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普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

もし小沢さんが代表を辞任したら

2009-04-28 11:18:14 | 麻生内閣

[最近の政治に関する動き]
  産経新聞社が25、26の両日、FNNと実施した合同世論調査 

・麻生内閣の支持率 28・2%(前回20.8)
・次期衆院選の比例代表の投票先 自民党  34・6%、民主党34・0%
・政党支持率は自民党29・2%(27.5%)、民主党21・5%(28.5%)
・次期首相にふさわしい政治家 麻生太郎首相 8・7%、小沢一郎代表5・2%
・小沢代表が退陣し新代表の下で衆院選に臨むべき 57・3%、麻生首相は退陣し、衆院選を行うべき 23・5%
 この数字は誰でも知っている様に、麻生さんや自民党の政治姿勢の変化は無いけれど、小沢さんの秘書問題が出て、改めて自民党と民主党、麻生さんや小沢さんを比較してみた結果がこの数字の変化に現れているのでしょう。

 26日行われた名古屋市長に民主推薦・河村たかし氏が初当選しました。
 推薦する民主は「衆院選の前哨戦」と位置づけ、選挙期間中に小沢代表が事務所を訪問したほか、鳩山由紀夫幹事長や菅直人代表代行が相次ぎ名古屋入りしました。
 然しこのこの結果は問題の小沢さんの存在の影響や自民・民主の対決と言うより、東国原さん、橋下さん、千葉県の森田さんと同様に、河村さんの知名度の勝利と言って良いと思いますし、民主党員も余りこの今回の勝利を小沢さん支持の理由にする人は少ないようです。

 その現れの一つとして今まで小沢さんを擁護する立場を取っていた民主党の最高顧問の渡部恒三さんまで、小沢代表は「最も良い決断を」…自発的辞任に期待感を示したそうです。
 彼は、27日、都内で開かれた次期衆院選候補の会合で、小沢代表の進退問題に関し、「私のもとに届く国民の声は、以前は『続けるべきだ』と『辞めるべきだ』が半々ぐらいだったが、最近は辞任を求める声が80%に増えた」と指摘した。
 そのうえで、「小沢氏は『何よりも政権交代が大事だ』と言っており、自分が代表の座にいることが次の衆院選での政権交代のためにならないなら、選挙に勝つために最も良い決断を本人がしてくれると期待している」と述べ、小沢氏の自発的辞任に強い期待感を示した。
 渡部氏は国会内で鳩山幹事長と会談し、小沢氏の進退について意見交換。終了後、記者団に「こっちのエラーで麻生内閣の支持率が回復しつつある。これから命がけで(打開)しなければならない」と語った。
そうです。

[もし小沢さんが代表を辞任したら] 
 もし小沢さんが何らかの形で衆院選の前に代表を辞任し、前代表の岡田さん、前原さん、前回、代表候補立候補を目指した党広報委長の野田佳彦さんなどが代表になって、官僚制度の抜本的な改革、企業献金廃止や政治家の世襲の禁止などを掲げて戦ったらどうでしょう。
 党は一気に清新のイメージを回復し、「頼り無いが一度は政権交代をしては」と望む国民の期待は一気に高まるでしょう
 それに反して自民党は昨日も書いたように、国民が抱いている
・官僚に頼りきったと言われる政治、
・党の約40%を世襲議員が占め、
・平気で自民党政府の足を引っ張る族議員の跋扈
などなどのイメージと、新党首を抱いた民主党と対比するのは、最初に書いた世論調査の結果の自民・民主の両党が対比されて政党や党首の支持率が大きく変動するのを見ても判ります。

 今は良い意味でも悪い意味でも支持率が大きく政局を動かしているようです。
 しかも民主党が折角代表交代をするのなら、自民党への対応が間に合わない、解散間近にその手を打って民主党の支持率が(多分)一気に上がった時期を狙ってく交代するかも知れません。
 それに対して自民党はどう出るのでしょう。
 小沢民主党と戦いたい自民党、その代表が代われば一気に自党が不利になると幹部が言う一方で、麻生内閣の支持率が上昇したと言って(浮かれて?)解散時期の論議をしたり、相変わらず中川秀直さんや武部勤さんなどが反麻生グループの結成を画策したり、世襲反対など言う暇はないと思うのですが。

 政権交代論者の私としては、民主党の代表の交代による体制と実現可能なマニフェストの見直し、それに対する自民党の挙党一致体制構築(多分、麻生さんに代わる人を見つける暇はないと思いますので)と公約の見直しのもとにがっぷり四つに組んで政策論議をして貰いたいものです。
                     
 小沢さんの秘書問題で小沢さん自身も民主党も苦しい決断を迫られると思いますが、自民党も、小沢さんや民主党がどう出てくるか、支持率を(少しばかり)回復した今こそ、改めて兜の緒を締め直し万全の体制を立て直す心構えをする必要があると思うのですが。

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自民党のアキレス腱?族議員と世襲

2009-04-27 15:32:52 | 麻生内閣

 昨日のテレビで見た政治関係の話題はテレ朝の「サンデープロゼクト」での石破さんの農村改革に対する農林族の対立と、「たかじんのそこまで言って委員会」で取り上げられた民主党の公約に世襲議員の廃止を組み入れ、似た線を取ろうとしている自民党の菅選対副委員長と党内の世襲議員の反発でした。

 この自民党の族議員と世襲議員多い事は、自民党のアキレス腱、少なくともウィークポイントであり他党からの攻撃材料になっているようです。

[族議員、特に農林族と農村改革]
 昨日のサンプロでは出席した石破さんが今までの「減反政策」からその「選択制」に変えようとしているのに、農林族が猛反発を加えていることに対して、何時ものように田原さんや財部誠一さんが石破さんへもっと頑張る様にと盛んにけしかけていました。
 
農村改革の問題は、「コメ減反巡り激突・石破大臣VS農林族」の解説資料に見る様に非常に難しい問題のようで、サンプロのように石波さんの意見に、無条件にもろ手を挙げて賛成とはいかないようです。
 然し族議員、特に農林族に関して、産経新聞が取り上げた「族議員」に追い風が…」
が指摘するまでもなく、特定の業界、あるいは官庁の利益を一方的に代弁していると思われており、道路族の特定財源に関する動きのように、それが麻生内閣の支持率低下に貢献してきたのを、一般の人達に嫌と言うほど知らされて来ました。

 私は素人考えですが、農村の問題を処理するには、米生産調整や減反だけでなくて、
・他の産業の導入と共生
 製造工場の設立、他産業の農業参入
・今までの物流システムの見直し
 例えば、産直のように農協→仲買→小売業の物流の見直し、巨大小売業による農産物価格決定の見直し
・製造業では常識の生産性の向上のノウハウやとそのための改善活動の導入
 ごく簡単な例で言えば高価な農業機械の地域内または全国的な使い回し
・農村改革の障害に成り掛けている農協などの団体の改革
・昔からある農村の花嫁問題や少子高齢化→過疎化に対する農村社会のあり方の見直し
・農村物の輸入問題、逆に輸出の拡大
など多方面からの取り組みが必要で、今のようなグローバル化など環境の変化で農業・農村・農政に詳しいだけでは処理出来ないと思います。
 農林族の人達もそうですが、もっと広い視野でもの事を処理しないと、日本全体の発展はのぞめず、また政治面で言えば他の党から、そんな自民党だから政権交代が必要だという攻撃材料になると思います。
 自民党は勿論ですが、族議員と言われている人達がもう一度自分たちの役割と今後どうあるべきかを考えねば、自民党政権の足を引っ張ることになることを考える必要があると思います。

[世襲問題]
 この問題については民主党には約20%のそこそこの世襲議員しかいないのに、自民党には約40%以上の人がいることを取り上げて、民主党が世襲議員禁止を取り上げて自民党に揺さぶりをかけているそうです。 (数字は世襲の定義の仕方で異なるそうなので目安の数字です。)
 「たかじん」の番組でも言っていましたが、世襲議員の制限は職業の自由の問題があり法的に縛ることは出来ないので、自民党が反対をしてもが致命的な影響はないそうですが、少なくとも民主党の言い分には理があり、それに反対することは自民党にマイナスイメージを与えるのは間違いないと思います。
 世襲禁止の一番大きな理由は、選挙に対してスタートから地盤・看板・鞄で大きな差がつくのは不公平だと言う事だそうですが、観点を変えて政党の体力の強化の面も考える必要があるような気がします。
世襲議員の問題点
・地盤・看板・鞄のない議員に比べてひ弱な国会議員ができる
 これは安倍さん・福田さんの突然の辞職で盛んに言われました。
・国民から遊離しやすい
・新人発掘の場が狭くなる
・自民党内の沈滞化
 世襲制度の見直しは世襲議員の家系の人達は前議員の今までの選挙区から出られないそうなので、世襲議員の地盤の強いところは、言い換えれば自由党の強いところなので、新人に地盤を譲ると共に、自分は前議員の名前をよく知られた例えば隣の選挙区で戦うことは、考えてみれば自民党勢力拡張の一つの手段かも知れません。
 勿論、万一世襲を狙う候補者が他の地区で負けても、当選後の議員に取って落選と言う貴重な経験を積むことは、自民党に取っても日本に取っても良い事だと思います。

 今の自民党の勢いは沈滞または低下の方向で、色々と批判されている公明党とも組まなければ政権運営が出来ず、地域によっては公明党ー創価学会の支持を得なければ当選出来ない議員も多く出ているそうです。
 その原因の一つは、今までの社会党のように頼り無い政党が野党第一党だったのに、少し頼り無いけれどなんとか成りそうな民主党に変わったことや、族議員に象徴される政官一体の体質も有るようですが、民主党が党勢拡大のために新人の発掘と育成をしてきたのに、自民党は世襲議員の増大で新鮮味を失ったこと、党の若返り化を怠ってきたのももう一つの理由だと思います。
 自民党は族議員や世襲議員の問題についてもう一度考え直す必要があるような気がします。

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安心社会実のために

2009-04-15 10:25:30 | 麻生内閣

 与謝野さん主導と言われる「安心社会実現会議」がスタートしました。
 これについてネット上ではそのメンバーの構成がおかしいとか、万人向けを狙った政治ショーではないかなどの批判が出ています。
 これについて読売新聞はその社説の安心社会の実現 経済危機後の展望が重要だ
で概略次のように書いています。
 少子高齢化の急速な進行や経済構造の変化などによって、家族の形や働き方は多様化している。国内外の社会・経済変動に、政治は即応しなければならないのに、混迷したまま、的確な政策を打ち出しあぐねている。
 日本社会はバブル崩壊を経験した後、小泉構造改革の荒療治が行われた。
 不良債権処理に成果を上げるなどしたものの、市場原理主義と呼ぶべき行き過ぎもあり、社会保障をはじめ、さまざまな分野で綻びが顕在化してきた。
 社会の高齢化と単身化が進む中で、地縁血縁や企業の福利厚生に依存してきた社会の安全網も見直しを迫られている。
 政府のなすべき事は何か。自治体、地域社会、企業、家庭そして個人の役割は何か。安心社会実現会議には、まず根本に立ち返った議論が求められよう。
 さらに、医療・介護・年金、雇用、生活保護、少子化対策といった社会保障各制度を、どう再構築していくかといった具体論にも踏み込む必要がある。無論、これまで抜け落ちてきた財源の議論も欠かせない。
 政府・与党は先週、15兆円以上の財政出動を柱とする、史上最大の景気対策をまとめた。
 これを目前の大火を食い止める措置とすれば、安心社会実現会議が取り組むのは、将来世代にできる限り負担を先送りしないための新たな都市計画を提示する作業とも言える。
 消火活動にめどがつき次第、ただちに復興に着手できるようにしておかなくてはなるまい。

 私は「安心社会実現」の線に沿った将来を見据えた前向きの対策として、老人向けの施設と少子化対策の諸施設の拡大強化とその従業員の待遇改善を進めるべきだと思います。
具体的策とその理由は、
1.老人ホームや託児所、幼稚園などへの待機者解消できるように施設の拡充
 これについては、特に説明の必要はないと思いますが、念のために付け加えれば、
・施設の拡充に伴い雇用機会が増えること
・下記のように、主婦達が安心して子供を産み育てることができ少子化対策にも繋がる→出産・育児や通学のための需要が増える 

2.上記施設の従業員の給与や身分保障とうの待遇改善
 上記の福祉施設の従業員の給与が15万程度では結婚出来ないこと、特に老人ホームの人達はその重労働に相応しくない待遇のために結婚を目前にした退職者が多いそうです。
 もし彼らに充分な給与があれば次の様な利点があります。
・今のように国内需要が飽和しエコ思想の浸透した状態では、国民に物を買えと言っても中々買わないが、給与が増えれば安心して結婚できる→家や家財道具の需要が自動的に増える
・上記施設の従業員の給与やその身分の保障の改善→他の産業も従業員確保のためにはそれを無視出来なくなり従業員の待遇改善に繋がる→結婚出来る人が増えてくる→国内の需要が増える
・勿論企業としては企業競争力の低下と従業員の待遇改善のバランスをとるために今までのような、野放図な派遣社員や契約社員など取り扱いは出来なくなり→社会の安定化
 ここで問題なのは農村や小さな個人企業のへの影響ですが、別途に考慮の必要が出てくるかも知れません。

3.初老・高齢者と専業主婦の有効活用
・初老・高齢者の大多数と殆どの子育て終了後の専業主婦は外で働ける余裕と力を持っている
・高齢者は年金、専業主婦は夫の収入がありで正規社員の数分の1の給与でも働けるので、企業に取っては経費節減になる
・国に取っては今まで働いていない人が働くので税収が上がる
・高齢者が働くことにより健康のキープまたは改善→医療費削減に繋がる
・所帯としての収入の増加は国内の需要増加に繋がる
 勿論、高齢者や専業主婦の活用のためには彼らの意識の変化が必要であり、高齢者の健康管理のためには、現役時代からの成人病対策や退職後の健康管理などの費用が必要ですが、高齢者の医療費に比べればはるか低い費用で済むと思います。

 この案を見て直ぐお気づきになったかも知れませんが、全体的には読売が主張するように、日本の社会形態の変化、それも日本人の信条から考えても、多分避けられないと思う北欧型の社会の変化に繋がり、また収入の低下→消費減→企業の縮小→従業員の収入の低下というデフレ・スパイラルを止める前向きの提案です。
 問題は最初に書いたネット上の政治ショー批判のように、地方分権改革推進委員会が勧告した主要な統廃合計画の盛り込みを見送る方針を固めたと同じ結果にならない様、麻生さんや与謝野さんの固い決意が必要と思います。
 勿論、政府の信頼回復のためには、現在行き詰まり状態の地方分権に就いても、人事院の反対に逢っている公務員制度改革にも、改めて麻生さんの強い決断があれば、「安心社会実現会議」のメンバーの意気も上がり活発な意見も出ると思うのですが。

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自民党と民主党へ(世論調査の数字を読む)

2009-04-14 15:31:45 | 麻生内閣

  13日に発表されたNHKの世論調査と、12日の毎日新聞の世論調査の比較をしてみました。
・麻生内閣を「支持する」30%(前回18%)(毎日24%)
     「支持しない」60%(71%)
・西松建設の政治献金をめぐる事件で、公設秘書が逮捕・起訴された民主党の小沢代表が検察の対応を批判に「大いに納得できる」5%、「ある程度納得できる」22%、「あまり納得できない」が34%、「まったく納得できない」が34%
(毎日、続投を了承した民主党の対応「納得できない」66% )
・小沢代表の進退「代表を続けるべきだ」10%(毎日23%)、「代表を辞任すべきだ」53%、「どちらともいえない」が32%
・望ましい政権の形「自民党が中心となる連立政権」27%、「自民党と民主党による大連立政権」が23%、「民主党が中心となる連立政権」が20%
(毎日「次の衆院選で自民党と民主党のどちらに勝ってほしいか」民主党42%、自民党32%)
・次の衆議院選挙後の総理大臣にふさわしい人「麻生総理大臣」が19%(毎日21%)、「小沢代表」14%(毎日12%)、「どちらもふさわしくない」60%

 最近、世論調査の結果が信用ならないという批判が多いのを立証した数字ですが、大体の傾向は掴めるようです。
 世論調査をした各社の調査の手法はともかくとして、麻生内閣の支持率を見ても判る様に、同内閣の本質が変わらないのに、支持率が大きく変動する一つの理由として、判断基準として無意識または意識的に予想される民主党内閣の支持率との比較、詰まり民主党への不信感が麻生内閣の支持率を上げたとも考えられる様です。

[自民党と民主党の長所と短所]
 この世論調査からもほぼ推測出来ますが、麻生自民党と小沢民主党の主な強い点と弱い点を考えて見ました。
自民党
 強い点:党員の政治信条が全体的にほぼ似ている。
   人材が豊富だ。
 弱い点:麻生さんが頼り無い(と世論調査の数字が示している)
   族議員に象徴される官僚との結びつきが強いため官僚制度改革に腰が引けている(と思われている)

民主党
 強い点:官僚とのしがらみが余りないので、戦後以来殆ど手つかずの官僚制度改革ができる(と思われている)
 政権担当としての経験がないだけ未知の魅力がある。
 弱い点:小沢さんの評判が良くない
  政権担当政党としての経験ある人が少ない 
   党内が政治信条が違う人達の寄せ集めで、左派よりの政策が出てくる不安がある
   今までの党利党略の国会運営から見ると政権を取って、まともな政権運営をしてくれるか言う不信感がある

[自民党と民主党のこれから]
 私は政権交代論者として自民党と民主党に次のことを考えて貰いたいと思っています。
自民党
・今までのしがらみを破って官僚制度の改革に本格的に取り組むべきだと思います。
・そして麻生さんはその先頭に立ってリーダーシップを発揮して貰いたいと思います。
 極端に言えば政府が決めた方針に反対する省庁があれば、その事務次官を更迭し、族議員の言う事を無視することが出来れば、麻生内閣と自民党の支持率は上がる(それも急上昇する)のは間違いないと思います。
 何故なら国民は首相のリーダーシップの発揮を渇望しているからです。
・今の敵失による一時的な麻生内閣の支持率上昇に浮かれて、解散すれば世論調査で示すように、衆院選は良くて接戦か悪くすれば敗戦に終わると思います。
 毎日の「次の衆院選で自民党と民主党のどちらに勝ってほしいか」民主党42%、自民党32%を無視してはいけないと思います。
・そして民主党政権の待望論の一番大きな理由は自民党が今まで放っておいた、官僚制度改革について折角手を付け始め地方分権や、公務員制度改革の工程表に見られる様な政府の改革への弱腰に対して、民主党ならやってくれるだろうと言う期待感だと言う事を忘れてはいけないと思います。
 ここが麻生さんの正念場だと思います。

民主党
不評の小沢さんに降りて貰い(多分小沢さん自身も考えているかも知れませんが)清新な若手を登用することです。
 これに対して自民党は今のところ麻生さんを立てるか、また一騒動して誰かを担ぎだすほかなく、それを面白おかしく報道されて自民党の支持率がまた落ちるでしょう。
・政権奪取後の現実を直視した実行確実マニフェストを整備しておくこと。
 麻生人気の低下で浮かれ、今度の小沢騒動で落ち込むなど政局に左右されて公約の整備をおろそかにしていては、政権担当経験のない民主党の政策に不安感を覚える人達は多いと思います。
 先ず国民に信頼して貰える公約を作り、国民全体に知ってもらう努力をすべきだと思います。
  その為には民主党は例え難しくても、同党不信の一因となっている党内の左派勢力や、協力体制を作っている社民党の意見を無視することだと思います。

 
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国民に拡がる閉塞感と自民・民主の対応

2009-04-07 12:45:00 | 麻生内閣

 昨夜、帰宅するとテレ朝で「ビートたけしのTVタックル もう限界国民ブチ切れ寸前!!怒りの鉄拳3時間スペシャル」と言う長たらしいタイトルの3時間番組をやって居ました。
 丁度、進まない公務員改革の問題が取り上げられ、
・出先機関改革の工程表では官僚の抵抗に会い、出先機関の統廃合案や職員3万5000人削減の具体案は一切盛り込まれず、年末の出先機関改革大綱に先送りされたこと、
・閣議決定した国家公務員制度改革法案では、政治主導強化のため、首相補佐官を廃止して「国家戦略スタッフ」を新設するほか、次官級から課長級までを首相が任命できるようにしたのは良いが、肝心の内閣人事局の局長に「官僚トップの事務の官房副長官」が兼職の決定、
に民主党議員や批評家達から完全な骨抜きだと批判が集まり、自民党幹事長代理の石原伸晃さんが苦しい答弁を強いられていました。
 そして最後に例の福岡政行さんが、解散は8月までないこと、政権交代の可能性は300%だと言っていました。
 彼の予言は当たらないので有名だそうですが、それはともかくとして、色々考えさせられる番組でした。
 それで今日は国民に拡がっている「閉塞感」をキーワードにして、それに対する自民・民主両党への期待度(5点満点)を考えて見ました。
(項目の選択やその注釈は間違いや抜けたところも多いと思いますが、普通の国民としての私の見方です。多分、多くの人も大体似た様な見方をしていると思います。
 また期待度の数字はいい加減なものですが、両者の期待の程度の違いの差を示したものと解釈して下さい。)

[国民に拡がる閉塞感と自民・民主の対応]
対外的な問題
・世界第2位の経済大国でありながら影の薄い日本、米国追随一辺倒への不安(自民1民主2)
 自民は今までの実績、民主は小沢さんの主張する外交は良いが、どれだけの実績が上がるかは不明
・お先真っ暗な北朝鮮による拉致問題の解決(自民1民主1)
 両党ともお手上げの状態?
・国防と紛争地への協力と憲法上の制約(自民3民主1)
 自民は憲法の見直しの検討、民主には憲法見直し反対の人が多いことと、今までの実行不可能な対案への不信感

経済と社会保障
・中国などの台頭に伴う企業競争力の低下→非正規社員の雇用の増加→日本の平均賃金の低下→貧困化(自民1民主0)
 自民は今までの実績、民主は雇用対策は出しているが、企業競争力の強化などの基本政策が殆どない?
 仮に貧困化が不可避だとしても、両党ともそれに対するビジョン(日本の社会はどうなるのか、それに対する心構えなど)などが示されていない。
・米国発の金融・経済危機に振り回される日本経済、輸出激減→離職者の増加、一方内需拡大のめどが殆どなく、ひたすら景気回復を待つしかない(自民2民主1)
 人材面で民主より自民が優れている程度の違い。
・全く先の見えない少子高齢化とその底知れない影響(自民1民主1)
 両党とも有効な施策は殆どない、仮にそれが不可避だとしてもそれに対するビジョン(日本の社会はどうなるのか、それに対する心構えなど)などが無い
・上記の貧困化、離職者対策、少子高齢化などの問題と年金の問題などに対する社会保障の充実(自民1民主1)
  麻生さんは消費税増税を社会保障に当てるとしている、民主は官僚制度の改革を当てにしているようだが両者とも当面の間に合わない。

その他の国内問題
・先進国の中で飛び抜けて多い赤字国債のために国債費として国の予算の4分の1を取られて思い切った事はなにも出来ない日本(自民1民主1)
 公約で麻生さんは消費税増税、民主は官僚制度の改革により財源の捻り出しを言っているがその実施や成果が現れるのは数年かかるし、どのような成果が上がるかその時になって見なくてはわからない。
・民間企業では徹底的に合理化がされているのに、全くと言って良い程放置されている官僚制度(自民1民主3~4)
 自民は今までの実績から推定、官僚制度改革を唱える民主への期待、然し同党は幹部官僚には厳しいが、官公労に属する職員には甘い?
・首相としてのリーダーシップ(自民1民主2~3)
 人にもよるが麻生さんと小沢さんで考えればでの予測、特に官僚制度改革については官僚や自民党で言えば族議員の反対を押し切る強いリーダーシップが必要
・日本の危機にも党利党略に明け暮れる政治(自民0民主0)
 自民・民主両党とも、良心的な議員も多い様だが、それが形として全く外に出て来ない。  

[自民党と民主党へ]
 以上思いついたことを並べてみましたが、この事から自民・民主両党の考えるべきところは次のように思います。
自民党
 一番のウイーク・ポイントは麻生さん以前からの自民党政権の問題である官僚制度改革への腰の引けた態度と、麻生さんのリーダーシップの不足またはそれが前面に出てこないことです。
 麻生さんの話によれば、少なくとも補正予算成立までは解散しない様なので、それまでに、関係閣僚と協力し、いざと言うときには自分から乗り出し、批判のある地方分権問題、それと公務員制度改革への官僚と族議員の反対を何とか乗り切って貰いたいものです。
 もしそれが出来れば自民党の勝利は眼に見えてくると思います。

民主党
 民主党の強みは公務員制度改革への強気の政策と、その根底にある官僚との今までのしがらみがないこと、そして予想される官僚の反対には小沢さんの剛腕が期待できることです。
 その為には、小沢さんの身の回りを綺麗にする問題が残ります。
 それと民主党の弱みは海外問題への今までの「実行不可能な対案」など対は政権政党として通用しないのは当然で、何らかの対応姿勢の変更の必要性がありますが、護憲論の社民党との協力の関係をどうするか、党内の社民党と同じ考えを持つ人達とどう折り合いを付けるかと言う難しい問題があるようです。

 私が上げた問題は「言うは安く行うのは難し」の問題ばかりですが、是非。両党とも逃げないでガップリと取り組んでもらいたいものです。

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何考えてるの麻生さん

2009-03-27 12:14:38 | 麻生内閣

[橋下さん頑張る]
直轄事業負担金廃止より財源移譲を 橋下大阪府知事
 
 政府の地方分権改革推進委員会は26日、国の直轄事業などに関し、大阪府の橋下徹知事からヒアリングを行った。橋下氏は直轄事業の一部を地方が負担する制度を批判し、財源を国から地方に移譲することが根本の問題だと訴えた。
 負担金そのものの廃止を主張する全国知事会とのスタンスの違いを示したもので、橋下氏は、権限と責任を国から受けることに消極的な一部の知事らに「覚悟を持つべきだ」と奮起を促す場面もみられた。
 橋下氏は負担金の内訳を明示しない国の支払い要求を「ぼったくりバーみたいな請求書だ」とたとえ、激しく批判。「日本はこのままいったらダメになる」とも述べ、中央省庁による地方支配にメスを入れる必要性を訴えた。
 直轄事業は道路や河川整備などの公共事業に対し、地方自治体が工事費の3分の1、維持管理費の45%を負担する仕組み。橋下氏は昨年12月に負担金の支払い拒否を表明した。
 これに対し、全国知事会が求めているように、負担金を原則廃止し直轄事業を全部国が行えば「公共事業のバラマキに利用されかねない」(分権委の猪瀬直樹委員)との懸念も残る。
 このため、橋下氏は「地方はだまされてはいけない。国の役割分担を小さくして地方の分を増やせばいい。国の話に乗って問題がうやむやになるは非常に危険だ」と語った。

 直轄事業の一部を地方が負担する制度は、地方からの国への要望に対して、一部の建設費と維持費を地方に分担されることで、一定のブレーキを掛けようとするものです。
 それを知事会は全て国の負担にして貰い、地方の金はそのまま温存して置き、その金の足りない部分は全て国に陳情して作って貰うと言う、政府側からいえば虫の良い話です。
 全国知事会の案も国の予算が限られているので、公共工事にブレーキが掛かるのは間違いないと思いますが、一昔のように地方出身の国会議員を巻き込んでの予算の分捕り合戦→成功した場合の国会議員の地方自治体への影響力増大→そして今度の小沢さんのように建設業界への影響力の増大→国会議員と建設業界との癒着になりかねないと思います。
 その一方では猪瀬さんが心配する様に、公共事業のばら蒔きの増大→そして橋下さんの言う中央による地方支配の強化に繋がる問題が起こり、地方分権の方向の真反対に進むことにもなりかけません。

 そして、最終的な地方分権改革推進委員会の結論は読売新聞の国直轄事業の負担金、分権委が見直し勧告へにある様に、
 国と地方の税財政改革を提言する第3次勧告に、国が直轄で行う公共事業の地方自治体の負担金の見直しを盛り込む方針を固めた。
 ただ、分権委は負担金の廃止だけでは、国直轄事業が温存され、結果的に国の権限がさらに強まりかねないと見ており、事業の範囲を圧縮し、都道府県に事務・権限、税財源の移譲などを進める観点から見直し案を検討する。事業圧縮により、国の出先機関縮小につなげる狙いもある。

 と言う橋下さんの主張に沿った勧告を出すそうです。

[麻生さんの強いリーダーシップを]
 然し事実は前にも書きましたように、政府は官庁と族議員たちの強い反発国の出先機関改革が後退、工程表に統廃合計画入れず
と言う状態になっているようです。
 私が何度も書く事ですが、麻生さんは地方分権でも官僚にも自民党議員達にも強いリーダーシップを発揮すべきだと思いますし、何度も投書してきました。(*注記)
 それが今まで全く手つかずの官僚制度の改革に繋がり、麻生さんと自民党の支持率を上げるのは自明の理ですが、何故今のような大事な時期に、そして大事なことに対してリーダーシップを発揮出来ないのでしょう。
 麻生さんが強いリーダーシップを発揮すれば、一部を除いてどのマスコミも支持し、自民党内の「反対勢力」、反対する官僚達もコテンパンに批判されるでしょう、世論も橋下さんの例のように必ず麻生さんの支持に廻るのは間違いないと思うのですが。
 地方分権に対する麻生さんの言動については、国の出先機関改革が後退の報道以後何も伝えられていません。
 もし仮にこの件で麻生さんが全く動いていないとしたら、麻生さんは一体何を恐れているのでしょう

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*注記:社保庁なみの農水省の出先機関を廃止せよ 
            麻生さんの国の出先機関改革が後退?

 

 


NHKの「総理に聞く」にがっかり

2009-03-16 14:13:38 | 麻生内閣

 先日、某ブログで日曜日にNHKの「総理に聞く」の放送があることを知って、興味津々で同番組を見ました。
 何故ならを私もブログ上で2月13日と24日の2度に亙って麻生さんがテレビで自分の意見を直接訴えるべきだと書き、投書もしていたからです。
 その理由は
・米国のオバマさんの記者会見の演説や、小泉さんの麻生さん批判の発言の全文が新聞に載っているのに、麻生さんの考えは就任時の国民へ向けてと言うより、民主党に向けた所信表明演説の記載しかないこと
就任直後の未曽有の金融・経済危機が発生以後の麻生さんの考え方は国民は誰も知らないこと
・日本の首相として、そして今の様な経済危機際しての麻生さんの基本的な考え方を国民が知らないのは国に取っても麻生さんに取っても不幸なこと
・公平を求める民主党からの要求で小沢さんも同じような番組に登場すれば、自民・民主の選択を迫れるている国民にとって非常に参考なること。
そして麻生さんが出演のときは、
・オバマさんのように、信頼する人達やライターなどと練りに練った原稿を作り、
・国民に謝らねばならぬことはあっさり謝り
・自分を曝け出して国民に訴えること
と書いていたからです。

[私の番組の感想]
 (麻生さんの発言の詳細については読売新聞
全文が出ていますのでご覧下さい。)
 そして待望のNHKの「総理に聞く」見ました。
 そして感想は一口に言えばがっかり。
 何しろテレー伊藤さんの「麻生さんは何故漢字の読み間違いをするのか」から、日本商工会議所で東芝会長の岡村正さん経済対策の遅れの批判、それからNHKからの世論調査の麻生内閣の支持率低下、麻生さんの総理としての支持率が小沢さんより低いことの麻生さんの考えや、西松建設が国策捜査ではないかの質問などなど。
 そして司会の神志名さんが最後の1~2分と言うときに、今度の総選挙に希望したいのは、争点を日本の将来の国家像をどうするのかと質問をしました。
 麻生さんは残り時間が1分そこそこしかないのを確かめて、それこそ早口で安全保障や福祉対策、中福祉中負担など時間ぎりぎりまで並べたところで番組は終了となりました。(*注記)
 NHKのこの特別番組の40分の間ではっきりしたことは、麻生さんの国会答弁や、記者へのぶら下がり会見で皆とうの昔に知っていたことばかりです。
 天下のNHKがどう言う積もりでこの番組を企画したのかさっぱり判りません。
 朝日や毎日がこの番組の紹介でまた麻生さん批判をしていたので、或いNHKもその意図があったかのでしょうか。
 そして私が考えた様な、麻生さんが基本的に何を考えているか、麻生さんが国民に自分を曝け出して見せたかの観点から言えば、残念ですが私の評価は最低点でした。

[この番組を見た人達の意見]
 この番組について、麻生さんを支持している国会議員の戸井田とおるさんは、丸坊主日記
で、同番組について、
 民放の政権交代支援風を吹かせたような報道に良い牽制球になったのではないでしょうか?答弁やぶら下がり取材の切り貼りなんかと比較になりません。こうした番組が増えればテレビを視る人も増えるんだろうと思います。
と高評価をしていますが、コメント欄では実際に番組を見た人達は、この種の番組は是非今後もやって貰いたい事と、テリー伊藤さんへの批判の他次のように書かれています。
・NHK側が世論調査では...と、執拗に世論調査結果ばかりをあげつらってましたが、最後に時間がなくなったので、民主党との政策の相違ついての総理のご意見をもっとお聞きしたかったですね
・政局の話題に時間を取られ、政策をアピールさせてもらえなかったのは残念です
NHKまであんな有様ですからね・・・。
・それにしても麻生総理の最後の1分は圧巻でした。あの部分を見ただけで、麻生総理が何をやらんとしているかが理解できる。
首相の最後の1分。もっと聞きたかった
最後の1分で身を乗り出した麻生総理、あそこから本番のような気がしました

[私の意見]
・NHKは(もし意図的にあのような報道をしたので無ければ)もう一度企画を練り直して麻生さんを再登場して貰うべき
・自民党は麻生さんをもっと前面に出して、NHKや民放を問わず麻生さんに登場して貰い、そして例えば少なくとも番組の半分は質問への回答でなく、麻生さんの自分からの発言を多くして貰い、その人間性やその考え方をもっと国民に知って貰う戦略か戦術を考えるべきだと思います。 
 そうすれば朝日や毎日は別として、前に紹介した読売の記事のように麻生さんの発言の全体を紹介してくれる新聞も出てくるでしょう。
 充分に練られた原稿を元にした発言で失言さえ防げれば、麻生さんの人柄や政策を国民が知れば知るほど麻生さんや自民党の支持率は上がると思います。
 そして政権交代論者の私としては、民主党の小沢さんも負けずに同じような番組に登場すれば、国民の政権選択に大いに役立つと思います。

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*注記:前記の読売の記事の最後の部分
岡村氏:今度の総選挙に希望したいのは、争点を日本の将来の国家像をどうするのかというところに置いてほしい。
首相:まったく賛成あと何分あるんです?
 ――あと1分です。
首相:あと1分で全部しゃべるのは無理かもしれないが、ものすごく手短に。今、言われている論点明確にする。正しい、絶対に正しい。安全保障。ものすごく大事です。(米国の)第7艦隊さえいればいいんだという話とは私全然意見が違いますから、第7艦隊の話ふくめて安全保障。今言われた、福祉の問題については我々は中福祉・中負担。その中福祉がほころびが出てきていると思いますんで、それには小負担ではきませんから中負担をお願いせねばならんと申し上げている。 それと、もう1つは今言われたように雇用、中小企業、地方というものに関しては我々は将来のことを考えて目先やりますよ、地方、中小企業やりますよ。しかし将来のことを考えたら科学技術立国、環境立国含めて、こういった将来のことも考えて我々は対応していくべきだ。
(いくらなんでもこのNHKのやり方は酷いと思いませんか?)

追記:
後で気がついたのですが、読売では最後に質問したのは岡村氏となっていますが私の記憶では司会の神志名さんの質問だったと思います。
  司会の人が何で時間切れのときこんな重大な質問をしたのかと驚いたので鮮明に記憶しています。


麻生さんと安倍さんへ

2009-03-14 12:12:24 | 麻生内閣

解散「景気対策の後」と首相、消費税も争点に 
 麻生首相は13日、首相官邸で内閣記者会とのインタビューで、衆院解散・総選挙の時期は2009年度予算案と関連法案の成立後、5月の大型連休前後に補正予算案を国会に提出し、その成立までは基本的に解散しない考えを示した。
 衆院選については、「消費税を含む税制の抜本改革を第一に言わなければならない」と語り、消費税率引き上げに反対する民主党との政策の違いを争点とする考えを示した。

麻生内閣の支持率のアップ
 マスコミでは09年度の補正予算案作成のために100人近くの有識者を集めての大会議を華々しく行い、内閣の支持率アップを図ろうとしていると言っていますが、今の状況から考えると補正予算の提出はやむを得ない処置のような気がします。
 内閣の支持率アップに関して言えば、(麻生さんの言に従えば)少なくとも5月までの在任中に、人事院総裁の反抗姿勢が変わらないときや、麻生さんの地方分権の指示に対する各官庁の消極姿勢が出たとき、麻生さん自ら乗り出しての処理と、いざとなれば総裁や事務次官の更迭などの思い切った決断があれば一気に支持率はアップすると思います。
 言い方は悪いですがどうせ衆院選で大敗するかもしれないことを考えると、麻生さんにしたらそれ以上失うものはないので「火事場の馬鹿力」を発揮してはどうでしょうか。

賛成、政策論争
 政権交代論者の私から言えば、麻生さんの「消費税率引き上げに反対する民主党との政策の違いを争点とする」の考えには賛成です。
 何故なら自民党が政策を前面に出して戦うとすれば、民主党もそれに負けない政策を出さざるを得なくなります
 と言う事はもし民主党が政権を取っても、今のような中途半端な実行不可能な政策でなく論争で練り直された政策に変わるからです。
 そして政策論争が激しくなればなるほど、国民に政権選択の資料を提供することになるからです。
 そうなれば、私の希望的観測ですが、マスコミも選挙前の麻生さんの失言や中川さんの酔態や、小沢さんの秘書問題など繰り返しの放送だけ済まなくなり、両党の政策の比較や解説も報道せざるを得なくなると思います。
  (正確にはそう思いたいのですが、小泉選挙や安倍選挙のときの報道、特にテレビの放送を考えるとそうならないような可能性が高いような気がします)。

ネットきっかけ「とてつもない」売れ行き、首相の著書増刷 
 麻生首相が2007年の外相時代に書いた「とてつもない日本」(新潮新書)が3月に入って突然売れ、発行元の新潮社は13日、急きょ2000部の増刷を決定した。
 これにより、累計発行部数は19万8000部となった。
 新潮社によると、ネット上で「首相を応援するため、3月10日に本を買おう」という運動が起きたのがきっかけとみられる。紀伊国屋書店では、8日は5冊だった販売部数が、10日は272冊になったという。低い内閣支持率に苦しむ首相だが、ネット上の人気は衰えていない?

 ネット情報によると2チャンネルの書き込みが発端だそうですが、少なくともネット上では小沢さんの秘書の問題が発生してから、麻生さん支持の意見が増えているようです。
 いずれにしても麻生さんにとっては良いニュースであることと、ネット情報の力が増してきており、マスコミも無視できない存在になりつつあるのは良い事だと思います。

安倍元首相が再登板に意欲「選挙の洗礼受けて」
   自民党の安倍元首相は13日、テレビ東京の番組収録で、自身の首相再登板について、「(首相を)辞職した後、国民の審判を受けていないから、選挙の洗礼を受けないといけない。まずは信頼回復に全力を尽くしたい」と述べ、次期衆院選後の再挑戦に意欲をにじませた。
 衆院解散・総選挙については、「麻生首相のもとでやるべきだ。」と語った。

 私は安倍さんの就任間もなくの幼いやり方を見て、一時下野した後、折りを見て再出馬した方が良いと書いてきました。
 もっとも、まさかあのような形での辞任など思いもよりませんでしたが。
 そう思う私ですら今頃の再出馬表明の話は少し早過ぎるような気がしますが、安倍さんの再出馬自体は賛成です。
 何故なら安倍さんは最近の政治家には珍しくしっかりとした自分のビジョンを持っているからです。
 それと突然の辞任と言う屈辱的な、大失敗と言う非常に貴重な経験したからです。
 そして多分お友達内閣とか、私の言う裸の王様状態になったことの反省をし過ぎるほどしていると思うからです。
 私は自民党が仮に次期の衆院選で負けても、安倍・麻生ラインで手を組んで進んで貰いたいと思っています。 

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参照:安倍さんの再研究(ビジョンを持った首相待望論)
        カテゴリー→安倍内閣


貧しくて学べない、結婚できない人達

2009-03-13 17:58:30 | 麻生内閣

[貧しくて学べない、結婚できない人達]
 11日のNHKのクローズアップ現代の「貧しくて学べない」で、景気の悪化が家計を圧迫し、授業料を滞納する高校生が急増。中退を迫られるケースも出ている。親の貧困が子供の学ぶ機会を奪い、貧しさが再生産される社会の歪み(NHKの番組案内から)の放送がありました。
 NHKが例に上げた、某高校では入学者の内3分の1が貧困などの理由で退学したそうです。

 また翌日の民放では厚生労働省が11日に発表した「21世紀成年者縦断調査」結果を放送していました。
 それによると、結婚適齢期の男性において、仕事の有無別にこの5年間の結婚状況は
・男性の23.0%が「仕事あり」、9.0%は「仕事なし」の状態で結婚を決め
・「仕事あり」の内、就業形態の正規・非正規別では「正規」(24.0%)に対して、「非正規」は12.1%と2倍近い差があること
  なお女性の場合は「正規」「非正規」による差はないそうです。
・男女共この3年間で結婚した割合が最も多い所得階級は、男女共に「400~500万円未満」(20.6%)で、最も低い「100万円未満」(8.2%)とは12.4ポイントもの差が出た
ことを報道していました。
 つまり、非正規雇用の男性の結婚率は正規雇用の男性に比べて半分程度である実態だそうです。

 これらの問題は非常に多くの要因を含んでおり、素人の私が纏める能力はありませんが、私の思いついたことを二、三書いて見ます。
・収入格差→教育格差→社会格差の定着の危険性
 今までも親の収入と有名大学の入学者数に相関関係があることが問題になって居ましたが、NHKが取り上げた問題は更に深刻なもので、今では中小企業でも高卒の資格を必要条件としているので、高校を中退した人達はその意志に関わらずアルバイトや非正規社員として働くか、中卒でも雇ってくれる技能職を探すしかないとことになります。
 私は技能職で働く事に大いに意義が或ると思いますが、技能職は嫌いでその他の仕事を目指す人達に取っては、完全な社会格差の中にに入ることになると思います。
・結婚問題に関しては今でも少子化、晩婚化の問題が叫ばれているのに、全体の3分の1を占めている非正規社員が結婚すら出来ないとすれば、益々少子化に拍車がかかってきます。
 ましてその非正規社員の大量解雇が行われているのですから、ただでさえ問題になっている特殊出生率が07年度の1.34の数字がさらに落ちるのは間違いないと思います。
 この減少がこのまま進めば日本人の人口がゼロに近くなることになるのですが、どの数字になれば収斂してくるのでしょう。
 その間の日本経済に与える影響はどうなるのでしょう。
 私は何時も言う事ですが、企業の生き残りも大切ですが、日本伝統の人を大切にすることや、その社会的責任を忘れてもらったら困るとおもうのですが。

[貧民化する日本?と小泉改革]
 膨大な人口と低賃金の中国の台頭→日本の相対的競争力の低下→競争力強化のための低賃金で何時でも増減できる非正規従業員の増加→日本の平均賃金の低下→日本の貧困化の傾向の発生
 その一方で、小泉政権頃から急激に、小さな政府、米国型の自由主義経済、市場中心主義経済と、それに伴う米国型の経営の考え方である、企業は株主のもの、長期的視野の経営より短期的利益の追求、日本得意のチームワークより成果主義の導入が行われて来ました。
  小泉さんは良く言われる米国からの年次改革要望書に従って数々の改革を行い、財政の正常化のために本来改革に伴う負の部分を補うべき、セイフティーネットワークの構築を整備するどころか、その部分まで大鉈を振るってきました。
  そして、米国発の金融・経済危機の発生で、日本の経済を担ってきた、輸出型の製造業からの輸出の激減→日本で初めての急激な非正規社員の大量解雇→日本の貧困化傾向の増加となったのが、上記の問題の発生の原因です。
  勿論これは小泉さんだけの責任ではありません。
  この後を引き継いだ安倍さんにも責任があります。
  私は安倍内閣の基本方針の「小泉路線の継承」でなくて、「小泉路線の見直しか脱却」にすべきと何度か投書しました。
  然し、安倍さんは教育基本法、国民投票法など小泉さんのやり残した改革を進めて来ました。
  そしてその結果は地方の疲弊、年金、医療、介護とうの福祉制度の崩壊の危機の発生とともに今回の大量解雇です。
そして今麻生さんが一生懸命やろうとしているのが、セイフティーネットワークの再構築、銀行などの企業への応援と言う政府の介入です。
 麻生さんの言う「中福祉・中負担」と言う様に、小泉さんの進めた小さな政府の反対の方向に舵を切っています。

[米国型の自由主義経済、グローバル化は日本にとって相応しいのか]
 米国型の自由主義経済、グローバル化は勿論良い事もあり、日本はそのお蔭で一時は一億総中流意識を持ち、他国から「理想的な社会主義社会」と言われるまでにその果実を満喫した時代もありました。
 その時はまだ中国は共産主義に囚われていたお蔭で、日本はその実力を遺憾なく発揮できました。
 然し良く考えて見ますと、自由主義、グローバル化による競争は、米国を筆頭に、中国、ロシヤ、インド、ブラジルなど広大領土と資源を持つ国と、小さな資源の殆どない領土しかない日本が「米国などと同じ戦略」で対等に戦える訳がありません
 このままでは、中国を始めとするBricsの台頭に伴い、日本の競争力が落ちるのは当然です。
 それに気付いた日本と同じ小さな領土しかないヨーロッパ諸国は、連合してEUを作りました。
   先進国で見ると一つの特徴があります。小さい政府と低い所得税を持つのは日本と米国だけです。
 これからの日本はどうすべきでしょうか。
 中国、韓国は反日政策を取っています。
 もし日本がEUの真似をするとすれば、東南アジア諸国の連合しかありませんが、いずれは中国、韓国とも連携するしかないと思います。
 私は自由主義経済も市場中心主義経済もある程度のブレーキを掛けたもの、詰まりある程度の政府の介入のある経済しか日本は成り立って行かないと思います。
 勿論、小泉さんが進めた民間で出来ることは民間にさせることは良いと思いますがそれには、郵政改革のように限度とブレーキを掛ける必要があると思います。
 日本のやるべきことは、日本の各企業が進めてきたように、今まで放置されてきた政府の組織や制度の合理化であり、政府の役割の放棄による縮小とは違うと思います。
 それが麻生さんの言う「官僚は上手く使うもの」と言う言葉に繋がっていると思います。
 但し麻生さんが政府組織や制度の合理化を本気でやるかどうかまだ時間がかかりますが。
  私は日本の日本に合った経済手法や日本型の経営しか日本の生きる道は無いと思います
 これを考えるとお人好しの麻生さんが色々言われて居ますが、考えて見ると案外と言ったら失礼ですが、しっかりした政策を立てているような気がするのですが。


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小泉路線を夢見ている自民党員

2009-03-05 15:00:57 | 麻生内閣

「小泉劇場」終幕の予感 再議決棄権も追随1人  (産経新聞より)
 定額給付金の財源を確保する平成20年度第2次補正予算関連法が4日、衆院本会議で再議決され、自民党の小泉純一郎元首相は予告通りに、衆院本会議を欠席した。だが、追随した自民党議員は1人だけ。「政局にはかかわらない」と宣言した小泉氏。麻生太郎首相に批判的な勢力は依然、その「威光」にすがるが、「小泉劇場」の終幕を予感させる「欠席劇」だった。
 小泉氏は2日夜の会合で「私は辞めていく人間だから、もう政局にはかかわらない」と語ったが、再可決の造反に追随しなくていい-とのシグナルだったとされる。同党中堅は「あの発言がなければ同調者はもう少し増えただろう」と語る。
 深谷隆司元通産相などは小泉氏を顧問格とする議員グループを作り、「国家戦略について語り合う」ことを決めた。
 また、それぞれに「改革派」の議連結成を計画している中川秀直元幹事長、武部勤元幹事長も小泉氏との関係をアピールして行動しようとしている。

[小泉発言をどう読むか]
 2日の会合での小泉さんが深谷隆司、塩崎恭久、平沢勝栄、小野次郎各氏ら計10人の自民党衆院議員に語ったと言う
・「政局については、私は(国会議員を)辞めていく人間だから一切語らない。これからやっていく人たちが考えたらいい」と発言
・「引退したら政治家としては終わるが、活動は続ける」と強調
・環境問題と経済成長の両立、食の安全問題の研究など、引退後の「夢」を打ち明けた
朝日新聞
より)
の言葉から、私は3日のブログで如何にも機を見る敏な小泉さんらしい発言で、もう小泉さんの時代は終わったとみたのでしょう。
と書きました。
  
それを具体的に記すと小泉さんは、
・オバマさんの登場が示すように、時代が大きく変わろうとしていたときに、米国の年次改革要望書に従ってやって来たことが少なくとも性急に過ぎたと思っていること
・そうかとと言って政治家として自分の非を認めたくないこと
・爆弾発言への自民党の反応が殆どなかったことから、自分の影響力の減少を覚ったこと
・小泉さん一流の美学でこのさいカッコ良く身を引いてみせること
と言うのが小泉さんの本音だと思うのですが。

 然し、昨夜のテレビでも武部勤元幹事長が、「小沢さんの政治と金の問題が出た今こそ、自民党も新しいリーダーを作り、その元で新しい政策を作って衆院選に臨むべきだ」と言う趣旨のことを言っていたのを見るとまだ小泉路線に執着しているようです。

自民党の政権の座を脅かしていこと
第三者から見ると今、自民党の政権の座を脅かしているのは
・麻生さんの失言と発言のぶれへの批判
・定額給付金の取り扱い
官僚制度改革への内閣の腰の引けた姿勢
年金問題
・後期高齢者医療制度、医療・介護などの社会福祉の崩壊、地方の疲弊
・労働関係法律の規制緩和に伴う社会格差の発生、日本初の急激且つ大量のリストラ、そのセイフティーネットワークの不足
などなどです。
 麻生さんの発言や、定額給付金の取り扱いは明らかに小泉さんの責任ではありませんし、官僚制度改革への麻生内閣の腰の引けた姿勢は批判はあるが、それを放置したのは小泉さんだし、年金問題は小泉さんが社保庁のトップに民間人を入れただけで放置したこと、それ以下の問題は全て小泉改革の負の部分の弊害です。
 構造改革を推進は良い事ですが、今の情勢ではその負の部分の修正は現在は緊急且つ必須の問題ですし、それに麻生内閣は今取り組んでいる最中です。

[上げ潮路線が今後通用するか]
 構造改革推進する人は上げ潮派とも呼ばれていますが、今後日本の経済が順調に成長するのでしょうか。少子高齢化の傾向、物の有り余りと環境問題にも絡んで消費の減少傾向などから考えると内需の拡大は望めない。
 そうかと言って外需に頼ろうにも中国、インドなどの台頭に伴う相対的競争力の低下、それに対応するための1000万人労働者導入の案も、奴隷制度以来の長い伝統のある米国は別としても、その伝統がないEUの実情を考えると、日本社会はそれに対応出来ないでしょう、結局残念ですが、今後の日本の経済成長は殆ど望めず、微増・停滞・微減の可能性のほうが高いと思います。

構造改革派のやるべきこと
・構造改革の負の部分を認めてその修正を図ること
・新しいリーダーを選ぶのなら武部さんや中川秀直さんが自分で立候補すること
・官僚制度改革に腰が引けた(と思うなら)麻生さんの尻を叩くこと
・郵政改革の3分社化より4分社のほうが良いことを説明すること
・今の金融・経済危機が行き過ぎた自由主義経済の結果と言われているがこれに対してどう思うかはっきりすること
・中川さんは自分の提唱した1000万人の外国人労働者導入について今どう思っているかはっきりすること

[自民党のこれから]
 時勢の大きな変化、自民党の抱えている問題に対して麻生さんのやろうとしていること、構造改革派の今後やるべきことを考えてみると、自民党全体としてのやるべきことははっきりしていると思います。
 つまり、
・麻生さんの政策に不足があれば修正し、挙党一致で進む
・麻生さんの代わりのリーダーを選ぶなら、そのために自民党がばらばらにならない道を模索するしかない様な気がするのですが。
 これだけ考えて見ると、時勢が大きく転換しようとしているのに、産経新聞の指摘のように上げ潮派、構造改革派はまだ小泉路線の幻影を追っているように見えて仕方がなのですが。

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騒然とした自民党と読売新聞

2009-03-03 11:35:27 | 麻生内閣

 09年度の予算の衆議院通過でその成立の目処が付いた所で、また自民党内部が騒然として来た様です。

解散時期、自民・古賀氏「09年度補正後がタイミング」(朝日新聞より)     
 自民党の古賀誠選挙対策委員長は1日、テレビ朝日の番組(サンデープロゼクト)で、解散時期について「いま考えられる経済政策を全部やったら民意を問うのは憲政の王道だ。09年度予算の成立後に補正予算を組み、成立後が一つのタイミングだ。麻生首相に強く進言する」と述べた。4~5月を念頭に、09年度補正予算成立後の早い段階で解散に踏み切るべきだとの考えを示したものだ。
 菅義偉選対副委員長も同日の岩手県内での講演で「総理が途中でかわることは百%ない。総選挙は間違いなく麻生首相でやる」と強調したうえで、解散時期については「補正予算案が出てくる。首相が悔いのない景気対策をしっかりやり、国民にどうかと問い、審判を受ける時がくるだろう」と語った。

 朝日の記事には書いてありませんでしたが、古賀さんも番組上で党内の麻生降ろしの動きを牽制していました。
 この正副の選対委員長が同じ発言をすることを考えれば、4~5月へ向けて麻生さん退陣か否かの党内のごたごたが最高潮になるのでしょうか。
 私は衆院選へ向けて自民党のやるべきことは、挙党一致しての公約作成でありのため政府と各グループの政策をすり合わせて、民主党のそれに負けないと言うより圧倒するような、極力完全なものにするのが先決だと思うし、自民党にはその余力は充分にあると思うのですが。

小泉元首相「今後、政局の話は一切しない」(朝日新聞より)
 小泉氏は深谷隆司、塩崎恭久、平沢勝栄、小野次郎各氏ら計10人の自民党衆院議員と会食。小泉氏は「政局については、私は(国会議員を)辞めていく人間だから一切語らない。これからやっていく人たちが考えたらいい」と語った。
 郵政民営化や定額給付金には言及せず、「引退したら政治家としては終わるが、活動は続ける」と強調。環境問題と経済成長の両立、食の安全問題の研究など、引退後の「夢」を打ち明けたという。

 如何にも機を見る敏な小泉さんらしい発言で、もう小泉さんの時代は終わったとみたのでしょう。
 それにしても杖とも頼む小泉さんが去って武部元幹事長や中川秀直さんはどう思っているのでしょうか?
 今でも更なる構造改革推進を考えているのでしょうか。
 私は(麻生さんが目指している)今、大問題になっている構造改革の負の部分の修正し、それから改めて改革の推進を考えるのが構造改革派の進むべき道だと思うのですが。

100人がかりで「経済対策」検討…首相官邸で有識者会議(読売新聞より)
 政府が今後の経済対策を検討するために新設する有識者会議の概要が2日、明らかになった。
 100人以上の有識者が参加する見通しで、初会合は「経済有事対応のための緊急拡大会合」として、20、21両日に有識者全員を首相官邸に集めて開く。議長は当初、与謝野財務・金融・経済財政相が務める予定だったが、麻生首相のリーダーシップを強調する狙いから、首相が就任することになった。
 会議は、公共事業中心の従来型の対策にとらわれない、景気浮揚策を検討する。政府は2009年度補正予算案にも反映させたい方針だ。
 メンバーは固まっていないが、政府は、竹中平蔵・元総務相のほか、経済界では茂木友三郎キッコーマン会長や御手洗冨士夫日本経団連会長ら、地方自治体からは東国原英夫宮崎県知事、橋下徹大阪府知事らに参加を呼びかけている。
 麻生批判の竹中さんや、反麻生ではないが政府批判の橋下さん、東国原さんを呼ぶのは賛成です。
 ついでに離党した渡辺喜美さんも呼んではどうでしょうか。
 しかしキャノン大分工場のリストラですっかりケチをつけた御手洗さんを呼ぶのはどうでしょうか、昨日の「たけしのTVタックル」でも三宅さんが御手洗さんのやり方を下品だと決めつけていましたが、一般の人達も御手洗さんの言う事はもう信用しないと思います。
 それにしても100人委員会を発足することは、党内の麻生降ろしの牽制となり、09年度の補正予算成立まで解散がないことの強いメッセージになるのでしょうが、野党は自民党内の反麻生の人達はどう対処するのでしょう。

迷走した麻生発言…給付金「受け取れ」の声に抗しきれず(読売新聞より)
  麻生首相が2日、定額給付金受け取りをめぐる態度をようやくはっきりさせた。給付金の財源を確保する2008年度第2次補正予算関連法案の衆院再可決を4日に控え、この問題による政権へのダメージをこれ以上広げないためにはやむを得ないとの判断があったようだ。
 与党内では「首相が態度を明確にしなくては、再可決を有権者に説明できない」との不満、公明党の「明確にもらうと言った方がいい」と要求、政府筋は首相は「どう判断してもぶれたと言われるなら、受け取ると言った方が傷が少ない」の発言

などなど、定額給付金の政局の動きや麻生さんへの批判めいた解説が延々。
 それから麻生さんの発言後の各方面の発言として、
  公明党の漆原良夫国会対策委員長は「(定額給付金への)国民の評価は、首相の考えが影響されたのではないか。もう少し前に言っていただければ良かった」と皮肉交じりに語った。
 民主党の鳩山幹事長は「さもしい。(首相は態度を)180度どころではなく、360度変えて、またさらに180度変えてぐるぐる変わっている。矜持(きょうじ)の問題なら、最後まで矜持を示されるべきだった」と批判。社民党の重野幹事長も「本当に言葉の軽い首相だ」と語った。

 ことを紹介。
 そして何時ものように麻生さんの定額給付金を貰うか否かの発言の変遷のリストと麻生さんの漫画が付けられていました。
 これで第一面の紹介に加えてこの記事で第4面に約半分の紙面を割いていました。
 先ず第一に批判されるべきは麻生さんの口の軽さであり、私のような年寄りから見ればその発言から見える彼の男らしさの欠如です。
 これが案外に国民からの信頼を落としている最大原因かも知れません。

読売の報道姿勢の変化

 それにしても発行部数一位の読売のこの大袈裟な報道ぶりは何でしょう。
 麻生さんの「定額給付金を受ける受けないが」そんなに政治的に大きな問題になるのでしょうか。
 朝日新聞さえネットを見た範囲では珍しくサラリと報道しているようですが。
 私が何時も気になるのは、渡辺恒雄さんが政界に登場するたびに、読売の報道姿勢が変わる様に見えて仕方がないのですが。

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戻れ「戦う麻生」へ

2009-02-24 17:27:13 | 麻生内閣

[初心を忘れた麻生さん]
 麻生さんの所信表明演説はユニークなものでした。
 自分の政策を打ち出し、それに対する民主党の小沢さんの答えを要求しました。
 自民党の細田幹事長の代表演説もその前半を民主党攻撃に当てるなど自民党の戦う姿勢を国民に示しました。
 この国会中継を見て、今までのような野党の攻撃に対して言い訳ばかりしてきた安倍・福田内閣と違って野党、特に民主党と堂々と論戦をする麻生さんに淡い?期待を抱いたのは私だけではないでしょう。

 然し、事実は安倍・福田内閣と全く同じ野党の攻撃に言い訳ばかり、しかも麻生さんの失言の連続、漢字の読+み間違えを囃し立てるマスコミ、そして最悪なのは麻生さんの責任を他人にかぶせていると思わせるような自己弁護の回答。
 麻生さんにとって不幸だっのは、首相就任後の米国発の金融・経済危機、それにに伴う政策変更に対して発言の振れとの批判、今回の中川さんの醜態で麻生さんの支持率はがた落ちになってしまいました。
 然し過去のことは過去のことです。
 麻生さんは初心に帰って「戦う麻生」に戻るべきだと思います。
 それで私の提言です。

[戦う麻生にもどれ]
・自分の政策に自信を持て

 国家公務員制度の改革
  国の出先機関の統廃合により職員約3万5000人の削減を指示、国家公務員の「渡り」禁止、内閣人事局による国家公務員の幹部人事を一元管理
国会改革
 衆参両院で非常に似通っている選挙制度の見直し、衆参両院の定数や国会議員の歳費の削減りの検討を指示
 その他、郵政改革の内四分社化の見直し、農村改革の推進などなど
  麻生さんの政策にはには自民党内の族議員、改革派と言われる人達、官僚からの抵抗もありますが、そのいずれもがマスコミや民主党さえからも支持されていることが殆どです。
 消費税増税の検討に関しては反自民の姿勢を明らかにしている朝日新聞さえ賛成の社説を出す程です。
 麻生さんはその政策にもっと自信をもって国民に訴えるべきです。

・決断すべき時を間違えるな
 地方分権に関する予備調査では関係省庁からはゼロ回答。
 内閣人事局の問題では人事院総裁が反対の姿勢を明らかにしているそうです。
 もし地方分権の指示後にまたゼロ回答が出れば、その省庁の事務次官を更迭すべきです。
 問題はそれまで麻生さんがもつのかどうか判りませんが、人事院総裁の反対に就いては甘利さん任せにしないで、麻生さん自らが総裁と会いその主張を聞いて、問題があれば更迭を勧告するくらいは今でもできます。
 私は国民に不人気な定額給付金を、緊急事態だからと言う理由で、原案を提出した公明党と相談の上廃止または使途変更し、腰が引けていると思われる公務員制度改革については、渡辺喜美さんを何らかの形ど登用すべきだと提言したことがあります。
 このようなアイディアは誰でも考えることですが、今となってはどうにも成りません。
 国民が待っているのは首相の行動力と決断力です。
  そして麻生さんにはそれを示す時間がありません。
 決断の時期を外さない事、決断したら直ぐで実行すること。
 このようなリーダーを国民が待ち望んでいるのです。

・責任を他人に押しつけるな、自民党政治の責任は全て自分にかぶれ
 責任を全て他人にオッかぶせる人を国民が信頼するでしょうか。
 国民が信頼するのは言い訳をせず、全ての責任を取りそれを何とかすると宣言するカッコ良い人です。

・挙党一致の内閣を作れ
 麻生内閣は安倍さんに引き続いて、お友達内閣と批判され、その支持率を落とす一因となりました。
 その理由の一つとして麻生さんの自信過剰にあると批判されていますが、今は(実は今までも)麻生さん一人ではどうにもならぬ状態です。
 幸か不幸か、中川さん辞任の補充の時が来ています。
 この際思い切って補充人事だけでなく、挙党一致の内閣を作って麻生さんの戦う姿勢を見せるべきだと思います。

・民主党に反撃しろ
 自民党の議員の質問の時に民主党の政策や国会運営などの批判をする。
 有力者はもっと地方遊説に出て、民主党の政策の批判をする。
 論議が活発化→マスコミの報道強化→自民・民主の政策に国民の関心が生れること、今までのだらだらした国会がより緊張してくることは良いことと思います。

・自分を曝け出して国民に訴えろ
 良く考えて見ますと麻生さんが今何を考えているか判りません。
 麻生さんの考えを知るには、彼の書いた「とてつもない日本」がありますが、それは一政治家としての意見ですし、麻生さんは所信表明演説をしましたが、前に書いたように国民へ向けてと言うより、民主党に向けたもので、その演説の全てが国民に訴えかけたものではありませんでした。
 日本の首相として、そして今の様な経済危機際しての麻生さんの基本的な考え方を国民が知らないのは国に取っても麻生さんに取っても不幸な事です。
 日本が未曽有の経済危機に陥っている今、そして自民党政府が沈没仕掛かっている今、テレビなどを通じて、国民に自分の考えを訴えてはどうでしょう。
その前提として、
・自分の考え方を纏めるのは当然ですが、信頼する人達やライターなどの意見を交換して練りに練った原稿を作り、マスコミに配信する、
・国民に謝らねばならぬことはあっさり謝る、
・自分を曝け出して国民に訴える、
ことです。
 麻生さんは良い意味でも悪い意味でも時の人ですから、きっと申し入れに乗ってくるテレビ局はあると思います。
 民主党から公平に報道しろと小沢さんの登場を言ってくるかも知れませんが、それこそ衆院選を前にして、自民・民主の選択を迫れるている国民の望むところです。

・衆院選は政策論争に力を入れる
  その為に民主党の政策の弱点を研究する。
  外国人参政権、実行不可能な?アフガンの和平案、自虐史観を法的に定着させる「恒久平和調査局設置法案」、「人権擁護法案」などなど、攻撃の種に困ることはないと思います。
 一方民主党も自民党の政策の弱点を付いてくるでしょう。
 これもそれこそ自民・民主の政策の選択を迫られている国民の望むところです。
 
[負けるには負け方がある]
  次の衆院選では殆どの人達が民主党の勝利は確実だとみています。
 勿論自民党勝利を目指して戦うのは当然ですが、負けても負け方があると思います。
  同じ負けるのなら、日本の将来を見据えた政策を打ち出して、堂々と民主党との政策論争をしてはどうでしょうか。
  今迄のように自分の選挙のことばかり考えていて国民受けの良い政策を出して、もし敗北すれば、麻生さんは勿論、自民党も当面再起不可能な程の手ひどい敗北になります。
  麻生さんは週間文春の言う様に首相としては最悪かも知れませんし、自民党もダメな政党として叩かれていますが、日本にとつてなくてはならない政治家であり政党です。
  麻生さんも党も負けることを考えるのは辛いかも知れませんが、同じ負けるのならどう言う負け方が良いか、良く考えておく必要があると思います。


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麻生さんと「たかじんのそこまでいって委員会」

2009-02-23 10:58:46 | 麻生内閣

[テレ朝の「スーパーモンニング」並みの「そこまでいって委員会」]
 昨日の読売のテレビの「たかじんのそこまでいって委員会」だけには本当にがっかりしました。
 中川昭一さんの例のイタリヤでの記者会見の映像を延々、バチカンでの彼の失敗報道、そして中川さんが酔っぱらったに違いないことの議論をまた延々、同行の財務省の官僚や読売新聞の女性記者の(過度の)飲酒否認などは触れもしないまま。
 唯一、中川さんを擁護したのは台湾国籍の金美齢さんだけ。
 まるでテレ朝の「スーパーモンニング」を見ているようで頭が痛くなりました。
 いつもの世の風潮に流されない、鋭い的を得た発言の多いこの番組で、既に辞職をして決着のついている問題を何故、わざわざかなりの時間を割いてまで報道したのか判りません。
(テレ朝の死者に鞭打つような報道姿勢や、今回のたかじんの番組の異常な報道については、思いつくことも有りますが、幾ら素人のブログと言っても私の勘繰りなので省略します。)

[次の首相は舛添さん?]
 もう一つの話題は、三宅久之さんと勝谷誠彦さんがそれぞれ別の情報からとして、自民党内に麻生さんの代わりに舛添要一さん担ぎだそうとする動きがある話がでていました。
 然し、話はそこまでで終わりそれに対する批評が無かったのは出演者の見識だと思いました。
 詰まりコメントする価値もない話題だと思ったのでしょうか?(私の買いかぶりかも知れませんが)
 誰が考えても参議院議員2回の経験しかない舛添さんの下でベテラン揃いの自民党員が一致団結して戦うかです。
 舛添さんも麻生さんほどはないにしても、かなり思いつきの発言が多いようですが、麻生さんの例を考えてもそれに対して、今の自民党では党員から何か一言も二言があるのは間違いない事です。
 野党やマスコミからも総裁選四戦の批判が出るのは間違いありません。
 麻生さんの下で戦うのと、舛添さんの下で戦うのがどちらが有利かは、後者の方へ甘くみても、せいぜい五分五分でしょう。
 それより急に浮上した与謝野さんの方が遥かに現実的です。
 詰まり自民党の中で舛添さんの名を持ち出すなど、過去に失敗した「人気のある」安倍さんや麻生さんを総裁に選んだ愚を繰り返しているだけです。
 この話を聞いて「貧すれば鈍す」の言葉を思い出しました。

[麻生さんへ]
 中川さんの失敗は以後の報道から見ても、今までの飲酒に伴う(例えば肝臓の異常などの)影響ははあったかも知れないが、単なる体調管理の失敗だったことと、外国のメディアの報道は一過性のものに過ぎないことから、私は普通だったら国会の場で謝れば済む事だと思っていました。
 麻生さんの中川さんの擁護の理由は本当のことは判る由もありませんが、私と余り変わらない判断があったと思います。
 然し実情は違いました。
・外国のメディアはこのような些細のことはたった多分一度しか報道しないのに(反日の韓国、中国はどうか知りませんが)、麻生さん自身の失言や漢字の読み間違いの失敗を何度も何度も繰り返し報道するマスコミ、特にテレビのこと
・そのようなマスコミの援護と、野党側の不当なやり方を殆ど非難しないマスコミの姿勢を良い事に、やりたい放題の野党が強硬に中川さんを辞職の要求をしてくること
・それに対して支持率の低下に悩む内閣としては予算を通しすためにはある程度の譲歩しなければならないこと
・そして自民党ないからさえ中川さん批判が出ていること
など麻生さんの念頭に無かったようです。
 中川さん擁護発言のあと、国会や政界の動きをみて麻生さんはその判断を変えてきました。
 そしてその麻生さんの発言の振れの批判が加速し、首相問責決議案の提出の話まで出てきました。

[与謝野さんの後任問題]
 麻生さんは中川さんの後任として与謝野馨さんの兼任をさせ、09年度の予算成立までこのまま過ごすことを明言しました。
 然し20日の報道
によれば、いずれのポストも本来兼務はそぐわないとされる要職で、与謝野氏の公務の量が増えている。すでに22日にタイで開かれる東南アジア諸国連合・日中韓(ASEANプラス3)の財務相会合への欠席が決まった。世界的な金融危機に対処するため3月14日にロンドンで開かれる、20か国の先進国と新興国によるG20財務相会合への出席も、現時点では未定だ。と言われています。
 
 今の所、マスコミは与謝野さん欠席の可能性に触れているだけですが、いざその時になってどのように報道するか、そしてそれに勢いを得た野党がどのように政府を攻撃するかは、容易に想像できることです。
 そのため、09年度予算案が今月下旬にも衆院を通過した後にポストを分離し、新たな閣僚を任命するとの見方が出ている。一方では、政府・与党内には、「国会審議を円滑に進めるため、09年度予算成立まで与謝野氏の3ポスト兼任を継続すべきだ」との声もある。そうです。

 これを書いている私自身が自他とも許す「お人好し」だから、同じ「お人好し」の麻生さんの中川さんの対応の仕方も良く理解できますが、今度の欠員補充の件もマスコミと野党の動きと内閣の支持率も考えて対応を誤らないようにして貰いたいものです。

 それにしても予算成立まで与謝野さんの留任を明言し、
・またその前に補充することになれば、
・または 与謝野さんを留任させて、重要な国際会議を欠席したら、
どちらにしても、またどう言われるか、そしてそれが内閣支持率のさらなる低下に繋がることは決まっています。
 麻生さんが「予算成立まで与謝野馨さんの兼任の発言」をする前に、最後は自分の意志を通すのは当然ですが、誰か相談する人は居なかったのですかね。

                                       
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小泉改革の意味するもの

2009-02-22 16:52:27 | 麻生内閣

 小泉、竹中さん登場の前から、構造改革を推進した経済学者の中谷巌さんが懺悔の書として「資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言」が評判になっているそうです。
 これについてネット上で賛否こもごもの意見(どちらかの言えば批判的な意見が多いようです)が出ています。
 私は経済学などまったく判りませんが、経済を専門にしている中谷さんが、自分の職業や地位が影響があるにも関わらず、学者としての良心に基づいて反省の書をだした勇気に対して評価しています。

[中谷巌さんの意見]
 その中谷さんの考えかたについてはNHKの「中谷巌(経済学者)の転向
の報道によると、
・米国型の競争社会を目指した改革は正かってのか。
・世界はグローバル資本主義のパンドラの箱を開けてしまった
・日本は人と人と繋がりを持つコミュニティをもっていたがそれが消えた。
・派遣社員は格差社会を産んだ
・日本の現場は一体感をもっていたし信頼と協力で進んで来た
・国にはそれぞれの歴史と文化がありそれを無視した改革は上手く行かない
・改革は人を幸せにするもので無ければならない、人を孤立させる改革は改革ではない。

[小泉さんの麻生批判に勢いつく改革派]
 一方、政界では小泉さんが登場して麻生批判を行い、それに元気を取り戻した所謂改革派の人達が離党も辞さないと言わんばかりの発言をしています。
 それで私も素人が見た小泉改革とは何だったのか米国と日本の事情を比較して考えて見たいと思っています。

[小泉改革の際の環境の日米の比較]
・社会格差の考え方
米国:奴隷制度以来の伝統、競争社会で頑張ったものが優位にたち、頑張らない人達はそれなりの報いを受けるのは当然だの考えが通用し格差社会に大きな抵抗がない。
 だから米国在住の人達が首を捻るような富裕層だけのコミュニティーを作り、貧乏人を締め出しても批判が起きない。
日本:昔からあった士農工商は明治維新で否定され、地主と小作農の上下関係も占領軍から廃止された。
 占領軍は自由、平等を唱えて民主主義の考え方を導入した。
 平等の考えは学校教育での「横並び」に繋がり、社会全体としても(頑張らなくても)平等なのは当然だという空気が生れた。
 日本の好景気時代に生産性の高低に関わらずどの業種に従事する人達も皆「一億総中流意識」を持つ理想的な社会の経験をした。
 戦後以来、今回のような社会格差を持つのは初めての経験で大問題になっている。

・独立心と助け合い
米国:フロンティア・スピリッツでで象徴されるように、独立心を持っておりすべては個人責任だという考え方がつよい。
日本:個人の競争より協力、助け合いの考えがまだ残っている。
 今の日本で派遣切りされた人の現状を個人責任だと言っても日本では通りません。

・コミュニティーの問題
米国:日本に比して宗教心が強い→金が集まる→慈善事業を行う
 一神教の国はどこでもそうだが、金を持った人達が貧乏人に金をやるのは当然だと言う考えがあるので、旧マイクロソフトのビル・ゲイツさんのその収入を使って慈善事業を行う風土がある。
日本:占領軍は一時神道を禁止したが、その影響で(と思うが)日本人が宗教心を無くしてしまった。
 それで日本中で広く信仰されていた仏教まで衰え→金が集まらない→昔からやっていた慈善事業などやれなくなった。
 米国のように富裕層が貧乏人を助けると言う風土が殆どない。

・企業の競争力
米国:戦後間もなく日本の台頭、最近では中国の台頭で製造業の競争力が減退したが、基軸通過のドルのお蔭で金が集まり、国内消費に頼る経済と、金融技術で何とか凌いで来たが今回の破綻となった。
日本:家族主義経営→従業員の企業への忠誠心と品質管理システムを米国から導入→自主管理活動、改善活動にによる従業員のチームワークと、通産省の指導で飛躍的に競争力強化
 膨大な且つ超低賃金の中国の台頭→日本企業の企業競争力の相対的低下の時期に小泉改革が始まる
 小泉改革のやったこと→労働関係諸法の規制緩和→需要に応じて増減出来るしかも低賃金の非正規社員の急増で何とか企業の競争力を保つ
 その一方経費削減で、地方交付金や社会福祉関係の予算の削除、セイフティーネットの強化を怠る
 政府主導かどうかは別として米国流の経営手法、成果主義、株主優先、長期的視野の経営より短期的利益の追求などが導入され、家族主義経営、チームワーク、従業員を大切にする、長期的視野の経営など日本企業の強みとするものをなく企業が増えてきた。
そして今回の米国発の金融・経済危機でGDP減少率が先進国で飛び抜けて大きい12.7%の数字を示した。

 最初にお断りしますが、上記の分析の中で占領軍の政策が日本に大きな影響を与えていますが、憲法と同じように占領軍の統治や引き揚げ後の米国の都合の良い様に決めるのは当然の話です。
 日本が独立した後日本が変えれば良い事だし、ネット上で問題になる米国の年次改革要望書も日本に国情に合わなければ採用しなければ良いのです。

[小泉・竹中さんの構造改革の問題点]
・日本の国情や、日本人の心情や日本企業の強みを無視した規制緩和をした
・日本のコミュニティーや日本人の心情と米国のそれの違いも考えずに、改革を進めるだけで、それに伴う負の遺産の処理を怠った。
・企業はそれを最大限、または無制限に利用して何とか当面の中国台頭に伴う競争力の低下を何とかしのいだ。
・企業は非正規社員の増加、何でも小泉さんが推進した米国の流れに乗って成果主義など取り入れ日本の競争力の基本となっていたチームワークを壊してしまった。
・これも日本企業の強みだった長期的視野に基づく経営から短期的に利益の追求にはしり、便利な非正規社員の採用などで、放漫経営に陥った会社も出た。

[所謂、改革派の人達へ]
 そして結果の今の様な日本の惨状です。
 これは天災でしょうか。
 日本の金融界は米国の金融資本の動きを慎重に見極めたために世界で一番被害を少なくしました。
 ということは政府の人達も政治家も今問題の製造業の人達も金融界と同じ情報をもって居たはずです。
 然しこれは小泉さんばかりが悪いのではありません。
 今日は紙面の都合上触れませんでしたが、自分で首を切って置いて後は処理は政府の責任だという経団連のトップのように、企業の倫理観とか社会的責任をわすれた企業のトップの責任者、今まで政府主導で護送船団方式で伸びてきた企業がいきなり規制緩和されで、放漫経営をした企業の責任者の責任もあります。
 然し企業経営者は皆優秀で、悪い事はしないと言う性善説に立って、規制緩和してあとは自己責任で逃げてしまった小泉さんの責任はあります。
 世の批判を浴びている小泉さんの麻生批判に、勢いずいた改革派の人達のやることは、改革の負の遺産の処理をどうするかはっきりすることです。
 もしそれを忘れたら有権者の批判→落選の憂き目に逢うことも知るべきだと思います。

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小泉さんと郵政改革と麻生さん

2009-02-14 15:41:04 | 麻生内閣

 小泉さんの発言で与野党の間が揺れているようです。
 然しマスコミの報道やネット上の意見から見るとこの揺れは一時的なものに終わりそうです。
 小泉さんの発言の中心は、
 野党が反対している定額給付金について、「本当に3分の2(の衆院での再議決)を使ってでも成立させねばならないような法案とは思っていない」と述べ、参院で多数を占める民主党など野党の理解を得られるよう見直すべきだとの考えを示した。   (産経新聞より)と言ったことにあるようです。
 私は定額給付金については前にも書いたように、小泉さんの意見に賛成ですが、今となっては麻生さんも自民党はもう引っ込みが付かないでしょう。

 ここでは郵政選挙で自民党が衆院議席の3分の2以上を占めたこと、国民の郵政改革の理解度、小泉さんの功績とマスコミのキーワードで考えて見たいと思います。

[自民党圧勝と小泉さんの功績と国民の郵政改革の理解度]
自民党圧勝の理由

・小泉さんの人気
 「ヨン様に振った手を純チャンへ振る」と言う句がありますが、カッコ良い小泉さんの出現にふだんは政治に無関心の人達が政治に関心を持ち始めました。
 詰まり政治に無関心な人でさえ彼のリーダーシップに歓呼の声をあげたのです。
・マスコミの選挙中の偏向報道
 小泉さんの郵政改革反対者への離党勧告、除名、さらには刺客派遣という奇策に乗せられたマスコミ、特にテレビが選挙の真っ最中に刺客の動きや、小泉さんの演説に歓声をあげる小母さん連中の報道ばかりしました。
・そのようなテレビの報道で今まで政治に関心がなかった人達まで投票にでかけました。
  そして多分その人達は殆ど自民党に投票したと思います。
 つまりマスコミ、特にテレビは自民党圧勝に大きな貢献をしたのです。

・小泉さんの功績
 小泉さんの優れたリーダーシップ、巧みな選挙戦術、(政治家としては時に必要な?)反対者への冷酷な扱いなどでマスコミを味方につけた、郵政選挙の圧勝は殆ど小泉さんの功績と言って良いと思います。

・郵政民営化の理解度
 麻生さんが「国民が4分社化など知らなかった」と言って顰蹙を買いましたが、上記のように国民のかなりの部分の人達は、(郵政改革に賛成と言うより)小泉さんに投票したので、3分の2以上の議席数と国民の郵政改革の理解度は必ずしも正確な相関関係ではないと思います。
 だから郵政改革を唱える人達の言う様に「麻生さんは3分の2の以上の議席数の重みを知るべきだ」と麻生さんを批判する前に、郵政改革の良い所を進め、悪い所を直すというフランクな立場で検討すべきだと思います。

[小泉さんの学ぶべきところ]
拙いところ

 現在日本の大きな社会問題になっている年金問題の放置、強引な経費削減による社会福祉・医療・介護の崩壊、労働関係の規制緩和に伴うセイフティーネットの強化の放置、三位一体の名のもとの地方分権で実は地方交付税削減による地方の疲弊、消費税増税の先送りは自民党政権の足元を揺るがしています。
 但しこれは小泉さんだけの責任ではなく、後任の安倍さんが改革の負の部分の修正、見直し、後始末をしなかった責任もあると思います。(私は安倍さんの言う「改革の継承」でなくて、「改革からの脱却または見直し」とすべきと書き投書もしたのですが。
参照:カテゴリー→安倍内閣

 私は麻生さんが小泉改革の負の部分が何故生じたか、小泉さんが先送りした消費税増税など、小泉さんのやり方の拙い点は反面教師として学ぶべきだと思います。

良いところ
・優れたリーダーシップ
 私は小泉さんが上司として一番優れたところは良いところは、政治では素人の竹中さんをバックアップし、その力の100%かそれ以上の力を発揮させたところと思います。
 麻生さんの不規則発言やそのブレの裏には、何でも自分がやろうとしているように見えて仕方かないのですが。
 麻生さんは何か新しい発言をする前に、関係閣僚の意見を良く聞くことだと思います。

・発言にブレがないこと
・言い訳をしないこと、小泉さんへの人身攻撃に取り合わないこと
 上の2件に付いては昨日も触れました。
・政治家に時には必要な冷徹さ
・機を読むことに優れている
・巧みなマスコミの操縦術

 以上思いつくだけ並べて見ましたが、小泉さんと麻生さんのやり方は好対照のようです。
 麻生さんもその人柄から小泉さんの真似したくても出来ない事もあるかも知れませんが、それでも小泉さんから学ぶことも多いようです。

 麻生さんは小泉さんの発言を「厳しい激励の言葉と受け取っている」と言ったそうです。
 小泉さんの発言に対し、内心はどう思っているか知れませんが、ここではフランクに小泉さんの良い所、拙い所を見て国のリーダーとしてどうあるべきかもう一度考え直す機会だと思うのですが。

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追記:民主党のせこい対応
 民主党は小泉さんの定額給付金反対の発言を聞いて、参院での関連法案採決の時期を小泉さんのロシヤからの帰国まで伸ばすそうです。
 詰まり参院での関連法案の否決→衆院での再採決の時小泉さんの反対(を予測)→マスコミの一斉報道と言う劇的な効果を期待しているのでしょう。
 何時もの党略優先のせこいやり方には情けないやら呆れるやらです。