生さんの言う様に景気回復が三年かかるとすれば、再来年度からは現在でも膨大な赤字国債の発行に頼るしかない
 そして現在の負担を次世代に残さないためには、今の苦しい財政状況の中では、消費税増税でこれを少しづつ返して行くしかない
 まさに麻生さんの言う様、消費税増税の経済(経団連は消費税増税を提案している)や国民の生活に直接影響する難しい問題を取り組むべきだと言うのは正に正論だ。
 そして後藤田さんが言う様にこの問題を堂々と掲げて衆院選を戦う考え方には筋が通っている。
 これらを阻む最大の原因は、これが自民党政権の命取りになるかも知れぬことだ。
 自民党やマスコミは麻生内閣の支持率急落までは、民主党の政局至上主義を批判し国民のほうに眼が向いていない批判してきた。
民主党を批判してきた当の自民党が政局ばかりに眼を向けて、世論調査の支持率は見ても、長い眼で見てどうすれば国民のためになるかには眼を向けていないこと
・後藤田さんが指摘したように、派閥の政策の違い→党内基盤の弱い麻生さんの政策のぶれ
・そしてそのためにやらねばならぬことが判っていても出来ない自民党政治への批判
が麻生内閣の支持率の急落に繋がっているのだ。

 政権交代論者の私の立場から言えば、私は麻生さんがその持論を通して与党を説得し、場合によっては、消費税増税を公約にして衆院選を戦って貰いたいと思う。
 国民は世論調査でみるように所得税増税にある程度の理解を示している。
 国民は選挙に不利になる増税を敢えて打ち出して戦う麻生自民党の本気度を評価するかも知れない。
 それで仮に自民党が負けても、少し頼り無い所もあるが国民が一度はやって貰っても良いなと思う民主党がいる。
 頼り無いと言えば自民党も同じだ。
 前にも何回か書いた様に、価値観の全く違う社会党が野党第一党の時代は終わったのだ。
 村山さんを担いだだけのことが、今まで、そして将来までずっと引きずるかも知れない日本人の歴史観の問題や、その下にいた河野さんの慰安婦発言に繋がっているのだ。
 民主党は私の希望的観測だか、少なくとも旧社会党のように、日本の将来に大きな禍根を残すことはしないだろうし、党自身のためにも社会党の二の舞をすることはしないと信じたい。

 例え自民党が消費税のことで負けても、消費税増税を大々的に議論することは日本の将来にとって大きな価値があると思う。

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*注記: [自民党と麻生さんの政策課題]
自民党政権が国民に負うべき責任

・先進国の中で飛び抜けて大きい債務残高
・戦後から殆ど手つかずの官僚制度
・日本人の国民性に合わない労働者派遣法の制定と労働基準法の改正

国民が自民党と麻生さんに求めているもの
・首相の強いリーダーシップ
・適切な経済対策

自民党として考えて欲しいこと
・自分より国民優先、国民からいつも見られていること
・首相を中心とする挙党一致
・戦う姿勢を忘れぬこと
・筋を通すこと
・筋を通すためには次期選挙戦の敗戦を恐れぬこと
・社会党が野党第一党時代の甘い時代のことを忘れること

(太字は今日のエントリーに関係する問題)

 
 


民主党員から叱られた自民党の内紛?(自民党と麻生さんの政策課題(3)

2008-12-16 12:14:05 | 麻生内閣

 14日から書いている自民党の抱える問題点のシリーズの続きです。 (*注記)

[民主党員から叱られた自民党の内紛?]
 昨日のテレ朝の「たけしのTVタックル」は異様な展開となった。
 民主党の安住淳さんが、彼の友達である渡辺喜美さんの麻生首相批判は間違いで、何か意見があれば党内の幹部に進言し、麻生さんを支えるべきだと言い、道路特定財源の一般化したものを元に戻した道路族を批判していた。
 民主党員から内紛?を叱られ、麻生さんが同情される程自民党は墜ちてしまったのか。
 自民党員はもう一度頭を冷やして、自分たちの行動が国民からどう見られているか考え直すべきだ
 そのためには出身の県支部の意見を訊いてみる良い、多分彼らの行動は国民から必ずしも支持されていないことが判るだろう。
 政界再編の軸?YKKKと言われる山崎さん、加藤さんや道路族を始めとする族議員たちはもう時勢からとうに遅れていることを知るべきだ。
 いつも書く事だか、自民党は挙党一致して麻生さんを支えそのリーダーシップを発揮させる以外に自民党員の生きる道はないと思う。

[雇用問題の解決]
 今日は現在大きな問題になっている雇用問題を取り上げて見たい。
小泉改革を支持した人達の責任
 私が 非正規従業員の削減と自民党 
で郵政民営化法案の見直しの民主党からの提案の否決が決まっているのに、小泉さんを戴いて「郵政民営化を堅持し推進する集い」が世間と隔絶した政治の動き、「それにしても何故今更小泉さんの登場か判らない」と書いた所何人かの方から反論や批判を戴いた。
 私は小泉さんの改革に評価する所も多いが、それに伴う影の部分もあると見るのが公平な見方だと思っている。
 小泉改革を支持する人達は、その支持した責任からも、今の時点では郵政民営化問題などは一応棚上げにして、改革が産んだ影の一部の雇用問題のケアに取り組み、小泉改革の仕上げをするべきだ言う趣旨で書いたのだが。

雇用問題の解決策
 具体的に考えられる雇用問題の解決策は
・経済成長の中では労働者派遣法の適用範囲を単純労働者まで拡げたことが何とか機能していたが、今後予想される経済の下降、停滞期にどの範囲に納めるかの見直し
・昔、労働基準法で禁止されていた単純労働者の給与のピンハネの問題
・請負会社の社員や派遣会社の「登録者の雇用と言う社会的な責任」をどう取らせるか
  10~20年前までは長いスパンで考えれば、経済は右肩上がりだったし、雇用の需要がないときは何とか一次凌ぎの仕事を見つけ、それでもないときは社内の危機の清掃、整備でなんとか凌ぎ雇用を維持していたが、今後は少なくても同じように長いスパンで考えれば上手く言って経済は停滞、悪くすればすれば下降する可能性が多い。
離職者の社会保障などの公的機関による支援

麻生さんの記者会見での雇用に関する説明
 12日の記者会見で麻生さんは、雇い止めや解雇された人達へ企業へ社員寮提供要請とと補助金の提供、雇用促進住宅への受け入れ、住宅入居費用を貸し付け、悪質な内定取り消しへの指導と企業名の公表、第2次補正予算で非正規労働者などに、地域において雇用機会創出のために過去最大4000億円の基金を創設。21年度では雇用保険料の引き下げと、給付の見直し、非正規労働者などの雇用維持対策、再就職への新たな支援などのために合計で約1兆円の追加支出などを説明したことが報道された。

効果の大きい離職者の農山村への投入
 然し新聞紙上では報道されなかったが、私がテレビで聴いた麻生さんの説明の中で、離職者への雇用機会創出の例として、山林の間伐や農業への離職者を投入し、その資金を補助する案は私も前に書いたことがあるが、疲弊と高齢化が進む農山村への人材の供給や若い人達へ新しい眼を開かせる意味でその効果が大きいと思う。
 特に間伐作業への従事は景気の変動に応じて人材の投入と引上げが出来る良い仕事だと思う。
 またとかく問題が多い請け負い会社や人材派遣会社にとっても、人材提供の場を拡げることで事業の拡大や、社員や登録者の数の安定化も期待出来る。
 然し麻生さんの説明した対策は私が最後に書いた、離職者の社会保障などの公的機関による支援策だけだ。

やはり雇用問題の基本的な解決策は
労働者派遣法の適用範囲をどこまでにするか、単純労働者まで拡げたことが経済の下降
・請負または派遣会社による派遣社員の給与のピンハネの問題
・上記会社の社員や派遣労働者に対する社会的な責任をどう取らせるか
の諸問題に如何に対処するかに尽きると思う。
 これにはグローバル時代での企業の競争力の強化の問題も絡むので難しい判断を要するが、格差の発生に伴う社会不安と言う厳しい現実が待っていることを考えると、避けて通れない問題だと思う。

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*注記: [自民党と麻生さんの政策課題]
自民党政権が国民に負うべき責任
・先進国の中で飛び抜けて大きい債務残高
・戦後から殆ど手つかずの官僚制度
・日本人の国民性に合わない労働者派遣法の制定と労働基準法の改正

国民が自民党と麻生さんに求めているもの
首相の強いリーダーシップ
・適切な経済対策

自民党として考えて欲しいこと
・自分より国民優先、国民からいつも見られていること
・首相を中心とする挙党一致
・戦う姿勢を忘れぬこと
・筋を通すこと
・筋を通すためには次期選挙戦の敗戦を恐れぬこと
・社会党が野党第一党時代の甘い時代のことを忘れること
太字は今日のエントリーに関係する問題)


筋を通せ自民党(自民党と麻生さんの政策課題(2)

2008-12-15 16:16:01 | 麻生内閣

 昨日からの自民党の抱える問題点の続きです。 (*注記)

[生まれの筋が悪い定額給付金]
 今、自民党の抱える問題の一つは定額給付金だ。
 何度も書くが、この前身の定額減税はもともと自民党では乗り気で無かった。
 然し福田内国の低支持率に喘ぐ自民党は次期の選挙で協力が不可欠な公明党の提案に対して、やむを得ずそれを受け入れた。(しかもその直接の折衝に当たったのは当時の麻生幹事長だった。)
 これに対して野党だけでなく、自民党内からも、識者たちからも景気回復の効果のない批判の声が上がった。
 それで与党は仕方なく定額給付金と名前を変えたが、それだけで景気回復の効果が上がる訳は無いのは当然だ。
 詰まり定額給付金は生まれから筋が悪かったのだ。
 当時の報道は(自民党の有力者の言として)評判の悪い定額給付金を含む第二次補正予算案を提出すれば、この問題を野党からつつかれて、政権与党に大打撃を受けることを恐れて、同案の提出を翌年廻しにしてしまったと報道している。
 これに対して塩崎元官房長官らの若手グルーフが、「経済、景気が第一と言っているのだから、やはり第2次補正予算案を国会に出すべきだった」と首相の政権運営を批判を始めた。
 彼らの意見は第二次補正予算案の提出を翌年廻しにする政府の決定より明らかに筋が通っている
 それに加えて、麻生さんの数々の失言や政策に反対するグループが自民党内で乱立した。
 一方では政府・与党の取り巻く金融・経済環境は一層悪化し、その足元を襲っている。
 これですっかり余裕が出来たのが民主党だ。

[余裕綽々の民主党]
 昨日の「たかじんのそこまで言って委員会」では三宅さんが、民主党有力者の話として「実は選挙は遅い方が良い。何故なら今民主党が政権をとっても、現在の金融・経済環境の危機を乗り切る方策はない。だからこのまま麻生内閣が自滅し、環境が良くなってきた所でゆっくりと待っていれば良いと言う」趣旨の話を聞いことを話していた。
 三宅さんの話の真偽はとにかくとして余裕の出来た民主党が取った国会運営は
・海上給油、金融機能強化法の早期可決→衆院での再可決という名の政府・与党の協力により同法案を反対している民主党への国民への批判をかわす
・自民党内からも反対が出ている第二次補正予算案の早期提出と言う筋の通った要求をする
・評判の悪い定額給付金を除けば同法案の成立に協力を示唆する。(これで自民・公明の分断も図り、民主党への批判も交わせる)
と言う一時期の批判の多かった小沢さんの強引な国会運営から考えれば180度に近い筋の通った転換だ。
 自民党の自滅に加えて、このような国民にも受け入れられる、国会運営方針で民主党の支持率も上がり、自民党の唯一のよりどころだった、民主党から言えばそのアキレス腱だった小沢さんへの低支持率は麻生さんと変わらないかそれを上回る勢いだ。

[自民党へ]
 何でも筋を通して行けばと言う様な素人考えでは政治の場では通用しないことは想像出来る。
 また自民党がいやいやながら公明党の定額減税を呑んだことも(賛成ではないが)理解でるる。
 然し、第二次補正予算案への攻撃を恐れて翌年廻しにしても、何れ定額給付金に対する攻撃が始まることは明らかだし、麻生さんの言う金融・経済・雇用危機に(スピードを持って)対処する方針から考えれば、明らかに筋が通っていない
 マスコミでも麻生さんの支持率の急落の最大の原因は、自民党の党利党略による第二次補正予算案提出の遅れに上げている。

 麻生さんも自民党も、もう一度原点に戻って政府や党としても国民に判るように筋の通った運営に戻るべきだ。
 民主党が一番怖いのは、麻生さんの強いリーダーシップと自民党内の団結だ。
 第二次補正予算案が審議されるまで政府・自民党が一体となってどのように対処するか(私は公明党を説得して、定額給付金の2兆円の予算をもっと有効な方向に振り向けるべきだと思うが)、国民の理解が得られ筋の通った運営をどうすれば良いか考えるべきだし、そして麻生さんは内閣発足時の戦う姿勢をとり戻して欲しいと思う。

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・戦後から殆ど手つかずの官僚制度
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国民が自民党と麻生さんに求めているもの
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・適切な経済対策

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・自分より国民優先、国民からいつも見られていること
・首相を中心とする挙党一致
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・筋を通すこと

・筋を通すためには次期選挙戦の敗戦を恐れぬこと
・社会党が野党第一党時代の甘い時代のことを忘れること
太字は今日のエントリーに関係する問題)


自民党と麻生さんの政策課題(1)

2008-12-14 15:33:16 | 麻生内閣

 麻生さんの支持率の急落、世界的な金融危機などで日本の政治環境はいよいよ混沌としてきた。
 12日の記者会見で麻生さんが23兆円追加経済対策の記者会見を見たとき、これでまた内容がまた変わってマスコミの攻撃に逢うのだろうと、はらはらして聞いていたが、案の定麻生さんの話を信用していないような記者の質問、翌朝の政府よりと言う読売でさえ麻生さんの言った大盤振る舞いについてその項目を並べただけ。、
 そこで新聞とテレビとネットしか情報源のない、普通のおっさんから見た自民党と麻生さんの政策課題について少しづつ考えてみた。

[自民党と麻生さんの政策課題] 
自民党政権が国民に負うべき責任
・先進国の中で飛び抜けて大きい債務残高
・戦後から殆ど手つかずの官僚制度
日本人の国民性に合わない労働者派遣法の制定と労働基準法の改正

国民が自民党と麻生さんに求めているもの
首相の強いリーダーシップ
・適切な経済対策

自民党として考えて欲しいこと
自分より国民優先、国民からいつも見られていること
首相を中心とする挙党一致
・戦う姿勢を忘れぬこと

・筋を通すこと
・筋を通すためには次期選挙戦の敗戦を恐れぬこと
社会党が野党第一党時代の甘い時代のことを忘れること
太字は今日のエントリーに関係する問題)
 
 私は非正規従業員の削減と自民党
でも触れたが、最近の麻生さんへの支持率の急降下で、自民党内に「圧力団体」林立、構造改革を旗印に政権と距離を置く(読売新聞から引用)の動きが発生した。
「郵政民営化を堅持し推進する集い」で60人を超える議員が集まった、民主党の郵政民営化見直し法案も否決したのに何故集まらねばならぬのか。
 小泉さんが決めた労働者派遣法のお蔭で大企業から大量の失業者の新たなホームレス発生の危機が麻生内閣の先行きに暗い影を落としているのに、何を今更小泉さんを担がねばならぬのか?
 その他に、「速やかな政策実現を求める有志議員の会」の会合も開かれた。塩崎恭久・元官房長官が「経済、景気が第一と言っているのだから、やはり第2次補正予算案を国会に出すべきだった」と首相の政権運営を批判すると、若手議員からは「内閣不信任案に同調するくらいの覚悟で臨むべきだ」という発言まで出た
 麻生首相批判の急先鋒である渡辺喜美・元行政改革相は、会合に出席した後のラジオ番組で、「自民、民主両党が分裂し、理念と政策の一致した政治勢力の結集が望ましい」と政界再編の意欲を語った。
 若手議員たちは内閣不信任案に同調して解散になって自分達が生き残れると思っているのか、それより前にやることは自分たちの信じる正論を党の幹部や麻生内閣にぶっつけるのが先ではないか。
 13日の読売テレビの「ウェークアップ!ぷらす」では塩川正十郎さん始めパネルの人達から、自民党員でこれまでして党の方針に反対して離党するなどの度胸などない、これらの動きは国民に取って不幸なことだと一刀のもとに切り捨てられていた。
 彼等が離党して自分たちに何か出来るだろうか。

[自民党員がやらねぱならぬこと]
 国民は彼らの動きを良く見ている。
 読売の福岡県の地方版では自民党の支部から自民党内の動きへの抗議文を党本部に送ったそうだが、同じような動きは全国に拡がるだろう。
 自民党員の今やるべきことは、麻生さんがその方針を誤らない様に進言すること。
 麻生さんの党内での支持基盤が弱いのなら皆で支えること。
 族議員たちが一般化した道路財源をまた道路に回わそうとしている画策や、公務員改革に反対の動きを抗議することだ。
 私がいつも言うことだが、党員のなかには昔社会党が野党第一党だったころは、少々政権党の自民党が無茶をやっていても、政権が維持できた時代と全く変わって、色々批判はあってもなんとか政権を取らせても良いと考えている民主党が野党第一党いる時代になっているのに、党内のごたごたを見ていると中にはまだ昔の甘い夢を見ているような党員もいるような気がする。
 その党員は自分たちが危機感を持って動いていると思うが、まだ甘い様なきがしてならない。
 冷静に考えれば素人の私が指摘しなくても、党員たちがやらねばならぬことは皆判っている筈だ。

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威風堂々の政治家

2008-12-12 15:19:59 | 麻生内閣

 昨夜のNHKの「視点・論点」で東京工業大学名誉教授の芳賀綏さんが、「威風堂々の政治家」のタイトルで芳賀さんの考える威風堂々とした元首相として吉田茂さん芦田均さん幣原喜重郎さん、野党の代表として民主社会党の初代委員長の西尾末広さん元社会党の委員長の、河上丈太郎さん の名を挙げ、今の政治家にそのような人達が見当たらないことを嘆いていた。
 いずれも立場の違いこそあれ米軍占領直後の難しい時期を乗り切ってきた人達ばかりだ。

 私はたまたま数日前に政治を矮小化させるマスコミ
のタイトルで書いたことがあるで、芳賀さんの話に触発されて今の政治家で威風堂々とした人達がいるか考えてみた。

麻生さん
 私と同県人で是非、威風堂々の候補者として挙げたいのだが、彼の失言、漢字の読み間違い、発表する政策の揺れなど考えると、どう見ても威風堂々とした人とは言えない。
 麻生さんは前々回の総裁選の時デマに対して、何も言わない男らしさ、人の良さ、開放的な性格はあるが、漫画好きとあいまって威風堂々とはまる反対の人柄で、贔屓目に見ても自民党幹事長くらいが適任、且つ欠かせない人のような気がする。

小沢さん
 彼の著者から見ると彼なりの信念を持っているようだが、日本の現状を無視した政権奪取のための国会運営、国会開会中に数百人の人達を連れての訪中、韓国に行って大統領に外国人参政権成立を約束するなど、どう考えても今の所は小沢さんは黒子役、策謀家の範疇から出ないような気がする。
 麻生さんの支持率急落前の小沢さんへの低い支持率は、小沢さんに対する国民の懸念を示しているのだろう。
 然し、小沢さんが首相になっら大きく変わるかも知れないので、今の所は何とも言えないような気がする。

自民党各派閥の領袖
 安倍さん、福田さん、麻生さんを担いだやり方、後になり自分が担いだ人を批判するなど、とても確固とした信念を持って居いる人達とはとても思えない。
 福田さん選出の際の派閥の裏取引、麻生さんに対する悪意あるデマの発信、今回の麻生さんの支持率急落に対する動きなど芳賀さんの心配するように、威風堂々とはかけ離れた動きだ。

安倍さん
 その自民党内の混乱中で次第に存在感を増しているのが安倍さんだ。
 彼は各種会合に(過去の失敗から?)目立たないように顔を見せているが、その会合の後のインタビューに対する発言は、他の人達のように自説を主張したり、逆にはぐらかすような発言に対して、大局的な見地からのしっかりした発言をしている。
 彼の「美しい国」の著書、首相になってからの動きは小泉選挙を受けての国会の多数を占めていたこともあるが、教育基本法、国民投票法など国会を通すなど殆どが筋が通っていてぶれていない。
ただ残念なのは
・主張する外交、そのための情報機関の整備など志半ばで終わったこと、
・「お友達内閣」で情報収集・解析をを怠り、地方の疲弊、不満の声に気付かず?その穴を小沢さんに上手く突かれたこと
・小泉改革の「修正・脱却」でなくて、その「継続」を訴え、改革の負の部分の傷口が拡がるままにしたこと
・安倍さんの理念実現のために余りにも急ぎ過ぎ強引過ぎたこと
・「政治と金」の問題閣僚を庇い過ぎそこをマスコミに突かれたこと
などなど素人の私でさえその危うさにはらはらするほどの政治手法の幼さだった。
 私は前にも何度か触れたが、彼は一度下野し再度復活することを願っていたが、あのような、後に禍根を残す辞め方をするなど思いもよらなかった。
 私は信念、ビジョンを持ち識見を持つ安倍さんが過去の失敗を良い教訓にして(威風堂々と言うには早いかもしれないが)再び再起することを期待している。            

平沼さん
  郵政改革反対を唱えて小泉さんから追放された平沼さんは復党を希望する政治家達の復帰の世話をしたが、自身は屈辱的な誓約書の提出を拒んで、無所属の立場を保っている、今の日本には珍しい剛直な政治家、政治の第一線から外れてはいるが文字通り威風堂々とした政治家と思う。
 また平沼さんは麻生さんの失言に対して、政治家は宗教書、文学書など読むべきだとコメントした位だから自身もそのような教養を持っているのだろう。
 彼の識見の高さについてくどくど書くよりも、平沼赳夫さんのメール
を未だご覧なってない方は是非覗いて見て下さい。
 また私どもの素人の提案にも一々目を通し、返事を呉れるという誠実な人柄だ。

 私は色々な困難が会っても、何時かは安倍さん、平沼さん、麻生さん(前に書いた様に自民党の要職で)がタグを組んで、難しい環境にある日本の政治のリーダーシップを取って貰いたらと夢のようなことを考えている。

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非正規従業員の削減と自民党

2008-12-11 16:17:40 | 麻生内閣

請負・派遣1200人削減 大分キヤノン 
・キヤノンのカメラ生産子会社、大分キヤノンが製造現場で働く1千人超について、請負会社などとの契約を解除することがわかった。
 厚生労働省関係者によると、年内にも実施され、多くの人が職を失うことになる見込みだ。
・大分キヤノンが解除を検討しているのは、ライン生産などに従事する請負会社8社(従業員計1131人)との請負契約や、派遣会社13社(計46人)との派遣契約。請負・派遣会社の従業員とも、契約解除が直ちに解雇につながるわけではない。
・一方、大分キヤノンはホームページで、自社で直接雇用する期間従業員を募集しているが、人数について親会社のキヤノンは「決まっていない」としている。

(実際はハローワークには大分キャノン・グループから150人の求人が出ている)
 
 また今回の人員削減計画についも、親会社のキヤノンは「請負会社に対して減産することは伝えたが、それにともなう請負社員の雇用については把握していない」、その数字についても「こちらで出した数字ではないので把握していない」と話している。

可哀相な請負社員の立場
 これに対して、大分キヤノンの請負会社の日研総業で働く10数人が組合(組合員のほぼ半数が10日付で雇用契約を解除)を結成し次のような申し入れを大分キャノンにしたそうだ。
下記の件について請け負い会社と協議してもらたたい
・新たな「期間社員」採用の理由の開示
・期間工への派遣・請負社員の優先的採用
・解雇された人達の当面の住居としての寮の確保
これに対して大分キャノンはその申し入れ書の受領を拒否したが最終的には受領したようだ。
 昔の激しい労働争議を見聞きした私に取って、この申し入れ書は穏当そのもので、如何にキャノン側から言えば非正規従業員が弱い立場にあることが判る。

大企業に有利な派遣労働法
 一方キャノン側から言えば、そのようなことを言いたいなら、自分の所属する請け負い会社に言えと言うのも筋が通っているが、請負会社とキャノンの力関係から言えば、キャノン側の言いなりになるのだ。
 つまり派遣労働法が如何に大企業に都合良くできているかが判る。
 所謂法すれすれの「派遣切り」の問題が起こっていも、政府としては悪質な会社名の公表しか出来なのだから。
政府におんぶに抱っこの大企業
 それに対して政府は従来からの訓練など離職者対策に加えて、乏しい予算内から 
契約切れ労働者に社宅無償貸与、企業助成金を創設
し、契約が終わった非正規労働者を社宅から退去させずに無償で貸与する企業に助成金を支給する制度の創設を決め、労働者1人あたり月6万円を3か月から半年間支給する案を軸に調整している。
 大分キャノンの問題は経団連会長の御手洗冨士夫さんのお膝元で起こった今の日本を洗わす象徴的な問題で、しかも麻生さんが当人に経団連として雇用確保に努めるように要請した後だけに世間の注目を引いている。
  その他年度内に約3万人の非正規従業員のリストラや新卒者の内定取消しなど、厳しい報道がされない日はない。
 これからは当然のように企業の倫理観とか社会に対する責任の問題が浮かび上がるが、今日は政治の問題について書いて見たい。

[世間と隔絶した政治の動き]
自民党内に「圧力団体」林立、構造改革を旗印に政権と距離  

・麻生内閣の支持率急落を受け、麻生政権の「圧力団体」となるようなグループが相次いで動きを強めている。
 構造改革路線の堅持を旗印にしているが、参加者には政権から距離を置くことで生き残ろうとする思惑ものぞく。
と報道されている。

 その内の一つの「郵政民営化を堅持し推進する集い」で呼び掛け人の一人として久しぶりの小泉さんの演説に大きな拍手が起きたそうだ。
 この会合の目的は、政府が保有している日本郵政の株式と、日本郵政が保有しているゆうちょ銀行・かんぽ生命保険の両株式の、市場への売却を当面3年間凍結させると言う野党提出の提案に対して、麻生さんが今の株価が下がっているときに同株を市場に出すのは可笑しいと発言したことへの牽制だ。
 然し与党としてはこの法案の反対を決定していること、麻生さんの発言も当然なことで、何を今更党内で会合を持つのか判らない。
 本音はマスコミが指摘するように、麻生さんの支持率が下がった不利な情勢の中で、自分だけは何とか生き残りたい気持ちの現れと言われても仕方がないものだ。

 それにしても何故今更小泉さんの登場か判らない。
 未曽有の金融・経済の危機の対応を除いて麻生内閣を悩ませている、雇用問題は派遣労働法の制定、社会福祉、医療制度の問題は関連の予算の大幅な削減と言う小泉政治の負の部門が今現れている。
 年金問題にしても、社保庁のトップにたった一人の民間人の登用でお茶を濁していたのが安倍さんから麻生さんまでの内閣の足元を脅かしているのだ。
 読売はただ、党内では「支持率の高かった小泉政権の成功体験をもう一度、ということだろうが、景気悪化の中、歳出削減を重視する小泉改革は色あせている」という声がある。と指摘している。
 前記の日本そして麻生内閣の抱えている当面の大きな問題を考えると小泉さんを頂くグループの動きは、世の中から隔絶した動きに見えて仕方がない。

[自民党へ]
 然し、同グループの主張する、天下り是正などの公務員制度改革や中央省庁の無駄遣いの排除、もう一つの若手グループの第2次補正予算案の国会への早期提出は正論だし、国民の納得を得られるものだ。
前にも書いたが、
 自民党内のこれらの動きは党にとっての良い意味での危機感の現れだ。
 だからこそ党員の人達は自分のことばかり考えて、厳しい現実に直面している国民から浮き上がらないように、彼らの意見は直接麻生さんに伝えて、党内基盤の弱い麻生さんの尻を叩き、麻生さんを支えて行くべきだ。
 元々自民党はそれぞれの政策は少し違っても、皆似た様な考えを持った人達の集まりの筈だ。
 今更、麻生さんを降ろしたら、マスコミは大喜び、次期選挙の大敗は約束されたようなものだ。
 幾ら麻生丸が泥船でもその船長を選んだのは自民党の人達だから皆心を合わせて戦うしか行く道はない。


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麻生内閣のこれから

2008-12-09 15:40:36 | 麻生内閣

 麻生さんの支持率急落で急にマスコミが騒がしくなった。
 何しろ各社の世論調査では麻生内閣の支持率が読売と毎日は21%、朝日は22%。
 3大新聞社も社説でこの問題を取り上げ、テレビでも各社もそれぞれほぼ同じような数字を報道し、反麻生?の急先鋒の渡辺喜美さんが、麻生内閣の第2次補正予算の提出の見送り、官僚制度改革の意欲不足などに付いて熱弁を奮っている。
 確かに今回の支持率急落の原因は各社の解説にもあるように、麻生さんの失言、発言の内容の振れの問題もあるが、政策の問題に関しては渡辺さんの指摘した問題が一番大きな要素を占めているようだ。

 麻生内閣の支持率低下の原因については、急落した麻生内閣の支持率で触れたので今日は新聞各社の麻生内閣の今後の行き方の提案について考えて見たい。

読売新聞 
 「選挙の顔」として期待していた「麻生人気」の低下に、自民党内には焦燥感が深まっている。首相や党執行部を批判したり、選挙対策に走って歳出圧力を強めたりする動きも出ている。
 しかし、首相を選んだのは、ほかならぬ自民党だ。その責任を棚上げしてはなるまい。金融危機下、当面なすべきは、首相とともに、有効な景気・雇用対策の立案と遂行に全力をあげることだろう。

 現在は麻生内閣はこの方針で進んでいるようだ。
 然し私が何度も書いた様に、これと言って有効な景気対策は経済の専門家からは出ていない様だ。
  例えば竹中さんはいつもの「法人税の減税と投資家への配当の優遇処置」の持論を言っているが、素人考えだが今の厳しい情勢の中ではとても上手く行くとは思えない。
  その他、輸出に代わり「国内消費を上げる」ようにと言っていた人達も多かったが、少子化に加えて、今年度にリストラが3万人とか、有力企業の自動車や電子機器メーカーからの所謂「派遣切り」の報道でその意見も霞んでしまった。
 つまり「景気回復の特効薬は思い切った公共投資」しかないようだが、これも現在既に抱えている膨大な借金の問題の壁がある。
 勿論民主党もこれと言った案はないようだが、国民が頼るのは政府しかない。
 この閉塞感が全て麻生内閣に向けられ支持率の低下の一つの原因となっている。

 読売の言う雇用対策は同じように難しい問題だ。
 今の時点では企業の雇用の増加などできる情勢ではない。
 唯一出来ることは「リストラされた人達のセーフティーネットや再就職のための訓練体制の整備」が、要員不足と言われる「介護要員の増加」だが、先立つものは金だ。

朝日新聞 
 年明けの解散を約束し、それと引き換えに、野党に第2次補正予算案への協力を求めることだ。
 野党がこぞって反対する定額給付金は撤回せざるを得ないかもしれない。だが、中小企業の資金繰り支援や雇用のセーフティーネット整備など、野党も賛成できる緊急対策はある。
 それを実現させたうえで、総選挙で与野党が経済対策を競い合う

毎日新聞 

 与野党で一致できる経済対策を第2次補正に盛り込んで早急に成立させたうえで、解散し、有権者の信を仰ぐのが一番有効と考える
 朝日、毎日とも第2次補正予算案の成立後の解散を提案している。
 朝日の言う「定額給付金の撤回」はそれを提案した公明党との関係悪化と、絶縁の危機を意味している。
 第三者の私からみれば自民党はもともとは反対だった定額給付金など撤回し、それを提案した公明党と縁を切るべきだと思うが、天下を取るためには社会党とも手を組んできた自民党がそんなことをするには大きな考え方の変化が必要だ。
 然し公平に見て、朝日、毎日の主張するように「第2次補正予算案の成立後の解散」が一番可能性が大きく、自民党としてもいずれそれを受け入れることを余儀なくされそうな気配だ。
 麻生さんはここでも大きな決断を迫られている。

[自民党へ]
 一方では 支持率急落で自民動揺…うごめく「反麻生」、対立先鋭化
の動きも自民党内であるようだ。
 麻生さんのやるべきことは、党内のこうした動きをする人達も含めて、党内での話し合いを進めできる限りの意見の統一を図ることだ。
 自民党内の動きは党にとっての良い意味での危機感の現れだ。
 元々自民党はそれぞれの政策は少し違っても、皆似た様な考えを持った人達の集まりの筈だ。
 今更、麻生さんを降ろしたら、マスコミは大喜び、次期選挙の大敗は約束されたようなものだ。
 幾ら泥船でも皆心を合わせて戦うしか行く道はない
 いくら求心力が落ちた麻生さんでも出来ること、そしてやらねばならぬことは、党員の団結を図ることだ。

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久しぶりの田中真紀子さん

2008-12-04 15:52:04 | 麻生内閣

 昨夜久しぶりにテレビで田中真紀子さんを見た。(以下田中の苗字が余りにもおおいので真紀子さんと呼ぶ)
 
 他の番組が終わったのでチャンネルを変えると、毎日放送の「久米宏のテレビってヤツは!?」で真紀子さんが例の毒舌で政治家たちを切りまくっていた。
 彼女の歯に衣を着せぬ歯切れの良い物言いはいつもの通りだ。
 お父さんの田中角栄さんが築いた自民党を弱体化させた党員への怨念、また小泉さんから外務大臣としての首を切られた怨念が混じった発言もあったが、彼女の存在は依然として大衆を政治に向けさせる貴重な存在だ。

[自分の意見を持たぬ議員?]
 その中でも彼女が例に上げた下記のような議員達と、「政治家は自分の意見を持て」の彼女の意見には考えねばならぬ問題だ。
・本会議での採決の時、順番に「立って」、「立って」、「座って」、「立って」と政党のボスからの指示通りに法案の中身も判らずに立ったり坐ったりする議員。
 まるで漫画の世界だし信じたくないが、実際はどうなのだろうか。
・郵政改革反対で自民党を追い出された後、安倍さんの時代になって、今後党の方針に反対しないとの誓約書を入れて復党した、真紀子さんの言によれば「魂を売ってしまった議員」。
 彼らは魂を売ったのかどうか判らないが、復党後は誓約後は自分の意見はとにかく党の方針通り動かねばならぬのは確実だ。
・逆に小泉さんのお蔭で当選し(自分の意見はとにかく)改革推進に固執する議員。

 彼女は国会議員が自分の意見を持って採決の時にも自分の意見で立つ様になれば、日本は随分良くなる筈だと言っていた。
 正に正論だが、政治の世界ではそれで通らないことが余りにも多いのも確かだ。
 そして、彼女の言う党やボスから睨まれても自分の力で堂々と当選できる程の力を持つべきだ、その為には自分で充分な秘書を持って研究をし、自分の意見を持つべきだと言うのも正しいが現実を無視している。
 真紀子さんのように知名度も人気もあり、そして充分な私設秘書を持つ金銭的な余裕のある人なら良いが、新人の政治家にそれを期待するのは酷な話だ。
 彼女の言によれば、小泉さんから党を追い出された人の中で唯一推薦できるのは、平沼赳夫さんだけだが、彼の養父は元首相の平沼騏一郎さん、岳父は元貴族院議員の徳川慶光さんという家系の持ち主だ。

 平沼さんのような地盤も金も無い、ポツト出の新人たちは、実力を貯え知名度を上げ、地もとの後援組織を強化することで、私設秘書を持てるほど資金的に楽になるまでは、余程のことの無い限り、ボスの言う通りじっと我慢して動くしかないような気がする。

 また彼女の言葉を借りれば、自分の意見を持っていても、道路族、厚生族、農林族などの内それに凝り固まった人達も、日本全体から見ればまた困った存在だ。

[有権者の出来る事]
 真紀子さんの指摘に対して、有権者の出来る事は選挙のときに次の選択をするしかない。
・党のために小異を捨てて大同につく人か、それとも真紀子さんの言う様に自分の意見に固執する人を選ぶか
 前者も後者もどちろか良いとも悪いとも言えない。
・特定地域振興のためとか、日本の農業を守るために一票をと言う人か、日本の全般のためという人のどちらを選ぶか
・実績もあり逆に言えば先の見えているベテランを選ぶか、新人の将来性に賭けるか
・勿論彼らの属している党ののいずれを選ぶのか
  ただはっきりしているのはそれは有権者の出来る唯一のことでありせきにんだということだ。

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急落した麻生内閣の支持率

2008-12-03 16:50:19 | 麻生内閣

 とうとう来るべきものが来た。
 産経新聞のFNN合同世論調査
によると、下記にように麻生さんに対しては国民から散々の評価を受けている事が判る。
 以下個々の数字について考えて見たい。

・麻生内閣の支持率:(27・5%)、政権発足時(44・6%)
・個人の支持率:麻生さん(31.5%)、小沢さん(32・5%)
 何よりも先に、とかく政府・与党寄りと言われる産経新聞の調査でこのような結果が出たのは、自民党としては良く反省すべきだと思う。
 それと自民党に取って一番の打撃だったのは、自民・民主の党の評価は大きく変わらないが、一つだけ大きな差があったのは、麻生さんへの支持がどの世論調査で見ても、小沢さんのそれより倍近くの支持(9月調査で麻生さんが54%、小沢さんが26%)を得て来たのが、今回の様に逆転したのは麻生人気に頼ってきた自民党に取っては、致命的な打撃になるかも知れない。
 
・主張の説得力:麻生さん(27・9%)、小沢さん(51・5%)
 麻生さんの数々の失言も、冷静に考えれば一理も二理もあることを言っているが、マスコミがその失言の裏にある基本的な問題については言わず、失言ばかり取り上げていることと、発言したことがころころ変わる麻生さんの発言に説得力がある訳がない。
 失言問題の取り扱いに対するマスコミの批判はあるが、それを生み出した首相としての麻生さんは謙虚に反省すべきだ。
 それに比して政局優先のことしか言わない小沢さんだが、その発言が振れることがときとぎはあっても麻生さんほどない小沢さんに軍配が上がるのは致し方ないことだ。

・政策の支持:麻生さん(28・3%)、小沢さん(36・4%)
・景気対策:評価する(16・2%)、評価しない(71・3%)
・定額給付金を景気対策として適切?:適切とおもう(18・3%)、適切だと思わない(76.9%)

 政策の支持については、最近の二次補正予算案の審議を早くせよという小沢さんの言う事に筋と追っていること、それに反して「景気対策に必要なものはスピードだ」と言いながら逃げて廻っているように見える麻生さん態度がそれぞれの政策支持の数字の違いに大きく影響しているような気がする。
 その一番の理由が定額給付金の問題点を野党からつつかれるのが怖いからと報道されているが、それは今のなっては頼るしかない公明党からのその前身の定額減税の提案を渋々呑まされたことが今に尾を引いているのだ。
 自民・民主それぞれの政策そのものは似たりよったりで公平に見れば、同じ程度の数字と思うし、景気対策は今の経済の大きな変換期で専門家でも具体的で的確な提案が出ないのだか、麻生さんの景気対策は評価されないのは当然だし、一方の民主党は具体的な景気対策は知らないが(多分ないと思う?)出ても自民党と同じ位の評価しかされなないと思う。

・外交政策を評価する(28・3%)
 外交政策の評価が低いが、公平に見て麻生さんはまあまあ良くやっているような気がする。
 穿ち過ぎから知れないが、アンケートでマイナス評価が続いた後、惰性でマイナス評価をしたのかも知れない。
 いずれにしてもネット上ではともかく一般の国民は外交には余り関心がないのが、このような評価になったと思う。

・麻生さんの指導力:評価する( 15・8%),評価しない(71・9%)
・麻生さんの言動;評価しない(78・4%)
・麻生さんの人柄:評価する(33・1%)、評価しない:56・7%

  麻生さんの指導力や言動についての数字が示すように、マイナス評価は万人が認めるところだ。
 指導力については、麻生さんの自民党ないの基盤が弱い事、政策についての自信が強い余り、独りよがりとか独り飲み込みが過ぎるのが、数々の政策に対する発言の振れに繋がっている。
 今日の読売で麻生さんの学校の先輩に当たる島村宜伸さんが「麻生さんが独りぼっちだから支えてやらねば」と言ったと伝えているが、私が前にも書いたように、麻生さんも安倍さんのように「裸の王様」状態になっているような気がする。
 麻生さんの人柄については、文字通りの「人が良い」の一語につきると思う。
 「人が良いから」自分の言った事が問題ななったり、他に良い案があれば直ぐに謝ったり、政策を変えたりしてしまうのだ。
 然しそれが首相として適正かと言えば逆だ。
 その点だけで言えば何かうさん臭い気もする小沢さんの方がより適性があるかもしれない。

 ・日本の首相にふさわしい人物:小泉さん(11・5%)、小沢さん(11・4%)、麻生さん(8・8%)
 私は麻生さんの同じように孤軍奮闘し、同じような問題発言を良くする大阪府の橋下さんが、麻生さんと違って依然として大きい支持を得ている理由を考えると、立場の違いはあるが、政策に僅かの修正はあっても、基本的な政策に振れが無い事だと思う。
 小泉さんについても、その基本的な政策について振れないのが、最後まで高い支持率を得ていたことを知るべきだ。
 麻生さんはもう遅いかも知れないが、これからは関係者と充分に協議をした上で、筋を通した発言をし、そしてそれは余程の事が無い限り変えないことを通す事だと思う。
 今日のテレ朝で、年内にその存廃について方針を決めるとされている「雇用・能力開発機構」や「私のしごと館」の取り扱いについて取り上げていたが、その方向はとにかくマスコミの餌食とならぬように、しっかりとした結論をだしてもらいたいものだ。

 それと麻生内閣の支持率低下でも書いたが、党内の勢力を結集して挙党一致の体制を作り直すか、今のままで進むか、今問題になっている諸改革に対する官僚の抵抗に断固とした態度で臨むか?
 麻生さんが自分で決めるしかない。
 私は彼の決断の結果はどうであれ、その決定が彼の政治生命の終わりにならぬように身を処して貰いたいと思う。
 何故なら麻生さんは首相としてしはともかく、安倍さんと共に日本の政治にとってかけがえのない人だと思うからだ。

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政治家と官僚と国民の責任

2008-12-02 15:46:04 | 麻生内閣

 昨日の「たけしのTVタックル」で官僚制度の問題が取りあげられていた。
 官僚の政治家の操縦術、地方分権の指示に対してゼロ回答、麻生さんの国の出先機関の廃止の指示が統廃合に変わった事、官僚側に立つ族議員などなど。
 それに対して、勝谷誠彦さんが田母神論文のときは盛んに文民統制のことを言っていたが、「これらの問題は官僚に対する文民統制(多分政治家による官僚の統制の意味?)の問題ではないか」と激しく政治家を攻撃していた。

[政治家と官僚の比較]
 専門知識:政治家 最大約 2~30年の多方面にわたる経験、官僚 ほぼ同一部署で最大50年の経験
 人数:政治家 722人、 国家公務員約30万、キャリヤー官僚約1万5000人
  身分の安定性:政治家 人気商売、官僚 定年までの地位を保証
 これから見ても明らかに官僚の方が質量ともに充実し、精神的にも腰を据えて仕事ができる。
 これを見ると明らかに官僚が政治家より遥かに有利な立場だ。
 ただ一つ政治家が有利なのは、彼らは国会議員として国民の代表として選ばれたにのに対して、官僚は自分が意志でなった事だけだ。
 だから麻生さんの言う、「官僚は上手く使うものだ」と言うのも正論だし、今の停滞した状況から言えば、小沢さんの言う国会議員100名の官僚組織への投入も、首を捻るところもあるがやって見る価値もある様な気がする。

 然し、小泉某の暴挙に象徴される官僚に対する閉塞感は、政治家の無力は勿論、国民は何時も民間企業と比較して余りにも旧態依然としていることを見ているからだと思う。

[官僚組織と企業の違い]
 財政、会計:官僚 大福帳方式の管理・会計検査院による抜き取り検査、企業 貸借対照表等、益計算書等による厳しい会計・ 会計監査法人による全数検査
 高給職員の取り扱い:官僚 昇進者がでると他の人達が外にでる慣例のためにその行く先を作ったり探したりする(所謂天下り)、企業 昇進者がでると普通は閑職につくか、子会社や関連業者へ出向か転職
 組織内の合理化:企業(特に製造業)徹底的に合理化、自主管理活動などの導入、官僚 戦後以来殆どその種のことで官僚の抵抗の話は聞いても、組織として自らの意志で合理化をしたと言う話は聞いたことがない

霞が関で一番威張っているのは誰か]
 これは昔、国会議員の選び方
でも取り上げたがここでは農水省の例にすることと一部表現を変えて実情を書いてみる。
 仮に国会議員が支援団体や、出身地域の意を受けて、例えば農水省に行くとする。
 同省の官僚は、議員を先生と言って形だけは丁重に取り扱うし、議員によっては俺は国民の代表だと威張って役人に対応するかも知れない。
 しかし、議員のやる事は正確に言えば官僚への陳情だ。
 官僚は心の中では、いくら議員が威張っても、議員は地域や特定の団体のことを言うが、日本全体の農水省の所管事項を見て総合的に判断するのは俺達と思っているだろう。
 議員は農水省の全体の予算などは無視し、とにかく余所からの陳情より、自分の陳情を通して貰おうとして、つい卑屈にもお願いする気持ちになるのはありがちなことと思う。
 しかし、その農水省の官僚も、財務省に対しては、議員と同じ立場で他の省庁より自分達の予算を分捕ろうとする。
 財務省の官僚は、通産省の所管事項を含む日本全体の財政のことを判断しているのは俺達だと思っていると思う。。
 それを如実に表しているのは、テレビで良く見る本来なら皆同じ立場の筈の、諸省庁の財務省詣だ。
 その財務省を実質的にコントロール出来るのは、建前では財務大臣だが、実質的には農水省、財務省を含む全ての省のことを総合的に判断出来るし、しなければならないのは総理大臣だ。
 何故なら彼は財務省を含む全ての、省庁の所管事項を全て統括しているからだ。
 この実質的な力関係を図式で書けば、
 国会議員→諸官庁官僚→財務省官僚(財務大臣)→総理大臣
 となるだろう。

[日本を代表する国会議員を選ぼう]
 実は、財務省を含む全省庁ををコントロール出来るのは首相だけだと言うのは正確に言えば不可能だ。
 もし国会議員が、日本全体を見て事に当たるなら、首相ほど実質的な力はないにしても、首相の立場に立って、同じ事を農水省に言っても、財務省に言っても、その迫力や発言の重みは、出身地域や一部団体の利益を代表して言うのと明らかに変わってくると思う。
 何故なら議員は農水省や財務省の所管範囲を超えた日本全体のことを考えて言っているからだ。

 昨日のたけしさんの番組でも言っていたが、農林族、道路族、文教族など言われる人は、その発言力を増す為に、各省庁と暗黙のなかで力を合わせて一部の利益を守ろうとする。
 勿論彼らの言う事も正しい事も多いと思うが、いつも報道されるように、彼らの言動は国の行き方を間違わせてきたとしか、思われないこともあるようだ

 一般国民がその意志を国政に反映させるには皆が言う様に、選挙しかない。
 それで提案だ。
  特定地域振興のためとか、日本の農業を守るために一票を下さいと言う、候補者に投票しても良いだろうが、日本のためと言う候補者にもっと国会に立つ機会を与えてはどうだろうか
 日本全体に漂う経済環境は勿論、官僚組織に対するのも含む閉塞感から脱却するためには世界的、全国的視野を持つ国会議員をもっと増やすしかないと思う。
 それが私たち国民の責任だと思う

参照:官僚を取り巻く深い闇?と政治の責任 

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党首討論の勝敗

2008-11-29 16:02:03 | 麻生内閣

 注目の麻生さんと小沢さんの間党首討論が行われた。
 それについて読売新聞は失言警戒・麻生さんVS辛辣攻撃・小沢さん…初の党首討論
で概要次のように報じている。
  
麻生首相と民主党の小沢代表による初めての党首討論は、2008年度第2次補正予算案の扱いなどを巡って小沢氏が攻勢をかけた。
これに対し、このところ失言などが続く首相は“安全運転”に徹し、防戦に回る場面が目立った。
 小沢氏は冒頭から辛辣(しんらつ)な言葉を首相にぶつけた。
 「民主党代表に就任し、きょうで3人の首相に3回目のお祝いを申し上げた。このままだと、近いうちに4回目のお祝いを申し上げる状況になりかねない」と約1年の在任期間で相次いで退陣した安倍元首相、福田前首相のように、麻生首相も足元が危うくなっていると揶揄した。
 小沢氏はさらに、10月30日に緊急の景気対策をまとめながら、2次補正予算案を今国会に提出しようとしない首相を、「筋道が通らない」と批判した。
 補正先送りには、「迷走している定額給付金を盛り込んだ補正予算案を今の国会に提出しても、野党からたたかれるだけだ」(自民党筋)という事情も大きく影響しているのが現実だ。
 「党首力」の勝負に自信を持っていた首相には、党首討論は国民にアピールする絶好の機会のはずだった。
 しかし、首相はその後、道路特定財源や郵政民営化を巡る発言のぶれや医師批判などの失言を続けた。野党でなく、与党内からも「資質」を問う声が出る逆風状態の中、首相はこの日の討論を迎えた。
 小沢氏が「『綸言(りんげん)汗の如(ごと)し』と失言をとがめても、首相は「忠告いただき、ありがとうございます」と殊勝な姿勢を見せた。
 与党では「これでは、明朗で歯切れの良い首相のいい部分がなくなってしまう」という声も出ており、首相にとって、反転攻勢のきっかけというわけにはいかなかったようだ。

[守勢一方の麻生さん]
 私がテレビを見ていたが、小沢さんの攻撃に対して守勢一方の麻生さん。
 いつも見慣れた国会の風景と同じだ。
 小沢さんの攻撃に対して意気上がる民主党員の声援は、麻生さんに対する自民党の声援を遥かに圧倒した。
 素人目で見ても小沢さんの言う第2次補正予算案の早期提出は筋が通っているし、麻生さんの実務的に難しいと言うのは言い訳に過ぎない様な気がする。
 何故なら、麻生さんのが自ら言う「緊急事態の処理にはスピードが必要だ」と言うのは正論だし、国の全権を握る首相の決意とリーダーシップがあれば何とでもなりそうな気がするからだ。
 小沢さんから攻撃されることがはっきりしている、補正予算案提出の遅れはの大きな理由は、「迷走している定額給付金を盛り込んだ補正予算案を今の国会に提出しても、野党からたたかれるだけだ」だけだからだ。
 その理由は、自民党自身が首を捻っている、定額給付金の前身の定額減税を今となっては疫病神の公明党からの提案を受け入れたからだ。
 公明党の提案を当時の福田政権(直接の担当者は当時の自民党幹事長だった麻生さん)が受け入れねばなら無かったのは、党勢の衰退著しい自民党としては公明党の支持なしには政権を維持できないからだ。
 そして公明党がこの提案をしたのは次期の東京都議会議員の選挙に是非勝たねばならないと言う党内の事情があったと報じられていた。
 創価学会から大きな影響を受けていると言われる党の事情で国会が混迷をしているのだ。

[就任当時の対決姿勢の再確認]
 麻生さんは就任当時民主党との対決姿勢を明らかにした
 党首討論だから国会の審議と違って、麻生さんも攻撃出来るチャンスを活かすべきだった。
 然し今回の様に攻撃一方の相手に対して、防御一方では傍目から見ると勝敗は明らかのように見える
 安倍さん、福田さんの早期退陣も首を捻ったが、その原因は当時から政局至上主義の小沢さんの方にも非が或るのは間違いないことだ
 小沢さんの皮肉に対して麻生さんは切り返すことができた筈だ。
 麻生さんの方針の振れへの批判に対しては、新テロ対策特措法改正案に対する民主党の対応や、自民・民主の合意事項を反古にした小沢さんのやり方など批判する材料は多くある筈だ。
 そして両者の間の討論が活発になるほど、どちらの党が優位に立つかは別にして、国民に次期の衆院選の判断材料になる筈だった。

[麻生さんの失言]
 それと今回の討論で麻生さんが防御一方に廻った原因の一つとしては、誰でも知っている発言の振れや失言の数々の批判に対しての彼の発言の慎重姿勢だ。
 今回の彼の発言には殆ど瑕疵はなかった(ように見える)が、読売が指摘するように彼一流の歯切れの良さが消えてしまつた。

 麻生さんは(彼の失言を網を張ってマスコミが待つている)一般の会合の時も、国会などの答弁や党首討論のときも、発言を慎重にすること、そしてその一方で発言の歯切れの良さや時折見せる聞く人達を頷かせるようなウイットを失わぬように心がけるべきだと思う。、
 口下手な私がこのようなことを言うのはおこがましいが、麻生さんならできると思うし、また国の要職にあるものとして、また麻生さんらしくあるためには考えなければならないと思う。

  なおこのエントリーを纏めた後、読売テレビの「ウェークアップ!ぷらす」では麻生さんの発言の振れや、危機感の無い自民党がコテンパンに言われ、辛坊治郎さんが「いつも悪く言われる麻生さんや自民党の良い所を言って貰おうとしてこのこの問題を取り上げていたのに」と嘆いていた。嗚呼!!!

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