うぉんばっとな毎日

大用、現前するとき、軌則を存せず

凱旋門賞展望

2006-09-12 23:04:42 | 競馬日記
凱旋門賞の出走馬がだいたい決まったようですね(記事)。
1頭ずつ見ていきます。

Ouija Boardはハーツクライなどとの比較により、3強より少し落ちると思います。また距離も2000mぐらいがいい馬ではないでしょうか。

Sir Percyはダービー以来の出走となります。ダービーからの直行で勝ち負けをした馬って過去にいるのでしょうか(データを洗ってないので分からないのですが、記憶にはありません、少なくとも近年はないはず)。久々の出走でデータが少ないので血統的なことも見ますが、母系はPinza、Sassafras、Blakeneyと極めてヘビーで、それにマイラーのMark of Esteemを付けてバランスをとった感じです(と言っても、Mark of Esteemの父はこれまたヘビーなDarshaan)。五十嵐氏理論的にはBlakeneyが最優位でDjebelの影響が強いです。中島理論的にはPinzaが優位です。いずれにせよ、ヘビーであることは変わりありません。馬場状態が悪化したときや混戦での急浮上はあるかもしれません。欧州の極悪馬場や混戦はディープインパクトにとって未経験なので、Sir Percyが急浮上しかねない条件が整わないことを祈ります。
と、重さばかり強調しましたが、Sir Percyは2歳戦から活躍し、デューハーストSを勝っています。2000ギニーでの2着もあり、案外器用です。よく分からない1頭です。

Sixties Iconは勢いはあれどもまだ一つ落ちるかなと思います。セントレジャー組も良績がありません。昨年もScorpionが10着と大敗しました。近2戦はデットーリが乗っているのですが、本番は誰が乗るのでしょうか。

Shiroccoはやはり強いです。フォワ賞も同厩Hurricane Runに先着しました。順調度から見てもディープの強敵です。バーデン大賞典を回避してフォワ賞に出たメリットがあるのか注目です。

Hurricane RunはKジョージではElectrocutionist、ハーツクライにきっちり勝ちましたが、前走Shiroccoに先着を許しました。スケジュールに再三変更があり、調整に不安があるのではないかという憶測もあります。

Prideはサンクルー大賞典ではHurricane Runに勝ちましたが、フォワ賞ではShirocco、Hurricane Runに先着されました。力のいる馬場の方があっている印象があります。馬場状態と展開次第で浮上もありますが、斤量的には恵まれないので厳しい戦いになると思います。

Freedoniaはフォワ賞組よりは連対の多いヴェルメイユ賞組とは言え、古馬ですので斤量面のメリットがありません。低評価は仕方がないでしょう。

Mandeshaは牝馬GIを連勝して凱旋門賞に向かいます。そして、ヴェルメイユ賞の勝ちタイムはフォワ賞、ニエル賞よりいいです。勝つのは至難の業ですが、2着までなら狙えるかもしれません。

Youmzainは前々走グレートヴォルティジュールSで重賞初勝利を挙げ、ニエル賞ではRail Linkの2着に入りました。勝ち負けをするには力不足のように思います。

Rail Linkは人気を上げているようです。ニエル賞を勝ったので当然でしょう。前々走パリ大賞典を好タイムで勝っています。ロンシャン競馬場で3連勝、ロンシャン巧者です。非常に恐い1頭でしょう。
Rail Link自身は凱旋門賞をターゲットとして順調なローテーションを組まれているのですが、それでも4番手評価です。その理由の一つは今年の古馬勢が強いことですが、ほかの理由としては他の3歳勢が順調でないことが挙げられるでしょう。仏ダービー馬Darsiが愛ダービーで完敗したり、その愛ダービーを勝ったDylan Thomasが英インターナショナルSで簡単に負けたり、ダービー馬Sir Percyがダービー後レースに出てこなかったり、2000ギニー馬George Washingtonも愛2000ギニーで破れ、その愛2000ギニーを勝ったAraafaもサセックスSで完敗したり。相対的にRail Linkの価値を落としているように思います。評判どおり今年の3歳馬は弱いのか、それともやはり凱旋門賞は3歳馬が強いのか。

ディープインパクトが勝つためには、馬場状態が一番の気掛かりです。悪くとも2分半を切れる状態でレースをしたいです。しかし、有力馬のHurricane Runは昨年このレースを2分27秒4で勝ち、Rail Linkもパリ大賞典を2分26秒4で勝ちました。Shiroccoも2分半を切る持ちタイムがあります。地元フランスの有力馬に速い馬場で実績があるので、散水して不良馬場にするようなことはないと思っています。ディープに勝たせないことだけを目的にするなら撒いてしまうかもしれませんが、そうすればSir Percy、Sixties Iconの英所属馬が浮上するかも。後は天気次第ですね。
宝塚記念から直行という変則ローテーションとなりますが、仕上がりの早い馬だけに問題ないでしょう。

各馬の鞍上を巡る攻防については合田さんがコラムに書いています(netkeiba.com)。
ここにある馬が全部出走した場合、スミヨンはMandesha、デットーリはSixties Iconに乗り、ShiroccoとRail Linkの鞍上が空席になるとのことです。

*追加情報:Shiroccoにはペリエが乗るかもしれません(記事)。

吉永調教師逝去

2006-09-12 19:12:20 | 競馬日記
ミスターシービーの主戦騎手として知られる吉永正人調教師が逝去されました(記事)。

騎手時代は松山吉三郎厩舎に所属し、松山吉三郎師の管理するモンテプリンス、モンテファスト全兄弟、シービークロス、シービークイン、吉三郎師の息子の松山康久師の管理するミスターシービーの主戦として活躍しました。
調教師としては中山大障害のビクトリーアップを管理されていました。
吉永厩舎所属馬は松山康久厩舎に転厩となりました。

ミスターシービーのダービーをテレビ観戦していたのを覚えています。
当時小学生でした。