うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

トライアル

2009-03-30 23:12:59 | 競馬日記
アイルランドでもギニーのトライアルレースが始まっています。
レパーズタウン2000ギニートライアル(GIII)はCape Cross産駒Rechargeが勝ちました。母は牝馬ながらタタソールズGCを勝っています。父の母Park Appeal内といい、母内タップオンウッドといい、ちょっと特殊な血を持っていますね。
Firdaussiクロスを伴うHerbagerクロスは魅力です。

レパーズタウン1000ギニートライアル(GIII)はCongaree産駒Maoineachが勝ちました。父はワンダーホースアラジの仔です。牝系はオグデン・フィップスの所有で、曾祖母はケンタッキーオークス馬Disputeで、兄と弟にTime for a Changeアジュディケーティングがいます。

フランスのGIIIエドモンブラン賞はSlickly産駒Gris De Grisが勝ちました。Northern Dancerの影響が強いことが明確です。Northern Dancer系の同系交配ですが、父がLinamixのゼロ交配です。

サンデーサイレンスの功績と罪

2009-03-30 19:57:18 | 競馬日記
海外のGIレースを勝った日本調教馬
1998年モーリスドゲスト賞:シーキングザパール
1998年ジャックルマロワ賞:タイキシャトル
1999年サンクルー大賞典:エルコンドルパサー
1999年アベイドロンシャン賞:アグネスワールド
2000年ジュライC:アグネスワールド
2001年香港ヴァーズ:ステイゴールド
2001年香港マイル:エイシンプレストン
2001年香港カップ:アグネスデジタル
2002年クイーンエリザベス2世C:エイシンプレストン
2003年クイーンエリザベス2世C:エイシンプレストン
2005年アメリカンオークス:シーザリオ
2005年香港マイル:ハットトリック
2006年ドバイシーマクラシック:ハーツクライ
2006年シンガポール航空国際C:コスモバルク
2006年メルボルンC:デルタブルース
2007年ドバイデューティフリー:アドマイヤムーン
2007年シンガポール航空国際C:シャドウゲイト

日本調教馬による最初の海外GI制覇はシーキングザパールによるものでした。当時はモーリスドギース賞と呼ばれることの多かったフランスの短距離戦を快勝しました。その1週間後にタイキシャトルがジャックルマロワ賞を制し、日本調教馬のレベルが世界標準に達したことを証明しました。その次はエルコンドルパサーによる長期フランス滞在。サンクルー大賞典とフォワ賞を勝ち、凱旋門賞とイスパーン賞で2着というえげつない成績でした。アグネスワールド、アグネスデジタル、エイシンプレストンの活躍も忘れられません。アグネスワールドは日本ではGIを勝ちきれませんでしたが、英仏で一つずつスプリントGIを勝つことができました。アグネスデジタルはあらゆるサーフィスで活躍したオールラウンダーで、香港の芝も難なくこなしました。エイシンプレストンは2歳時に朝日杯を勝ったものの、その後日本のGIでは少し足りない感じでしたが、香港の芝は非常に合っており当地のGIを3勝もしました。ここまで挙げた6頭は全て外国産馬です。
内国産馬による海外GI制覇はステイゴールドのドラマチックなラストランが最初でした。その後、アメリカで歴史的圧勝劇を演じたシーザリオ、マイルCS制覇の勢いそのまま香港マイルを制したハットトリック、ルメールに導かれてシーマクラシックを完勝したハーツクライ、シンガポールでGIを手にしたコスモバルク、メルボルンCでポップロックとのワンツーを決めたデルタブルース、デューティフリーで一気に抜け出し勝負を決めたアドマイヤムーン、前年のコスモバルクに続いてシンガポール航空国際Cを制したシャドウゲイトと、コンスタントにGIを勝ち続けました。この8頭の内国産海外GI馬のうち、コスモバルク以外は全てサンデーサイレンスの血を持ちます。
1998年から2007年まで2004年を除いて日本調教馬は毎年海外のGIを勝っていました。それはマル外とサンデーサイレンスの血によるものです。昨年は海外GI未勝利、今年もドバイで完敗しました。サンデーサイレンスというモンスターサイアーに頼りすぎていた反動が出始めているように思います。どんな相手と交配してもそれなりに走ってしまう種牡馬に頼り切ってしまうとその種牡馬がいなくなっときに一から配合をやり直さなければなりません。今一度、種牡馬の能力だけに頼らず、配合によって良馬を生産するところに戻る必要があるのではないでしょうか。
(香港とドバイで勝てなくなったのは、2001年の香港シリーズ3連勝以降、香港がアウェーになり、2007年のアドマイヤムーン以降、ドバイもアウェーになったようなことも原因の一つだとは思いますが。)

さて、今年のドバイの結果です(JRAサイト)。
ゴールデンシャヒーンのバンブーエールは健闘しましたね。ダート1200mで勝ち時計1分8秒台(しかもドバイでの計時は助走なしだったはず)という体験したことのないスピードの中、よく最後押し上げたと思います。
勝ったのはバンブーエールと同じMr. Prospector系アフリート分枝のBig City ManIndian Blessingが2着を確保しました。

デューティフリーのウオッカは気分良く先行していたように見えたのですが、ゴール前でばったりと止まり馬群に飲み込まれました。馬場が合わなかったのかもしれないですが、難しい馬ですね。
勝ったGladiatorusはBlushing Groomの3 x 3が特徴的です。

日本からの参戦がなかったシーマクラシックはEastern Anthemがハナ差で制しました。母は英牝馬2冠のKazzia! こんな馬を出していたとは今まで気付きませんでした。配合の印象的には今回のドバイの勝ち馬の中で最も好みです。

ワールドカップに出走したカジノドライヴは見せ場なく8着でした。ちょっと消極的でしたね。アメリカンなダートはガンガンに行くのが普通だと思っています。掛かるのを恐れて馬ごみに入れているようではチャンスがないように思います。騎乗した安藤勝己騎手には騎乗停止のおまけまで付いたようです(記事)。アンカツさんは昨年のデューティフリーのアドマイヤオーラも後ろの方でうろうろしていただけでしたし(蹄鉄が合わなかったような話も聞いていますが)、ドバイのレースを根本的に理解していないんじゃないかと思います。距離が不安で掛かるのが嫌で馬ごみに入れるんじゃなくて、気分良く行かせてしまって距離の不安は腕力でカバーするぐらいの騎乗を見せて欲しかったです。消化不良でした。
勝ったのはTiznow産駒Well Armed。逃げて直線で後続を突き放し、14馬身差という大楽勝でした。シンボリクリスエスの近親です。

ゴドルフィンマイルを勝ったのは地元Godolphin所属でフランキー騎乗のTwo Step Salsa。Buckpasser4. 5 x 4です。Godolphinのワンツーでした。

UAEダービーもGodolphinのワンツーで、勝ったのはDistorted Humor産駒Regal Ransom。Mr. Prospector、Hail to Reason、Northern Dancerと近親交配を多用した形態です。
芝のアーリントンCに出走し大敗したスーニはこちらの方に出て欲しかったです。

毎日杯と高松宮記念

2009-03-30 19:44:08 | 競馬日記
期待したアプレザンレーヴは体重減と出遅れが響き、外から追い上げるも3着まででした。
遅ればせながら追い込んできて届かないタイプは皐月賞では要らないので、ダービーに向けて体を作って欲しいですね。
勝ったアイアンルックも皐月賞をパスする可能性が高いようです。これで皐月賞は3強対決になることが決定しました。

高松宮記念の方はキングヘイロー産駒ローレルゲレイロが父子制覇を成し遂げました。5代母は天皇賞馬クリヒデ。牝系はユートピア牧場のセレタ系です。
2着のスリープレスナイトが強かったですね。蕁麻疹やなんやでレースを使えなかったのに、いきなりこのレースができるとはすばらしい牝馬です。