うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

海外GIいくつか

2013-07-25 20:24:55 | 競馬日記
ここ最近、クラシックくらいしか海外のレースを振り返る暇がなかったのですが、ちょっとやる気になったのでいくつか振り返ってみます。

ジュライCはLethal Forceが勝ちました。ロイヤルアスコットのダイヤモンドジュビリーSからの連勝で、欧州で久しぶりに現れた強いスプリンターという評判です。
父はDark Angel。2歳GIミドルパークSを勝って、2歳で引退しました。Lethal Forceはその初年度産駒に当たります。父系はAcclamation - Royal Applause - ワージブ - トライマイベストとさかのぼる系統。トライマイベストの系統ではオーストラリアでリーディングサイアーになったラストタイクーンが有名ですが、ワージブのラインも随分つながりましたね。
Lethal Forceは母父もGreen Desert産駒のスプリンターDesert Styleなのですが、あくまで組み合わせという点では祖母父のExplodentの方が強く出ています。こちらはアメリカンなスプリンターですね。いずれにせよ、実績通りのスプリンター配合だと思います。

ジャンプラ賞はHavana Goldが勝ちました。父は無敗で引退した2歳チャンピオンTeofiloで、母父はDesert Style。母父がDanzig系でDanzigクロスができるTeofilo産駒という点では今年の愛ダービー馬Trading Leatherと同じです。Trading Leatherの方が細かくスタミナが効かせてあるようには思います。
が、Havana Goldの方もそれなりにちゃんとした配合ですね。Desert Styleの祖母Canton Silkは愛2000ギニー、BCマイルのBaratheaの祖母、Desert Styleの母父はSadler's Wellsと相性のいいHigh Topです。また、クロス馬という観点ではAcropolis 7 x 7がありますし、2冠馬ニンバス 7 x 6も面白いです。

パリ大賞典はMonsun産駒Novellist。馬主のDr. Christoph Berglarはケンタッキーに牧場を持っているようですね(Stonereath Stud)。
イニシャルNのドイツ血統馬ということで、詳しい人はもしかしたらそうではないかとピンと来るかもしれませんが、フェデリコ・テシオ所有の繁殖牝馬Catnipの孫Nella da Gubbioがドイツに渡って繁栄させたラインです。Nella da Gubbioの産駒に10戦無敗の独ダービー、オークス馬Nereideがいます。この牝系の他の超有名どころでは独2冠馬で独リーディングサイアー6回のNeckar、GI4勝で独リーディングサイアーのNebosなど、最近の活躍馬では独オークス馬Night Magic、日本で有名なところではノーアテンションがいます。
配合としてはまずはやっぱりLiterat 4 x 4ですね。これがMonsunで効いていたHerold、Olymp、Ticinoというマニアックなドイツの血とメジャーなPhalarisを結びつけます。これはLandoとか、Lucky Speedとかと共通する点です。配合の上手さではこの2頭の方が上だと思いますが、名種牡馬Monsunの影響を強く出すというのは悪くないと思います。

書く機会がありませんでしたが、そう言えばMonsun産駒で私が期待していたMaxiosブログ)が5月にイスパーン賞を勝ったようですね。Novellistとは全く配合が違います。Monsunという種牡馬は偉大ですね。