うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

Belle Watling輸入

2012-02-02 19:36:27 | 競馬日記
ノーザンファームがチリの名牝Belle Watlingを輸入したそうですね(記事)。「非サンデー系の繁殖牝馬として、日本の競馬界に新たな風を送り込むことを期待している」との中尾事務局長の談。

どんな配合の馬だったっけと思ったら、普通でした。チリ産で、新たな風とかいう標語が付くからにはもっと南米血統コテコテかと思いましたが、父Sadler's Wells直仔Dushyantor×母父Storm Bird直仔The Great Shark×祖母父Never Bend直仔Domineau×曾祖母父Damascus直仔Damascus Silverで、4回連続メジャーな種牡馬の仔のアメリカ産種牡馬が付けられています。南米土着血統が出現するのは高祖母の部分のみ。南米ならではの特殊性がほとんどない、普通の配合です(良い悪い普通の普通ではなく、特殊か普通かの普通)。確かにHaloフリーの南米の名馬ですから、中尾事務局長の談と矛盾はしないのですが。
Belle Watlingはエイシンアポロンの父Storm Bird系×母父Sadler's Wellsの裏返しで、祖母内にSadler's Wellsと相性がいいNever Bendを含みます。母父内のMan o'Warがこんな前にあっていいのかと思うところくらいが気になる点で、他の整合性は取れています。

父Dushyantorはチリのリーディングサイアーで現役時は重賞3勝。Juddmonte出身で、母はSlightly Dangerous。つまり、英愛ダービー馬コマンダーインチーフ、マイルGI2勝ウォーニング、フラワーボウル招待のYashmak、愛ダービー2着のDeploy、フィリーズマイル2着のJibe、ランカシャーオークス(GIII)2着のTotalityのきょうだいです。コマンダーインチーフ、ウォーニングは日本に輸入され、活躍馬を出して成功しました。Deployもマイナー種牡馬ながら伊オークス馬Zomaradah、GIIロイヤルロッジSを勝ち、JCにやってきたMonsを出しています(2000ギニーで合田さんがキノコの名前ではなく日本の騎手の名前を足したものだと解説していたShii-Takeも記憶に残っています)。