うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

注目の新馬

2009-06-22 19:42:12 | 競馬日記
ダービーが終われば新馬戦の時期です。土曜から2歳新馬戦が始まりました。そして日曜に前評判の高かったダノンパッションが早々とデビューしました。テンションが高めでかかり気味、直線でもすぐには前が開きませんでしたが、隙間を見つけると一瞬で抜け出しました。上々のデビュー戦でした。

叔父、叔母にディープインパクトブラックタイドニュービギニングヴェルザンディがいる血統で、これらと同じ池江泰郎厩舎ですから、期待されるのも当然です。
配合的にはダノンパッションの祖父と祖母の組み合わせがディープインパクトとブラックタイド、父と祖母の組み合わせがニュービギニングとヴェルザンディになります。
ディープインパクトではAlmahmoud 4 x 6の系列ぐるみにTurn-to 4 x 6の中間断絶、Pharamond=Sickle 5 x 7 . 7 . 9が続いています。ダノンパッションではAlmahmoud 5 x 7、Turn-to 5 x 7が最前面クロスで、Pharamond=Sickle 6 . 8 x 7 . 8 . 8 . 8もあり、ディープインパクトの構造が保存されています。残る2分の1の違いから生じたクロスは、Nasrullah 6 . 7 x 6 . 6、Menow 7 x 6、Khaled 7 x 6、Donatello 7 x 6。これら6代内に現れるクロス馬はGainsborough、Phalaris、Selene、Blenheim、The Tetrarchらで相互に結びつきます。血統の奥の方ではFair Trialをクロスしているところが好感が持てます。バランスが良くキメが細かい良配合だと思います。定年まであと2年を切った名調教師に更なる勲章をもたらすことができるでしょうか。

ニュービギニングの場合はDonatelloの位置が一つ前に出ていてNasrullah、Khaledらのクロスが生じていない分、長距離向きで、エンジンのかかりの遅い不器用なタイプになりました。
同血のヴェルザンディは血統の割に素軽いところを見せたのですが、故障で歯車が狂ってしまいました。

この厩舎にはもう一頭、ディープインパクトの甥の2歳馬がいます。それはリルダヴァルという馬で、ダノンパッションとは母父が違います(Woodman→サンダーガルチ)。いい配合かどうかで言えばいい配合だと思いますが、1/4の違いで足しているのがDjebel、Bahram、Chanteur、Bull Leaとスタミナ勢力である点は心配です。

一昨年、シンボリクリスエスの初年度産駒として注目を浴びた馬の1頭ブラックパンサーもこの厩舎にいました。この馬は父の持つアメリカ系、祖母の持つヨーロッパ系の血が生かし切れていない感じで評判ほどのものを感じませんでした。