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土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

お水取りはここからの古刹、観菩提寺を訪ねました。

2010年12月28日 | 三重の古寺巡り


(2010.12.25 訪問)
よりによって厳寒日、風の音が聞こえます、どころじゃなかった。小雪が舞って
います、どころじゃなかった。
ひたすら大和街道を島ヶ原に向かっています。
この日は、島ヶ原の観菩提寺と笠置町の笠置山寺を訪ねました。この両寺は「正
月堂」と云う共通名のお堂と、東大寺修二会創始の実忠さんの名前が寺伝に残っ
ているお寺です。

[ 観菩提寺(正月堂) ] かんぼだいじ(しょうがつどう)
●山号 普門山(ふもんさん)
●寺号 観菩提寺(かんぼだいじ)
●宗派 真言宗豊山派
●開基 実忠和尚
●本尊 十一面観音菩薩立像(重文)

観菩提寺縁起
もともとこの地に草庵が在り、東大寺の実忠さんが観音寺として観音堂を再興。
東大寺修二会に先立ち、修正会をこの観音堂に勧修し、旧暦2月11日12日行
われた事からこのお堂を「正月堂」と称されるようになったと伝えます。別伝で
は東大寺の別院と云い「お水取り」の起源ではないかと伝えられているそうです。

▼楼門(重文)。
室町期に建立された立派な二層門。



▼楼門偏額。
山号普門山と揮毫されています。



▼楼門の金剛力士。
なんとも云いようのないお顔です。



▼境内側からの楼門。



▼正月堂(重文)。
本尊 十一面観音菩薩立像。平安前期、像高227cm。
観菩提寺の本堂です。本尊の十一面観音立像は秘仏、三十三年ごとに開帳。



▼正月堂石標。
堂々と国宝となっています。気のせいか、勘違いか、はたまた旧国宝なのでしょ
うか。



▼鐘楼と梵鐘。
梵鐘にはどこかで見た文字が。





▼本堂奥から観音山巡りの参道が見えます。
西国三十三か所石仏観音巡りの裏山を回遊します。



▼参道とは名ばかり、かなりハードな山道です。



▼鞍馬の木の根道も顔負けの道がつづきます。



▼我が家の菩提寺、中山寺も在りました。こんな仏龕と本尊を巡ります。



▼しつこいようですが楼門です。



お寺の雰囲気から東大寺の匂いはありません。ただ修正会の時はかなりの盛り上
がりで近隣在所から相当な人が集まるそうです。

付録です。関西本線島ヶ原駅です。チョット寄ってみました。



これからもと来た道を引き返し、笠置に向かいます。
それにしても寒いですわ。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (ゆうこママ)
2010-12-29 00:02:42
エエ~ッ!
もうお出掛けになったのですか。
それも寒波の真っ只中を。
丁寧に隅から隅まで廻られたのですね。
木の根道やら梵鐘やら、そっくりさんの登場と面白コメントをたっぷり楽しませてもらいました。
なにより勉強になりました。
正月堂のいわれ、そうなんですね。
ちゃんと勉強してからいかないと、もったいないですね。
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Unknown (hidepon)
2010-12-29 01:58:09
ゆうこママさんコンバンワ。

いやはやガチガチでした。これもゆうこママさんの影響ですワ。おっしゃるように春か、真冬か、今か、迷いましたが思い立ったらと云うことでこの日決行です。
もう一つ、東大寺の修二会と実忠さんの伝承が笠置寺にもあり、幸い近くですのでまとめて廻りました。
お寺の性格はまるで違いますが、両寺とも興味深いものがあります。
しかし古寺の伝承や縁起は共通項が多く、大寺院の影響が少なからずあるんでしょうネ。

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