・伯母が亡くなったと連絡があった。通夜に参列しようと思い、ネットで式場までの経路を検索した。ネットがなかった時代は時刻表と路線図をにらみながら効率的な経路を探したはずなのだが、今は一瞬で最適な経路が見つかる。楽にはなったが、単に楽をするだけなら人間としての機能がそのうち退化していくだろう。節約した労力と時間を有効利用する必要がある。そして私は競馬について調べた。競馬で生活しているわけではないのだけど。
・買い物に出かけた。スーパーで古本を50円で売っていた。つげ義春の「貧困旅行記」(新潮文庫)が目に止まった。つげは興味のある漫画家で漫画の方を読んでみたかったが、随筆でもかまわないだろうと思った。そんなことを考えていると、「村上春樹があるで」と横から言われた。村上春樹には少しも興味はないが、なぜそんなことを言うのか聞くと、以前、「村上春樹ってどんな本を書く人なんやろ」ってことを言っていたかららしい。売れている作家だから向学のために読んでみるのもいいだろうと思ったが、そもそも小説を読む習慣が私にはない。最後に読んだ小説はシェンキェーヴィチの「クオ・ワディス」(岩波文庫)で、かれこれ10年以上前のことだったはず。と思ったが、チョーサーの「カンタベリー物語」(岩波文庫)なんかもその後、読んだかもしれない。「クオ・ワディス」は猛烈に面白く、「カンタベリー物語」はどうでも良かった記憶がある。そんな小説初級者なので、極力短い方がよく、村上のは「風の歌を聴け」(講談社文庫)っていうやつにして、「貧困旅行記」との2冊を買った。「風の歌を聴け」は電車内で読むのにちょうど良さそうなので、これをポケットに入れて出かけた。行きの電車だけで読了した。感想としては、なるほど、これが村上春樹か、ってところだった。1冊読んだのでもう二度と村上春樹の本を読むことはないだろう。
・「風の歌を聴け」に恋人が自殺した話が出てきた。それで思い出したが、以前、自殺者を発見したことがある。年間、3万人自殺で亡くなるというのに、自殺者を発見したのは初めてで、その非現実的な状況と、その非現実的状況下で冷静且つ詳細に聴取に応じている自分に驚いた。それにしても60年生きて病気で望まぬ死を迎える人もあれば、若くして自ら命を絶つ人もいる。私は安い缶チューハイを飲んだ。
・買い物に出かけた。スーパーで古本を50円で売っていた。つげ義春の「貧困旅行記」(新潮文庫)が目に止まった。つげは興味のある漫画家で漫画の方を読んでみたかったが、随筆でもかまわないだろうと思った。そんなことを考えていると、「村上春樹があるで」と横から言われた。村上春樹には少しも興味はないが、なぜそんなことを言うのか聞くと、以前、「村上春樹ってどんな本を書く人なんやろ」ってことを言っていたかららしい。売れている作家だから向学のために読んでみるのもいいだろうと思ったが、そもそも小説を読む習慣が私にはない。最後に読んだ小説はシェンキェーヴィチの「クオ・ワディス」(岩波文庫)で、かれこれ10年以上前のことだったはず。と思ったが、チョーサーの「カンタベリー物語」(岩波文庫)なんかもその後、読んだかもしれない。「クオ・ワディス」は猛烈に面白く、「カンタベリー物語」はどうでも良かった記憶がある。そんな小説初級者なので、極力短い方がよく、村上のは「風の歌を聴け」(講談社文庫)っていうやつにして、「貧困旅行記」との2冊を買った。「風の歌を聴け」は電車内で読むのにちょうど良さそうなので、これをポケットに入れて出かけた。行きの電車だけで読了した。感想としては、なるほど、これが村上春樹か、ってところだった。1冊読んだのでもう二度と村上春樹の本を読むことはないだろう。
・「風の歌を聴け」に恋人が自殺した話が出てきた。それで思い出したが、以前、自殺者を発見したことがある。年間、3万人自殺で亡くなるというのに、自殺者を発見したのは初めてで、その非現実的な状況と、その非現実的状況下で冷静且つ詳細に聴取に応じている自分に驚いた。それにしても60年生きて病気で望まぬ死を迎える人もあれば、若くして自ら命を絶つ人もいる。私は安い缶チューハイを飲んだ。